世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!


地震の発生源を追い、天界へと向かった悟空たち。そこには、天人、比那名居天子、そして、13号、14号、15号の3人の人造人間が待ち構えていた。勝負の邪魔をされた天子は、人造人間たちと戦うが、戦闘中、怨夢が現れる。怨夢は天子を洗脳し、緋想の剣と天子を手に入れた。魔理沙は、洗脳を止めようと立ち向かったが、カナッサ星人が使う「未来が見える幻の拳」を喰らい、倒れてしまう……


第10章 地霊殿、地底の精霊信仰
第40話 間欠泉を追って!いざ地底へ!


「ドラゴンサンダー!!」

 

「ぐあああああっ!!」

 

人のような何かの背に付いている無数の棘が1人の男の肩を貫き、電撃を浴びせる。

 

「ふんっ!!」

 

人の姿をした化け物は、背中の棘から男を振り落とす。

 

「がっ、あうう………!」

 

男は地面を削りながら、地面に開いた大穴のすぐ近くまで吹き飛ばされる。

 

「………なんだ、また……夢?」

 

魔理沙はその光景を見つめながら呟く。

 

天子が洗脳され、姿を消してから約5ヶ月。幻想郷は、12月。真冬の時期だ。

 

魔理沙は、なんとか目を覚まし、悟空たちから全てを聞いた。それからというもの、魔理沙には今彼女の前で巻き起こっているようなことを、ただ自分が見つめる、という夢を毎日のように見ていた。

 

試すには試した。夢に出てくる人物に攻撃しても、突き抜けてしまう。魔理沙は、ただただ見させられているだけであった、

 

すると、夢の中で変化が起こった。

 

大穴まで吹き飛ばされた男は、穴の中を覗き込みニヤッと口元を歪める。

 

「………お前の………負けだ………!」

 

男は辛うじて振り絞った力を使い果たし、意識を手放した。

 

そのとき………

 

巨大なエネルギーの塊が現れる。

 

その下には………

 

悟空と同じような髪型をしていて、悟空の道着と少し違う、ボロボロになった水色の道着を着た子供がいた。

 

「きっ、貴様、生きていたのか……!?」

 

人の姿をした化け物は、酷く動揺しているようだった。

 

「へへっ、まだ、まだ死ねねぇなぁ……おめぇを………やっつけるまではな……!!」

 

悟空のような少年は、ゆっくりと頭を上げる。

 

「………悟空?………違うよな…だって悟空は大人だぜ?」

 

魔理沙は悟空のような少年に違和感を覚える。

 

エネルギーの塊はどんどん巨大化していき、空を覆っていた暗雲を消し去った。

 

「こいつはな!地球人みんなの願ぇだ!メチャクチャにぶっ壊された地球の叫びだ!!」

 

「そ、そんなハズはない!お前は確かに死んだハズだ!!」

 

化け物は、少年に向け気弾を乱射する。

 

しかし、爆煙が上がるばかりで、少年はびくともしない。

 

そうこうしている内に、どんどんエネルギーの塊は大きくなっていく。

 

「サンキュー、界王さま!サンキュー、宇宙のみんな!!」

 

少年は、その場にいない誰かに礼を言う。

 

「死ねぇっ!!」

 

化け物は赤いエネルギー弾を作り、少年にぶつける。

 

エネルギー弾は、大爆発を引き起こした。

 

化け物は、勝利を確信したかのように口元を歪める。が、

 

少年には、傷1つついていなかった。

 

「き、貴様、何者なんだ………?!」

 

「行くぜ!!」

 

少年は上空に掲げたエネルギーの塊をぶつけようとする。

 

「ま、待て………!や、止めろ………!」

 

化け物は、少年に、完全に畏怖してしまったのか、その場から一歩も動けなかった。

 

「おりゃあぁぁぁーーーーっ!!」

 

少年はエネルギーの塊を投げつける。

 

ーーーーそこで、魔理沙の意識は途切れてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………沙。……理沙。おーい、魔理沙!!」

 

魔理沙は、呼び声によって、少しずつ意識を覚醒させていく。

 

「おっ、起きたな。ほら、続きやるぞ」

 

魔理沙が目を覚ますと、悟空が魔理沙の体を揺さぶっていた。

 

「あれ、………悟空?」

 

「まだ寝ぼけてんのかな……ほら、休憩終わりだ。続きやろうぜ」

 

悟空は、魔理沙は悟空との修行の休憩中、居眠りして、休憩時間が終わるまで寝ていたのだと言う。

 

「また、夢を見てた………あれ、一体全体どういうことなんだ………?」

 

「夢?どんな夢なんだ?」

 

悟空は魔理沙に問いかける。

 

「うーん、あんまりよく覚えてないや。夢を見てたときは意識は起きてる時くらいはっきりしてたのになー…」

 

魔理沙は頭に手を当て記憶を探るが、どうしても思い出すことができなかった。

 

「ま、後でじっくり考えりゃいいさ。さ、修行終わらせて夕飯食おうぜ!」

 

「そうだな!後で考えるか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「レミリアの高級こたつ………ぬくぬくー♫」

 

博麗神社。レミリアから去年もらった高級こたつに入りみかんを食べている、博麗霊夢。猫だと言っても過言ではないかもしれない。

 

その隣には、レミリアの姿もあった。

 

「まったく、5ヶ月前、急に紅魔館が大爆発したのよ!謎のエネルギー弾でね!最近ようやく立て直せたのよ!まったく!ウチの家計は火の車よ!いくら借金が増えたと思ってんの?!美鈴も見つかんないし!!」

 

レミリアは、紅魔館立て直しが終わったので、神社に置いておいた無事だった家具や酒を取りに来たのだ。もっとも、酒はほとんどレミリアがヤケになり飲み尽くしているのだが。

 

お陰で、レミリアはべろんべろんに酔っていた。

 

「あんた酔いすぎじゃない?ま、そういう時もあるわよ」

 

「そんなことないわ!あの爆発はなにかこう………運命づけられていたことのように感じるの!」

 

「そんなのあんたの能力でわかるでしょ」

 

「うっさいわね!それができたら苦労しないっての!」

 

レミリアは更に怒りをヒートアップさせ、酒瓶を口に運ぶ。

 

「あーあー…直でいったよ直で…ま、ウチの神社は萃香が修理してくれたからね!一晩で」

 

霊夢は自慢げに言い、みかんに手を伸ばす。すると…

 

突然地震が起こった。

 

「な、ま、また地震?!」

 

霊夢の脳内に5ヶ月前の悪夢が蘇る。

 

しかし、霊夢の予想とは裏腹に、

 

ドバァァンという水が噴き出したような音が聞こえてきた。

 

「な、なに?!何事?!」

 

霊夢は慌てて表に出る。

 

すると、博麗神社近辺に白い柱が立ち昇っているのが見えた。

 

「あ、あれは……!」

 

「温!泉!でかっ!!」

 

霊夢は目を輝かせる。

 

すると、霊夢の脳内に、次のような公式が展開された。

 

温泉が湧く→雪が溶ける→人が来る→賽銭が入る

 

「やっっ………たぁーーーっ!!」

 

霊夢は喜びの絶叫を上げる。

 

が、

 

「霊夢、ちょっと待ちなさい!なんか、温泉に混じってなんかいるわ!」

 

レミリアにそう言われて、霊夢は目を凝らして間欠泉を確認する。すると、

 

温泉に混じって、怨霊が出現していた。

 

「うわっ!なにあれ!」

 

すると、霊夢の脳内に、更に公式が展開される。

 

温泉と一緒に怨霊が湧く→雪は溶ける→でも人は来ない→万年貧乏

 

霊夢は最悪の結末を感じ取り、慌てて戦闘準備にかかる。

 

「賽銭が入らないのは死活問題よ!絶対あの怨霊どもをぶちのめしてやるわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………とは言ったけど、怨霊どもはどこから湧いて出たのかしら?」

 

霊夢は、こたつで温まりながら呟く。

 

「それは私が説明するわ」

 

と、空間が歪み、スキマが現れる。

 

そこから、紫、萃香、アリス、パチュリーと悟空と魔理沙が出てきた。

 

「………随分と大勢で来たわね」

 

「霊夢、あれは地底から出現しているわ。いくら怨霊を退治しても、大元を叩かないと意味が無いのよ」

 

紫は淡々と述べる。

 

「で?その地底ってのはどっから行くのよ?」

 

「間欠泉が湧いたときに出来た穴……あそこから行くわ」

 

紫のその言葉に、その場の全員が戦慄した。

 

「そっから行くの?正気?!」

 

霊夢は怒鳴るが、紫には届いていない。

 

「穴には少数精鋭、霊夢、魔理沙、悟空の3人で行ってもらうわ。私たちはここからサポート」

 

「とは言ってもよ、地底に何があるか、とかの目星はついてるのか?」

 

と魔理沙が尋ねる。

 

「ええ。地底には、旧地獄街道があり、灼熱地獄があるわ。おそらく、そこに住む何者かが……」

 

その時、頭痛が魔理沙を襲う。

 

「っ!ま、まただ……!」

 

魔理沙は頭を抑えて蹲る。

 

すると、再び謎の光景が魔理沙の意識に入り込んで来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「よっしゃーっ!!」」」」

 

2つの閃光が巻き起こり、そこから2人の人間の声を合わせたような声質を持つ男女の声が聞こえる。

 

「何者だ」

 

「「おまえら3人が1人になったから…」」

 

「「私たちも1人ずつになったのさ」」

 

今度は、崩壊した市街地。青い道着にオレンジのインナー、両手に手袋、ブーツを履き両耳にはイヤリングをつけた男と半身が異形の姿をした、黒ずくめの何者かが向かい合っている。

 

2人がつけているイヤリングには魔理沙にも見覚えがあった。ポタラである。

 

道着の男の反対側には紅白のエプロンのような服を着て巫女装束のアクセサリを両腕につけ、頭に黒いリボンをつけている女性だ。耳には男性と同じくポタラが見られる。髪の毛は茶色だろうか。

 

「まただ………私の頭ん中、どうしちまったんだ……?」

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「どうした?!」」

 

「「三位一体の絶対神の力は………」」

 

「「「「これっぽっちか?!」」」」

 

「思い上がるな………!!」

 

しばらくして、青い髪になった男性と金色のオーラを纏った女性が異形の何者かに猛攻を仕掛けている。

 

だが、異形の姿をした者は爆発波を発生させ、2人を遠ざける。

 

「っ!!」

 

そして、魔理沙の意識はそこで途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………理沙。魔理沙。大丈夫?」

 

魔理沙が意識を取り戻すと、その場の全員が心配そうに魔理沙を見つめていた。

 

「………あ、ああ。大丈夫だぜ」

 

「それじゃあ間欠泉で開いた穴に送るわ。……気をつけてね」

 

そして、紫がスキマを開く。

 

「魔理沙、カラダ大丈夫じゃねえなら無理しなくていいんだぞ。おめえは今まで沢山努力してきた。ここで行かなくても、恥じることはねえ」

 

悟空は魔理沙に問いかける。しかし、

 

「………いや、行くぜ。怨夢はこの手でぶちのめす。そして幻想郷を守る。そのために修行してきたんだ」

 

魔理沙は覚悟を決め、悟空を見つめ返す。

 

「………わかった。無理すんなよ」

 

そして3人は、スキマに入っていった…




いかがでしたか?第40話は以上です。

〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜
「皆様、ご機嫌よう!八雲紫よ!このコーナーは「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想に回答していくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は次回予告までスクロールよ!

はい。今回から地霊殿編スタートです。物語は、漸く3分の1が終わりました。先は長いですね。さて、回答していきますよ!紫霊さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「ネコみたいってまさかビr・・・?」
………何故バレたし………」

「やあ。八雲紫だね?」

「!? あっ、ああ!これはビルス様!ご、ご無沙汰しておりますわ!ほ、本日はどのようなご用件で……?」

「いやぁ、ただ遊びに来ただけだよ。暇つぶしに。そういえば、このラジオ番組みたいなスタジオ…小さいね」

「も、申し訳ありません!何しろ予算が少ないもので……」

「ふぅん。ま、いいや。じゃ、またね。八雲紫、読者の皆」

「…………ふぅ、助かったわ……それじゃ、締めましょうか。そ、それでは皆様、また来週……」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!地底ってのは面白えなぁ!色んな奴がいるぞ。蜘蛛とかつるべ落としとかな!パオズ山にはたくさんいたぞ!ん、おめえは見たことねえな。橋姫ってなんだ?次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「地獄の旧都!橋姫、水橋パルスィ!」
ぜってえ読んでくれよな!」

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