世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!

遂に地底へ侵入した悟空たち。しかし、全員の目を出し抜いて、萃香がこっそりついてきていた。目的は、勇儀に会うこと、だそうだ。旧都に到着した悟空たちは、古明地こいしと出会う。だが、その姿を捉えられているのは、悟空だけであった。旧都を進む悟空たちの前に、なにやら人だかりが……


第42話 四天王集結!勇儀と華扇と萃香とコンガラ!

「ひっ、ゆ、勇儀姐さん勘弁してください!俺たちが束になっても敵わないんすよ?!」

 

小鬼のような妖怪は勇儀と呼ばれた女性の足元にすがりつく。

 

「だからハンデをくれてやってるんだろうが。盃の酒を一滴も溢さずに戦うって」

 

「それでもバケモンですよー!」

 

小鬼の泣き言を聞き、勇儀ははぁ、とため息を吐く。

 

「勇儀、やり過ぎ。実力の差ってものがあるわ」

 

「勇儀殿。もう少し手加減してあげても……」

 

「十二分に手加減してやってんだろ?ん、……?」

 

そのとき、勇儀は何かを感じ取り、周囲を見回しだす。

 

「……なあ、そこのあんた」

 

勇儀は、少しずつ歩み寄る。

 

「ん、オラか?」

 

勇儀が気になったのは、悟空だった。

 

「おっす、勇儀。ただいま」

 

「ん?………おおっ!萃香か!よく帰ってきたな!おーい!華扇!コンガラ!萃香帰ってきたぞー!」

 

勇儀は大声で叫び、華扇とコンガラを呼び寄せる。

 

「って華扇にコンガラ、帰ってきてたのか?何処にいたんだよ?」

 

「私は少し修行の旅に………」

 

「私は地獄にいました………」

 

「はぁ、このまま旧都に居たら全員合流できてたんじゃないか……」

 

萃香は肩を落とす。

 

「それで、そこのあんた。見ただけでわかったよ。あんた、凄い強さを持ってるね?」

 

勇儀は悟空に指を指す。

 

「うーん、オラ結構鍛えてるけど、強えかはわかんねぇな。いろんなとこに強え奴がいっぱいいるからよ」

 

「それでも、強いは強いんだろう?」

 

「あ、ああ…ある程度はな」

 

「それに、そこの3人も強そうだ」

 

勇儀は霊夢と魔理沙、こいしに視線を移す。

 

「3人?」

 

霊夢はこいしが認識できていないため、周囲を見回す。

 

「ん、見えないのかい?そこにいるじゃないか。緑の………ああ、さとりの妹か?今日もこっそり地上に行ってたな?」

 

「えへへ、勇儀さんこんにちは!」

 

勇儀はこいしの頭をぐしぐしと撫でる。

 

「………♪」

 

こいしは嬉しそうに撫でられている。

 

「それで、あんた、私と試合してくれないかい?ちょうど今9999戦9999勝0敗なんだよ。地底のだらしない妖怪に飽き飽きしてたんだ。あんたは見たところやりそうだ。どうだい?私に勝ったら酒でも奢ってやるぞ?」

 

「別にオラ酒はいらねぇけんど、戦ってくれんなら大歓迎だ。萃香に聞いたけど、萃香ぐらい強えんだって?」

 

「ちょっと、悟空。今そんなことしてる場合じゃ………」

 

霊夢は悟空を止めようとするが、既に2人とも臨戦態勢に入ってしまっていた。

 

しかも、案内をするこいしが近くのベンチに腰掛けて観戦の準備をしている時点で、もう勇儀との決着をつけない限り先には進めないだろう。

 

尤も、霊夢と魔理沙にこいしは見えていないのだが。

 

「あんた、萃香と戦ったのかい?だったら尚更楽しみだよ……!あんたにはハンデとか要らないよな?」

 

「ああ。勿論だ。全力で来いっ!」

 

「ねぇ、ちょっと………」

 

霊夢はベンチを見やるが、既に霊夢、悟空、勇儀以外の全員がベンチに腰掛けていた。

 

霊夢は説得を諦め、ベンチの方へ向かう。

 

 

 

 

 

「………手加減しないから怪我しても後悔するなよ?」

 

「………ああ」

 

2人が短く会話を交わした刹那、その場から2人の姿が消失する。

 

 

 

「おおっ、消えたー!」

 

こいしは物凄い戦いを予感し、興奮してきていた。

 

 

 

上空では、既に勇儀と悟空が凄まじい攻防を繰り広げていた。

 

「おりゃっ!!」

 

悟空のパンチを、勇儀は身体の軸を逸らして避ける。

 

そして、パンチの風圧が当たった近くの岩が崩れてしまった。

 

「そらっ!!」

 

勇儀もお返し、とばかりに足で薙ぎ払う。

 

悟空もそれを避けるが、先程のように、今度は別の岩が崩れてしまった。

 

 

 

「ひいっ、ゆ、勇儀姐さんもあの悟空ってのもバケモノだ!」

 

「お、俺たちに敵う相手じゃねえよっ!!」

 

その場にいた妖怪たちは、凄まじい戦闘の前に、恐怖を感じ、すたこらさっさと逃げ出してしまった。

 

 

 

 

 

 

悟空は蹴りを勇儀に繰り出す。が、その蹴りは勇儀に掴まれる。

 

「うわっ!」

 

勇儀は掴んだ悟空の足を振り回し、地面に叩き落とす。

 

「ってて………」

 

悟空が上を見上げると、勇儀がこちらに足から落ちてくるのが見えた。

 

「やべっ!」

 

そして、勇儀は思いっきり地面に着地する。

 

悟空は地面を転がり、なんとかそれを避ける。

 

勇儀が着地したところを中心に、大きな亀裂が走る。

 

「ふぅ、危ねぇ危ねぇ……」

 

悟空は背筋が凍るような感覚を覚えた。

 

「ふふふ…よーし、いいぞ。よく避けたな」

 

勇儀は地面にめり込んだ足を引き抜きながら言う。

 

「………凄えな………」

 

悟空の口から無意識に賞賛の言葉が出る。

 

「さあて。ウォーミングアップはこれくらいにするか………っと、名前をまだ聞いてなかったな。私は勇儀。星熊勇儀だ。昔は力の勇儀、とか呼ばれてたよ」

 

「オラ孫悟空だ。よろしくな!」

 

「そうかい。悟空。まだまだこんなもんじゃないだろう?萃香と戦ったパワーで私と戦え!」

 

「へへっ、やる気無くしちまうかもしんねぇぞ?………じゃあ見せてやる!」

 

悟空は気を解放し、超サイヤ人2に変身する。

 

「流石だな。萃香とやりあっただけはある………さぁて。久々の本気だ。悪いが、本当に手加減できないぞ。怪我しても、責任取れないから、悪しからず………!」

 

勇儀もパワーを解放する。

 

大気が震え、少しずつ小石が浮き上がる。

 

「さぁて、小手調べだ……!」

 

鬼符「怪力乱神」

 

勇儀はフルパワーで弾幕を放つ。

 

「っ、弾幕か!」

 

悟空もそれを避けていく。

 

「だだだだだだだっ!!」

 

悟空も気弾を乱射する。

 

悟空の気弾は弾幕をほぼ相殺するが、多少喰らってしまう。

 

「ってて………凄え威力だな………」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ萃香。あの悟空って人、貴女に勝ったの?」

 

「まあね。乗っ取られてたから覚えてないけど。ところで、華扇、コンガラ。お前らも悟空と戦ってみる?」

 

華扇からの質問に答えた萃香の問いに、2人は少し考える仕草をして、

 

「うーん、やめとくわ…勝てそうにないし」

 

「私も遠慮します」

 

「そうかい?遠慮することないのに」

 

萃香はそう言って瓢箪を口に運ぶ。

 

「まったく、勇儀と貴女はお酒ばっかり…」

 

「まあそう言うなよ華扇。美味いんだよ。サケ」

 

「酒っ!呑まずにはいられないッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「なあ霊夢。勇儀ってやつも凄いな。萃香に負けず劣らずだ」

 

「そうね…流石は鬼……ってとこじゃない」

 

魔理沙は水筒のお茶を飲みながら悟空と勇儀の戦いを見守っている。

 

「ん?魔理沙、何それ?」

 

霊夢は、魔理沙が口に運んでいる棒状のものに疑問を抱く。

 

「これ?ポッキー」

 

「ポッキーってなによ」

 

「さっきタミから送られてきてよ。記念日だからって。美味いからいいや」

 

「………?」

 

魔理沙はさくさくとポッキーを噛み砕く。

 

「………一本分けなさいよ」

 

「ほい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空との攻防の最中、突然勇儀は攻撃を止め、大きく飛びのく。

 

「な、なんだ………?」

 

すると勇儀は、右手をコイントスの形にして、力を溜める。

 

そして、親指に溜めた力を一気に解き放った。

 

すると………

 

「ぐっ!!」

 

悟空の左肩を何かが撃ち抜く。

 

そして、勇儀は口元を歪める。

 

(く、空気だ……もの凄えパワーで空気を弾いて弾丸みたいに飛ばしてやがる……!)

 

「その目は…この技の仕組みに気付いたな?…なら今度は連続で行くぞ……!」

 

そう言って勇儀は連続で空気弾を飛ばし始める。

 

「くっ!!」

 

悟空はパンチで空気弾の軌道を変える。

 

弾かれた空気弾は地面に当たり砂煙を上げる。

 

ひとしきり撃ち終えた勇儀は手を止める。

 

「はぁ………はぁ………!」

 

悟空は一発目の空気弾以外は全て弾き飛ばした。だが、息があがりかけていた。

 

「なんて奴だ……私の空気弾を最初のやつ以外ぜんぶ素手で弾き飛ばした………!」

 

「今度はオラの番だ!」

 

悟空はそう言って猛スピードで突撃する。

 

「!!」

 

勇儀は反応できずに、悟空の接近を許してしまった。

 

「おりゃあっ!!」

 

悟空がパンチを放とうとした瞬間…

 

「はい。そこまで」

 

突然2人の女性が割って入る。

 

「何すんだよ華扇、コンガラ!いいとこだったのに!」

 

勇儀は2人への愚痴を漏らす。

 

「周りを見てわからないかしら?これ以上やると旧都がボロボロになるわ。」

 

そう言われて、悟空と勇儀は周りを見渡す。

 

旧都の地面は抉れ、半壊していた。

 

「しょうがねぇな。また今度邪魔にならねぇとこでまたやろうぜ」

 

「ああ。楽しみにしてるよ」

 

悟空と勇儀は、互いに握手を交わした。




いかがでしたか?第42話は以上です。

〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜

「皆様、ご機嫌よう。八雲紫よ!このコーナーは、「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想にお答えしていくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は次回予告までスクロールよ!

はい!それでは、今回も回答していきますわ!まずは、シュウシラカワさんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「スパイダーマ懐かしいですね。」
そうですね。ダーマさんは度々ネタにされていたので……では、続いて、月人さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「今回は超サイヤ人4が解けて瞬間移動ができなくなったのをピッコロが手を貸して瞬間移動させたシーンのオマージュとドラゴンボールゼノバースの魔神との最終決戦の時ですね。姿が次々変わるのは色々な人が悟空と一緒に魔神と戦ったから姿が安定しなかったと推測します。」
はい。その通りです。いやだから何故バレたし……瞬間移動の時の私の言動の意味とは…?ここからも目を離さないでくださいね!それでは、次です。風希さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「東方の鬼の性格ってサイヤ人みたいですよね。まぁ例外はありますが……。」
そうですね。基本的には好戦的なのかしら。勇儀とかがいい例ね。……はい!今回はここまでですね!次回もお楽しみにー!」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!勇儀凄え強かったな!オラワクワクしっぱなしだったぞ!なんだって?間欠泉を出した犯人がわかった?!へへっ、楽しみだな……いったいどんな能力持ってやがんだ?!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「地霊殿の灼熱地獄?!空とお燐!」
ぜってえ読んでくれよな!」

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