ガンダムブレイカー・東方幻壊想録2   作:双竜

3 / 3
はい。2話目です。
おめでたい!
まだ本編には入りませんよ〜←やめい


最強の実力、最弱の勇気

白玉楼をあとにし、妖夢達はガンプラバトルシュミレーターのある玄武の沢に向かった

 

魔理沙「妖夢、お前のガンプラってなんだ?」

妖夢「えっと、これです」

 

そう言いながら妖夢が魔理沙に差し出したのは『ソードストライクガンダム』だった。仮にも幻想郷ベスト16に入る実力のある魔理沙には、これじゃダメだ、と悟った。大妖精や秦こころは『あの戦い』の経験者ゆえにほぼ改造なしのノーマル型でも成果を出せるが、初心者がノーマルタイプ、それも武装がほぼない状態で大会に出るのは問題がある。とはいえ、大会まで後1週間。今からパーツを作って練習するには練習時間が少なすぎる。

 

魔理沙「妖夢、今日からみっしり練習するからな」

妖夢「はい!よろしくお願いします!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

大会にまで後3日になった。妖夢は魔理沙やフランの想像以上下手だったが、才能があるのか、飲み込みが早かった。しかし、まだまだ弱い。『ソードストライクガンダム』の武装生かすための速度に妖夢がついていけないのだ。

 

その様子を、4つの目玉が見つめていた。

 

レミリア「ねぇ、魔理沙。ちょっと練習相手になってくれない?」

魔理沙「レミリアか。別に構わないんだぜ」

レミリア「3人で来ても、いいのよ?」

魔理沙「3人で行ったからって、言い訳にするなよ」

レミリア「当たり前じゃない」

 

フランはそのやりとりを黙って見ていた。このチームのリーダーは魔理沙であるし、レミリアをぎゃふんと言わせたかったからだ。

 

こうして、5つのガンプラがシュミレーター内に現れた。ジャスティスガンダムをベースにした魔理沙の『ウィザード・エスペランサ』。ガンダム試作1号機をベースにしたフランの『エクス・ファフニール』と妖夢の『ソードストライクガンダム』。そして、レミリアの『ブラッディ・レイン・天』。

 

battlestart!!

 

その表示と同時にガンプラバトルが開始した。

ステージは街。狙撃に気を付けながら進軍を開始すると、いきなり『ウィザード・エスペランサ』の後ろに『天』が現れた。

 

レミリア「魔理沙?遅いんじゃない?」

魔理沙「くっ!」

 

振り向きざまにビームサーベルを振り切るが、何事もなかったかのように防がれた。

 

レミリア「喰らいなさい天。マガノイクタチ!!」

魔理沙「なっ!」

 

レミリアがそう言うが早いか、天がウィザード・エスペランサを拘束、電気を放出した。ウィザード・エスペランサはオーバーヒート。つまり行動不能だ。

 

フラン「魔理沙っ!!」

 

遠距離なら大丈夫だと判断し、距離をとるが、レミリアは追いかけてこない。

 

レミリア「だから貴女は甘いのよ…フラン!!」

フラン「まだ、まだっっっ!!」

 

妖夢がエクス・ファフニールを見た時には、エクス・ファフニールは天に捕まっていた。『マガノシラホコ』によって引き寄せられたのだ。そして、電流を流す。エクス・ファフニールもすぐにオーバーヒートしたが、天の右肩にはビームサーベルで貫かれた跡があった。

 

バチッ!

 

火花が散る。しかしレミリアは気にも止めない。

 

レミリア「ラスト…!」

 

そう言いながら、レミリアは天を加速させ、ソードストライクガンダムの後ろに立ち、拳でBP(バックパック)を破壊。妖夢に残されたのは頭部バルカン砲とタガーだけだ。明らかな火力不足。しかし、妖夢は諦めなかった。

 

妖夢「うわぁぁぁぁぁ!!!」

 

タガーを握る。その瞬間、機体が赤みを帯びた。その様子をみて、何もしないレミリアではない。そのまま右腕で殴ろうと振りかぶる。が、その拳は振り下ろされなかった。

 

大妖精「初心者より、私が相手の方がいいんじゃない?レミリアさん?」

 

その場に居合わせた全ての人が、目を疑った。ツインバスターライフルを天の背中に突きつける、シルフ・ユニコーンガンダムFW(ファイナルウイング)の姿を。

 

レミリア「…あ、ははは。腕パーツがないのに純白の天使(ブランシュ・アンジュ)の貴女とやりあえるわけないじゃない」

 

battleend

 

そう言うが早いがレミリアは去って行った。「大会、楽しみにしているわ」と言う捨て台詞を残して。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

妖夢「ありがとうございました。大妖精さん」

大妖精「気にさないでください。私は私のために戦っただけですよ?」

魔理沙「でも流石だぜ。いつからいたんだぜ?」

大妖精「最初からだよ?」

フラン「え!気がつかなかったー!」

大妖精「みんなもいつかは出来るようになるよ!!」

魔理沙「そうかもだな…」

 

流石あの戦いを生き延びた英雄である。一言一言が重く感じる。

 

大妖精「そうだ。妖夢さんに用があるんでした」

妖夢「私に?」

 

疑問符が頭の中で大量生産されていた。そんなこんとを知らないのか、大妖精はガンプラを差し出してきた。

 

大妖精「これ、私からのプレゼント。よかったら、使って」

妖夢「ありがとう、ございます」

大妖精「名前は、『ヴァルキリー・レーゼ』気に入らなかったら、変えてもいいから」

妖夢「『ヴィルキリー・レーゼ』」

 

思わず復唱してしまった。戦乙女の魂。中々にいい響きだと思う。

 

大妖精「そ、それじゃ。大会、頑張ってね」

 

そう言い残し、大妖精はとんで行ってしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

???「ちゃんと…言えたの?」

大妖精「無理だった。だけど、妖夢なら大丈夫。きっと、大丈夫」

 

 




最後までお読みいただきありがとうございますm(_ _)m
これからもどうかよろしくお願いしますm(_ _)m

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。