それではどうぞ
ある砦の中、とても高級感あふれる一室で、若い男ふたりが、神妙な顔で机を挟み話していた。
その内容は、普通の人間ならしないような話だった。
「…04-ALICIA…レイレナード製のネクストが何故ここに?」
「分からん、学生が作ったらしい。が、この形状…余りにも忠実すぎる。」
「目を向けておくべきか…しかし、本当にあの“人類種の天敵”が?」
「奴かどうかは分からん。しかし、もし本当に奴だったら、この世界はもう一度破滅を迎える。あの時のように。」
「分かった…王大人。ところで、ウィン・D・ファンションから連絡があった。オッツダルヴァ…いや、マクシミリアン・テルミドール、メルツェル、ネオニダスの存在を確認した。やはり、あの世界から引き抜かれているらしい。」
「となると、他のカラードメンバーも、か。」
「早急に見つけねばならん。彼ら“リンクス”はこの世界には大きすぎる。」
「その学生の近くに人員を置いておこう。年齢的にリリウムか?」
「適当だろう。年齢も近い、能力も足りている。ジェンドリン家の力で入れると良い。」
「あぁ、では、そのように手配しよう。…問題はリリウムの性格だな。」
「仮に奴だった場合は…ご愁傷様、とだけ言っておこう。」
ハハハ…と乾いた笑い声が会議室に響いた。
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暗い一室、そこでは一人の少女がベットに座っていた。その目は何処までも暗く、光が無かった。
「…やっと…見つけました…デオンさん…」
その口元は外で輝く三日月のように歪んでいた。
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「……!?なんだ、寒気が…」
「風邪でも引いた?」
「…いや、多分気のせいだ。」
学園内の製図室、ここは夜になると誰も居なくなるので、勝手に設計室にしました。もちろん先生には許可を貰っている。
「…ねぇ、本当にこれにするの?またゲテモノを…」
「なんでや!まだ普通やろ!」
「いや四脚なんて普通じゃないから…」
えぇ…なんで?まだBFF四脚だからマシやろ…
「こう…普通の機体は作れないの?もっと騎士っぽい奴。」
「はぁ?ACに騎士っぽい奴…なん…て…」
あー…これ作ろうかなぁ…でも、BFFも捨てがたいなぁ…
「ノブリス・オブリージュ…」
「え?何それ。何語?」
「あぁ…フランス語知らないんだっけ。意味は“貴族の務め”だよ。」
「へー…意味は格好いいわね。形によるけどそれ作ったら?」
「カーパルス襲撃…天使砲…Sランク…うっ、頭が…」
あぁぁぁあ思い出したくなぃぃぃぃい
「おおざっぱな形は…こう、こうで…」
「……おぉ、デオンがまともな機体書いてる。」
なんか失礼じゃない?いや確かに転がってる没設計は完全にAMIDA4脚だけどさ…
「…できた、これでどう?」
「……綺麗……」
お?おぉ?初めて好感的な反応したぞぅ?イェェエ!
「これ作ろう!ね!これ作ろう!」
「あー…はいはい。」
こうして次の機体はローゼンタール製になったのであった。
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「ここですか…」
白髪に、黒と白の服を着た少女が学園に近づいていた。そして彼女が後に
学園最大の(ラブコメ的な意味で)問題を引き起こすことはこの時点ではまだ誰も知らない。
白髪の少女…いったい何FF所属なんだ…?
因みにノブリスオブリージュにはデオン君余り乗りません。残念(?)
ちゃんと副題のとおり4脚は作るから安心せい。
宣伝重点な(実際健全)
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