世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!


人里での戦いに見事勝利を収め妹紅、慧音と和解した悟空たちは異変の犯人がいると思われる場所、永遠亭へと向かう。しかし、そこへと行くには迷いの竹林と言われる場所を抜けなければいけない。そこへは妹紅が案内してくれるという。そして悟空たちは、妹紅の案内の下、迷いの竹林の中へと向かって突き進む!


第24話 永遠亭への道!月のウサギは強えヤツ?!

悟空たちは、迷いの竹林の入り口前に辿り着いていた。

 

今は月明かりがあるため、周囲はよく見えるが、竹林の中は、月明かりが遮られるのか、真っ暗だ。

 

竹林の中に広がる漆黒は、まるで何かを飲み込んでいるかのようだ。

 

「なんも見えねえなぁ………」

 

悟空は竹林の中を覗き込み、無意識にそう漏らす。

 

「この中に永遠亭があるんだ。……まあ、私は輝夜の奴とは会いたくないんだけどな……けど、借りは返すのが私の主義だからな。さ、行くか」

 

こうして一行は、妹紅を先頭にゆっくりと竹林へと足を踏み入れていった。

 

 

 

 

 

 

一方その頃、迷いの竹林奥、永遠亭では、

 

「お師匠様、サイヤ人たちが竹林へ侵入してきました。いかがいたしますか?」

 

「取り敢えず当初の作戦通りにいきましょう。優曇華、先ずは彼らの様子を見てきて頂戴」

 

「はい」

 

お師匠様と呼ばれた人物は優曇華と呼ばれた人物にそう命令する。

 

そして優曇華と呼ばれた人物はシャッ、とその場を離脱し、その場にはお師匠様と呼ばれた人物だけが残った。

 

「これで、月からの追っ手から逃げられるといいのだけれど………」

 

 

 

 

 

 

 

 

戻って、悟空たち。竹林は広く、舞空術でも迷ってしまうので、一行は歩いて永遠亭へと向かっていた。

 

「ねえ、妹紅。何故ここまで竹林に詳しいのかしら。まさかとは思うけど、私たちを嵌めようってわけじゃあないわよね?」

 

ゆっくりと進んでいるためイライラしているのか、レミリアが不意にそんなことを妹紅に聞く。

 

「そんなことないさ。ただ、永遠亭は悪い意味で常連ってだけ」

 

妹紅が言った常連の意味。今の一行は、妹紅を除く全員がそれについてで頭が一杯になった。

 

「んー、まあ、こっからは私の身の上話なんだけど、聞いてくれるか?」

 

そんな妹紅の問いかけに、全員が頷き、耳を傾ける。

 

「まず、御伽話のかぐや姫の物語は知ってるだろ?そこでかぐや姫に求婚した奴のうち、倉持皇子って奴がいて、そいつが私の親父なんだ」

 

その話に、その場の全員が耳を疑った。何故なら、御伽話、かぐや姫の物語は約1000年前の話なのだから。

 

「輝夜の畜生は、親父に蓬莱の玉の枝を要求してな、親父は苦労してそれを手に入れたらしいんだ。でも、あいつに偽物呼ばわりされて、恥をかかされた」

 

この時妹紅が"らしい"と言ったのは、この時妹紅は生まれておらず、この話は恐らく彼女の父親、倉持皇子に聞かされたのだろう。

 

「それでもって輝夜が月に帰るときに迷惑かけたからって残した壺を奪い取ってあいつに復讐してやろうって思って富士山って山に登ったんだ」

 

このことは多少の違いがあるものの我々が知っているかぐや姫の物語とほとんど同じであるが、ここからが、我々の知らないことであった。

 

「私は壺を処分するために来た帝の一行のリーダー、岩笠に助けてもらって、処分しようとしたときに奪い取ってやる、って思ってたけど、処分しようとしたときに、木花咲耶姫って奴に邪魔されて、壺の中身が不老不死になれる薬、蓬莱の薬だって分かったんだ」

 

妹紅は黙々と話し続ける。しかし、話が進むにつれて、妹紅の顔が徐々に険しくなってきていたのを、他のメンバーは気がつかなった。

 

「長い話だな………魔理沙、おめえ何言ってるか分かるか?そもそもオラその話聞いたことねえんだけど…」

 

そんな中、やはりと言うべきか、悟空は話に全くついていけず、飽きてきてしまっていた。

 

その上難しい言葉、恐らく悟空がこの世に生を受けてから一度も聞いたことが無い単語ばかりが並べられ、悟空の頭はパンクしかかっていた。

 

そもそも昔話の竹取物語を知らないのだから当然である。

 

「しっ、静かにしとこうぜ、悟空」

 

魔理沙は比較的ついていけているのか、悟空を注意する。

 

「わ、わかった」

 

そんな会話をしていると、再び妹紅が話し始める。

 

「私は魔が差して、岩笠から薬を奪って、飲んだんだ。それで、1000年くらい彷徨って、それでいつの間にか幻想郷(ここ)に着いたんだ」

 

「それから輝夜と再会して、いつの間にかあいつも不老不死になってて、今は殺し合い仲間、って感じかな。それで迷いの竹林の迷う原因の妖精に顔がきくようになって、道がわかるんだ」

 

「………成る程。貴女の体験はわかったわ。………でもそれが本当、という保証はあるの?それだけで貴女を仲間と思えと?」

 

妹紅が自身の生い立ち、不老不死になったきっかけを話したにも関わらず、レミリアは未だ疑心暗鬼になっている。

 

「妹紅の言っていることは本当よ。お師匠様も姫様も仰っていたわ」

 

そのとき、不意に前方から声がかけられた。

 

「あら、お出迎えね。でも、あんまり歓迎してくれるわけではないみたいねぇ」

 

幽々子の顔は穏やかだが、声には少しの緊張感を帯びている。

 

そして、一行は一斉に声の方を見た。

 

「鈴仙・優曇華院・イナバだな。もう輝夜の馬鹿は嗅ぎつけていたのか」

 

そう言われた刹那、暗闇の中からゆっくりと優曇華院と呼ばれた女性が姿を見せる。

 

その姿は、ブレザーを着て、ミニスカート、一般的な女子高生の制服に、ヨレヨレのうさ耳がついていた。

 

「妹紅、まさか貴女が解決者の方へ付くとはね。やはり姫様とは相容れないタチなのね」

 

「私は借りを返しているだけだ。何より私は最近人助けにやりがいを感じてるんだ…永く生きてるとやることなくなるからな」

 

優曇華の言葉に、妹紅はすぐさま反論する。

 

「あいつ、なんかオラが昔倒したウサギ団の奴らに似てるな………」

 

ここで説明しよう。ウサギ団とは、兎人参化をリーダーとした悪者集団である。この集団は、子供の頃の悟空が、月へ運んでいった。

 

「なあおめえ!ウサギ団は元気か?」

 

「え、ウサギ団?ああ。あれか」

 

優曇華は一瞬何を言ってるのかわからない、という顔をするが、すぐに何を言ってるのか理解したようだ。

 

「ウサギ団は月の都で大暴れしたから、お師匠様の跡継ぎの豊姫様と依姫様が懲らしめて今は牢獄に幽閉されていると聞きました。それが、今から約20年ほど前のことです」

 

ウサギ団は、悟空に月に送られた後、悟空がクリリンと共に天下一武道会に向け修行していたときに幻想入りし、月の都へと飛ばされたのだろう。

 

天下一武道会で、ジャッキーチュンもとい武天老師が月を木っ端微塵に消してしまったため、おそらくそれよりも前に幻想郷に行っていたのだろう。

 

「私はあんな野蛮な者たちとは違う!気高き月の兎だ!」

 

優曇華がそう言い放った刹那、優曇華は素早く手を子供が銃ごっこでするような手の形を作り、悟空たちの目の前に構える。

 

「月の兎だかなんだか知らないけれど、今はごっこ遊びをしているほど私達は暇じゃないの。通して貰うわ」

 

ザッ、と咲夜が一歩前に出て言う。

 

「あら、私は大真面目よ」

 

そう言った瞬間、優曇華が構えた手の人差し指から、閃光が迸る。

 

「!!」

 

咲夜はハッ、として慌てて回避する。

 

直後、閃光が咲夜の眉間があった場所を正確に撃ち抜いた。

 

その後、咲夜たちの真後ろにあった竹に風穴を開けて、尚進んでいった。

 

(フリーザが使った光線みてえだ……!)

 

「ね?ごっこじゃないでしょう?」

 

優曇華は自慢げに言う。

 

「さて、もう一発……」

 

そう言って、優曇華がもう一度構えようとした瞬間、

 

2人の女性が優曇華の前に立ちはだかる。

 

「おっと、貴女の相手は私たちよ!」

 

「皆さん!主犯をお願いします!」

 

「ええ!2人とも、ありがとね!妹紅、案内お願い!」

 

霊夢の一声を皮切りに残った一行は、妹紅を先頭に咲夜、妖夢、優曇華をその場に残し、更に竹林の奥深くへと進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、見えてきたぞ!あれが永遠亭だ!」

 

妹紅が指差す方向に、竹林の中にひっそりと佇む屋敷があった。

 

「あれか………!」

 

魔理沙は恐怖と好奇心が入り混じった目を向ける。

 

「ところで、妹紅!主犯の目処は立ってるの?」

 

ふと、霊夢は疑問に感じたことを妹紅に聞く。

 

「ああ!輝夜の奴は月を入れ替えるなんてことはおそらく出来ない!ならば答えは1つ、かつて月の頭脳と呼ばれ、月の都を創設した天才の1人、八意永琳だけだ!」

 

「八意永琳かぁ……なあ妹紅!そいつ強いのかな?」

 

悟空が異変解決に出向くとき、主犯の名前を聞いたら、こう聞く。怨夢のこともあるが、やはり強い奴と戦えることは、悟空の喜びなのだろう。

 

「ああ!下手したら輝夜よりも強いって噂だ!」

 

輝夜よりも強い。それは、いつも殺し合っている妹紅よりも強い、という意味にも捉えられる。

 

「へぇー!強えんか!ワクワクしてくんなぁ!」

 

悟空は、凄く嬉しそうな顔をしている。

 

「おしゃべりはそこまでよ!もうすぐ永遠亭に突入するわ!」

 

霊夢のその一言で一行は永遠亭へと入っていった。




いかがでしたか?第24話は以上です。

〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜

「美少女ゆかりんのクエスチョンコーナー!わーっ!パチパチ!ドンドンパフパフ!皆様、ご機嫌よう。八雲紫よ。このコーナーは「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想に回答していくものです。別に読まなくても大丈夫ですよ、お姉さん!という方は次回予告まで読み飛ばしていただいて結構ですわ!



はい!今回も回答していくわ!ドラゴンボールファンさんからのコメントですね。いつもありがとうございます!
「今回も面白かった!次回は一体誰が相手になるのか?怨夢は誰を乗っ取ってくるのか?!」
はい!いつも読んでくれて本当にありがとうございます!次回の敵は恐らく永琳と優曇華&てゐとの戦いですね。怨夢は一体誰を乗っ取ってくるのか?!次回、お楽しみにね!………はい!今回はここまでですわね!では、さよーならー!


〜〜〜次回予告〜〜〜

「おっす!オラ悟空!永琳って月で1番強えんだな!オラワクワクしてきたぞ!咲夜と妖夢も優曇華と戦ってんだな。ん?おめえ、なんで………?!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「月の頭脳の計画!限界ギリギリの戦い!」
ぜってえ読んでくれよな!

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