世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!

皆様、おはこんばんちは。タミです。今回でめでたく春雪異変編完結です。次回から萃夢想編に突入です!

赤いオーラを纏った幽々子と激しい戦闘を繰り広げる悟空。超サイヤ人で対抗する悟空を軽くあしらい、西行妖を咲かせ、とうとう復活、というところで、幽々子は、悟空をトドメを刺そうとして放った反魂蝶が自分に跳ね返り、幽々子の敗北、という形で決着がついてしまった…


第18話 虚しい決着!新たな異変の風!

幽々子はゆっくりと地面に落下していく…

 

「幽々子様!!」

 

妖夢はたまらず飛び出した。

 

他の全員も遅れて幽々子の元へ向かっていった。

 

「今、…何が起きたんだ!?」

 

「何かが光って、気付いたら……!」

 

霊夢は今目の前で起こったことに、なんとか冷静になろうとするが、激しく動揺しているのか、それは叶わなかった。

 

その時、幽々子の身体が、操り人形のように起き上がる。

 

「………使えないヤツだな」

 

幽々子は虚ろな目を5人に向ける。

 

その胸には、先程反魂蝶で開いた穴があった。

 

「!!誰だ!」

 

5人は一斉に臨戦態勢に入る。

 

「もう少し楽しめると思ったのに……」

 

「お前、幽々子様じゃないな!幽々子様から出てこい!」

 

妖夢は確かな殺意を向ける。

 

「まあいいや、反魂蝶を跳ね返して、始末してやったんだし?」

 

幽々子は再びオーラを纏う。しかし、先程とは比べ物にならないほどドス黒いオーラだった。

 

「……使えない道具はただのゴミでしかない…そうだろ?」

 

幽々子が発する言の葉の1つ1つに、猛烈なプレッシャーがあり、5人は蛇に睨まれた蛙のように身動きがとれなかった。

 

「こいつの役目はもう終わった……」

 

「役目……?」

 

咲夜はその言葉に何かが引っかかったようだ。

 

「孫悟空!」

 

幽々子は悟空の名前を呼ぶ。

 

「………なんだ」

 

悟空は抜け殻のような幽々子を見てそれだけ答える。

 

「私を倒したいんだろ?だったら異変を追い続けるんだな」

 

「異変を……だと?」

 

「まあ、今はこういうチマチマしたことしか出来ないが、いずれ幻想郷を支配してやる!……地球もな」

 

「地球を支配………?」

 

「じゃあな。孫悟空。博麗霊夢。霧雨魔理沙。十六夜咲夜。そして魂魄妖夢。もう次の異変は始まってるぞ?」

 

幽々子はそういうと再び力なく倒れる。

 

「…………ぷはっ!何よあいつ………動けなかった………」

 

猛烈なプレッシャーから解放され、霊夢は冷や汗をかいている。

 

「取り敢えず、こいつを手当てしてやろうぜ」

 

魔理沙は幽々子を担ぐ。

 

「なあ、紫!聞こえるか?」

 

悟空がそういうと、スキマが開き、紫と藍が出てくる。

 

「紫……」

 

「久しぶり、霊夢。………状況は、なんとなく理解してるわ。西行妖の満開はギリギリで止まったようね。幽々子が消滅することはないでしょう」

 

「それにしても、幽々子さんを乗っ取った奴はどうやってあの反魂蝶を跳ね返したんだ?」

 

藍は顎に手を当てて考える仕草を見せる。

 

「まあ、それは後でじっくり考えましょう。とにかく今は幽々子と妖夢を手当てしてあげなきゃ」

 

一行は、幽々子と妖夢の手当ての為、白玉楼に向かう。その後、紫の治療により幽々子は助かった。紫と藍は、再び第6宇宙の監視にもどり、1日が経過した……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋敷では、妖夢と咲夜が忙しそうに動き回っている。手に山盛りの食事を持って…

 

何処かで見た光景を前に、どこか既視感を感じながら、霊夢と魔理沙は食事を食べる。

 

並べられた料理は、2人の人物によって全て空になっていく。

 

「やっぱりおいしいわねー!」mgmg…

 

「妖夢の飯もうめえなー!」mgmg…

 

孫悟空と西行寺幽々子の前に出された料理は、30秒と保たず空になっていく。

 

「あのね、悟空はいいとして、怪我人のあんたは少し自重しなさいよ……」

 

霊夢ははぁ、とため息を吐く。

 

「だめよー!私お腹ぺこぺこなのよー!妖夢ー!もっと持ってきてー!」mgmg…

 

妖夢は調理場と居間を皿を大量に持って行ったり来たりしている。咲夜も妖夢を手伝っているようだ。

 

「手伝っていただいてありがとうございます」

 

「どういたしまして」

 

テーブルの上は空の皿でいっぱいになっていた。

 

「それにしても、幽々子を乗っ取ったあいつは一体全体何者なんだ?」

 

魔理沙はんー、と唸り考えるが、皆目検討もつかなかった。

 

「わかんないわねぇ。ただ、私が全く気づかずに乗っ取られたってことは、余程の強者ね」

 

「魔理沙も気付いているとは思うけど、あいつ……」

 

悟空は魔理沙に伝える前に、魔理沙が悟空の言いたいことを察知する。

 

「ああ。なんていうのかな。いろんな気が混じってた。霊夢のも。レミリアとかフランのとかも。ただ、私とか悟空とか妖夢の気は無かったぞ」

 

「私の気を持ってるなんて………なんか変な気分ね」

 

霊夢は煎餅をパリパリと食べながら言う。

 

4人が頭を抱えて悩んでいると、妖夢と咲夜が再び料理を持ってきた。

 

「ま!取り敢えず食べましょ!腹が減っては戦はできぬ!」

 

「そうだな!取り敢えず食うか!」

 

そうして幽々子と悟空はまたガツガツと料理を食べ始める。

 

その後、白玉楼の食料が案の定底をつき、妖夢が大量の買い出しに行かされたのは、また別のお話……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、幽々子はすっかり元気になり、悟空たちも冥界から幻想郷に帰るようだ。

 

「ありがとね!悟空ちゃん!霊夢ちゃんに、魔理沙ちゃん、咲夜ちゃん!」

 

「正直ちゃん付けは勘弁してほしいです」

 

「私もだぜ………」

 

「私は別にいいけど」

 

霊夢たちは各々の感想を述べる。咲夜、魔理沙はちゃん付けが嫌いなようだ。

 

「お世話になりました。悟空さんたちは、また異変を追うんですよね」

 

妖夢も、昨日とは別人のように表情が緩んでいた。

 

「ああ」

 

「冥界は独自で調査してみるわ。助けが必要ならいつでも言ってね」

 

幽々子の言葉に、4人はこくりと頷く。

 

「よし、じゃあ帰るか!」

 

悟空がそう言って、霊夢、魔理沙、咲夜は悟空の肩に捕まる。

 

4人は瞬間移動で幻想郷に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー春雪異変が収束し、幻想郷が春を取り戻してから2週間後、春はキチンと帰ってきたが、5月ということもあり、桜は直ぐに散り、木々は新緑に包まれていた。

 

「ふう、宴会、宴会って最近多すぎじゃない?」

 

霊夢は境内の枯れ葉を箒で払いながらぼやく。

 

もう6月に入り、桜は散ってしまったというのに、まだ人妖は宴会を行なっていた。それも3日おきに。

 

「こりゃあ、怪しいわね……ちょっと調べてみますか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔理沙の家の前で激しく拳がぶつかり合う音が響く。

 

「よーし、いいぞ2人とも!もっとスピード上げろよ?!」

 

さらにスピードを上げた悟空に、魔理沙と美鈴は負けじと界王拳で対抗する。

 

拳がぶつかり合う衝撃で、野原にはそこら中にクレーターが出来ていた。

 

「よし、ちょっとストップだ。休憩すっか」

 

悟空がそう言い、超サイヤ人を解く。

 

同時に、魔理沙と美鈴も界王拳を解く。

 

界王拳の反動か、2人は完全に息を切らしていた。

 

反対に、悟空は殆ど息を切らしていない。

 

「よし、2人とも、気の使い方や戦い方はだいぶ上手くなってきたな。じゃ、あとはカラダを1からテッテー的に鍛え直すぞ。界王拳の倍率を上げても大丈夫なようにな」

 

悟空は2人に、かつて自分が行ってきた修行を2人にさせてきた。

 

悟空もナメック星に行く宇宙船の中、100倍の重力で基礎から鍛え直し、普通のサイヤ人の戦闘レベルを超えられた。

 

「っと、その前に…ちょっと休むか。キチンと休むことも大事だかんな」

 

 

 

 

 

 

 

3人は、少し小高い丘に登って、魔理沙が作ったおにぎりを頬張っていた。

 

「なあ、悟空。休むより少しでも多く修行したいぜ」

 

魔理沙は悟空を急かすが、

 

「まあ、そう慌てんなよ。ちゃんと休んどかねえといざってときにフル稼働できねえかんな」

 

と却下される。これは、悟空の師、亀仙人の教えである。よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べてよく休む。亀仙流の基本だ。

 

「あと魔理沙、おめえまだ相手を目で追ってるな。それじゃあ速さに限界があるぜ」

 

「う、そうか。気をつけなきゃな」

 

「それに美鈴、おめえはスピードは速えけどパワーが乗ってねえ。気ぃ付けとけよ」

 

「あ、はい!」

 

さっきの戦いで悟空は2人の注意点を見つけたようだ。

 

「よし、そんじゃあオラが昔やった修行すっか!」

 

「悟空がやった修行?」

 

魔理沙は小首を傾げる。

 

「え………と、いいのがあるかな…?」

 

悟空は辺りを見回す。

 

「お、これくらいがいいな」

 

すると悟空は手頃な石を拾う。

 

「なあ2人とも、なんか書くもんねえか?」

 

「? これでいいか?」

 

悟空に聞かれ、魔理沙は油性ペンを取り出す。

 

「サンキュー!」

 

悟空はペンを受け取り、石に何かを書き始めた。

 

悟空は石に「亀」という字を書いた。

 

「それで何をするんですか?」

 

美鈴も何をするのかさっぱりわからないようだ。

 

「これを……っと」

 

悟空は石を妖怪の森の中に投げ入れる。

 

「さっきの石を拾ってくるんだ。簡単だろ?」

 

「え?!今投げたあれをか?!」

 

魔理沙が驚くのも無理はない。妖怪の森はかなり広く、薄暗いので探すのにはとても苦労するだろう。

 

「早く行かねえと、日が暮れちまうぞ?ちなみに舞空術と森を壊すのはダメだからな」

 

「だよなー………よし、しのごの言ってもしかたねえし、さっさと行くか…」

 

2人は急いで森の中に入って行く。

 

ここで罰ゲームを設けなかったのは、やはり悟空が優しいからだろう。ピッコロにも師匠には向かない、と言われた理由はこれだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久々だなー、幻想郷も。いやー、宴会楽しいな!また3日後か。ったく、春が直ぐ終わっちまうもんだから。もっと花見してたかったよなー」

 

謎の人物は持っている瓢箪に水を入れ、グイッと飲み干す。

 

「っかぁー!うまいねえ!酒虫サイコー!さて!3日後また酒飲むかー!」




いかがでしたか?第18話は以上です。

〜〜〜次回予告〜〜〜

悟空「おっす!オラ悟空!最近3日おきに宴会やってるみてえだな。ん?霊夢じゃねえか。異変かもしれねえから調査する?……異変か。んじゃ、オラたちもちょっくら行ってみっかな!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「失われた種族!萃まる力!」
ぜってえ読んでくれよな!

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