残酷な表現
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第1話 波乱の幕開け!孫悟空in楽園!?
ーーーエイジ737、惑星ベジータ。一人のサイヤ人が産声を上げた。
赤ん坊の名は「カカロット」。あの宇宙の帝王フリーザに最後まで抵抗したサイヤ人、バーダックの息子だ。
戦闘力がたったの2だったこの赤ん坊が後に世界を、宇宙を救うことになる。
時は流れ、エイジ774、5月8日、この日、全宇宙の運命をかけた魔人との最後の決戦が幕を下ろした。
「………おめえはすげえよ………よくがんばった………たったひとりで………こんどはいいヤツに生まれ変われよ………一対一で勝負してえ………待ってるからな………オラももっともっとウデをあげて………またな!」
全宇宙の願いを込めた元気玉で完全に魔人は消滅した。こうして、世界に平和が訪れたのである。
そして、その数ヶ月後…
「悟空さいい加減にしてけれ!いったいいつになったら真面目に働くんだべ?!この話はもう何度目だ?!オラもう我慢出来ねえだ!」
いつまでたっても働かない悟空に、ついにチチの堪忍袋の緒が切れた。まあその通りである。何故なら悟空は今まで一銭も稼いでないのだから。
「ま、まあいいじゃねえかチチ。魔人ブウは倒したけど、今度また強え奴が来たときは、地球を守らなきゃいけねえし……」
いつものように口論を繰り広げる二人。悟空はやはり強いやつとの戦いのほうがよっぽど興味があるようだ。
「そんなこと関係ねえだ!もう今の世の中武術は必要ねえだ!」
と意見は平行線だ。我々の価値観からみればチチのほうが正しい気がしなくもない。
「あっチチ!あれなんだ?」
「ん?」
悟空はチチの注意を逸らしたところで瞬間移動をし、逃走した。
「あーーーっ!!また瞬間移動で逃げられただーっ!」
「はあ……参ったなぁ………チチああなるとしつこいんだよなぁ………悟天にも強くなってほしいし………あいつ絶対才能あるのによ………チチのやつ悟天も勉強させて悟飯みてえに学者にさせる気なんかなぁ………」
などとぼやきながら悟空は空を飛んでいた。
「んー………久しぶりに界王さまのとこで修行するか…ってなんだあれ?」
悟空は何かを見つけて立ち止まる。そこには目玉が沢山ある空間がチャックを開いたかのように存在していた。
「なんなんだこれ……?この中から得体の知れねえ気を沢山感じるぞ……」
ここで「気」とは何なのかを説明しなければならない。気とは、この世界における、体内エネルギーの通称である。
これを操ることで、戦闘力を抑えたり、解放させたり、エネルギー光線を放ったり、空を飛ぶことが出来る。今悟空がやっているのはこれである。悟空たちZ戦士は、この気を感じとったりすることが出来る。
「……騙されたと思って入ってみるか!この先には強えやつがいっぱいいる気がするぞ…!へへっ、久しぶりにワクワクしてきたぜ!」
そうして悟空は目玉だらけの空間に入っていった。まだこのときの悟空は知らなかった。隔離された楽園、幻想郷と、そこに住む数々の猛者たちのことを……
「博麗大結界が歪んでるわね。誰かが外から迷い込んでくるのかしら……?」
「なんか森に出たぞ?オラ確か目玉がそこらじゅうにある空間に入ったんだよな?………というかここ、パオズ山を思い出すなあ。でっけえ魚を捕って家に帰るときにブルマに会ったんだっけか………」
と悟空は言うが実際はパオズ山より薄暗く、妖気が充満していた。
「フフン、今日もキノコが沢山採れたぜ!さっすが私、惚れ惚れするぜ!」
背中にキノコを沢山入れた風呂敷を担いだ金髪の少女、霧雨魔理沙は、軽快な身のこなしで森を進んでいる。
「ん?なんだアイツ………見慣れない顔だな。へへっ、ちょっと脅かしてみるか!」
そう言うと魔理沙は、山吹色の道義を身に纏った男に向かって走っていく。
「ん?誰か来るな…誰だ?」
「おい、そこのお前!この魔法の森に何の用だ?ははーん、お前だな!最近私のキノコ畑を荒らしてるのは!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!オラ別に怪しいもんじゃねえぞ!そのキノコ畑ってのも知らねえよ!」
「うるさい!問答無用だぜ!覚悟しろ!」
そう言うと魔理沙は星型の弾幕を悟空に向かって発射する。突然飛んできたそれを、悟空は慌てて回避する。
「おっ、避けるのか。そこらへんの妖精なら一撃なんだけどな」
「おい、いきなりなにすんだよ!だから、おめえのキノコ畑を荒らしたのはオラじゃねえって!」
「言い訳は見苦しいぜ?」
悟空がそういうが、魔理沙は聞く耳を持たない。
「しょうがねえなあ……聞く耳持たねえや…よし!おめえがその気なら、相手になるぜ!」
「へっ、上等だ!私の弾幕に恐れおののくがいいぜ!」
「「いくぞっ!」」
いきなり始まってしまった戦い。果たして悟空は、魔理沙の誤解を解くことが出来るのだろうか…?