Fate/Apocrypha 灰の陣営   作:ピークA

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戦況報告

赤陣営脱落者 カルナ アキレウス シェイクスピア セミラミス

黒陣営脱落者 アストルフォ




八話 聖杯大戦 5日目その3 聖戦混沌

午前1時頃

 

ルーラーによって目の前のライダーの真名が明かされたあと、モードレッドはマスターと念話を繋いだ

 

(マスター。チンギス・ハンって知ってるか?)

 

『チンギス・ハンだと・・・!?本当にそう言ったのか!?』

 

(そんなに有名なのか?)

 

『12世紀から14世紀にかけて存在していたモンゴル帝国という国の創始者だ。そいつの国は全盛期にはユーラシア大陸の四分の一を支配下に置いていた』

 

(なっ!?)

 

モードレッドはチンギス・ハンを見る。

 

口元はニヤニヤと笑っているが目はこの場にいるすべての人間の挙動を見ている。

 

何か動きがあればすぐに動けるように、注意深く観察している。

 

『それから、城塞内に侵入したジャックからの通信だ』

 

(なんだ?)

 

『ダーニックが何者かに殺害された』

 

(はぁ!?)

 

「この聖杯大戦を蹂躙しに来たと言いましたね。どういう意味ですか?」

 

ジャンヌが問う。

 

「文字通りの意味だけど?英雄様の誇りとか名誉とかを滅茶苦茶にしたいだけだ」

 

「そんなこと何になると言うのです?」

 

「愉しそうだから」

 

彼はへらへら笑いながら言う

 

「俺達は敵を殺戮し、それが当時の人間達に評価されて英雄などと呼ばれるようになった。けど結局人殺し、殺人鬼だ。なのに誇りだの誉れだのそんな綺麗事を並べ立てる。俺はそんな綺麗事を言うやつの本性が見たいんだよ」

 

「本当にそのような理由で?」

 

「八割方嘘だよ。俺がお前みたいなヤツに本当の目的を話すと思ってんのか?それともなんだ?自分はルーラーだから本当の事を話さないと罰を与えるとか言い出すのか?特権を理由にそんな傲慢な態度をとろうとするとは、罪深いな」

 

「いいえ、どうせまともな答えなんて帰ってくる訳ないと踏んでましたから。何せ貴方はチンギス・ハン。虐殺と悪逆の王ですから」

 

「へえ。フランスの田舎娘にもその程度の教養があるとは、驚きだな。それから俺を悪人呼ばわりはやめてくれ。俺は国の領土を広げ国民の平和を願ってたんだ。その願いに反する奴等を皆殺しにして家を焼き土地を蹂躙しただけだ」

 

へらへらと笑いながらジャンヌの質問に答える。

 

「オレも聞きたいことがある」

 

モードレッドが言う。

 

「さっき黒のライダーを仕留めた時、お前はまるでアサシンのように現れた。あれはどうやった?それから黒のライダーの真名をどうやって知った?」

 

「あれは俺のスキル、『侵略者』を使った」

 

「『侵略者』?」

 

「ああ。このスキルは非常に強力でな。殺した相手が魔術師や人間なら心臓を喰えばそいつの記憶を読み取る事ができる。サーヴァントなら|そいつの持っている固有スキルを(・・・・・・・・・・・・・・・)ランクを落として取得できる(・・・・・・・・・・・・・)。だから赤のアサシン・セミラミスのスキル二重召喚(ダブルサモン)を手に入れてアサシンのクラスの効果を付与した。他にも『無力の殻』やら『忍び足』やら『皇帝特権』やらのスキルを平行して使ってようやく不意を討てたってところだな」

 

「お前・・・一体何人の英雄を殺してきた?」

 

「さあな。何回も亜種聖杯戦争に参加してきたからな。5人を越えた辺りから数えるのをやめた」

 

「このクソ野郎が・・・!」

 

モードレッドが毒づく。

 

次にシロウが口を開く。

 

「今度は俺の質問に答えてもらおう」

 

「なんだ?」

 

「庭園の一部を破壊したあの爆撃機はなんだ?」

 

するとチンギス・ハンはニヤリと笑い、

 

「あぁ!あれか!あれは俺の雇っている魔術師二人が改造したヤツでな、魔力を動力原するように改造したんだ」

 

「魔術師・・・つまりキャスターのサーヴァントが改造したのか?だがあの破壊力はおかしいだろう。いかにキャスターのサーヴァントが関わっていたとしてもセミラミスの庭園は極めて頑丈な宝具だ。サーヴァントの改造した現代兵器等では傷つく訳が・・・」

 

「人の話を聞いていたのか?魔力を動力原とするんだぞ?より正確には強力な魔力炉心みたいなものだけどな。ほら?あるだろう?少なくとも十九回以上その魔力炉心を巡って(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)魔術師達は殺し合ったのだから(・・・・・・・・・・・・・・)

 

「「「・・・まさか!?」」」

 

シロウとジャンヌ、モードレッドが驚愕する。

 

「ああ、その通りだ。亜種聖杯戦争の聖杯(・・・・・・・・・)それを爆撃機に組み込んだ。サーヴァント4騎に匹敵する魔力量を溜め込んでたんだ。そんなものが炸裂すれば要塞型の宝具であろうとダメージを与えられる」

 

彼の説明にシロウは驚愕を隠せなかった。

 

「馬鹿な・・・冬木の聖杯に届かないとは言え聖杯だぞ

。そんなものを機械に組み込んだ?いやそもそもどうやって保存していた?聖杯は無色の魔力の塊だ。少しでも安定性を失えば炸裂しかねない筈だ!」

 

「聖杯について詳しい奴がいただけさ」

 

「だとしても・・・!」

 

「すでに起きてしまった事実だ。受け止めろ」

 

「ぐっ!」

 

「さて問答も済んだ事だし俺達は退かせてもらう」

 

「なんだと?」

 

モードレッドが口を開く。

 

「ここで俺ら全員とお前達で戦ってもいいんだが、今日この戦闘での俺達の目的はほぼ完遂してるからな。だから・・・」

 

そこまで言ったとき思わぬ乱入者が入った。

 

「ナァァァァァオゥ!!」

 

彼の背後からフランケンシュタインが現れ、攻撃を仕掛ける。

 

「アサシン!」

 

彼は叫ぶ。すると彼の背後に黒装束の男が現れる。

 

男は口を開き、

 

断想体温(ザバーニーヤ)

 

と呟いた。

 

彼女のメイスが黒装束の男に直撃する。

 

鋭い金属音の後、彼女は驚愕する。

 

彼はアサシンの筈だ。マスター殺しに特化した白兵戦には不向きなクラス。にも関わらず彼女の攻撃は金属質に変化した彼の左腕で防御されていた。

 

そして彼女の横から赤色に金の装飾がされた棒が襲いかかった。

 

彼女はすんでのところで防御した。

 

しかしそのまま吹き飛ばされた。

 

「大丈夫か?チンギス・ハンの旦那」

 

「ランサー、遅いぞ。黒のランサーは死んだか?」

 

「いや、仕留め損なった。あいつの魔力供給が途絶えたところを狙おうかと思ったんだがな」

 

「そうか。ま、そう長く生きられんだろ。マスターであるダーニックは殺したとクロから念話が届いた」

 

「なっ?!」

 

シロウは驚愕の声をあげる。

 

ランサーがシロウとジャンヌ見る。

 

「へえ。あんたも受肉したサーヴァントなのか。俺はランサーのサーヴァントだ。宜しくな!」

 

彼は陽気に挨拶した後、ジャンヌの全身を舐めるように見て、

 

「生で見るとやっぱりエロいなあんた。そんなエロい格好の女が戦場を一番に駆け抜けりゃ男どもの士気もあがるわな。あぁ~ヤりてぇなあんたと。歳も17か18位だろ?それにサーヴァントだ。多少無茶なプレイでも壊れりゃしねぇだろうし。なあこっちの陣営に来ねえか?忘れられない夜にしてやっからさ」

 

と最低なナンパをした。

 

ジャンヌは殺意を込めた眼でランサーを睨む。

 

「私は貴方達の陣営には与しませんし、貴方のような下劣な人を英雄などと呼びたくありません。ランサー。いえ、斉天大聖・孫悟空(・・・・ ・・・)

 

「なんだ、分かったのか俺の真名。しっかし断られちまうとは。どーする旦那」

 

「俺はあんな堅物仲間にすんの御免だぞ。面白味がねぇ。てめえがさっき吹っ飛ばしたサーヴァントの方がまだいい」

 

「ふーん?ま、機械仕掛けの女とはまだヤったことないしな。チャレンジしてみっか」

 

彼がフランの方を見ると彼女は既にいなかった。

 

「ありゃりゃ。嫌われちまった」

 

「あんなクソみたいなナンパしてたらそりゃ嫌われるわ」

 

「しかしあの機械仕掛けの女・・・バーサーカーか?にしては弱そうだったな」

 

「バーサーカークラスは弱い英霊から理性を飛ばして強化するクラスだからな。元の格が低いか狂化のランクが低いんだろ」

 

「成る程」

 

「そろそろセイバーも来るかな」

 

すると黒鍵と矢が彼らに飛んできた。

 

チンギス・ハンは持っていた剣で、孫悟空は棒で、ハサンは短剣と宝具で防ぐ

 

「逃がすと思いますか?」

 

シロウは彼らを睨む。それはジャンヌとモードレッドも同じだった。

 

するとチンギス・ハンにキャスターから念話が入った。

 

『クロを確保した。戦線から離脱するという事でいいんだな?』

 

(あぁ、かまわない。できるだけ早く離脱してくれ。あんたの作った兵隊で時間を稼ぎながらな。近くにいると巻き込まれかねないからな(・・・・・・・・・・・・・・・・・・))

 

『? わかった』

 

キャスターとの念話を切ると、今度はセイバーに念話を繋ぐ。

 

(セイバー。後どれくらいで着く?)

 

『後二分とかからないよ』

 

(よし分かった)

 

「よし準備が整った。離脱するぞ」

 

「逃がすか!」

 

モードレッドがチンギス・ハンに切りかかる。

 

すると彼の前から1人の人間が現れモードレッドの攻撃から彼を守った。

 

「なっ!?」

 

己の一撃を弾いた人影を見る。

 

「ありがとな、ボオルチュ(・・・・・)

 

「お前は相変わらずだな、テム」

 

「すまねえ。けどお前ぐらいじゃねえとそいつは抑えられないだろ?」

 

「いやギリギリだ。というかこいつら全員抑えるなら俺1人じゃ5分と持たないぞ」

 

「わかってる」

 

彼は一旦言葉を切り、宝具を発動する。

 

大陸殲する覇業の軍(ドルベン・クウルド・ドルベン・ノガス)

 

すると彼の背後に300人近い兵士が現れる。

 

「な・・・!?サーヴァント・・・!?」

 

モードレッドは驚く。

 

「違う」

 

チンギス・ハンは告げる。

 

「こいつらはサーヴァントにも慣れない無名の兵士。それをなんとか現界してる。耐久性に関しちゃユグドミレニアのゴーレム以下だ」

 

それでも、と彼は言葉を続ける。

 

「お前達を足止めするぐらいの力を持ってる」

 

モードレッドに矢が飛んで来る。槍を、剣をもった兵士が襲いかかる。

 

先ほどまで有ったはずの距離が引きはなされる

 

彼は己が兵士に伝える。

 

「お前ら、この俺のために死力を尽くして足止めしろ。ボオルチュ、こいつらに指示しろ、やばくなったらお前だけでも逃げろ」

 

モードレッドは叫ぶ。

 

「待ちやがれぇぇぇぇぇぇ!!」

 

彼はそんな咆哮を背中に受けながら孫悟空らと共に撤退した。

 

 

午前1時 ダーニックの部屋

 

チンギス・ハンがルーラー達と問答をしていた頃。

 

ダーニック殺害から1分ほど後、クロは本棚にあった仕掛けを解き本棚の奥の羊皮紙の束を見つける事ができた。

 

しかし、

 

「ルーン式のトラップが仕掛けられてるな」

 

彼は呟き、思考する。

 

(下手に解除しようとしたら燃えるようにしてあるな。ダーニックめ厄介なことを。しかもキャスターとそれに匹敵する技量の持ち主が術式に関わってる。箱の魔力のも後僅か。無理は出来ないな)

 

それからこちらにかなりのスピードで近づいてくるサーヴァントを感知する。

 

(この速度、ランサーか。悟空め、しくじったな)

 

彼は急いで部屋の外へでて待機していた6人の傭兵と10人のモンゴル兵士と1人の少年をみる。

 

「君たちはこの部屋にくるサーヴァントと戦ってくれ」

 

「仰せのままに」

 

モンゴル兵士は部屋に入っていく。

 

そして傭兵達には、

 

「君たちはこれを飲んでこの城の魔術師と戦ってくれ」

 

「・・・ああ、分かった」

 

傭兵達には虚ろな眼で彼から渡された赤褐色の液体の入った瓶を受け取り、飲む。

 

「ぐっ・・・!ぎがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」

 

彼らの全身を焼けるような痛みが支配する。

 

身体を内側から無理やり作り替えられるような感覚。

 

永遠とも言えるその苦痛が終わった時、彼らも人として終わっていた。

 

彼らの肌色だった皮膚は赤黒く変色し、眼球は白濁していた。

 

「ふぅぅぅ・・・ふぅぅぅ・・・」

 

呼吸はまるで獣のように変わり果てていた。

 

クロは彼らに暗示の魔術で命令を植え付け少年と共に消えた。

 

叫び声のした場所にホムンクルス達が到着し、彼らを見つける。

 

槍や剣を持ったホムンクルスが彼等と戦った。

 

しかし、彼らは人を超過したスピードとパワーでホムンクルスたちを皆殺しにした。彼らは暗示の命令を実行すべくあるものは走りあるものは窓から飛び出した。

 

「なに・・・あれ・・・」

 

その場で気配を消していたジャックは先ほどの光景を思い出していた。

 

扉の隙間からダーニックとの戦いを見ていたジャックはダーニックを殺したあの謎の男が異常だと感じた。

 

あの謎の男から渡された薬によって変わり果てた傭兵達。

 

明らかに人間の規格から外れた動きをしていた。

 

あの謎の男は危険だ。彼女の子供特有の直感が告げていた。

 

すると、こちらに向かってツインテールのホムンクルスが走ってきた。

 

ジャックは彼女を無視した。彼女はダーニックの部屋に入っていった。

 

 

午前1時3分

 

アルツィアはゴルドの命令でダーニックの部屋に向かったホムンクルスの援護を命令された。

 

その途中で何者かの気配を感じ物陰に隠れた。

 

人型の獣(?)のような存在をやり過ごし、ダーニックの部屋に向かった。

 

ダーニックの部屋に入って見たのは、遊牧民族のような格好をした兵士の10人近い死骸だった。

 

「・・・あ」

 

その惨状を作り出したであろう黒のランサーを見る。

 

「よう・・・嬢ちゃん」

 

クー・フーリンは此方を一瞥した後、ダーニックの遺体を見る。

 

「ゴルドのおっさんに伝えとけ。ダーニックは死んだと」

 

アルツィアはダーニックの遺体に近づき、遺体に触れた。

 

その瞬間。

 

奇跡が起こった。

 

ダーニックの右手から令呪が消えたかと思うと、アルツィアの右手に令呪が発現したのだ。

 

「え・・・!?」

 

「こりゃあ・・・!?」

 

アルツィアにはわからない。自身に何故令呪が移ったのか?

 

自我の薄い筈の自分が。

 

願望などない筈の自分が。

 

これも聖杯の気紛れなのか?

 

「おい、嬢ちゃん!俺と契約を結べ!」

 

「え!?は、はい!」

 

彼女はクー・フーリンに言われるがまま、彼と契約を結ぶ。

 

「告げる―――

 

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。

 

私に従い、私の言葉をに従うのなら応えよ。

 

その命運、私に預けるか否か!」

 

「ランサーの名に懸けてその誓いを受けよう!

 

我が主は貴公であり、俺は貴公の―――サーヴァント

だ!」

 

その瞬間、一組の主従が生まれた。

 

「あの・・・ランサー?ひとつ聞いてもいいですか?」

 

「なんだ、嬢ちゃん?」

 

「何故私と契約をしたんですか?」

 

「俺はこの黒の陣営に勝利をもたらすと誓った。それが果たされてない以上まだ俺の聖杯大戦は終わってない・・・というのが建前だ。本音はあの猿顔のランサーと奴を雇っているであろう奴が気にくわない。必ず殺す。それだけだ」

 

「そう・・・ですか・・・」

 

(一介のホムンクルスに何故令呪が移ったのか気になる・・・ってのも理由のひとつだがな)

 

「で、現状を教えてくれ、嬢ちゃん」

 

「えっと、城の内部に侵入者がいるようです。ですがゴルド様は城に侵入している赤のバーサーカーと追加で侵入した連中は違う目的で動いている可能性があると」

 

「そうか。ならそのバーサーカーじゃないほうを片付けるか」

 

彼は石畳の一部を砕き幾つか石ころを作った。そしてそれにルーンを書き込むと、

 

「索敵しろ」

 

と命令した。

 

すると、石ころはひとりでに動き部屋の外に出た。

 

「よし行くか」

 

と言い部屋からでた。

 

午前1時6分 ゴルドside

 

ゴルドは自身の部屋で人型の獣のような存在の襲撃を受けた。

 

腹に一撃を貰ったあと、壁に叩きつけられ右腕で首を絞められていた。

 

しかしどういう事か、彼の顔に苦痛の表情はない。彼の首がまるで鋼鉄のように変質していた。

 

「変成鉄腕!」

 

ゴルドは襲撃者の右腕をへし折り、襲撃者が怯んだところで押し倒し、顔面に向けて鋼鉄に変化した腕を降り下ろし続けた。

 

相手の顔面がひしゃげ完全に生命活動が停止した段階で攻撃をやめた。

 

「ふぅ・・・」

 

彼は安堵のため息を吐いた。

 

「ゴルド様、大丈夫でしょうか?」

 

駆け付けたホムンクルスが心配をする。

 

「あぁ、大丈夫だ。それより各マスターの護衛の人員を増やせ」

 

「はっ」

 

彼はホムンクルスに指示を出す。

 

『ゴルド様』

 

アルツィアから通信が入った。

 

「アルツィアか!ダーニックはどうした!?」

 

『ダーニック様は何者かに殺害されていました』

 

「な・・・!?」

 

(あの怪物が・・・!?)

 

『それからもう一つ。ダーニック様の遺体に触れた時令呪が私に移り、ランサーと再契約しました。今ランサーと行動しています』

 

「・・・・・・はぁ!?」

 

『それからこちらで襲撃者を2名仕留めました』

 

「ちょっと待て!つまりなんだ?お前ランサーのマスターになったということか!?」

 

『はい・・・』

 

「・・・分かった、事情は後で説明しろ。それより他の襲撃者の位置は?」

 

『フィオレ様の部屋とカウレス様の部屋の付近です』

 

「分かった」

 

彼はアルツィアとの通信を切るとフィオレとカウレスに通信を繋いだ。

 

「フィオレ、カウレス!お前達の部屋の近くに襲撃者がいる。気を付けろ!」

 

 

午前1時9分 カウレスside

 

ゴルドからの通信の後、カウレスは部屋から出た。

 

すると廊下に現代的な兵装の男がいた。

 

しかしその目は白濁し、彼の身体はホムンクルス達の血でべったり汚れていた。

 

カウレスと彼の目が合う。

 

「ぐがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

獣のような雄叫びと共にカウレスに駆け出した。

 

カウレスは二体ほど豹の低級霊を出し、牽制する。

 

しかし低級霊は彼の手によって握り潰された。

 

そしてそのまま進みカウレスまで5メートルと言ったところまで近づいた。

 

しかしそれが致命的だった。

 

5メートルまで近づいた途端、彼の全身を数百ボルトの電撃が襲った。

 

絞首刑の雷(クラフテッド・ツリー)

 

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」

 

彼の全身の筋肉は弛緩し動けなくなり、そのまま電撃に焼かれ続けた。

 

全身が黒く炭化したところでカウレスは魔術を解いた。

 

「なんだこいつら・・・」

 

(現代的な兵士・・・傭兵か?魔術協会が雇ったのか?いやこいつらは魔術師ではない気がする。だったら・・・今暴れてる第三勢力の奴が雇ったのか?)

 

「姉ちゃんは大丈夫かな・・・?」

 

カウレスはフィオレの部屋に向かう。

 

彼は気付かなかった。彼の背後に忍び寄る影に。

 

フィオレの部屋に近づくと黒い人影が飛び出し廊下の壁に叩きつけられた。

 

「カウレス、無事でしたか」

 

フィオレは弟の無事に安堵する。

 

「あぁ・・・大丈夫だよ姉さん。それよりこいつは?」

 

「わかりません。何者なのでしょう」

 

「ちゃんと殺した?」

 

「え?は、はい・・・」

 

「それならよかった」

 

彼は男の死体からハンドガンとマシンピストルと閃光手榴弾などを奪う。

 

「カウレス・・・あなたね」

 

「必要になるかも知れないし」

 

カウレスは言い、

 

「それから姉さん。姉さんの部屋の燭台使わせて」

 

「・・・分かったわ」

 

彼は姉の部屋の燭台から写される映像をみる。

 

そして自身のバーサーカーが赤のセイバーがいる平原付近にいることが分かった。

 

そして彼は驚愕する。

 

「あいつは・・・テム・ウォンか!?」

 

「カウレス・・・?」

 

「覚えてないか?二週間ぐらい前、自身の経営する警備会社から引退を表明したやり手の元社長だよ。確か一面記事になってたはずだ」

 

「ああ!思い出しました!」

 

「何でこいつがここに?」

 

『ヴゥゥ!』

 

バーサーカーから念話が届く。どうやらテム・ウォンを襲うと言っているようだった。

 

「バーサーカー、そいつはスルーしろ!何かヤバイ!」

 

『アァァ!!』

 

「待て!バーサーカー!」

 

彼女はマスターである彼の声を無視した。

 

いや分かってはいても止められなかった。

 

確かにテム・ウォンは不信だ。いやマスターが思っている以上に危険な存在だと、彼女は認識した。

 

だからこそ早めに仕留めなければならないと。

 

取り返しのつかない事になる前に。

 

しかし彼女の攻撃はアサシンによって弾かれ、敵のランサーによって吹き飛ばされてしまった。

 

彼女は追撃しようとするが、

 

「バーサーカー!城に戻れ!!」

 

マスターの怒気と焦りの混じった声を聞いて、戻ることにした。

 

カウレスは安堵した後、背後に魔力をふくらはぎに何かを突き刺された。

 

 

午前1時11分

 

アヴィケブロンは赤のバーサーカーとケイローンが戦っている場所を廊下から一望していた。

 

(しぶといな、赤のバーサーカー)

 

あれから幾つもゴーレムを作っては壊されを続けているが、赤のバーサーカーのしぶとさはやはり異常だった。

 

いや、アヴィケブロンは赤のバーサーカーの真名にたどり着いていた。

 

ダメージを受けても即時再生する再生能力、霧に変化する変身能力、そして射出される杭。

 

それだけ揃えばもう簡単だった。

 

(ヴラド三世・・・いや吸血鬼ドラキュラか・・・厄介極まりないな)

 

聖言を唱えられる人間がいればよかった、などと思っていると、ふと近くに人の気配を感じた。

 

1人は銀髪に170位ある身長の美丈夫。

 

もう1人はよく知る少年だった。

 

「ロシェ・・・!?」

 

するとクロが話しかける

 

「やあアヴィケブロン。私は君のことを知っている」

 

「君は誰だ?僕のマスターに何をした?」

 

「ちょっと暗示を掛けさせて貰ってね」

 

彼は自身の右手をアヴィケブロンに見せる。

 

それは聖杯戦争に参加したマスターに与えられる物だった。

 

「令呪・・・!?」

 

「君のマスターから頂いた」

 

(まずい・・・!)

 

何か嫌な予感がした。

 

自身のゴーレムを起動し、彼に攻撃をしようとして。

 

「第一の令呪をもって命ずる、僕に攻撃するな」

 

「ぐっ・・・!?」

 

アヴィケブロンはゴーレムを止めた。

 

「貴様・・・!」

 

「重ねて第二の令呪をもって命ずる、僕を見逃せ」

 

さらに彼は言葉を続ける

 

重ねて第三の令呪をもって命ずる(・・・・・・・・・・・・・・・)

 

「なっ・・・!」

 

「僕が安全圏まで逃げたら王冠:叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)を発動しここに残っている全てのサーヴァントを殲滅しろ」

 

「貴様ァァァァ!!」

 

あまりにも最悪だった。

 

一つ目の令呪でアヴィケブロンは彼への攻撃が封じられ、二つ目の令呪で彼を見逃さざるを得なくなった。

 

「じゃあね。楽園を夢見し者。喜びたまえ、君の夢はようやく叶う」

 

彼にそう言って、その場を後にした。

 

 

午前1時14分頃

 

それは城壁を破壊して現れた。

 

ケイローンとヴラド三世は突然の乱入者を警戒した。

 

土煙が徐々に収まりその姿が見えた時彼らは驚愕した。

 

「「なっ・・・!?」」

 

それは英霊というにはあまりにも理解不能な姿だった。

 

体長は二メートルを越えていて、身の丈程の武器を手にしていた、鉄塊だった(・・・・・)

 

声の代わりに駆動音を響かせるそれは遠い未来の英雄と仮定しても異常だった。

 

その鉄塊が長く駆動音を響かせるとそれの背後から数十のも小さめの銃や剣を持った機械兵のようなものが現れ、彼らを攻撃してきた。

 

ヴラド三世は槍と杭で機械兵を破壊し、ケイローンもまた弓で機械兵を破壊していった。

 

するとその鉄塊の頭部に1人の少女が降り立った。

 

その少女は赤髪で儚げな雰囲気を纏っていた。

 

しかしヴラド三世とケイローンは彼女が赤のランサーに匹敵する何かをもっているのを感じた。

 

咄嗟に彼らは攻撃の対象を彼女に変更した。

 

彼女に矢と杭が飛ぶ。

 

しかし足元の鉄塊に攻撃を阻まれた。

 

鉄塊は蒸気を勢いよく噴出し彼らの視界を奪った。

 

蒸気に視界を遮られている内にも機械兵は攻撃してきた。

 

彼らはそれを迎撃する。

 

その内に城側から来た誰かが鉄塊に乗り込んだ。

 

その後彼らは撤退した。

 

その際、

 

「ありがとう、チャールズ(・・・・・)

 

『構わない、しかし迂闊に真名を呼ぶな』

 

「すまないね。それからアーチャーも」

 

「いいえ、大丈夫です」

 

という会話をしているのをケイローンとヴラド三世は聞いた。

 

「取り逃したか」

 

ヴラド三世は毒づく。

 

彼らの周りにはまだ機械兵がおり、迎撃体制に入っている。

 

「どうする、黒のアーチャーよ」

 

「そうですね、赤のバーサーカー」

 

彼らは数秒沈黙し、

 

「これを全滅させるまで停戦としよう」

 

「そうですね」

 

(キャスター、聞こえますか?・・・?キャスター?)

 

ケイローンはアヴィケブロンと念話を繋ぐ。が彼からは返答が無かった。

 

何かが起きている。この機械兵を片付けアヴィケブロンの元に向かわねばと、ケイローンは思案し、

 

(マスター、ロシェ殿を探してください)

 

と念話がを送った。

 

 

午前1時12分

 

「ぐぁぁぁぁああああ!?」

 

カウレスはふくらはぎに何かを刺され蹲る。

 

「カウレス!?」

 

フィオレはカウレスを見たあと攻撃の飛んで来たドアの付近を見る。

 

そこは自分たちのよく知る人物がいた。

 

「セレニケおばさま!?」

 

「こんばんは、フィオレ、カウレス」

 

セレニケは怒りを滲ませた声で答える。

 

「セレニケおばさま!何故カウレスを攻撃するのですか!?」

 

「何故?そんなの決まってるじゃない。そいつとそいつのサーヴァントが私のアストルフォを見殺しにしたからよ」

 

「なっ・・・!?」

 

「それは違いますおばさま!バーサーカーはつい先ほど草原付近に来て彼を攻撃したのです!」

 

「いいえ、違わないわ。援護したければ令呪を使えば良いのに、そこの愚図が令呪を渋ったからアストルフォが・・・私の玩具が死んだのよ!!」

 

セレニケは絶叫する。

 

それに対してカウレスは、

 

「令呪だったらあんたも持ってただろうが・・・!それで撤退なり攻撃の補助なり使えば良かっただろ!?」

 

「私はアストルフォを辱しめる為にこの令呪を使うつもりだったの!なのにこんなところで使えるわけないじゃない!?大体なんで実力で劣っているあんたのサーヴァントより私のアストルフォが脱落するの!?こんなの間違ってる・・・間違ってるに決まってる!だからあんたを嬲り殺すの!邪魔しないでね、フィオレ?貴方が動いたら即座にカウレスを呪い殺すから」

 

セレニケの言い分は支離滅裂だった。

 

癇癪を起こした子供より質が悪い、とフィオレとカウレスは思った。

 

自分の下らない嗜虐心を満たす為に令呪の使用を渋っておきながら、いざ自身のサーヴァントが脱落したらその責任を他者に押し付ける。

 

あまりにも自分勝手極まりない。

 

「あぁ!そうだわ!カウレス、バーサーカーのマスター権を寄越しなさい。あの人間のなり損ないに令呪で貴方を殺せと命令したらどんな顔になるかしら!」

 

「あんた・・・!!」

 

「何かしらその目は。愚図の分際で、いいえそうじゃなかったわね。魔術協会のスパイ(・・・・・・・・)って呼んだ方が良いかしら?」

 

「・・・!?」

 

カウレスは驚愕する。

 

何故知っている?

 

いや、どこでばれた?

 

カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニアとして振る舞っていたはずだ。

 

ちゃんとスマフォは隠しているはずだ。

 

だったら・・・

 

「あ・・・」

 

一つ思い当たった。

 

先ほどの襲撃者との戦闘(・・・・・・・・・・・)。襲撃者を確実に殺す為に電気魔術を使った事(・・・・・・・・・)

 

(あれを見られた?いや死体の残留思念を読みとったのか!?)

 

「あんな魔術一年前の貴方にはできない芸当のはず。なのにさっきの襲撃者の死体には貴方の魔力が残留していた。そして一年前のあなたでは使えない筈の魔術だった」

 

つまり、

 

「貴方は魔術協会にいた間に強くなった。一年で三流魔術師だった貴方がそこまで成長したのはロード・エルメロイ二世に教えて貰ったのでしょう。しかしそれを隠した。隠さなければならない理由があるとしたら、スパイであることを隠す位しかない。三流魔術師の方が目立たないものね」

 

(くそ・・・しくじった)

 

状況は最悪だった。

 

姉は動けないだろう。自身も動けない。

 

さらに自身の命は目の前の黒魔術師の掌の上にある。

 

(何か・・・何かないか・・・!)

 

彼は思考をフル回転させる。しかし何も思い付かない。

 

するとセレニケの周囲を霧が覆った。

 

「何・・・これ・・・!?」

 

セレニケの驚愕の声が聞こえる。それに混じって幼い少女の声が聞こえる。

 

『此よりは地獄・・・わたしたちは炎、雨、力・・・殺戮を此所に―――【解体聖母(マリア・ザ・リッパー)】』

 

それはジャック・ザ・リッパーの宝具。

 

1888年代のロンドン、ホワイトチャペルで起こった殺人事件の再現だ。

 

【霧が出ている】【夜】に【女性】が惨殺される。

 

近づく必要なんてない。ナイフで切る必要もない。

 

宝具が放たれた瞬間に相手は解体された死体になるのだから。

 

「ギ・・・ガ、ァァァァァァァ!!!???」

 

おぞましい絶叫と共にセレニケの心臓が、肺が、胃が、膵臓が、腸が修復不可能なほど損傷を与えられ、外に弾き出された。

 

「ご、びゅぅ・・・」

 

口から血を吐きながら仰向けに倒れるセレニケ。

 

魔術刻印が体を修復しようとするも意味を成さなかった。

 

(これがジャック・ザ・リッパーの宝具、か)

 

条件付きとはいえ全て揃えば確実に相手を殺害でき、尚且つ物理的な攻撃ではなく呪いによる攻撃なので相手に近づく必要もない。

 

さらに夜なら確実に先手を取れる『霧夜の殺人』、戦闘終了時に相手から自身に関する記憶が消失する『情報抹消』、【霧が出ている】という条件を満たせる宝具『暗黒霧都(ザ・ミスト)』。

 

これらのスキルによって彼女はマスター殺しのアサシンにおいて極めて有用なサーヴァントになっていた。

 

(マスター殺しのアサシンとしては反則だな)

 

セレニケが死んだの事でカウレスは動けるようになった。

 

足に刺さっていた棒を引き抜き治癒の魔術を使う。

 

「カウレス・・・?セレニケおばさまが言っていたのは本当なのですか」

 

「スパイ云々以外はね。俺がロード・エルメロイ二世から魔術を習ったのは本当だけど、それを言ったら面倒な事になりそうだったから黙ってた」

 

「そう・・・なのですか?」

 

「うん。本当だよ。姉さん」

 

彼は姉に笑いかける。

 

するとケイローンからフィオレに念話が入る。

 

「カウレス。ケイローンからです。ロシェを探しましょう」

 

「ロシェを?」

 

「ええ、キャスターと連絡が取れないみたいです」

 

「ケイローンは?」

 

「テム・ウォンの仲間が残した残存戦力と戦うらしいです」

 

「何がなんだか・・・」

 

カウレスとフィオレは部屋を出る。

 

すると先ほど彼らを襲った人型の怪物に見つかった。

 

カウレスが電気魔術で敵を捕らえようとすると怪物の後ろからフランが襲いかかった。

 

メイスが怪物の頭部を砕き活動を停止させる。

 

「バーサーカー、ありがとう」

 

「ウゥ・・・」

 

彼らはロシェを探すため動きだした。

 

午前1時25分

 

ゴルドはセイバーと合流しフィオレと連絡をとり、ロシェを探していた。

 

それから、草原の戦場に向かわせたホムンクルスから戦況を聞く。

 

それによると赤のセイバー、神父らしき男、ルーラーが軽装の兵士群と戦闘を終えたようだった。

 

「流石は最優と名高きセイバーだな。ルーラーも只の堅物ではなかったか」

 

「その神父は英霊なのでしょうか?」

 

「わからん。そもそもマスターが戦場に来ることがおかしい。サーヴァントの戦場にわざわざ来るなど、余程の馬鹿か自信のある奴だ。もしかしたら埋葬機関の人間かもしれん」

 

「埋葬機関?」

 

「聖堂教会の最強の部隊。死徒を殺すことに特化した代行者の何十、何百倍の強さを持っている。正直狂っているレベルの連中だ。戦力としても、人格もな」

 

「それは本当に人間のなのですか?」

 

「私も噂程度の情報しか知らん。それでも奴等が本気になって動けば、ユグドミレニアはひとたまりもなかっただろう」

 

「それほどですか」

 

するとホムンクルスから連絡が入った。

 

『キャスター様を見つけました』

 

「何処だ?」

 

『城の近くの湖です。それから地下に幽閉されていた魔術師も一緒に居ます』

 

「・・・何?地下に幽閉していた男だと!?まさか!?」

 

『ええ、裏切り者として幽閉されていた男です。その男が・・・ゴーレムの心臓付近に埋め込まれて』

 

「今すぐそこから引け!キャスターの宝具に巻き込まれるぞ!!」

 

ゴルドか叫ぶ。

 

「キャスターの宝具・・・!?」

 

ランスロットも驚く。

 

ゴルドはフィオレ、カウレスに連絡を取る。

 

「フィオレ、カウレス!キャスターが宝具を発動した可能性が高い!避難しろ!」

 

その時、湖の方向で膨大な魔力を感知した。

 

それは全てのサーヴァント、魔術師が感知した。

 

モンゴルの兵を全滅させたモードレッド、アタランテ、ジャンヌ・ダルク、シロウ。

 

フィオレ、カウレスと共にいたフラン。

 

機械兵を全滅させたケイローン、ヴラド三世。

 

城の中を徘徊していたジャック。

 

城のにいた襲撃者を全滅させたクー・フーリン、彼と行動していたアルツィア。

 

そして彼らは石造りの巨人を見た。

 

原初の人間を模したゴーレム。

 

アヴィケブロンの理想を叶える為の救世の巨人。

 

人々を楽園(エデン)に導く存在。

 

禍々しくも神々しいそれの誕生を。

 

王冠:叡智の光(ゴーレム・ケテルマルクト)は起動した。

 




という訳で八話終了です。

今回は読みにくいかもしれません。

アヴィケブロン番頭の宝具発動まで書きたかったので、その発動までにそれぞれに何が起こったのか割と書きました。

はぁ・・・ジャックちゃん・・・仕方ないとはいえあの結末は・・・まあいいかなぁ?

僕がモーさんを書くとチンピラ感が半端ない事になってる。

シェイクスピアが消えた理由は滅茶苦茶個人的な理由です。正直あいつの小説の引用がめんどくさい(某神父感)

あとアストルフォを殺した理由はチンギス・ハンの能力説明の為とセミラミスが消滅して空中庭園が消えた段階であの魔本の力が不必要になったからという理由が三割。あと人数調整が七割。

フランちゃんが生きてる理由?ジークポジのキャラがいないからです。

孫悟空に関しては三蔵ちゃんに会う前の暴れ回ってた頃の悟空をベースにしてるつもりなので、相当口も態度も悪いです。滅茶苦茶強いDQNみたいなイメージです。

では今回は此所までです

次回、ゴーレム・ケテルマルクト

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