世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!

皆様、おはこんばんちは。タミです。暑くなってきましたね。熱中症に気をつけながら編集しています。

紅い霧の正体を掴むべく、悟空、霊夢、魔理沙の3人は調査を開始する。しかし、3人の行く手を自称最強の妖精、チルノが阻む。激闘(?)の末、見事チルノを退けた悟空達。そこで、ルーミアから有力な情報を得る。"湖のほとりにある館から霧が出ている"………3人は館へ急行するのであった!


第5話 紅魔館!気の使い手の門番、紅美鈴、参上!

「なあ、魔理沙。この池でっけえなぁ!どこまで続いてるんだ?!」

 

「違うぜ悟空。これは池じゃなくて湖だ。しかもこの湖は見てくれほど広くないぜ。周囲に漂ってる霧のせいででかく感じるんだけさ」

 

魔理沙は悟空に霧の湖について事細かく説明する。

 

「そうだったんか!で、その紅い館っちゅうのは何処にあるんだ?」

 

「2人共、お喋りはそこまでよ。おそらくあれね…、見えて来たわ」

 

霊夢が指差した方向に、真紅に染まった館があった。

 

「おおーっ!あれかぁ!ほんとに真っ赤っかだな!」

 

「目が痛くなってきそうだぜ…」

 

2人が各々の感想を述べていると、霊夢が何かを見つける。

 

「ねえ、悟空。貴方他の人の気を感じ取れるのよね。あれ、人間?」

 

霊夢が指差したのは巨大な館の門だ。門の前に、門番と思われる緑の服に、赤い髪をした女性がいる。

 

「ああ。あいつから気を感じる。門番みたいだな」

 

「よし、降りてみようぜ」

 

3人は館の門番の前に降りていく。

 

 

 

 

 

 

 

「………」

 

3人は信じられない光景に呆然としている。

 

「な、なあ、2人共、私の見間違いじゃなかったら、こいつ寝てないか?」

 

「………寝てるわね」

 

「目ぇ瞑ってるだけじゃねえか?」

 

「すう……すう………」

 

なんと門番と思われる女性は門に寄りかかり、鼻ちょうちんをつけて居眠りしていた。

 

「おいおい、こんなんで門番が務まるのか?」

 

と魔理沙は呆れ顔で言う。

 

「まあいいじゃない。寝てるなら素通りすればいいでしょ」

 

霊夢はさっさと館に入ろうとする。すると…

 

「ん?」

 

一瞬で緑の服の女性は目を覚まし、彼女の蹴りが霊夢の脇腹に刺さる。

 

「うわっ!」

 

霊夢は女性とは反対の方向に吹き飛ばされる。

 

「れ、霊夢!大丈夫か?!」

 

魔理沙は、霊夢の手助けに行こうとするが、女性がこちらに来ていたため、動けなかった。

 

すると、女性はふああ、と欠伸をしながら3人に話しかける。

 

「ようこそ、紅魔館へ。あなた方はお嬢様に悪意を持つ敵として認識し、門番であるこの紅美鈴が排除します」

 

「おめえ、霊夢を一撃であそこまでぶっ飛ばすなんて、やるじゃねえか!」

 

「それはどうも。ふああ……」

 

美鈴は寝ぼけ眼を擦りながら答える。

 

「よーし!!オラが相手だ!」

 

悟空は早速戦闘モードに入る。

 

「待て待て待てよ!順番的にあいつと戦うのは私じゃないか?!」

 

魔理沙が慌てて悟空を制止する。

 

「ええー……?」

 

悟空は再び残念そうに答える。

 

「霊夢とは悟空が戦って、チルノとは霊夢が戦った。じゃあ次は私だろ?!」

 

「でもオラまだ紅い霧の調査に行ってからは戦ってねえぞ!」

 

美鈴の前で、悟空と魔理沙の口論が始まってしまった。

 

「じゃあジャンケンで決めようぜ!」

 

「乗った!」

 

ひとしきり口論を終え、魔理沙がじゃんけんで決めよう、と提案した。

 

「「ジャーンケーン……」」

 

「「ポン!」」

 

悟空と魔理沙はお互いにグーを出す。

 

「「あいこでしょ!」」

 

しかし再びチョキとチョキであいこだ。

 

「あいこでしょ!あいこでしょ!あいこでしょ!」」

 

運がいいのか悪いのか、あいこが連続で続いている。

 

 

 

 

 

 

 

「……どっちでもいいですから、早くしてくださぁい……ムニャムニャ……お引き取りいただいても結構ですよぉ?」

 

美鈴は、痺れを切らしたのか、寝ぼけ眼で2人に勧告する。

 

「そこの華服とチャイナドレスを足して2で割ったような服のやつ!よくもやってくれたわね………!」

 

すると、霊夢が怒りを露わにしながら戻ってくる。

 

「私は美鈴。紅美鈴ですぅ……」

 

 

 

 

 

 

「よっしゃー!勝ったぁー!」

 

「ちぇっ、ついてないなあ」

 

ジャンケン勝負は悟空が勝ったようだ。

 

魔理沙はやれやれ、といった感じで引き下がる。

 

「待たせたな、オラが相手だ!」

 

悟空は準備運動をしながら言う。

 

(この人、3人の中では一番戦闘力が少ないけどなんだろう、この嵐の中にいるかのような猛烈なプレッシャーは……?)

 

「……お名前を教えてくれますか?」

 

「……孫悟空だ、よろしくな」

 

(孫悟空さん……この人、間違いなく凄い量の修羅場を潜り抜けてる……!)

 

美鈴は悟空の潜在能力に気づきはじめる。

 

「紅美鈴です。よろしくお願いします」

 

「よし、美鈴!行くぞ!」

 

悟空は腕をグルグルさせながら言う。

 

「貴方はとてもお強そうです。初めから全力で行きますよ!」

 

「はあっ!!」

 

美鈴は透明なオーラを纏う。

 

「!!」

 

悟空は美鈴が気を操れるんだ、と一瞬で悟る。

 

「美鈴。おめえも気を操れるんだな?」

 

「おまえ"も"?」

 

「ああ、オラも気を操れんのさ!」

 

「はあっ!!」

 

悟空も透明なオーラを纏う。

 

「流石ですね。悟空さん。私は気を操る程度の能力を持っています」

 

美鈴は初めて自分と同じような能力を持っている人物を見たため、悟空と同じようにワクワクしていた。

 

「悟空ー!そんなやつさっさと畳んでしまえーっ!」

 

霊夢はまだ美鈴に蹴り飛ばされた怒りが収まっていないようだ。

 

「霊夢のやつは早くケリつけろって言うけど、こりゃあ、早く終わりそうにねえな……!」

 

「ですね………!」

 

「霊夢、魔理沙!オラが美鈴を足止めしてっから、おめえたちは先に館に入ってろ!」

 

2人は少し考えて、

 

「わかったぜ、悟空!但し、一番美味しいところは私が頂くぜ!」

 

「わかったよ、魔理沙!」

 

悟空は魔理沙に譲ることを決めたようだ。

 

霊夢と魔理沙は館内部へ向けて走り出す。

 

「行かせませんよ!」

 

美鈴は2人を止めようと2人に接近するが、

 

「おっと、おめえの相手はオラだぜ……!」

 

あと少しのところで悟空に瞬間移動で邪魔されてしまう。

 

「お互い急いでんだ。最高のパワーで出来るだけ早く終わらせてもらうぞ……!」

 

「同感です……!」

 

2人の透明なオーラの勢いが増す。

 

「でりゃあ!」

 

「はあっ!」

 

2人はほぼ同じタイミングで地面を蹴り、相手に向かって突進していく。

 

2人の拳が激しくぶつかり合う。

 

すると、2人を中心に、大きなクレーターが紅魔館の門前にできてしまった。

 

「………どうです?私のパワーは……!」

 

「……びっくりだぜ」

 

「驚いてくれましたか……。それは、私も同じ感想ですよ。悟空さん。貴方がまさかこれほどまでとは…」

 

「へへっ、おめえもな、美鈴!」

 

「まだまだ行きますよ!スペルッ!」

 

虹符「彩虹の風鈴」

 

美鈴は虹色の弾幕を乱射する。

 

悟空も負けじと気弾を乱射する。

 

お互いの弾幕が大爆発を引き起こす。

 

「おりゃあ!」

 

「はっ!」

 

大爆発が収まると同時に、2人は肉弾戦に突入する。

 

「ぐっ!」

 

「がっ!」

 

2人の拳がお互いの頬に直撃する。

 

「へへへ………やるじゃねえか、美鈴……!」

 

「それは悟空さん、貴方もですよ…!」

 

「せいッ!」

 

「がはっ!」

 

美鈴の蹴りが悟空の腹部に刺さる。

 

「やっ!」

 

美鈴はすかさず悟空を蹴り上げ、回し蹴りで吹っ飛ばす。

 

「うわっ!」

 

悟空は霧の湖まで吹き飛ばされてしまう。

 

悟空は直ぐに水から上がって口元を拭う。

 

「ふうーっ、効いたぜ。じゃあ今度はこっちからいくぞ!」

 

「か……め……は……め……」

 

悟空はエネルギーを両手に凝縮させる。

 

「波ぁぁーーーーーっ!!」

 

悟空はかめはめ波を美鈴に向かって放つ。

 

「はあっ!」

 

美鈴はバリヤーを展開し、かめはめ波に向かっていく。

 

「ぐっ……ぐぎぎぎ……」

 

「っ……はああっ……」

 

お互い一歩も譲らない。

 

美鈴はそのままの勢いで迂回し、悟空の右側に突進する。

 

「なにっ?!」

 

「よしっ!」

 

美鈴は攻撃成功を確信した。だが……

 

美鈴は悟空の体をすり抜けてしまう。

 

「なっ!?」

 

美鈴は勢い余って林に激突してしまった。

 

「痛たたた……っ、あんな一瞬で残像を……?」

 

「どうした!美鈴!おめえの力はそんなもんか!?」

 

悟空の声が響く。

 

美鈴はすぐさま林から出てきた。

 

「まだまだこれからですよ。彩光蓮華掌!…喰らえっ!」

 

しかし、また残像拳を使われたのか、悟空には当たらない。

 

「オラはこっちだ!」

 

しかし、悟空の攻撃も美鈴には当たらない。

 

「裏の裏です!」

 

今度は美鈴の攻撃が悟空をすり抜ける。

 

「でやっ!」

 

攻撃を外した美鈴を悟空が殴り飛ばす。

 

「うわっ!」

 

「へへっ、裏の裏の、そのまた裏だ!」

 

美鈴は自分の作戦が失敗したことに驚きを隠せない。

 

「まさか、ここまで読まれていたとは……」

 

美鈴はふっ、と自嘲気味に吹き出す。

 

「これでラストです。これで貴方を倒せなかったら、私の負けです。行きます!地龍天龍脚!!」

 

美鈴は悟空に突撃する。

 

「ものすげえ気だ……じゃあオラも行くぞ!」

 

悟空も美鈴に突撃していく。

 

「はあああッ!!」

 

美鈴は渾身の蹴りを放つが、悟空に避けられてしまう、

 

「避けられ……」

 

「龍拳!!」

 

悟空の気が龍の形に変化する。

 

龍はそのまま美鈴を飲み込んだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、うう……?」

 

「お、目ぇ覚めたか?」

 

「ご、悟空さん……そうか。私、負けてしまったんですね。完敗です…」

 

すると悟空はハハハッと笑い、

 

「いやぁ、オラもさっきの美鈴の技喰らってたらやばかったぞ!おめえ、まだまだ伸びるぜ!」

 

「あはは……それは嬉しいですね。またお会いしたら、私に稽古をつけてくれませんか?是非、お願いします」

 

「いいぞ!オラもおめえがどこまで伸びっか見てみてえしな!」

 

「ありがとう……ございます」

 

美鈴は立ち上がろうとする。

 

「おっと、無理すんな。ここで休んどけよ」

 

「あはは、じゃあ、そうさせてもらいますね……」

 

言うなり、美鈴は眠りはじめる。

 

「すう………すう………」

 

「美鈴のやつ眠るの早えなぁ………」

 

悟空は少し呆れ気味でそう零した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その数分前…

 

「お嬢様、館に何者かが侵入しました」

 

メイドと思われる人物が、館の主人であろう人物に報告する。

 

「美鈴は?」

 

「侵入者3人の中の1人、孫悟空という男と戦っております。館に侵入したのは2人のようです。博麗の巫女、博麗霊夢と魔法使い、霧雨魔理沙」

 

「ならその2人は私がやるわ。図書館に誘い込めばもう私のテリトリーだもの」

 

すると、物陰から更に紫尽くめの人物が現れる。

 

「そう?じゃあ任せるわ、パチェ」

 

「ええ」

 

「孫悟空………面白い。貴様の運命も、私のもの………!」




いかがでしたか?第5話は以上です。美鈴はやっぱり悟空と戦わせるべきかな、と思ったので、こうなりました。魔理沙が戦うシーンを期待してくださっていた皆様、すいません。次回は出番結構ありますので……

「はい…一生懸命に………(どーせすぐパッチェさんに負けんだろーな。)」

「勘違いするな………」

「うわぁぁーーーーっ!」

デデーン☆

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!美鈴は気を操れたんだな!あいつ、やっぱりもっと伸びるぞ!何?!今度のオラの相手は紅魔館のメイド長?!霊夢と魔理沙は図書館でなんか戦ってるぞ!よーし、オラが相手だ!来い!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「2つの戦い!完全で瀟洒なメイド長と動かない大図書館!」
ぜってえ読んでくれよな!」

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