そして、人間が願いを叶える物語でも無い。
これは、孤独な化物が定められた
聖杯戦争、それは七人の
そして今、一人の少女がサーヴァントを召喚しようとしていた。
「
その少女には名前は無い、誰からも愛されず、誰にも知られず、両親を知らない少女。
「繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」
されど少女は強かった。巷に
化け物と人々に恐れられるに十分な力を有していた。
「──────
故に命を狙われ続け、誰からも愛されぬ少女は願った、自分を愛し求めてくれる者を深い繋がりを。
「──────告げる」
そして何よりも。
「――――告げる。 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
このような孤独に生き愛も肉親も知らぬ化け物の自分が知らない、憧れとも言える〝家族〟と言うものを知りたかった。
「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」
そして彼女はその望を聖杯に託した。
「汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
自分を愛してくれる家族を、母でも良い娘でも構わないただ家族の温もりが欲しかった。
「サーヴァント、アサシン、宜しくね……お母さん」
そして彼女のそんな願望が呼び寄せたのか、
そして家族を求めた少女と、子供として産まれたかった
────────
「はい今日はハンバーグだよ」
「わーい」
現在、少女は隣でハンバーグを美味しそうに食べる少女を微笑みながら見つめる。
「ごちそうさま!」
「そう、それじゃあお出かけしましょうか〝メアリー〟」
「うん!」
少女はあの後、隣で無邪気に笑う幼女の真名を聞いた。
ジャック・ザ・リッパー、かつてロンドンを騒がせた正体不明の殺人鬼、それが彼女だった。
そして彼女はクラスと真名を知られるのは問題だと思い、隠す為に考えた方法は偽名を名乗らせる事だった。
まぁその辺は簡単だった。
「メアリー?」
「そう、
彼女はそんな詭弁を言うがそんな事は知らない
「それではメアリー⋯⋯そろそろお出かけと行きましょうか」
そして、彼女は微笑みながらそう言った。
彼女の願いに対しては自身の異能を持ってすれば容易い。
そんな事を考えながら、自分がつくづく化物なのだと苦笑する。
だが立ち止まるつもりは無い、自身の願いを叶える為に、ただ一つの我が儘を通す為に、少女は聖杯戦争へと足を踏み入れるのだった。
これは……サーヴァントの物語では無い、またこれは、マスターの物語でも無ければ聖人の物語でも無い。
そして、人間が願いを叶える物語でも無い。
これは、孤独な化物が定められた
済みません! 間違って他作品の奴を投稿仕掛けた!
物凄く恥ずい! 取り敢えずここで謝罪します住みませんでした!