大空のSAO   作:ばすけばすけ

4 / 51
第2層

第2層フィールド

 

ツナとアスナは転移門のアクティベートをし、すぐに迷宮区へと向かった。

 

フィールドに登場するモンスターを全て一撃で仕留めて走り続ける二人

 

「ねぇ ツナ。転移門をアクティベートする必要はなかったんじゃない?」

 

「余計なことで他のプレイヤーから反感を買いたくないからね。」

 

迷宮区の入り口が見えてフィールドボスが現れると会話をしながら片手間にボスを撃破してしまう。

 

迷宮区に入り、ボス部屋を探しながらモンスターを倒して行く。宝箱も全て回収しボス部屋の前に辿り着いた。

 

「ん〜連続してボス戦は辛い?」

 

「大丈夫よ。はやくこの世界から抜け出したいし、ツナとなら負ける気がしないわ。」

 

ツナはアスナを気遣い街に戻ろうか提案するが、アスナは首を横に振りボス部屋の扉に手をかける。

 

二人はボス部屋へと突入する。

 

ボス部屋には

ボスのバラン・ザ・ジェネラルトーラスと、取り巻きであるナト・ザ・カーネルトーラスがいた。

 

まずは取り巻きを倒すべく

 

「攻式 八の型 篠突く雨!」

 

ツナは山本から教わった時雨蒼燕流を使用し、取り巻きを一撃で倒すとアスナと二人でボスへと特攻を仕掛ける。瞬く間にボスのHPバーをラスト一つにしてしまう二人。

 

すると奥から新たなるモンスターが出現した。モンスターの表示はアステリオス・ザ・トーラスキング。

 

「いやらしい真似を。鮫衝撃!」

 

「本当のボスはこっちってわけね。」

 

「まずは将軍からだ!」

 

「ハァァァァ」

 

ツナは奥歯をギリッと噛み締めて苦い顔をしながら新しく出たボスに技を繰り出す。アスナも溜息をつきながら首を横に降るが、ツナから指示が出ると細剣の最上位のソードスキルであるフラッシング・ペネトレイターを将軍に叩き込み消滅させた。しかし、その場で座り込んでしまった。

 

「アスナ。休んでていいよ。さすがに精神力と集中力が限界でしょ。」

 

ツナはアスナをお姫様抱っこで入り口に一番近い柱まで運び、この場で休むようにお願いする。

 

レベルと体力的には余裕であるが、剣を振るい続けるにはレベルとは関係ない部分も必要であり、大空の加護でレベルは簡単に上がるがそれに見合った経験が不足してしまっていた。

 

ツナは中学時代から闘いが身近に存在していたため余裕であったが、アスナは闘いとは無縁な一般人なため予想以上に疲労していたのだ。

 

アスナは自身の不甲斐なさと、レベル的な余裕から楽観的になりすぎていたことに後悔し、ツナも安易に考えすぎていたことを後悔した。

 

「ナッツ。アスナを護ってあげて。」

 

ツナは刀を収納し指輪とグローブを装備するとアニマルリングからナッツを呼び出しアスナの頭に乗せる。

 

「ツナ?」

 

「大丈夫!ちょっとだけ待ってて。」

 

アスナは武器を持たずにボスに向かうツナに不安な表情を浮かべるが、ツナはニッコリと笑いながらアスナの頭を撫でる。

 

アステリオスはやっと衝撃から解放されたのか雄叫びをあげてツナを標的に捉えて攻撃体勢をとる。

 

「ヴォラーーーーーーッ!!」

 

アステリオスが咆哮とともにハンマーを振り下ろした。真下の床が同心円上に波打つ。

 

「イヤーーッ!!!ツナーーーー!」

 

アスナからはツナがハンマーに叩き潰された様にみえたが、

 

「大丈夫だよ。」

 

ツナはグローブに炎を灯してハンマーを片手で受け止めていた。受け止めた際の衝撃でハンマーが砕け散る。

 

「バーニングアクセル!!」

 

掌から巨大な炎の塊をアステリオスに向けて放つ。アステリオスは炎に包まれて消滅した。

 

ツナはグローブの炎を消して、振り返ろうとするが

 

ドンッ!

 

と背中に衝撃を受ける。

 

「バカッ!心配したんだから!」

 

アスナが泣きながらツナに抱きついていた。

 

「ごめんね。でもアスナを危険に晒した自分自身が許せなくて。」

 

「もっと経験を積まないとダメよね。今回ので身に染みたわ。付き合ってくれる?」

 

「一緒に強くなろう。」

 

アスナが話しながらツナから離れたため、ツナはアスナの方を向く。アスナが上目遣いで聞いてきたため、思わず抱き締めて答える。アスナもツナの背中に手を回して抱き返していた。

 

 

第2層 ウルバスにて

 

「先ほどはいきなりのことでびっくりしてしまったが、第1層は攻略された!今回は誰かが倒してくれたが、第2層では我々の力も必要になると思う!またボス部屋が見つかったら攻略会議を開きたい「第2層はクリアされました。第2層はクリアされました。」・・・・・」

 

「なんでや!いったい誰やねん!」

 

「謝れよ!ディアベルさんに謝れよぉー!」

 

青髪の男はディアベルというらしく、アナウンスが流れると口を半開きにしながら空を見て放心していた。集まったメンバーも各自散り散りに帰っていき、ディアベルの取り巻きである二人組が空に向かって叫び続けていた。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。