世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!

こいしとさとりの案内で、地霊殿の灼熱地獄に突入した悟空たち。そこで待ち構えていたのは、八咫烏の力を得た地獄鴉、霊烏路空と火車の火焔猫燐であった。果たして悟空ちちは、空の野望を止めることができるのか?!


第44話 灼熱地獄の主と地獄の邪念!

灼熱地獄の溶岩の海の上に浮かんだ小さな島。その上に5人の人影が見える。

 

焼けるような凄まじい程の熱さにもかかわらず、その場の全員が汗をかいていない。

 

燐と空は文字通り汗ひとつかいていない。それに比べて、悟空たちは、汗をかいてはいるのだが、一瞬で蒸発してしまっているため、側から見れば汗をかいていないように見える。

 

こんなところに長く居ようものなら、いずれ脱水症状に始まり、最終的には命を落とすことになるだろう。

 

「それで、あんたはいったい誰から八咫烏の力を受け取ったの?!」

 

霊夢は掠れた声で叫ぶ。

 

「………??忘れた!」

 

空は小首を傾げ、表情を曇らせることなく答える。

 

「なっ…?!」

 

霊夢は思わず言葉を詰まらせてしまう。

 

(鳥頭にも限度があるでしょ?!ザッと計算してもあいつが力を受けとったのはだいたい3時間くらい前のことのハズ……烏のクセに鳥頭ってどういうことよ?!烏は頭いいんじゃなかったのかしら?!ニワトリだったとは……)

 

霊夢は心の中で空を罵倒する。

 

「鳥は三歩歩けば忘れるっていうよな霊夢」

 

「え、ええ」

 

「私は十歩までは覚えていられるぜ!」

 

霊夢は返す言葉が見つからなかった。

 

「………それで?」

 

「……そういうことだ」

 

魔理沙と霊夢は微妙な空気になったのを感じながら、短く会話する。

 

その時、霊夢の頬を何かが掠める。

 

「引っ込んでろ博麗霊夢!霧雨魔理沙!私は孫悟空と戦うのだ!」

 

空は、否、空に取り憑いた博麗怨夢は右手の制御棒から立ち上る煙を吹き消す。

 

「お、お空?どうしちまったんだい?!」

 

空の変化についていけず、燐は戸惑っている。

 

「怨夢……!」

 

霊夢は頬から流れる赤い液体を拭き取る。

 

「この八咫烏の力………まるで奇跡みたい……だよな博麗霊夢?」

 

怨夢はさっさと気付け、と言わんばかりに口元を歪める。

 

「奇跡………みたい………?まさか………!また守谷か!!」

 

霊夢は犯人を察知し、声を荒げる。

 

「あんのくそったれ神社がぁぁぁぁぁ!!」

 

霊夢は頭を掻き毟る。

 

「さぁて。孫悟空よ。始めようか!そしてこの核融合の力も私の物になる………!」

 

☢Caution!!☢

 

怨夢がパワーを溜め始めた途端、何処からともなく警報音が響いてくる。

 

死核熱「ニュークリアフュージョン」

 

怨夢は右手の制御棒から弾幕を乱射する。

 

悟空はバックステップで避けていくが、後ろを溶岩に阻まれ後退できず、何発か被弾してしまった。

 

「いってて………」

 

すると、怨夢が爆煙の中から飛び出し、キックを繰り出す。

 

悟空は飛び上がりそれを避け、超サイヤ人2になる。

 

「やっぱ戦うしかねぇのか……?」

 

☢Caution!!☢

 

鬼爆符「ペタフレア」

 

悟空の問いには一切答えず、怨夢は気弾を発射する。

 

気弾は大爆発を起こし、爆煙が上がる。

 

怨夢はすかさず左手を掲げ、ピンク色の気の刃を作る。

 

「そらっ!!」

 

怨夢はそのまま左手を薙ぐ。

 

爆煙と壁は真っ二つに切り裂かれ、壁から溶岩が瀑布のように流れ落ちる。

 

そのとき、怨夢の背中に衝撃が走った。

 

悟空に蹴り飛ばされ、怨夢は一直線に溶岩に突っ込んでいった…

 

 

 

 

 

「ど、どうしたんだお空!いったい何が起こったっていうんだい?!」

 

「ねぇ!燐とかいったわね!あんた、地霊殿に戻ってあんたの主に報告しなさい!ここは私たちが食い止めるから!」

 

燐は言葉を詰まらせるが、霊夢の早く行け、という怒号に威圧され、その場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

「どうだ……?」

 

悟空は流れる溶岩に目を向ける。

 

すると、急に溶岩のある一点だけがせり上がってくる。

 

そして、徐々に溶岩が流れ落ちていっている…

 

怨夢は、バリヤーを解き妖しく笑う。

 

「流石だな、孫悟空。救援要請でもするか……ここは地獄だったな。なら……」

 

怨夢は指を素早く2回鳴らす。

 

すると砂のようなものが集まっていき、徐々に形になってきた…

 

「ジャネンバーーーーッ!!」

 

砂はなんとジャネンバに姿を変える。

 

「あ、あいつは……!」

 

悟空は鮮明に覚えていた。あの超サイヤ人3でも全く歯が立たなかった地獄の邪念。ベジータとフュージョンし、ようやく勝てた強敵である。今は超サイヤ人3で圧倒できた変身前の形態だ。

 

「えらくすっとぼけた奴だな……」

 

魔理沙は半分呆れている。

 

ジャネンバは大きく手を振りかぶる。

 

「ジャネン………バ!!」

 

ジャネンバが空を殴った途端、スキマのようなものが現れ、ジャネンバのパンチを飲み込む。

 

その時……

 

「うわっ?!」

 

魔理沙をジャネンバのパンチが襲う。

 

「なんだ?!どこから飛んできたんだ?!」

 

魔理沙は周りを見回す。

 

「魔理沙!そいつのパンチはいろんなとこから飛んでくる!気をつけろ!」

 

悟空は冷静にジャネンバと怨夢の様子を見ている。

 

「………わかった。あいつは私に任せろ!」

 

そういって魔理沙はジャネンバの方へ飛んでいった。

 

 

 

 

「さぁて、オラもそろそろ本気で行くぞ!」

 

悟空もスパーク入りのオーラを纏う。

 

「この力の真髄……見せてやろう!!」

 

怨夢も紅いオーラを纏う。

 

☢Caution!!☢

 

滅焔星「十凶星」

 

怨夢は連続でエネルギー弾を放つ。

 

「かめはめ………波!!」

 

悟空もかめはめ波で応戦する。

 

そして、2人は同時に消え、ほぼ真正面にお互いが現れる。

 

そして、お互いの顔に左手を突きつける。

 

「へへ………」

 

「フフフ………」

 

2人は小さく笑い、また消えた。

 

 

 

 

 

「ジャネン………バ!バ!バ!」

 

ジャネンバは連続で3発パンチを繰り出す。

 

「くっ!ちっ!わっ!!」

 

魔理沙と霊夢はジャネンバのパンチをなんとか避けて行く。

 

「この………!!」

 

恋符「マスタースパーク」

 

魔理沙もマスタースパークを放つ。

 

「ジャネンバ………?ジャネンバジャネンバ!!」

 

ジャネンバはパチパチと手を鳴らす。

 

そして、手のひらを上にして広げる。

 

なんとその上には、魔理沙の幻影が現れ、同じくマスタースパークを放つ。

 

「なっ!?」

 

驚いた魔理沙が競り負け、押し返されてしまう。

 

モクモクと爆煙が上がった。

 

「………お、お前、私と同じ魔法使いかなんかか?」

 

魔理沙はゲホゲホと咳き込む。

 

「こ、このやろー………!!はぁぁぁぁーーっ!!」

 

魔理沙は界王拳を使い、赤いオーラを纏う。

 

「ジャネンバァァァァ………!!」

 

ジャネンバは気を放出する。

 

「うわ………!」

 

魔理沙は帽子を抑え、爆風に耐える。

 

「霊夢!悟空の手助けをしてやってくれ!私がこいつをもっと深いとこまで誘い込むから!」

 

霊夢は無言で頷き、悟空のもとへ向かう。

 

「ジャネンバ!」

 

ジャネンバは手から小さなジャネンバを作り出す。

 

「うわ………!おまてすげぇことできるんだな……私もそんな高度な魔法使えないぜ!」

 

「「ジャネンバーーー!」」

 

小さなジャネンバは一斉に魔理沙に襲いかかる。

 

「はぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

魔理沙は足を振り回してジャネンバを一掃する。

 

「ジャネンバ………!」

 

ジャネンバはパチパチと再度手を鳴らす。

 

 

 

 

 

 

「怨夢………!!」

 

霊夢は怨夢に向かって行く。

 

「待ってください霊夢さん!助けに来ました!」

 

「あ、あんた、美鈴?!大丈夫だったの?!」

 

「はい!」

 

美鈴は大きく頷く。

 

「今怨夢と悟空が戦ってるの!助けに行くわよ!」

 

美鈴は霊夢の後ろにつく。

 

 

 

 

 

「悟空!大丈夫?!」

 

「霊夢!あっ!美鈴!おめぇ大丈夫か?!久しぶりだな!大丈夫だったか?レミリアが心配してたぜ」

 

「はい、悟空さん!お久しぶりです!助けに来ましたよ!」

 

そのとき、悟空の腹部に激痛が走る。

 

「あ………が……?!」

 

「め、美鈴?!」

 

「助けに来た………と言いましたよね?………誰をとは言ってませんが…」

 

(これだけの殺気を隠しておきながらオラに全く気付かせなかったとは……)

 

悟空は美鈴の顔を見るが、その額にはあの「M」の字が入っていた。

 

(へへ…美鈴がでっかくなって嬉しいような…こんなんになっちまって悲しいような…複雑な気分だぜ…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジャネンバ!!」

 

ジャネンバは上からパンチを振り下ろす。

 

その拳は魔理沙を全く捉えていなかったが、瞬間、ジャネンバのパンチがワープし、魔理沙の頭上に振り下ろされる。

 

「がっ?!」

 

魔理沙は必死にパンチを抑え込む。

 

「な、なんでかわかんないけど、あいつ私の動きを見切ってやがる………!」

 

「ジャネン………バ!!」

 

ジャネンバは再度魔理沙にパンチを繰り出す。が、

 

「はぁっ!!」

 

魔理沙はパンチが飛んでくる瞬間に気功波を当て、ジャネンバにダメージを与える。

 

そして、瞬時にジャネンバの懐に潜り込み、パンチの乱打を浴びせて行く。

 

「だだだだだだ………!!」

 

「ジャ………!ジャネ………!!ジャネンバ………!」

 

魔理沙はすかさずジャネンバの真上に移動し、パンチを振り下ろし、ジャネンバを地面に叩きつける。

 

「はぁぁーーーーっ!!!!」

 

魔理沙は両手に気を纏わせ、ジャネンバに突撃する。

 

「おお………??」

 

「だあっ!!」

 

魔理沙の気はジャネンバを寸分の狂いなく捉える。

 

「ジャネンバ………!!」

 

ジャネンバの腹は抉れ、そこから邪気が放出されている。

 

「ふぅ、やったな………!!」

 

魔理沙はジャネンバの手が動かなくなったのを確認し、微笑む。しかし、強烈な邪気を感じ、瞬時に身構える。

 

ジャネンバの体は、赤い粘液状になり、姿を変えて行く。

 

そして、最終的に人型に変わった。

 

「ハァ………!!」




いかがでしたか?第44話は以上です。

〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜

「皆様、ご機嫌よう。八雲紫よ!このコーナーは、「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想にお答えしていくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は次回予告までスクロールよ!

はい。それでは答えていきましょう!先ずは月人さんからのコメントです!いつもありがとうございます!
「全て本心、は悟空らしいですね。」
そうですね。表裏が無いのは悟空らしいですね。アクマイト光線が通用しなかったのは凄いですよね………それでは次です。風希さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「なんで地球ばっかり狙われるんだ………?!」
そうですねぇ。色々と地球、狙われてますからね。まあ、環境がいい、ってのも1つあるかもしれませんね。それでは次です!シュウシラカワさんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「なんか魔理沙が波○呼吸法を使いそうな回でしたね。」
メメタァ………!まぁ、これはギャグ要素を入れようとしたタミがやったのよ。偉い人から怒られても私しーらないっと!………はい!今回はここまで!それでは次回もお楽しみに!」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!美鈴もやっぱり洗脳されちまってたか………魔理沙が戦ってるあいつもパワーアップしちまってるな……まだだ…まだオラ負けねぇぞ!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「洗脳を解け!地獄での再決戦!!」
ぜってえ読んでくれよな!」

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