大空のSAO   作:ばすけばすけ

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ビーストテイマー④

「あんた達!小娘共を追いな!」

 

「あんな上玉を逃がしてたまるかよ!追うぞ!」

 

「転移結晶を使われる前に麻痺にしてやる!」

 

「あら〜あの坊や目当てはいないの?ならあたしとロザリアはあの坊やを可愛がってるわね☆」

 

ロザリアはサチ・アヤ・シリカが避難していくのを確認すると、男達に追うように指示を出す。男達も逃げられたくないためすぐに武器を構えて追う体勢にはいるが

 

ドォォオオン!!

 

キーン!!

 

ピキピキッ!!

 

ツナとロザリア達を囲むように炎の壁が出てきたかと思うと一瞬にして炎が凍り、氷の壁が出来上っていた。

 

「ヒッ!?」

 

「なんだこれ!なんだこれ!」

 

氷の壁のすぐ近くにいた二人の足が凍り始めており、徐々に体が凍っていく現状に悲鳴をあげる。

 

「なんだってんだい!!」

 

最初の悲鳴をあげてから数秒で氷像が2体完成した。

 

 

 

「サチさん!離してください!」

 

「落ち着いてシリカ!」

 

「サチさんはツナさんが心配じゃないんですか!!アヤさんもどうして見てるだけなんですか!!」

 

「うるさい!!」

 

シリカはツナが炎の壁に呑み込まれて一瞬で凍ってしまったことから。ツナが死んでしまうのではと取り乱し氷の壁に駆け寄ろうとしたが、咄嗟にサチがシリカを組み伏せてシリカの行動を制限していた。アヤはサチとシリカに見向きもせずに氷の壁を凝視していたが、騒ぐシリカにイライラしてしまい怒鳴ってしまう。

 

「アヤも落ち着いて。シリカ・・・ツナさんなら大丈夫。あの氷はツナさんの技なの。」

 

「ごめんサチ、シリカ。見ていることしかできない不甲斐なさに八つ当たりをした。」

 

「技って!SAOには魔法はないですよね!?」

 

「攻略ギルドのボンゴレってわかる?」

 

サチはシリカに氷の壁のことをツナのユニークスキルの一部だと説明し納得させる。シリカはSAOでの常識が通用しないツナに驚くが、アヤからギルド名を聞かされて納得した。

 

「どうしてボンゴレの方々があんな低い層にいたんですか?」

 

「ギルドにオレンジギルドの討伐依頼が届いたのよ。あの層にいたのは・・・ツナさんの勘よ!」

 

「私とアヤはツナさんが無茶をしないように付き添いをしていたの。」

 

アヤとサチがシリカの疑問に一つ一つ答えていく。シリカは二人の話を聞きながら、ツナが心配なのかチラチラと氷の壁に目がいっていた。それを見逃さなかたった二人が

 

「あの氷の壁に近づくと中に引き摺り込まれて私達も死ぬわよ。」

 

「原理はわからないんだけど、あの中ではツナさん以外は全て凍ってしまうの。凍ってしまうと急激に体力がなくなってしまうみたいなの。」

 

 

その頃、氷の壁内部では

 

「あらいやだ。周りの子達はもうダメね。ロザリア覚悟を決めましょう。」

 

「クソ!あたしはこんな所で死んでいい女じゃないんだよ!」

 

「喚くなドカスが。女とみれば腰を振ることしか考えることしかできないクズ野郎共。そして、クズ野郎共を嗾けて優越に浸ってる醜悪女。お前達はここでカッ消す!!」

 

氷の壁に閉じ込められてから数分後、ロザリアとオカマ以外は氷像に変わっていて体力も尽きていた。オカマは自身の最後を悟り大人しくしていたが、ロザリアは煩く喚き散らかしていた。

 

ツナは冷ややかな目で二人を見ておりザンザスのような口調で話し始めた。

 

「強がりを!グリーンのあたしを傷つけたらあんたがオレンジになるよ!!」

 

ッザク

 

「ッカハ!」

 

「ロザリア。ちゃんと後ろには注意しないとね〜。やっと貴女を殺せるわ。」

 

「あんた・・・どうし・・・て」

 

ロザリアがツナの言葉に反応して喚き散らすが、突然背中を斬られる。驚き振り返るとオカマが笑っている姿が目に入り話しかけようとするが、斬られたことによりロザリアの体力がなくなり消滅した。

 

「坊やには感謝するわ。ロザリアは私の旦那の仇なのよ。じゃあバイバイ。」

 

ロザリアの消滅を確認したオカマは短剣を取り出して胸に突き刺した。すでに半分以上が凍ってしまっていたため体力も少なくなっており、短剣のダメージで体力が尽きてしまう。

 

すると氷の壁が崩壊し始めた。

 

 

「見てください!壁が崩れていきます!」

 

サチとアヤから色々と聞いていたシリカだが視界に入っていた氷の壁が崩れ始めていることに気がついて声をあげる。

 

「どうやら終わったみたいね。」

 

「もう近づいても大丈夫よ。」

 

アヤとサチも氷の壁の崩壊を確認し安堵の表情を作る。シリカと三人で橋まで戻りツナの姿を探し始める。

 

「ツナさんは・・・いました!ツナさ〜〜ん!」

 

ツナの姿を確認したシリカはツナに駆け寄り、その勢いのまま抱きついた。遅れてきたサチとアヤもツナに駆け寄り笑顔を向ける。そしてシリカを引き剥がした。

 

「ツナさん。アルゴさんからメッセージがきてる。」

 

「依頼主の死亡が確認されたみたいだね。・・・どうやらあのオカマがロザリアに仇討ちをしたくてアルゴ経由で攻略ギルドに依頼したらしい。」

 

「私達は利用されたって訳?」

 

「いや・・・どのギルドが受けるかはわからないし、ギルド名が指定されてきたわけではないから賭けにでたんだろう。」

 

ツナ達三人は依頼主が自殺してしまったことに苦虫を噛み潰したような表情を作る。

 

「ところで!ツナさん達がボンゴレということを聞いたのですが、私も仲間に入れてくれませんか?」

 

暗い雰囲気を変えようと、シリカが手をパンッ!と叩きギルドの仲間に入れてほしいとお願いをする。

 

「ツナさんごめんなさい。シリカに話しました。」

 

「あの氷の壁を説明するのに必要だったんだからしょうがないじゃない!」

 

「逆ギレ!?いや!怒ってないから大丈夫だよ。」

 

シリカからボンゴレいう名前が出て驚いているツナに、サチはシュンッと申し訳ないと頭を下げ、アヤは頬を膨らませながらツナを見上げる。

 

ツナはシリカにボンゴレへの招待メールを送り

 

「シリカ・・・ボンゴレは攻略ギルドでもあるけれどメンバー全員が戦闘職ではないんだ。詳しい話を22層で話すね。」

 

「はい!!これから末長くよろしくお願いいたします!」

 

シリカも承認し、ツナに抱きつきながら意味深な発言をする。

 

「「シリカ。後で女同士でゆっくり語り合おう。」」

 

そんなシリカの肩をサチとアヤが笑顔で掴み夜に語り合う約束を取り付ける。

 

そして転移門から22層へと転移した。




オカマについての件はなんとなくこうなりました。特に理由はありません。

オカマはGSの勘九郎を想像してください。

ツナの死ぬ気の炎について
ギルドメンバーにはファイターのスキルとして、ツナから説明を受けています。
ラフコフ討伐の際にギルドメンバーに説明されました。

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