世界を救ったサイヤ人が幻想入り   作:タミ

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地球育ちのサイヤ人、孫悟空。もしも悟空が幻想郷に迷い込み、異変を解決していったら?そんなクロスオーバー二次創作作品です。この作品には、以下の成分が含まれています。

残酷な表現
オリジナル敵
誤字、脱字
都合によって変わる設定

俺はそんなの見たくない!という方はブラウザバックをお願いします。ハハハハァ!いいぞぉ!見てやろうではありませんか!という方はこのままお進みください。ゆっくり見ていってくれよな!

皆様、おはこんばんちは。タミです。

悟空は紫のスキマの中で、西行妖と幽々子の秘密を知った。紫は、第6宇宙のツフル人の監視でどうしても手が離せないため悟空に手を貸してくれないか、と頼む。悟空はそれを快く請け負い、冥界へと向かっていく。一方、霊夢達は西行寺家の庭師、魂魄妖夢と出くわす。妖夢との戦闘は魔理沙が引き受け、霊夢と咲夜は先へと進んでいくのであった……


第16話 切れぬものなど、あんまりない!見せろ魔理沙の新たな技!

「おのれ………っ!」

 

妖夢は悔しそうに歯を噛み締める。

 

魔理沙はフフン、と鼻を鳴らし、

 

「すげえや……!私、目に見えて分かるくらい強くなってるぜ…!」

 

魔理沙がそう言うと、妖夢も負けじと、

 

「私のこの楼観剣と白楼剣、妖怪が鍛えたこの剣に…切れぬものなど、あんまりない!」

 

「へっ、そんな鈍じゃあ私は切れないぜ!ってか切れねーもんもあるのかよ」

 

「何を?!」

 

魔理沙と妖夢の激しい口喧嘩が巻き起こる。

 

「ああもう!だったら見せてやるわ!」

 

妖夢が刀を2本構える。

 

「二刀流の剣士ってのは珍しいよな…なんだっけ…宮…宮…宮崎県?」

 

魔理沙がそう言う間に、妖夢はスペルを宣言する。

 

餓王剣「餓鬼十王の報い」

 

妖夢は素早く地面を蹴り魔理沙に接近する。

 

(速い!)

 

妖夢はほんの一瞬で魔理沙に接近したのだ。文字通りの一瞬と言っても過言ではないだろう。

 

「ふっ!!」

 

妖夢は横に刀を薙ぎ払い、魔理沙を攻撃する。

 

殺った(とった)!」

 

妖夢は勝利を確信し表情を緩めるが、

 

「そいつはどうかな?!」

 

「!?」

 

剣先の方から聞き慣れた声が聞こえ、妖夢は声のする方向へ向く。

 

そこには振り切られた楼観剣の刀身に魔理沙が立っていた。

 

「い、いつの間に………?」

 

妖夢の感情を驚きと焦りが支配してゆく。

 

「余所見厳禁だぜ…!」

 

魔理沙は妖夢を超える速さでミニ八卦炉を妖夢の目の前に突きつける。

 

恋符「マスタースパーク」

 

「しまっ…」

 

マスタースパークは妖夢を巻き込み、そのまま木々を薙ぎ倒しながら進んでいく。

 

その後、大爆発を起こし、キノコ雲が出来てしまった。

 

「………」

 

そして、コンマ何秒遅れて爆風が魔理沙を襲う。

 

「早く出てこい!脱出したのはわかってんだぜ?!」

 

魔理沙がそう言うと、魔理沙の右後方から妖夢が現れる。

 

「よくわかりましたね。気配を消して後ろから刺してやると思ってたのに」

 

「いくら気配を消しても、人間の持つ気を探ればお前の位置なんて手に取るように分かるぜ」

 

「キ……?」

 

妖夢は頭に疑問符を浮かべ、魔理沙に尋ねる。

 

「人間の持つ潜在エネルギー、みたいなもんだよ…生きるためにいつも使ってるから無くなったら死んでしまうのさ」

 

「……なるほど」

 

妖夢は合点がいったようだ。

 

「なら、私の半分は気を持っているってことか」

 

「なんじゃそら…半分?」

 

魔理沙は訝しげな表情を浮かべる。

 

その時、妖夢の周りに白い霊体のようなものまとわりついていることに魔理沙は気づく。

 

「ん……?その白いのは何だ?」

 

「これは私です」

 

「………ちょっと何言ってるかわかんねえ」

 

「私は半分人間、半分幽霊です。ので、幽霊のほうの私は気を持たないことになるわね」

 

妖夢は半霊を撫でながら言う。

 

「さて、そろそろ反撃するわよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悟空は目玉だらけの空間を未だ進んでいた。

 

「長えなぁ……まだ着かねえのかな…」

 

流石の悟空も景色を見慣れてしまっていた。

 

しかし、先ほどと違うことが1つ。悟空の進行方向から桜の花びらが飛んできていた。

 

「綺麗な桜だなぁ……オラ桜見んのは久しぶりだ…。ずっと死んでたし…」

 

悟空はセルとの戦いでセルの自爆から地球を守るため、瞬間移動で界王星へテレポートして自らの命と界王様の命、バブルスくん、グレゴリーの命で何とか地球を守ったのである。

 

その後、どうにか悟空を生き返らせようとする仲間たちを自分が敵を呼び寄せているから自分がいない方が地球は平和なのでは、という理由で拒否したのだ。

 

しかし、魔人ブウとの戦いでピッコロ、トランクス、悟天をブウに吸収され、絶体絶命の悟飯を助けるべく老界王神の命をもらい、現世に戻ってきたのである。

 

「……何か外の景色が見えてきたぞ…」

 

悟空は目玉だらけの空間を抜け、冥界へ降り立つ。

 

「ここが冥界かぁ…何か変な空気だ…」

 

悟空が出たのは、大きな屋敷の目の前だった。

 

そこには、白玉楼、という立て札があった。

 

「………白玉楼(しらたまろう)って読むのかな……」

 

白玉楼(はくぎょくろう)よ。孫悟空ちゃん」

 

唐突に後ろから声を掛けられて、悟空は慌てて振り返る。

 

悟空が慌てた訳…それは悟空は気を感じ取れるからだ。悟空の後ろを悟空に気付かれずに取るには、気を消して接近するしかないのだ。

 

魔理沙が知る限りでは、幻想郷には気を操れるのは美鈴しかいないと聞いていた。

 

それでも悟空の背後を取ることは容易ではないだろう。

 

「……あんた、どうやってオラの後ろを取ったんだ?」

 

「簡単よ?ただ普通に近づいていっただけだし…」

 

謎の女性は、微笑みながら話す。

 

「あ、そうそう。悟空ちゃん、貴方の言う気っていうのは、私は無いわよん。亡霊だからね。死んでるもの」

 

「そういうことか…」

 

「ようこそ。悟空ちゃん。我が冥界へ。……って「我が」ってつい言っちゃったわ♡ま、我が白玉楼へ、なら正しいけどね。私は西行寺幽々子。亡霊やってるわよ」

 

「私は冥界を支配してるわけじゃないのよ?管理してるだけ。我がって、ねぇ?」

 

幽々子は腹を抱えて笑いながら話す。

 

「あんたが幽々子さんなんだな」

 

「そ。「死人に口なし」って言うけど、私結構喋るわよ?悟空ちゃんは紫に頼まれて私を止めに来たんでしょ?」

 

「なら、早速始めましょうよ。紅い霧の異変を解決したその実力、見てみたいわ!」

 

幽々子はふわり、と宙に浮かんで言う。

 

「オラと闘る気か?……よし、受けて立つぜ…!!」

 

「ふふふ、余程戦いが大好きなのね」

 

幽々子は西行妖と思われる桜を背にして悟空に言う。

 

「まあな。オラの悪い癖さ」

 

「なら、私も楽しみましょうか…」

 

幽々子がそう言うと、辺りの空気が一気に重くなる。

 

「……そのオーラ…!」

 

そして、幽々子はかつて悟空が戦ったレミリアが使っていた赤いオーラを纏っていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖夢は物凄いスピードで魔理沙を斬りつける。

 

(あれから凄くスピードが上がった…しかも、まだまだ加速してやがるな……この気は悟空か?来てくれたんだな…)

 

「余所見してる場合?!」

 

魔理沙がそう考えている間に、妖夢の剣撃はさらにスピードを増していく。

 

魔理沙は後ろに大きく飛び退く。

 

「悪いな、考え事しててよ。………正直驚いたよ、予想以上さ。負けてるな、スピードでは」

 

「パワーでも負けていない!」

 

魔理沙はフーッ、と息を吐き、

 

「なら見せてやるよ……私のとっておきをな!」

 

「とっておき…?」

 

「はぁぁぁぁ…………!!」

 

魔理沙が気を溜め始めると、大きく地面が揺れてくる。

 

「なっ、地震?!」

 

(いや、これは…!あいつが大気を揺らしているんだ!なんてエネルギーなの……?)

 

ひとしきり魔理沙が気を溜め終え、揺れが収まる。

 

「………実戦で使うのはおまえが始めてだぜ……!」

 

「界 王 拳 !!」

 

魔理沙がそう宣言すると、魔理沙は今まで透明なオーラを纏っていたが赤いオーラを今度は纏い始めた。

 

それは、レミリアやフランが使った赤黒いオーラとは違う、暖かい、だが鋭いオーラだ。

 

「界王拳?」

 

「そうさ。パワー、スピード!全ての身体能力を倍増させる、悟空が界王様っていう人から教わった技だ!」

 

(やっぱり悟空の言う通り、まだ私は3倍以上は使わない方が良さそうだな…)

 

その通りである。界王拳はパワーアップの引き換えとして体力をごっそりと持っていかれる技。

 

一度倍率を間違えたら、肉体が気についていけず、気が暴走をして肉体が壊れてしまうのだ。

 

「さて!あんまり時間がないから、ちゃっちゃと終わらせてやるぜ!」

 

「やれるもんなら、やってみなさいっ!!」

 

六道剣「一念無量劫」

 

妖夢は物凄い弾幕を放つ。

 

「やっ!」

 

しかし、魔理沙のスピードは、妖夢を完全に上回っていた。

 

魔理沙はするすると弾幕の網目を抜け、妖夢の目の前に接近した。

 

「なっ?!速すぎ…」

 

魔理沙のパンチが妖夢に直撃し、妖夢の身体は大きく吹き飛ばされてしまう。

 

妖夢は地面を抉り飛ばしながら後方に猛スピードで吹き飛ばされた。

 

「ううっ、痛っ……」

 

妖夢は地面を削って吹き飛ばされてしまったため、左肩を痛めてしまったようだ。

 

(これじゃあ、白楼剣が持てない……)

 

「トドメいくぜッ!!」

 

魔理沙は再度妖夢に接近してくる。

 

「イタチの最後っ屁ってやつよ……喰らえっ!!」

 

人神剣「俗諦常住」

 

妖夢は最後の力を振り絞って、魔理沙に渾身の一撃を放った。

 

しかし、魔理沙のスピードにはやはりついてこれなかったのか、魔理沙に避けられてしまう。

 

「私の勝ちだッ!!」

 

「かめはめ………波ぁぁーーーーッ!!!」

 

冥界の扉前で放ったかめはめ波よりも巨大なかめはめ波が妖夢を襲う。

 

妖夢は、それを目の前でモロに喰らってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………勝てなかった………幽々子様、申し訳ありません……」

 

魔理沙が倒れている妖夢を確認すると、界王拳を解く。

 

「ふーっ!つっかれたーー!本当に体力ごっそり持ってかれるな…倍率上げなくてよかったー…」

 

「まあでも、まだ異変は解決してないからな。気を引き締めてかないと…!」

 

そして魔理沙は西行妖の方へ走っていった。




いかがでしたか?第16話は以上です。

〜〜〜美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー〜〜〜
「美少女ゆかりん(17)のクエスチョンコーナー!!わーっ!!パチパチ!ドンドンパフパフ!皆様、ご機嫌よう。八雲紫よ。このコーナーは「世界を救ったサイヤ人が幻想入り」に寄せられた質問、ご意見、ご感想に回答していくものです。別に見なくても大丈夫ですよ、お姉さん!と言う方は次回予告まで読み飛ばしてもらって結構ですわ!



……はい!第3回ですね!まさか魔理沙、界王拳を使うとはね。私も驚きましたわ!遂に幽々子と激突ですわね!でもあの赤黒いオーラは……、さて!それじゃあ回答していくわよ!名無しさんからの質問ですね。前回に引き続き、コメントを寄せて下さり、ありがとうございます!
「第6宇宙、悟空のパワーは通用するのかな?」
はい、じゃあズバリお答えします!第6宇宙は今のところ設定のみ出すということにしています。確定しているのは、ヒットやキャベ、カリフラやケールは出ない、というところですね。それから……っとここからは物凄いネタバレになるわ。ただ、重要な伏線である、とだけ言っておきますね。
……はい!今回はここまでですわね。質問はまだまだ募集してますので、皆様どしどしお寄せくださいね!では、さようなら〜〜!」

〜〜〜次回予告〜〜〜
「おっす!オラ悟空!魔理沙も界王拳使いこなせるようになったんだな!やっぱ凄いぜ、魔理沙…それにしても、幽々子さんのあの赤黒いオーラ……レミリアのじゃねえか?!いったいぜんたいどうなってんだ?!次回、世界を救ったサイヤ人が幻想入り、
「悲劇の亡霊女王、西行寺幽々子!」
ぜってえ読んでくれよな!

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