世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!



とうとう輝針城に辿り着いた悟空と咲夜。そこで待ち構えていたのは、天邪鬼の鬼人正邪と小人の少名針妙丸であった。そして、正邪の口から霊夢と魔理沙を仲違いさせたのは自分だ、と告げられる。正邪の極悪非道な行為に、悟空の怒りが爆発する!


第60話 デッドゾーンに消える輝針城!怒りの悟空vs正邪!

「貴方ね。さっきまで悟空と戦っていたのは……」

 

咲夜は通路の奥を睨み付ける。

 

「なんだ貴様は?」

 

咲夜が見ていたのは、針妙丸より小さい身長の男だ。

 

「我が名はガーリック!誇り高い魔族の王だ!」

 

「へえ。それで魔族の王が幻想郷に何の用?」

 

「下剋上、というわけかな?人間への復讐、孫悟空への復讐だ……」

 

(この男が言っている「人間への復讐」………ということは、怨夢が呼び出しているものに違いない………となれば………)

 

「先手必勝!」

 

刻符「アルティメットスクウェア」

幻符「大量殺人ドール」

 

咲夜は時間を止め、凄まじい量のナイフでガーリックJr.に攻撃を仕掛ける。

 

「む?!」

 

いきなりナイフが現れ、ガーリックJr.は少し動揺するが、すぐに冷静さを取り戻し、体格を活かした軽やかな動きでナイフを避けていく。

 

「ちっ………!」

 

咲夜は小さく舌打ちをして、ナイフを両手に持って、突撃する。

 

幻葬鬼「夜霧の冷笑する殺人マシーン」

 

咲夜は右手を左から右に振りぬくが、ガーリックJr.には止められてしまう。

 

咲夜はそのまま左足でガーリックJr.を蹴る。

 

蹴りは見事命中、ガーリックJr.は自重のせいか壁まで吹き飛ばされてしまう。

 

「1HIT、1DOWN」

 

壁はパラパラと音を立てて崩れる。

 

そして、ガーリックJr.も地面に倒れ伏す。

 

が、

 

「効かんな……!」

 

まるで何事もなかったように立ち上がり、パンパン、と服についたホコリを払う。

 

「ダメージゼロ、ってこと?」

 

「そうだ。私はドラゴンボールで永遠の命を得たのだ!」

 

「ドラゴンボール………?」

 

咲夜は訝しげに問う。

 

「知らんのか?七つ揃えると、どんな願いも叶えてくれる、願い玉のことだ!」

 

「どんな………願いも………」

 

「そして、これが!」

 

困惑した表情を浮かべる咲夜をよそに、ガーリックJr.はパワーを高め始める。

 

直後、ガーリックJr.の肉体はブロリー並みに巨大化し、体の色が濃い緑色に変色する。

 

「ふははははははは!これが私の真の姿だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おめえは、おめえは………ぜってえ許さねえ!」

 

悟空は燃え盛る金色のオーラを発しながら正邪を睨み付ける。

 

そのオーラには、なんと微量に、本当に微量にだが、青いオーラが混じっていた。

 

だが、当の悟空がそれに気づくことはない。今、悟空の視界に入っているのは、怒りの対象、鬼人正邪である。

 

「許さねえだぁ?寝言は寝て言うんだな!」

 

逆符「天地有用」

 

そう叫んで、正邪は手を広げる。

 

直後、景色がぐにゃりと歪み、なんと左右が反転してしまった。

 

「な、なんだ?!」

 

悟空は右手を動かすが、悟空の手は左腕が動いた。

 

「左右逆になってやがる………!」

 

「おいおい、許さねえんだろ?かかってこいよ!」

 

正邪は人差し指を動かして悟空を挑発する。

 

そして、弾幕を打ち出す。

 

「弾幕ごっこか!よし!」

 

悟空は飛び出して、弾幕を避けようとする。が、

 

「いてっ!」

 

先ほどの正邪の力で、左右が逆になっていたため、被弾してしまう。

 

「そこだ!」

 

逆弓「天壌夢弓の詔勅」

 

悟空が被弾して足を止めた瞬間を狙って、レーザーを放つ。

 

レーザーは悟空を飲み込み、爆発を起こす。

 

「へんっ!大口たたいてた割には呆気なかったなぁ!」

 

そして、正邪はケタケタ笑い出す。

 

「あっはっはっはっは…………はぁ?!」

 

勝利を確信し、楽勝だったと高笑いしていた正邪。が、そんな考えはすぐに棄却された。

 

そこには、レーザーが命中して、倒したハズ(・・)の孫悟空の姿があった。

 

「は、ははははは!!う、上手く避けたみたいだな!」

 

逆弓「天壌夢弓の詔勅」

 

これはおかしいと正邪はもう一度スペルを放つ。

 

レーザーは、確実に悟空を捉えた。捉えた、ハズだった………

 

「くっ、くっそーーっ!!あ、当たりさえすれば………!」

 

正邪が憎しみを込めてそう零すが、

 

「あててみろよ」

 

と逆に悟空は正邪を挑発する。

 

「~~~~………!!こ、後悔しやがれーーーっ!!」

 

逆転「チェンジエアブレイブ」

 

正邪は渾身のスペルを放つが、

 

「こんなもんか………?」

 

悟空には傷一つついていない…

 

「……………!!」

 

正邪はこのとき思い知った。自分は、この世で怒らせてはいけない男を怒らせてしまったのだと。

 

正邪は生まれてはじめて挫折と恐怖を味わった。

 

「な、何者なんだお前………!?」

 

「地球育ちの、ただのサイヤ人…らしいぜ」

 

「く、くそったれ………!こ。こんなことがあってたまるか………!」

 

邪鬼「イビルオアデス」

 

正邪は飛び上がり、エネルギーをため始める。

 

「孫悟空ーーーっ!!こいつを受け止める勇気があるかーーーっ!?ないよなぁ?!お前は臆病者だーーーっ!!!避ければ幻想郷が吹っ飛ぶ!受けざるをえないぞーーーーっ!!!」

 

正邪は悟空にこの攻撃を避けさせないために挑発する。

 

「死ねぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

正邪はエネルギー光線を放つ。

 

「か………め………は………め………!!」

 

「波ぁぁーーーーーっ!!!!」

 

しかし、悟空もかめはめ波で応戦する。

 

「なにっ?!おっ、押され………!!」

 

そして、正邪のエネルギー光線は相殺されてしまう。

 

「だりゃあぁぁぁ!!!」

 

悟空は、正邪が怯んだ一瞬の隙をつき、正邪に思い切りパンチを食らわす。

 

「あああああ………………!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うっ、くっ…………」

 

正邪はボロボロの体をなんとか起こす。

 

だが、真っ先に目に飛び込んできたのは、正邪自身にとって恐怖の塊である孫悟空の姿だった。

 

「ひっ、こ、殺さないでくれ………み、見逃してくれ………!頼む、今回だけは………!」

 

悟空は何も言わずに、手を動かす。

 

正邪は、背後から聞こえてくる死神の足音から逃げるため、俯いた。

 

しかし、しばらくたっても、自身の体になんの異常をきたしていないことに気付き、顔を上げる。

 

「大丈夫か?」

 

正邪は、悟空のその行動の意味がわからなかった。

 

悟空は、この男は、敵であった自分に、散々な悪事を働いた自分に、手を差し伸べている。

 

「オラの気はもう済んだ。霊夢たちからはなにされるかわかんねえけど、オラはもうおめえを倒したりはしない」

 

「………」

 

正邪は、ゆっくり悟空の手を取る。

 

「あとで2人に事情を説明してちゃーんと謝れよ?」

 

悟空の言葉に、正邪はこくりと頷く。

 

直後、凄まじい揺れが城を支配する。

 

そして、悟空たちがいた大広間の天井が何かに吸い込まれて消えていった。

 

「な、なんだ、あれ………?」

 

正邪はそこから顔を覗かせたモノに畏怖してしまい、腰を抜かしてしまう。

 

それは、捉えようによっては神秘的とも捉えられる、赤、茶色、黒で構成された巨大な大渦であった。

 

「こいつは、あいつの技だな?!咲夜のやつ、大丈夫か………?正邪、とにかくここにいるわけにゃいかねえ!逃げるぞ!」

 

悟空は正邪を担いで城の出口を探し出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチィ、バチィと金属のようなもの同士がぶつかる音が響く。

 

「…………!!」

 

「…………!!」

 

霊夢と魔理沙は、骨がミシミシと嫌な音を立てるのも気にせず、お互いに向かっていくが、城の方角から強烈な引力を感じ、手を止める。

 

城は、赤い渦のようなものに包まれていた。

 

「な、なんだ?!あれ………」

 

「物凄い引力…………!」

 

霊夢と魔理沙は、それぞれ界王拳や潜在能力開放を解き、渦の方角を見つめ、顔を合わせて頷き、渦の方角へ飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全てはデッドゾーンに還る………闇に沈め!!」

 

「くっ!!」

 

咲夜は足を一歩後ろに下げて踏ん張る。

 

「咲夜ーーーっ!!どけーーーっ!!」

 

すると、後ろから声が聞こえてくる。

 

霊符「夢想封印」

 

咲夜が横に飛びのくと、そこから夢想封印を背に魔理沙が飛んできた。否、夢想封印の推進力を糧にして、魔理沙が飛んできた。

 

「なにっ?!」

 

「どこのどいつか知らねえけど、喰らいやがれ!」

 

魔理沙は右手を後ろに下げる。

 

「龍拳!!」

 

「ごふあっ!!」

 

魔理沙の気が龍の形に変化し、ガーリックJr.の腹部を貫く。

 

「…………波っ!!!」

 

そして、かめはめ波を放ち、デッドゾーン内部にガーリックJr.を吹き飛ばした。

 

デッドゾーンは、使用者が吸い込まれたからか、パリンとガラスが割れる音を立てて崩れ落ちた。

 

「ふうっ………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「はぁ?!こいつが犯人?!」」

 

霊夢と魔理沙の問いに、正邪はこくりと頷く。

 

「ほら、謝れ」

 

「う、す、すみませんでした………」

 

「…………」

 

2人は沈黙を保っている。

 

そして、

 

「ぷっ、」

 

「はははははははははは!!」

 

腹を抱えて笑いだした。

 

「な、なんで笑ってるんだよ………」

 

「いやだってよ、見事に騙されちまってさ………くくくっ!あー馬鹿らし…」

 

「一本取られたってことね。はぁ…骨折り損じゃない」

 

「私を、憎んでないのか?」

 

「んー、まあ、私たちの分は悟空にやられたんだろ?だったらそれでいいや」

 

「同感」

 

魔理沙と霊夢の呆気なさに、しばらく正邪は呆然としていた。

 

「よかったな正邪。許してもらえて」

 

「………うん」

 

「さ、霊夢、みんな。せっかくだから飯でも食うか!おい正邪、針妙丸!お前らも来いよ!」

 

「まさか魔理沙から言ってくっとはな!オラもハラペコペコだ!」

 

「そうね。たまにはご馳走になろうかしら」

 

「貴女たちの分まで異変解決に尽力したんだから、私もいただくわ」

 

そうして、悟空、霊夢、魔理沙、咲夜の4人はゆっくり魔理沙の家へ歩いていった。

 

「よかったね、正邪」

 

「姫………ありがとな」

 

「さ、私たちもご馳走になろ?」

 

「………おう」




いかがでしたか?第60話は以上です。

〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜

「皆様、ご機嫌よう。八雲紫よ!このコーナーは、「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想にお答えしていくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は次回予告までスクロールよ!

はい!輝針城編、完結です!次回からクライマックスに向けて一直線!今後もお見逃しなくっ!それでは、コメ返しですね!風希さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「随分とここの正邪はクズですね。(可愛いから良いけど………)」
と言われていますが、輝針城編のメイン(?)ヒロイン、正邪さん、いかがですか?」
「へっ、うっせえよバーカ!今お前が見てる画面をひっくり返してやろうか?!今魔理沙の家で飯食ってるから邪魔すんな!」
「………は、はい。どうも、ありがとうございました………?そ、それでは次回もお楽しみに!」



~~~次回予告~~~
「おっす!オラ悟空!霊夢と魔理沙が仲直りしてくれてよかったぞ! あれ!?なんで幻想郷にドラゴンボールがあんだ?!星がよっつ………じいちゃんの形見の四星球だ!でも魔理沙たちも持ってんな………え?!これはドラゴンボールじゃねえ?!オカルトボールってなんだ?!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「追いかけろ!オカルトボール?!」
ぜってえ読んでくれよな!」

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