プリキュアオールスターズ×仮面ライダー~bの復活とsの暴走 ~   作:鈴木遥

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ドキドキ✕仮面ライダーブレイド〜希望の切り札、逃さないよ♪〜(完結編)

・ 突然現れたフォーティーンを相手に、優勢だった形成は一気に覆された。

白兵戦に臨めば巨大な蛇の尾が地を揺らし、空から攻めれば火が、氷が、風が渦になって全員を襲う。

 

我こそは、絶対神フォーティーン……地上全てを滑る神なり……。

 

それは、邪神としては、ある種『純粋』と言えるかも知れない。 だが マナたちの世界を破壊しようとする その行動に 悪意があることに変わりはない。

 

 

 

“魂石”を持っているのは、貴様だな……!

 

 

キュアダイヤモンド の首にかかる イーラのネックレスを見たフォーティーンは 突如 標的を剣崎とマナから キュアダイヤモンドに切り替えた。

 

 

彼女に迫る、フォーティーンの巨大な蛇の尾。だが、六花は退かなかった。

 

ここで退けば、 間違いなくネックレスを奪われてしまう。最悪 イーラともう二度と会えなくなるかもしれない 。

なぜか直感的にそんな気がしたのだ。

 

「魂石!?アイツ、なんの話を……!」

 

「分かりませんが、どうやら六花ちゃんの宝石が狙いの様ですわ!」

 

 

各々が考えを張り巡らす間に フォーティーンの 蛇の様な 尾が、六花の身体を貫いた……かと思えば、 六花の前に立ちふさがったものによって、彼女はフォーティーンの 尾から守られていた。

 

小柄な後ろ姿に、 空色の短髪。

 

紛れもなく、イーラ本人だった。

フォーティーンの尾は、 彼の体を貫通していた。

 

 

 

「……イーラ!?」

 

「よぉ、六花……。」

 

彼女の無事を確認すると、ほっとして疲れ切ったかの様にその場に倒れこむ イーラ。

彼の腹部には穴が空き、 大量に出血している。

 

「届いたな、オレの魂石……にしても驚いた。 まさか俺達ジコチューにも赤い血が通ってるなんてな……。」

 

「もういい!もう喋らないで!傷が……。」

 

「魂石が抜けてる今、オレが消えても死んだ事にはならない。頼みたいのは、きっと、オレの“肉体”を、取り、戻し……に……。」

 

イーラは絞り出す様に告げると、光の粒に変わって姿を消した。残ったのは、ネックレスと同じ色をした大きな宝珠のみだった。

 

 

そう……そちらが手に入ればそれで良い。

 

 

そう言ってフォーティーンは、六花の足元に転がる宝珠を尾で拾い上げた。

 

 

全くバカな男よ。魂石を諦めキュアダイヤモンドを見捨てていれば、自由になれたものを……。

 

 

 

 

「何ですって……!?」

 

 

 

 

 

その小僧は魂石なくして生きる術を会得していた。

自らの肉体が 闇の人形と化して、そなたを傷つけることを案じていたのだろう。全く愛と言うのは バカバカしく邪魔な存在よ。

 

 

 

 

何かを反論する前に、六花はダイヤモンドシャワーを、

橘/ギャレンは本日二度目のバーニングディバイトを放った。

 

「二度とイーラを、笑わないで!」

 

平然とした顔で両方を受け止めるフォーティーンだがさすがのダイヤの盾も 全身全霊を込めた2人の合体技を受け止めきれなかった

 

盾を失った上側の右手は、 腐って崩れ落ち今だとばかりに4組のプリキュアと仮面ライダーが畳かけた。

 

 

ランス&ラルク、エース&レジーナは 各々の技を放つことで地面に楔を打ち フォーティーンの動きを止めた。

 

 

ロゼッタとレンゲルは ブリザードベノムとロゼッタウォールの連携技 で 四つ葉型の扇を破壊。

 

「行きますわよ!」

 

「今度こそ、自由な世界を!」

 

ソードと カリスは スパークルソードと スピニングダンスの連携技で左下の手に持った ハートの杯を破壊した。

 

「貫け!勇気の刃!」

 

「もう、邪神ごときの好きにはさせん!」

 

各シンボルのアイテムを破壊された腕はなすすべなく腐って崩れ落ちた。

 

 

これにより一気に弱体化したフォーティーンを、

『パルテノンモード』に変身したマナと、ブレイド

『キングフォーム』に変身した剣崎でとどめを刺す。

 

 

おのれ下等な人間 せっかく貴様らに 利益と幸福 をやったと言うのに……!!

 

 

愚劣な女神の負け惜しみとわるあがきなど、確かな志を持って戦う、一人の戦士の耳には届かない。

 

 

「ハアあああああああああああああ!」

 

「愛を無くした悲しい神様!このキュアハートが、あなたのドキドキ、取り戻してみせる!!」

 

 

天にそびえるフォーティーンの 頭頂部へ続く『ロイヤルストレートフラッシュ』のカードの道 は二人の偉大な戦士を写真の元へと導く 目的地へ到達した時マナは高らかに叫んだ

 

 

 

『あなたに届け!!!マイスイートハート!!!!』

 

マナの全身全霊を尽くした フォーティーンへの愛の一撃 されど 統制者として 宇宙にのさばり、邪悪の限りを尽くした彼にはマナの渾身の愛ですら、届くことはなかった。

 

見るに見かねた剣崎は フォーティーンの頭頂部に 輝く剣の 刃を直撃させた。

 

「さらばだ……バトルファイトの統制者よ……!」

 

敵対した選手たちに見送られながら 派手に爆発四散したフォーティーン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子を、灰クグツが見守っていたことを戦士たちは知らなかった。

 

 

 

(急ガネバ……ブラックホール様ニゴ報告ヲ……。)

 

 

 

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「それじゃお前……人間に戻れたって事か!?」

 

「ええ…、でも……。」

 

「これから、まだ何が起こるのか分からないまま、ですわね」

 

フォーティーンの討伐に成功したBOARDとドキドキプリキュアの 5人は 先ほどの対策会議の続きを始めていた。

 

「始を人間に戻した変な生物ってのも気になる。 そいつも敵なのか味方なのか……。」

 

「いずれにしても…… 邪悪な気配は健在だ一刻も早くブラックホールの居場所 を突き止めないと……。」

と、またもや白衣の男が息も切れ切れて会議室に入ってきた。

 

「だからノックをしろといつも……!」

 

「しかし橘所長! 巨大な道のエネルギー反応が……フォーティーンをしのぐほどです!!」

 

「何だと!?一体どこから……!」

 

部下からの報告を受け、BOARDとドキドキプリキュアは

即座に移動開始した。

 

邪悪の神にして、闇の権化。『ブラックホール』が鎮座する決戦の町、いちご坂へ……!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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