残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
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悟空が帰って来てから1ヶ月後。戦意を失いかけた霊夢たちは、自身の体に鞭を打ち、修行に励んでいた。しかし、突如現れたもう1人の巫女、東風谷早苗により博麗神社の取り潰しを命令されてしまう。当然納得のいかない霊夢は、魔理沙を連れて、早苗の後を追いかけていった…
霊夢と魔理沙は、妖怪の山へと全力で飛んでいっていた。
その高度は、見下ろせば純白の雲が見える、遥か高い位置だ。
「おい霊夢。なにもそこまでとばす必要は無いだろ?」
魔理沙の言う通り、霊夢は凄まじい速さで飛んでいっていた。
その速さは、そんじょそこらの戦闘機でも全く歯が立たないであろう。
「うるさいわね!一刻も早く神社の取り潰しを阻止しないといけないのよ!」
魔理沙は何回か減速しよう、と言ったが、言えば言うほど霊夢が加速していくため、これ以上は無駄だと感じたのか、黙って霊夢の後ろについた。
「妖怪の山山頂………あれね!」
霊夢は、妖怪の山、その山頂と思われる場所に、1つの神社が建っているのを見つける。
拝殿は、博麗神社のそれとは比べ物にならないほど綺麗で、博麗神社よりは人気を感じさせられた。
「全面戦争だーーっ!!」
霊夢はさらに怒り、神社の境内に降りていく。
「おいおい!結局戦いにきたのかよ!」
魔理沙は半分予想できていたけど、と付け加え、霊夢に続いて降りていった。
霊夢たちが来る約30分前、早苗は神奈子と諏訪子に博麗神社での出来事を話した。そして、ドラゴンボールについて神奈子と諏訪子にこれでもか、と説明していた。
「………それでですね、悟空さんはフリーザに向かってこう言うんです!「あの地球人のように?……クリリンのことか、クリリンのことかーーーっ!!」って。いやあ、そこは痺れましたよ。それと、いつも優しい悟空さんがあんなに怒るんだ、って思いましてね。あ、あとナメック星編で完全にアニメが漫画に追いついちゃって……」
「あ、ああ…わかった、わかったよ早苗…お前がドラゴンボールに心酔してるってことはよーく分かったから。な?」
神奈子は30分ぶっ続けで早苗から話されていたため、だいぶ窶れてきていた。
諏訪子は、早苗が話し始めて約5分で飽きたのかうつらうつらと船を漕いでいた。
「もうダメ、その場の全員がそう思った瞬間!フリーザとコルド大王の前に現れる1人の青年!「お前たちは一瞬で僕に殺される………わかっているんだ」あのフリーザを一刀両断する光景は凄かったですねぇ!」
神奈子の叫びも虚しく、早苗は御構い無しに続ける。
早苗の説明は、心なしか盛り上がり始めていた。
「いやぁ、絶望への反抗も面白かったです!「俺は死なない!たとえこの肉体は滅んでも!…俺の意思を継ぐ者が、必ず立ち上がり!そして……お前たち人造人間を倒す!」未来の悟飯さん、ほんとにカッコよかったですねぇー!」
神奈子は、寝て聞き流してもよかったのだが、早苗への罪悪感から、つい話を聞いてしまっていた。
まだ人造人間編、ということは、これからブウ編、劇場版と話が続いていくだろう。いや、下手をするとGTやスピンオフまで話が行きかねない。
その時、
「東風谷早苗ーーっ!!出てこーーい!!」
2人組が守矢神社の境内に降り立つ。
「あ、博麗の巫女さんと………どちら様でしたっけ?」
早苗は2人の名前を聞いていないため、改めて尋ねる。
「博麗霊夢」
「霧雨魔理沙だ!よろしくな!」
「はい。よろしくお願いします!」
早苗は再び頭を下げる。
ここで、霊夢と魔理沙の登場に安堵する人物が1人。そう。八坂神奈子である。
(ま、まさか早苗があんなに話すとは思わなかった。ま、まあ、今回は博麗の巫女たちのお陰で助かったな……)
すると神奈子は、神奈子に頭を預け寝ている洩矢諏訪子を軽く揺さぶり、起こす。
「……むにゃ?終わったの?」
諏訪子はふああ、と大きな欠伸をする。
「神社の取り潰しなど、させてたまるか!ぶっ飛ばしてでも止める!」
霊夢は鬼のような形相で、お祓い棒を振り回す。
「ちょ、ちょちょちょっとタンマタンマ!」
そんな霊夢を、神奈子は手を横に突き出し、制止する。そして、小声でボソボソと霊夢に頼み込んだ。
「早苗をどうにかしておくれ。あのままじゃ気絶してたよ。どうにかしてくれたら博麗神社に分社を建てる、でどうだ?もちろん取り潰しも止める、な?」
「なに言ってんの?あんた見た所神っぽいし、ここの神でしょ?だったら巫女の世話くらい自分でやんなさいよ」
神奈子の頼みを霊夢はあっさりと拒否する。
「そう固いこと言わずに!頼むよ」
いつの間にか諏訪子も来て、2人で霊夢に頼み込む。
「はあ。分社ねぇ。まあ、分社建てたら、参拝客は少しは来る、か」
霊夢はやれやれ、と言った感じに頭を掻く。
そして、早苗の方を見るが、
「そして、16号を踏み潰されて、遂に悟飯さんが怒るんです!そして、圧倒的なパワーでセルたちを圧倒します!でも性格も変わってしまうんですよね。悟空さんにとどめを刺せって言われても、「あんな奴はもっと苦しめてやらなきゃ」と言ったのは、私も少し恐怖しましたよ」
「へぇ。それで、セルって奴は倒せたのか?」
「はい。そのあと、追い詰められたセルが逆上して自爆しようとするんですけど、悟空さんが瞬間移動で界王星にセルと一緒に移動して、死んでしまったんです。そして、最悪なことに、セルは無傷、かつパワーアップしていたんです!それでも、悟飯さんのかめはめ波でセルは完全に消滅しましたよ」
いつの間にか魔理沙が早苗と打ち解け、ドラゴンボールについて教えてもらっていた。
「………ほら、早苗をなんとかしたから、これで取り潰しは無しでいいわよね?」
「………ああ。神に二言はないよ」
霊夢と神奈子は、半分呆れて短く会話を交わした。
………ここは、とある場所。とある岬に、木で作られた十字架が建っている。
そして、その十字架の前に、1人の女性が立っている。
「………母さん、もう少しだよ。もう直ぐ、人間を全滅させられる。母さんや姉さんを苦しめたあのミジンコ以下の存在を、この世から駆逐できる。………ミジンコに失礼だったかな」
「………いや…これも言い訳に過ぎない……か」
その女性、博麗怨夢は十字架の前に座り込み、おもむろにカップ麺を3つ取り出す。そして、やかんに入ったお湯を注ぐ。
「母さんはカップ麺、好きだったよね?姉さんも。2人の好きなしょうゆ味。持って来たからさ。食べなよ………なんで、私が生き残ったんだろうね。母さんも姉さんもあいつの所為でもう帰ってこない。私が死ねば…少しは変わったのかな…私達は、何もしてないはずなのに…なんでこんなことになったんだろ…」
「………3分」
怨夢は3分経ったことに気付き、カップ麺のフタを3つとも取り去る。
カップ麺からは、ホクホクと湯気が出てくる。
「………いただきます」
怨夢は目を擦りながらカップ麺を口に運ぶ。
湯気の所為で顔を確認することはできなかったが、怨夢が涙を流しているのは容易に想像できる。
「………大丈夫?霊奈……無理してない?」
「………ぐす、その名前で呼ばないでユカリ」
「………そうね、ごめんなさいね、怨夢」
「貴女はやっぱりあの子の娘なのね。てっきり私は感情なんてとっくに捨てたと思ってたけど。ちゃんと、泣けるじゃない」
「バカにしてんの?」
怨夢はギロリとユカリを睨む。
ユカリは、はぁとため息を吐き、
「そんなわけないでしょう?少し嬉しいのよ」
2人はそんな会話を交わす。
その光景だけを見れば、この2人が第6宇宙の地球を滅ぼし、第7宇宙の地球も襲っている極悪人とは思えないだろう。
怨夢はいつの間にか麺を食べ終え、スープを飲み干す。
「ふぅ……ご馳走さまでした…」
怨夢はパン、と手を合わせる。
「それじゃあ、母さん、姉さん。そろそろ行くよ。また来るね。行こうユカリ」
ユカリはほいほい、と大きな声で二つ返事をし、スキマを開く。
そして、その場に残されたのは、十字架と空のカップ麺が1つ、そして、未だホクホクと湯気を出すカップ麺2つだけであった。
一方、場所は変わり、博麗神社。1人取り残された悟空は、自主トレをしていた。
「199998!199999!200000!」
悟空は左手一本で腕立てをしていた。常人ならば、両手でも、10万台の数字など、到底出せないであろう。
「ぷひゅー!うし、今度は反対だ!」
悟空が右手で腕立てに取り掛かろうとしたとき、何かが上空から飛来する。
「あややっ!!ようやく、ようやく独占取材の時が!!」
降りて来た女性は、クルクルと手に持ったペンを回しながら言う。
「貴方が孫悟空さんですね?!私は、清く正しい、鴉天狗、射命丸文と申します!」
文は目を輝かせながら悟空に問う。
「あ、ああ。そうだけど……なんか今日はやたらとオラを見て驚く奴がたくさんいるなぁ…」
「貴方の勇姿は天狗の里でも有名です!数々の異変を解決した英雄って!」
「オラ別に英雄でもなんでもねえぞ」
「そんな貴方に!是非とも取材をさせてくださいっ!!」
文は手に羽ペン、文花帖と呼ばれる手帳を持ち悟空に詰め寄る。
「お、オラ別に構わねえけど…何すればいいんだ?」
「簡単ですよ!私の質問に答えていただければいいんです!」
文は催促するように足踏みをする。
(取材かぁ……サタンいっつも取材受けてるけど、こういうときどうすればいいんかな……)
「では、早速1つ目の質問です!………」
文が取材を始めてから約1時間。悟空はなんとか答え、だいぶ疲れていた。
「はい!ありがとうございました!」
文は悟空の手を握る。そのとき……
大きな爆発音が響き、近くの鳥がギャァギャァと鳴きながら逃げ出していく。
「な、なんだ?!」
「あれは人里?!」
文は瞬時に爆発の発生源を確認する。
「悟空さん、行ってみたほうがいいんじゃないですか?」
文は先ほどまでのヘラヘラしたような表情を一変させ、真剣な表情になる。
「そうだな。よし、行ってみるか!」
いかがでしたか?第35話は以上です。
〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜
「皆様、ご機嫌よう!八雲紫よ!このコーナーは、「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想に回答していくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は、次回予告までスクロールをお願いするわ!
はい!今回も回答していくわ!先ずは1つ目ね!名無しさんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「やっぱり早苗は悟空さを知ってましたね。あとブラックをナルゴキ言わんといて(泣)」
全国のブラックファンの皆様、ごめんなさい。あとできつ〜く言い聞かせておきますので。ブロリーに粛清を頼もうかしら?続いて、風希さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「新しい映画、アニメ、漫画があったら早苗興奮するでしょうね。」
そうですねぇ。映画「ドラゴンボールZ 神と神(BATTLE OF GODS)」 は2013年ですから、「最強への道」を見たばっかりの早苗はもう30代のお姉さんになってると思います。まあそれでも早苗はきっと喜ぶでしょうね。それでは、次行きましょう!シュウシラカワさんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「如意棒って最近完全に忘れられてますよね。」
ですよね!ピッコロ大魔王編から後の話では劇場版ドラゴンボールZ以外では全く使われてないんですよね………ドラゴンボール41巻のブウVSゴテンクス3の時は、神殿に如意棒が無かったんです。だったらもう幻想入りさせてもいいっしょ、ってなって入れたとかなんとか。はい!今回はここまで!では皆様!また次回お会いしましょう!さようなら〜!」
〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!人里が襲われてる…!…-…!!おめえたち、ホントにあいつらなのか?おめえらは確かにオラ達が倒したはずだ!霊夢んとこも危なそうだな。さっさと片付けるぞ!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「強襲する強敵たち!悟空が2人?!」
ぜってえ読んでくれよな!」