ヒースクリフとのデュエル当日、ボンゴレ一行はグランザムに来ていた。
「なによこのお祭り騒ぎは!」
「落ち着けアスナ。人族の最強と言われている二人が戦うんだ。盛り上がるのは仕方がない。」
グランザムにある闘技場に辿り着くと飲食関係の出店が出店されて活気に賑わっていた。それを見たアスナやアヤ等は怒り出すがキズメルがこういう時はエルフでも似たような展開になると嗜める。
「ママあれ食べて見たいです!」
「あれは・・・わたあめなのかな?ユイちゃんの他には食べたい子はいる?」
「サチさん私もお手伝いしますわ!」
「ツナさん私達は買い物をしてから闘技場に向かいますので先に行っていてください。」
サチはユイが出店に興味を持ったため、他にも欲しい子はいないか確認すると幼い組の何人かが手を上げて、何人かは他の出店に視線がいっていた。サチだけでは対応できないと判断した面倒見がいいカノンやアネット、キャロを筆頭に何人かで幼い組を引き連れて興味を持った出店に向かって行った。大人組も気になるものがあるからと何人かが出店に向かったため闘技場集合と約束をする。
ツナの他にアスナ、キズメル、フラム、ブリジット、フルールが残りそのまま闘技場へと向かうことにした。
「ようツナ!」
「キズメルさん達も今日は一段とお美しいですね!良かったら一緒に出店をまわりませんか?」
闘技場へと向かう途中にエギルとクライン率いる風林火山のメンバーが話しかけてきた。エギルとはラフコフ討伐で顔見知りになり、エギルの考えに共感したツナがお店を開業するのに援助したり手伝いをしていた為、良好な交流をしていた。
クラインがツナを無視してキズメル達女性陣に話しかけるが、キズメルはクラインを無視してツナの腕に抱く着くことで拒否の姿勢を示していた。フラム、ブリジット、フルールは眉間に皺を寄せて各々の武器に手を掛けて臨戦態勢に入る。
「エギルさんお久しぶりです。クラインさん、俺の大事なメンバーにちょっかいかけるのやめてもらえません?フラムとブリジット、フルールも大丈夫だから。」
「私はすでにツナのだからいい加減諦めてくれ。」
「お姉さんも男はツナとしか踊らないことにしたのさ。」
「ちょっとキズメル!一人だけ抱きつかないでよね!」
「私はツナさんだけの騎士ですので。」
「そんな〜。羨ましいなコンチクショー!」
「いい加減落ち着け。すまないな。」
キズメルが抱きついたことでフラムが後ろからツナを抱き寄せ、ブリジットもキズメルの逆側からツナに抱きついた。その光景をフルールは顔を赤くしながら見ていたが、クラインにというよりは自分に言い聞かせるように騎士という立場を主張した。クラインは絶望した表情でツナを見ていたが申し訳なさそうにパーティメンバーが引きずって違う場所に移動されていった。
「エギルさんと話している内になにをしてるのかな〜?なら私は前から!」
「相変わらずだな。それにしても新聞で告知までして良かったのか?アインクラッド解放軍の奴らがほっとかないだろ。」
「それなら心配いらないヨ。」
「「アルゴ(さん)」」
アスナはエギルと話しており、クラインとのやりとりを聞いていなかったが、ツナの状況を見た後に空いている前からツナに飛びつき満足そうに微笑んでいた。
エギルはその光景を苦笑いで見ていたが、真面目な表情を作りツナに向き合い、新聞に堂々と今日この場所でやると告知してあったことからキバオウ達が絡んでくるのではと心配していた。
エギルの優しさにツナ達は笑顔になり口を開こうとしたが、アルゴがエギルの後ろから現れツナ達の代わりにエギルの疑問に答えていく。
〜デュエル前日〜
「おい!あんさんらいい加減そこを退いてもらおうか!」
「俺たちはグランザムに用があるんだ!」
「ボンゴレの犬が!!」
「こちらにいる方を誰だと思ってやがる!勇者ディアベル様だぞ!」
キバオウやリンド、アインクラッド解放軍のメンバーがギルドホームを囲っているプレイヤー達に威嚇するように叫び続けていた。
「私のツナくんの邪魔はさせない!」
「ヨルコさん私のというのはやめた方がいい気がするのですが。」
「まったくまだあんな男を勇者と祭り上げるか。」
「あの装備も攻略組から金で買い取ったという話だ。」
「このままチリにしてしまった方がいい気もするのだがな。」
「そうよ!私も明日のデュエルが見たいんだから!」
「そうだ!俺たちも団長のデュエルが見たい!突撃だー!!」
「みんな過激。」
ヨルコ、ユリエールといった保護施設の面々。またボンゴレと友好関係にあるレイミが率いているギルドメンバーであるラナ、ラフィーユ、リリオ、レイルがアインクラッド解放軍のホームを囲っており、血盟騎士団からもアインクラッド解放軍討伐部隊が派遣されていた。
血盟騎士団から派遣された部隊はいち早く戻りデュエルが見たいと突撃を開始する。
キバオウとリンドは攻略もしていたことから捕縛に手こずったが、ディアベルが圏内で攻撃を受けたことにより発生したノックバックで失神し捕まると二人も抵抗をやめて捕縛された。
逃げ出そうとした者も外で待ち構えていたレイミ達に捕まり縛り上げられそのまま黒鉄宮の監獄エリアに幽閉された。
「・・・と、まあこんな感じでアインクラッド解放軍は消滅したわけだヨ。」
「そうか。あいつらも悪い奴ではないんだが・・・ツナ達からしたら当然の対応だな。聞きたいことも聞けたしデュエル楽しみにしてるからな!」
アルゴから説明を聞いたエギルは少し考え込んでいたが首を振りツナの肩を叩き別れを告げるとクラインが向かった方向へと歩いて行った。
「じゃあ俺っちも行くとするヨ。」
「また後で。」
〜〇〇にて〜
「クフフ ここがツナヨシくんが言っていた山小屋ですね。行きますよ凪。」
「はい骸様。」
「ところで凪。いつになったら髪型を元に戻してくれるのですか?」
「NO骸様。」
「なんですかそれは!まったく・・・まあいいでしょう。ヴェルデ博士達が作っている人形の髪型を今のうちに整えておくとしましょう。クフフ」
「ボスに怒られるからやめた方がいい。」
クラインのことは嫌いではないんですが、クラインと仲良くなりすぎるとディーノさん辺りのポジションとかぶる気がして関わり合いを避けさせてます。