世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!

悟空が帰って来てから1ヶ月後。戦意を失いかけた霊夢たちは、自身の体に鞭を打ち、修行に励んでいた。しかし、突如現れたもう1人の巫女、東風谷早苗により博麗神社の取り潰しを命令されてしまう。当然納得のいかない霊夢は、魔理沙を連れて、早苗の後を追いかけていった…


第35話 あややと参上!鴉天狗、射命丸文!

霊夢と魔理沙は、妖怪の山へと全力で飛んでいっていた。

 

その高度は、見下ろせば純白の雲が見える、遥か高い位置だ。

 

「おい霊夢。なにもそこまでとばす必要は無いだろ?」

 

魔理沙の言う通り、霊夢は凄まじい速さで飛んでいっていた。

 

その速さは、そんじょそこらの戦闘機でも全く歯が立たないであろう。

 

「うるさいわね!一刻も早く神社の取り潰しを阻止しないといけないのよ!」

 

魔理沙は何回か減速しよう、と言ったが、言えば言うほど霊夢が加速していくため、これ以上は無駄だと感じたのか、黙って霊夢の後ろについた。

 

「妖怪の山山頂………あれね!」

 

霊夢は、妖怪の山、その山頂と思われる場所に、1つの神社が建っているのを見つける。

 

拝殿は、博麗神社のそれとは比べ物にならないほど綺麗で、博麗神社よりは人気を感じさせられた。

「全面戦争だーーっ!!」

 

霊夢はさらに怒り、神社の境内に降りていく。

 

「おいおい!結局戦いにきたのかよ!」

 

魔理沙は半分予想できていたけど、と付け加え、霊夢に続いて降りていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢たちが来る約30分前、早苗は神奈子と諏訪子に博麗神社での出来事を話した。そして、ドラゴンボールについて神奈子と諏訪子にこれでもか、と説明していた。

 

「………それでですね、悟空さんはフリーザに向かってこう言うんです!「あの地球人のように?……クリリンのことか、クリリンのことかーーーっ!!」って。いやあ、そこは痺れましたよ。それと、いつも優しい悟空さんがあんなに怒るんだ、って思いましてね。あ、あとナメック星編で完全にアニメが漫画に追いついちゃって……」

 

「あ、ああ…わかった、わかったよ早苗…お前がドラゴンボールに心酔してるってことはよーく分かったから。な?」

 

神奈子は30分ぶっ続けで早苗から話されていたため、だいぶ窶れてきていた。

 

諏訪子は、早苗が話し始めて約5分で飽きたのかうつらうつらと船を漕いでいた。

 

「もうダメ、その場の全員がそう思った瞬間!フリーザとコルド大王の前に現れる1人の青年!「お前たちは一瞬で僕に殺される………わかっているんだ」あのフリーザを一刀両断する光景は凄かったですねぇ!」

 

神奈子の叫びも虚しく、早苗は御構い無しに続ける。

 

早苗の説明は、心なしか盛り上がり始めていた。

 

「いやぁ、絶望への反抗も面白かったです!「俺は死なない!たとえこの肉体は滅んでも!…俺の意思を継ぐ者が、必ず立ち上がり!そして……お前たち人造人間を倒す!」未来の悟飯さん、ほんとにカッコよかったですねぇー!」

 

神奈子は、寝て聞き流してもよかったのだが、早苗への罪悪感から、つい話を聞いてしまっていた。

 

まだ人造人間編、ということは、これからブウ編、劇場版と話が続いていくだろう。いや、下手をするとGTやスピンオフまで話が行きかねない。

 

その時、

 

「東風谷早苗ーーっ!!出てこーーい!!」

 

2人組が守矢神社の境内に降り立つ。

 

「あ、博麗の巫女さんと………どちら様でしたっけ?」

 

早苗は2人の名前を聞いていないため、改めて尋ねる。

 

「博麗霊夢」

 

「霧雨魔理沙だ!よろしくな!」

 

「はい。よろしくお願いします!」

 

早苗は再び頭を下げる。

 

ここで、霊夢と魔理沙の登場に安堵する人物が1人。そう。八坂神奈子である。

 

(ま、まさか早苗があんなに話すとは思わなかった。ま、まあ、今回は博麗の巫女たちのお陰で助かったな……)

 

すると神奈子は、神奈子に頭を預け寝ている洩矢諏訪子を軽く揺さぶり、起こす。

 

「……むにゃ?終わったの?」

 

諏訪子はふああ、と大きな欠伸をする。

 

「神社の取り潰しなど、させてたまるか!ぶっ飛ばしてでも止める!」

 

霊夢は鬼のような形相で、お祓い棒を振り回す。

 

「ちょ、ちょちょちょっとタンマタンマ!」

 

そんな霊夢を、神奈子は手を横に突き出し、制止する。そして、小声でボソボソと霊夢に頼み込んだ。

 

「早苗をどうにかしておくれ。あのままじゃ気絶してたよ。どうにかしてくれたら博麗神社に分社を建てる、でどうだ?もちろん取り潰しも止める、な?」

 

「なに言ってんの?あんた見た所神っぽいし、ここの神でしょ?だったら巫女の世話くらい自分でやんなさいよ」

 

神奈子の頼みを霊夢はあっさりと拒否する。

 

「そう固いこと言わずに!頼むよ」

 

いつの間にか諏訪子も来て、2人で霊夢に頼み込む。

 

「はあ。分社ねぇ。まあ、分社建てたら、参拝客は少しは来る、か」

 

霊夢はやれやれ、と言った感じに頭を掻く。

 

そして、早苗の方を見るが、

 

「そして、16号を踏み潰されて、遂に悟飯さんが怒るんです!そして、圧倒的なパワーでセルたちを圧倒します!でも性格も変わってしまうんですよね。悟空さんにとどめを刺せって言われても、「あんな奴はもっと苦しめてやらなきゃ」と言ったのは、私も少し恐怖しましたよ」

 

「へぇ。それで、セルって奴は倒せたのか?」

 

「はい。そのあと、追い詰められたセルが逆上して自爆しようとするんですけど、悟空さんが瞬間移動で界王星にセルと一緒に移動して、死んでしまったんです。そして、最悪なことに、セルは無傷、かつパワーアップしていたんです!それでも、悟飯さんのかめはめ波でセルは完全に消滅しましたよ」

 

いつの間にか魔理沙が早苗と打ち解け、ドラゴンボールについて教えてもらっていた。

 

「………ほら、早苗をなんとかしたから、これで取り潰しは無しでいいわよね?」

 

「………ああ。神に二言はないよ」

 

霊夢と神奈子は、半分呆れて短く会話を交わした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ここは、とある場所。とある岬に、木で作られた十字架が建っている。

 

そして、その十字架の前に、1人の女性が立っている。

 

「………母さん、もう少しだよ。もう直ぐ、人間を全滅させられる。母さんや姉さんを苦しめたあのミジンコ以下の存在を、この世から駆逐できる。………ミジンコに失礼だったかな」

 

「………いや…これも言い訳に過ぎない……か」

 

その女性、博麗怨夢は十字架の前に座り込み、おもむろにカップ麺を3つ取り出す。そして、やかんに入ったお湯を注ぐ。

 

「母さんはカップ麺、好きだったよね?姉さんも。2人の好きなしょうゆ味。持って来たからさ。食べなよ………なんで、私が生き残ったんだろうね。母さんも姉さんもあいつの所為でもう帰ってこない。私が死ねば…少しは変わったのかな…私達は、何もしてないはずなのに…なんでこんなことになったんだろ…」

 

「………3分」

 

怨夢は3分経ったことに気付き、カップ麺のフタを3つとも取り去る。

 

カップ麺からは、ホクホクと湯気が出てくる。

 

「………いただきます」

 

怨夢は目を擦りながらカップ麺を口に運ぶ。

 

湯気の所為で顔を確認することはできなかったが、怨夢が涙を流しているのは容易に想像できる。

 

「………大丈夫?霊奈……無理してない?」

 

「………ぐす、その名前で呼ばないでユカリ」

 

「………そうね、ごめんなさいね、怨夢」

 

「貴女はやっぱりあの子の娘なのね。てっきり私は感情なんてとっくに捨てたと思ってたけど。ちゃんと、泣けるじゃない」

 

「バカにしてんの?」

 

怨夢はギロリとユカリを睨む。

 

ユカリは、はぁとため息を吐き、

 

「そんなわけないでしょう?少し嬉しいのよ」

 

2人はそんな会話を交わす。

 

その光景だけを見れば、この2人が第6宇宙の地球を滅ぼし、第7宇宙の地球も襲っている極悪人とは思えないだろう。

 

怨夢はいつの間にか麺を食べ終え、スープを飲み干す。

 

「ふぅ……ご馳走さまでした…」

 

怨夢はパン、と手を合わせる。

 

「それじゃあ、母さん、姉さん。そろそろ行くよ。また来るね。行こうユカリ」

 

ユカリはほいほい、と大きな声で二つ返事をし、スキマを開く。

 

そして、その場に残されたのは、十字架と空のカップ麺が1つ、そして、未だホクホクと湯気を出すカップ麺2つだけであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、場所は変わり、博麗神社。1人取り残された悟空は、自主トレをしていた。

 

「199998!199999!200000!」

 

悟空は左手一本で腕立てをしていた。常人ならば、両手でも、10万台の数字など、到底出せないであろう。

 

「ぷひゅー!うし、今度は反対だ!」

 

悟空が右手で腕立てに取り掛かろうとしたとき、何かが上空から飛来する。

 

「あややっ!!ようやく、ようやく独占取材の時が!!」

 

降りて来た女性は、クルクルと手に持ったペンを回しながら言う。

 

「貴方が孫悟空さんですね?!私は、清く正しい、鴉天狗、射命丸文と申します!」

 

文は目を輝かせながら悟空に問う。

 

「あ、ああ。そうだけど……なんか今日はやたらとオラを見て驚く奴がたくさんいるなぁ…」

 

「貴方の勇姿は天狗の里でも有名です!数々の異変を解決した英雄って!」

 

「オラ別に英雄でもなんでもねえぞ」

 

「そんな貴方に!是非とも取材をさせてくださいっ!!」

 

文は手に羽ペン、文花帖と呼ばれる手帳を持ち悟空に詰め寄る。

 

「お、オラ別に構わねえけど…何すればいいんだ?」

 

「簡単ですよ!私の質問に答えていただければいいんです!」

 

文は催促するように足踏みをする。

 

(取材かぁ……サタンいっつも取材受けてるけど、こういうときどうすればいいんかな……)

 

「では、早速1つ目の質問です!………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文が取材を始めてから約1時間。悟空はなんとか答え、だいぶ疲れていた。

 

「はい!ありがとうございました!」

 

文は悟空の手を握る。そのとき……

 

大きな爆発音が響き、近くの鳥がギャァギャァと鳴きながら逃げ出していく。

 

「な、なんだ?!」

 

「あれは人里?!」

 

文は瞬時に爆発の発生源を確認する。

 

「悟空さん、行ってみたほうがいいんじゃないですか?」

 

文は先ほどまでのヘラヘラしたような表情を一変させ、真剣な表情になる。

 

「そうだな。よし、行ってみるか!」




いかがでしたか?第35話は以上です。

〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜

「皆様、ご機嫌よう!八雲紫よ!このコーナーは、「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想に回答していくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は、次回予告までスクロールをお願いするわ!






はい!今回も回答していくわ!先ずは1つ目ね!名無しさんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「やっぱり早苗は悟空さを知ってましたね。あとブラックをナルゴキ言わんといて(泣)」
全国のブラックファンの皆様、ごめんなさい。あとできつ〜く言い聞かせておきますので。ブロリーに粛清を頼もうかしら?続いて、風希さんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「新しい映画、アニメ、漫画があったら早苗興奮するでしょうね。」
そうですねぇ。映画「ドラゴンボールZ 神と神(BATTLE OF GODS)」 は2013年ですから、「最強への道」を見たばっかりの早苗はもう30代のお姉さんになってると思います。まあそれでも早苗はきっと喜ぶでしょうね。それでは、次行きましょう!シュウシラカワさんからのコメントです。いつもありがとうございます!
「如意棒って最近完全に忘れられてますよね。」
ですよね!ピッコロ大魔王編から後の話では劇場版ドラゴンボールZ以外では全く使われてないんですよね………ドラゴンボール41巻のブウVSゴテンクス3の時は、神殿に如意棒が無かったんです。だったらもう幻想入りさせてもいいっしょ、ってなって入れたとかなんとか。はい!今回はここまで!では皆様!また次回お会いしましょう!さようなら〜!」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!人里が襲われてる…!…-…!!おめえたち、ホントにあいつらなのか?おめえらは確かにオラ達が倒したはずだ!霊夢んとこも危なそうだな。さっさと片付けるぞ!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「強襲する強敵たち!悟空が2人?!」
ぜってえ読んでくれよな!」

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