シリカ編
「クルルゥゥゥ〜〜」
「ピナ?どうしたの?」
ツナがアスナとユウキといったメンバーと攻略について話し合っていると、ピナがツナの膝の上で丸くなっていたナッツの横に着地し、ナッツと同じように丸くなり寝始めてしまう。
するとシリカがピナを探しに二階から降りてきた。
「シリカ。こっち。」
「ツナさん!ピナを知りませんか?・・・あ!」
ツナは手を挙げてシリカを呼び寄せる。
呼ばれたシリカは嬉しそうにツナの元に駆け寄ると、ツナの膝の上で眠っているピナを発見した。
「ピナッ!?」
「シリカうるさいよ〜」
「貴女も座りなさい。」
「シリカ。ちょっと静かに・・・ね。」
シリカはびっくりして大きな声をあげてしまうが、ユウキ・アスナ・ツナに落ち着くように言われて、すいませんと言いながらツナの前に座る。
シリカは寝ているピナとナッツを穏やかな表情で撫でているツナを見つめていたが、しばらくして何かを言おうかどうか迷っているように口を閉じたり開いたりしていたが、意を決しツナに声をかける。
「ピナと一緒にお散歩に行くんですけど一緒にどうですか?」
「いいよ。前に約束したフラワーガーデンでいいかな?」
「はい!!」
ツナはナッツとピナを抱きかかえながら立ち上がる。返答を聞いたシリカは胸の前で小さくガッツポーズをして喜びを表現していた。それを正面から見ていたユウキとアスナが
「フラワーガーデンには行ったことないなー。ボクも一緒に行ってもいいかな?」
「オレンジギルドに襲われた場所よね?心配だから私も一緒に行くわ。」
ニコニコと笑いながら立ち上がりツナを見上げながら話しかけるが
「今回はシリカと二人で行かせてもらえないかな?約束もしたから・・・ね。」
ツナはナッツとピナをシリカに渡して、空いた手で二人の頭を撫でながら謝罪をする。二人にしか聞こえないように、この前は二人と出掛けたんだから他のメンバーとも出掛けたいと説明すると二人も理解したのか
「わかったわ。ツナがそこまでいうなら我慢する。でも危険なことはしないでよね。」
「それは無理だと思うよアスナー。だってツナだもん!アハハ」
ソファに座り直し攻略に関しての情報をまとめだした。
フローリアにて
「わぁ!何度見ても素敵な場所ですよね。」
シリカは転移門から離れると近くにあった花壇の前にしゃがみ込んで咲いている花を眺めていた。
「シリカ。はぐれないように手を繋ごうか?」
「ひゃい!よろしくお願いします!」
シリカはツナからの突然の申し出に驚き勢い良く立ち上がり、手を繋・・・腕に抱きついてしまう。
ツナはシリカが腕に抱きついてきたことに目を見開くが、優しく微笑み歩き出す。
「ピナッ行くよー(アワワワワ やっちゃったー。いきなりで怒ってないかな〜。ツナさんの腕暖かいなー)」
花壇の上を飛んでいたピナに声をかけると、ピナはシリカの空いている肩に着地する。ナッツもツナの肩に座っていた。
「やっぱり女の子は可愛い花壇とかが好きなの?」
「みんなではないと思いますが私は好きですよ!こんなお庭がある家とかには憧れちゃいます。」
「なら現実世界に戻ったらお茶会でもしよっか?ここまでではないけど自慢の花壇があるんだ。良かったらシリカに見て欲しいな。」
「ツナさんのお家にですか!?見て見たいです!(これってデートのお誘いだよね!お家デート!どうしようそんな経験ないよ・・現実世界に戻ったら誰かに相談しないと・・・)
次にサチ編です。