残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定
俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!
紫に本名を言い当てられ、遂に過去を語り出す霊奈。霊奈の生まれ故郷である第6宇宙の幻想郷は平和な日々を送っていた。そこに忍び寄るモノとは………?
「それで、霊奈の力を「覚醒」させる気なの?」
紫はせんべいを咥えながら霊綺に問う。
「いーや。そんなことはしないほうがいいの。きっとね。第一、どうやって覚醒させるかもわからんのにできるかっちゅうの」
愚痴を言うように霊綺は吐き捨てたあと、葉巻を燻らせる。
その時、
「なっ!?」
「爆発?!人里の方向……!」
紫が血相を変えながらそう零した瞬間、霊綺は葉巻を地面に落として踏みつけ火を消し、急いで飛び立っていった。
「あっ、ちょ、ちょっと、待ちなさい霊綺!」
紫の制止も意に介さず、霊綺はスピードを上げ、人里に向かっていく。
「協定を破るなんて………どこのどいつか知らないけど、吹き飛ばしてやるわ………!!」
時は、約10分前に遡る。
「皆様、ご機嫌よう。我々は……銀河警察の者です」
人里に、1人の男の声が木霊する。
その声に引かれ、なにごとぞ、と人が集まってくる。
その中に、霊夢と霊奈の姿もあった。
「なああんた。その銀河警察さんがこんな場所に何の用で?」
ふと、1人の男が銀河警察の男に問う。
「ええ。人探しをしていまして………博麗霊綺というのですが………ご存知でしょうか?」
「霊綺さんならここじゃあ有名ですよ。強くて優しい、里の女の子たちの憧れの的なんです」
男の問いに、今度は女性が答える。
「そうですか………ではここに連れてきてはいただけませんか?是非お会いしたく思っていまして………」
その時、会話を聞いていた霊夢と霊奈は、
「ねえ霊奈。あの男、妖怪に見えるけど、雰囲気が違う。嫌な恐ろしさがあるの…ねぇ、今のうちにここを離れよう?」
「そうかなぁ?私は普通の人だと思うけどなぁ」
「じゃあ、5分ほど待っててください。呼んできますから」
町の男が霊綺を呼びに行こうとした瞬間、
「そうですねぇ………あと5秒だけ待って差し上げましょうか」
男、否、フロストはニヤリと怪しい笑みを浮かべて、人差し指を男に向ける。
そして、その指から光線を放ち、男の心臓部分を貫く。
「ぐあっ!」
男はそれだけ発し、動かなくなってしまった。
「残念ですねぇ。銀河警察なんて真っ赤なウソですよ?なんてマヌケな方々なのでしょうか!ヘドが出ますよ!」
フロストはそう言って、更に光線を発射する。
それに続いて、フロストの後ろにいた部下達も光線を撃ち出す。
「あ、ああ………!」
霊夢と霊奈は初めて見る人の死体にショックを受けてしまい、その場から一歩も動けなくなっていた。
「れ、霊奈………逃げよう………!」
「あ………!」
霊夢は我に戻り、霊奈に逃げるよう促す。
霊奈は呆然としていたが、霊夢が「早く!」と叫んで、ようやく我に返って走り出した。
「たとえ子供であろうと逃がしはしませんよ?」
そのとき、フロストがこちらに向けて光線を放っているのを、霊夢だけが認識できた。否、できてしまった。
霊夢は咄嗟に霊奈を突き飛ばす。
「うっ!」
霊奈は転んでしまう。
「いたた………どうしたの姉さ………ん……?」
そのとき、霊奈の目に飛び込んできた光景は、霊奈を絶句させるには十分な威力を有していた。
「…………がふっ…」
霊夢は血の塊を吐き出し、その場に倒れ伏す。
彼女の胸に開いた小さな穴から止めどなく血液が溢れてくる。
霊夢が吐き出した血が、霊奈の頰に当たる。
「あ、ああ………ああああ…………!!!!」
霊奈は、自分の意識を手放し、言葉にならない絶叫をあげる。
「お嬢さん、心配しなくても、すぐにお姉さんのいるところへ送って差し上げますよ?」
フロストはそう言って、霊奈に人差し指を向ける。
そして、そこから殺意を孕んだ光線を放つ。
しかし、その光線は見えない何かに弾かれる。
それは、霊奈の周りに展開された結界であった。
直後、1人の女性が降り立つ。
「………これはどういうことか説明してもらおうか」
霊綺は鬼の形相でフロストを睨む。
霊綺は気を失った霊奈ともう冷たくなり始めている霊夢を一瞥する。
そして、悔しそうに奥歯を噛みしめる。
「もう少し早ければ………助けられてた………いやいい。後悔は後からでもできる……今はお前を粉々にしてやる……名乗れ外道」
霊綺は恫喝的にフロストに言う。
「私はしがないビジネスマンですよ。星々を股にかけたね」
ここで説明しておこう。このフロストは我々が知るフロストではない。このフロストは幻想郷がある世界の第6宇宙のフロストなのだ。
このフロストは表で慈善活動をしているわけではない。フリーザのように堂々と地上げ活動をしているのだ。
「さぁて、博麗霊綺さん、貴女は何分保ちますかねぇ?」
「霊奈、霊奈………!」
紫は放心状態の霊奈を揺さぶる。
「ゆ、紫………!姉さんが、姉さんがぁ………!!」
霊奈はボロボロと落涙しながら紫に訴えかける。
「霊夢は、もう………」
紫は深刻な顔をして俯く。
「と、とにかく、急いで逃げましょう!ここは危険よ?ね?」
紫は無理をして明るく振る舞い、霊奈に逃げるように促す。
「…………母さんは?」
「………大丈夫。後から来るわ」
紫は霊綺を見つめる。
すると、霊綺は早く行け、と手で合図する。
「ほら、行きましょう。ね?」
紫は霊奈の手を引いてスキマに逃げ込む。
霊綺は2人がスキマに逃げたのを確認すると、ため息を吐く。
(………参った、勝てねぇ……こいつ、最終形態とやらになったらケタ違いに強くなった………!こりゃあ………死ぬなぁ………)
霊綺は肩で息をしながらそう思案する。
「もうお終いですか?ではそろそろ終わりにしましょうかね」
フロストは指を天に掲げ、巨大なエネルギーの塊を作る。
(ああクソっ、もっとあの2人に母親らしいこと、してあげればよかったな………せめて、紫と霊奈は、どうか生きていてくれ………)
霊綺は一筋の雫を零し、意識を手放した。
「お、母、さん?」
霊奈はもう息をしていない霊綺の前にひざまづく。
「残念ですねぇ。弱い方は死に方すら選べない」
フロストは口に手を当てて笑いだす。
「…………!!!」
そのとき、霊奈は一瞬で消えて、パンチでフロストの腹部を貫く。
「………なに?!」
「………夢想封印」
そして、ゼロ距離で夢想封印を放ち、フロストの体を爆発四散させる。
「霊奈……完全に、覚醒してる………能力が………!今のは霊綺の得意な夢想封印の使い方だったハズ……」
紫は恐怖と困惑が混じった表情で霊奈を見つめる。
そして、霊奈は体育座りをして紫に言った。
「紫ぃ………決めたよ………こんなのが沢山いるのが人間なんだね………人間は、ここで滅ぼそう」
「これが私の全てだ。母さんや姉さんを殺したのは人間だ。私は、覚醒したこのチカラで、人間を排除するのみだ………!」
霊奈は薔薇色のオーラを更に膨らませる。
「おいユカリ………ここまで霊奈が壊れていくのを、お前なら止められたんじゃないのか?!」
魔理沙は精一杯の声でユカリを問い詰める。
「………私は、霊奈に手を貸すだけ。私は霊奈が好きなの。純粋な心を持っていながら、強烈な、残酷な世界の真実を見せつけられ、壊れていく彼女が。私は霊奈を見届けることに決めたのよ」
「…………それが、どんな結末を迎えることになったとしてもか!」
悟空もユカリを怒鳴りつける。
「ええ、そうよ」
「霊奈もとんでもねえヤツだけど…1番のワルはおまえだぜユカリ」
魔理沙は苦虫を噛み潰したような表情で言う。
「私たちはもう後には引けないの。覚悟してもらうわ。幻想郷はもうすぐ滅びる。惨劇の始まりを告げる鐘を鳴らしましょう。破滅の使徒と共に…」
いかがでしたか?第70話は以上です。
〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜
「皆様、ご機嫌よう。八雲紫よ!このコーナーは、「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想にお答えしていくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は次回予告までスクロールよ!
今回は霊奈の真実が全て明らかになりましたね。パワーアップした霊奈の底力は如何程のものなのか?!次回も目が離せませんね!さぁ、コメ返ししてくわよ!風希さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「フロスト、お前が何かをしたのか?!」
はい。第6宇宙の幻想郷を侵略していたんですね。結局は、霊奈が滅ぼしてしまうのですが……彼が来なければ霊奈もここまで歪まなかったでしょうね……続いて、紫霊さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「まさかフロストお前が原因の一部なのか?
だとしたらお前だけは許さんぞぉぉぉぉ!!!」
フロストさんは霊綺と霊夢と同化した霊奈に一撃でやられてしまいましたね。まぁ、これも自業自得、かな?ちなみに、霊夢とは彼女が吐いた血を摂取したから、霊綺も無意識に血を呑んでしまっていたのです。はい!それでは、次回もお楽しみに!」
〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!霊奈もいろんなもんを背負っているのはわかったけど、罪もねえ人たちを殺していい理由にはならねえ!来い霊奈!おめえの憎しみ、全部跳ね除けてやる!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「最強!最悪!究極の怨念!」
ぜってえ読んでくれよな!」