聖闘士ルイズ
サモン・サーヴァント。
トリステイン魔法学院の春の日の使い魔召喚の儀で、見習いのメイジが使い魔となる生物を召喚する神聖な儀式。
私、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーも二年に進級するときにサラマンダー「フレイム」を召喚した。
しかし、召喚の偽の最中、私の同級生が誤って爆発を起こして、姿を消した。
その娘の名前は、ルイズ。みんなからは魔法が使えないから「ゼロのルイズ」とバカにしていた娘だ。ちなみに彼女の実家ヴァリエールと私の実家ツェルプストーで、あるいろんな意味で因縁がある。そのおかげか彼女はよく私とそりが合わない。
そんな彼女を誰もがいつものように失敗すると見ていた。
ところが爆発の後には彼女の姿すらなかった。
これにはミスタ・コルベールもかなり動揺していた。
結局、ルイズはその日に見つかることはなく、私たちは次の授業のため去って行った。
その夜、彼女の部屋をノックしてみたけどやはり帰ってはこなかった。
しかし、数日後彼女は変わり果てた姿で戻ってきた。
話によればトリステイン王国王女アンリエッタ・ド・トリステイン殿下がマザリーニ枢機卿の進言でサモン・サーヴァントを行ったところ彼女が召喚されたらしい。
だが、その姿は私たちが知っているルイズとはかけ離れており、体は魅力的に成長していて金色の鎧のようなものを纏っていた。
彼女は召喚された瞬間、アンリエッタ殿下は彼女の名を呼んだが彼女は最初異常に警戒していたと言う。
彼女の話ではサモン・サーヴァントの日から十年以上経っていたと言う。
更に彼女はサンクチュアリという地に飛ばされたらしく、そこでゴールドセイント?というものになっていたらしい。
そして、今日久しぶりに会ったんだけど・・・・・・・
「・・・・・・・・」
「なんだ?私の顔に何かついているか?」
私は久しぶりに見たルイズの姿を見て唖然とした。
身長は私以上に大きく、体も貧相な物から魅力的な肉付きになっていた。
だが、それ以上に彼女から何か異常な物を感じられた。その気配を察したのかフレイムは少し警戒している。
「あなたの使い魔?」
「え、えぇ!そうよ!?フレイムって言うの!」
「そう・・・・・・かわいらしいな。」
ルイズは、優しくフレイムに触れた。
警戒していたはずのフレイムは安心したのか彼女に甘え始める。
「・・・・・・と、ところでルイズ、あなたは結局サモン・サーヴァントはどうするの!?」
「あぁ・・・・・正直言うが必要ない。もう、十年以上も昔の話だしな。ミスタ・コルベールとオールドオスマンからは、特例というわけで再入学させられたんだ。」
なんか私の知っているルイズじゃなくなっている・・・・・・・。
前みたいに反応してほしい。
それから少しして事件が起きた。
あのギーシュが二股をしていたことがバレて原因を作ったシエスタというメイドに八つ当たりをしていたのだ。そんなメイドの下へルイズが威厳を持った表情で現れ、二股したギーシュが悪いと言った。
頭にきたギーシュは彼女に決闘を申し込んだ。
シエスタは、必死に彼女を止めようとしたがルイズは平然とした顔で決闘が行われる広場へと向かった。
誰もがギーシュが勝つと思っていた。
しかし、結果は観戦していた生徒全員の予想を裏切った。
ギーシュの召喚したワルキューレたちはルイズに近づく前に何かに貫かれたかのように破壊され、気がつけばギーシュの杖も穴が開けられていた。
「忠告するわ、降参しなさい。もっとも体にも同じように穴を開けてほしいのなら別だけど?」
ルイズは冷徹な眼差しでギーシュを睨みつける。
彼は素直に降伏した。後にタバサから聞いたんだけど一瞬彼女の指先が赤く光ったという。
「聖衣を纏うまでもなかったわ。」
それからというものの彼女の恐るべき能力に私たちは驚かされる一方だった。
ギーシュの決闘から少し経った後、怪盗「土くれのフーケ」が学院の宝物庫の壁を破壊しようとゴーレムを繰り出した時、彼女は例の若干赤味を帯びている金色の鎧を纏い、ゴーレムを破壊した。ゴーレムは体中に無数の穴を開けられて崩れ去った。更にルイズはフーケの正体・・・・・・ミス・ロングビルを捕らえた。
「いくら誤魔化そうとも黄金聖闘士である私の目は誤魔化せない。」
その後がさらに恐ろしい。
その後、アンリエッタ殿下の密命で元婚約者であるワルド子爵と共にアルビオンへ向かった時だ。
当時アルビオンは王党派と貴族派に分かれて争っていたのだがルイズはたった一人で貴族派を皆殺しにしたという。
更にワルド子爵がレコン・キスタの一員だったことを看破しており、彼を動けなくなる状態にしていた。
「ど、どうしてなんだルイズ!?僕は・・・・・」
「ごめんなさいね、ワルド。私は聖闘士になった時から女としての自分は捨てたの。」
彼の問答に彼女はあっさりと答えたと言う。
この戦果は、ハルケギニア中に知れ渡り、本来アンリエッタ殿下と結婚する筈だったゲルマニア皇帝は彼女の存在を恐れて取りやめたという。
その後、戦場での彼女は兵士たちからこう呼ばれたという。
『蠍座のルイズ』と。
内容は「ルイズが『聖闘士星矢LegendofSanctuary』の世界に転移して蠍座のミロとして生きた後ハルケギニアに帰還した」というお話。
よくよく考えるとルイズが別世界に飛ばされて強化される作品ってあまり見たことないからこういうのもありじゃねえ?っていう感じで考えていたのですが聖闘士星矢ファンに怒られそうなので没にしました。なお、連載していた場合はルイズが聖域で聖闘士としての修行をするところから始まる予定でした。
ちなみにカットはしましたがアンリエッタ姫の前でも自分から「蠍座のミロ」と名乗っていました。