それではどうぞ
────俺は地獄からやってきた。見つけて見せろ、喰らって見せろ。
────俺は一人でやってきた。抗って見せろ、叩き潰してやる。
────俺は地獄を越えてきた。お前らが捉えられる筈もない。ここで死ね。
────俺はまだやれる。さぁ始めよう。次はお前だ。
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「…レイヴン、か。」
ジョシュアから告げられた衝撃の新事実。なんと俺はレイヴンでもあったらしい。
でもそうなるとおかしい。なぜなら、faの時代にアナトリアの傭兵は行方不明になっている。フィオナはラインアークに居るが、アナトリアの傭兵もいるとは限らない。ホワイトグリントのリンクスもUNKNOWNとだけ書いてあって全く確証はないのだ。…まぁ、公式でなんか言ってたけど。
ともかく、首輪付きとアナトリアの傭兵が同一人物であるというのは無理がある。なぜなら何故首輪付きは新人リンクスとしてスタートしたのか、とかなんでフィオナはラインアークに居るのか、とかが説明つかないからだ。
どういうことなのかは全く分からなかったが、ジョシュアにヒントを貰った。
『お前は一側面に過ぎない。気をつけろ、私も一側面にすぎんからな。』
一側面にすぎない。つまり、俺は首輪付きの一側面である、と言うことだ。人類を滅ぼした人類種の天敵としての側面、というだけ。最後まで企業に与した首輪付きとしての側面を持った存在の可能性もあれば、最後のORCAとして人類の未来を取った側面の存在も居るかもしれない。
要は俺は人類種の天敵としての側面とアナトリアの傭兵、リンクス戦争の英雄としての側面を持つ存在であった、というだけのこと。…いや、割とだけだった、の一言で片づけられる事案じゃねぇな。
ネクスト乗りとしては最高戦力である二人の側面を持った存在?化け物にも程があんぞ。
「…どうしたの?難しい顔して」
「…いや、なんでもね。忘れて。」
考えても仕方がない。過去のことよりも未来の事を考えよう。少なくとも、過去は分からずとも今は分かる。
「…ねぇ、デオン。今日、ジョシュアさんに会ってきたんだって?」
「…なんでそれを?」
「聞いたの、噂だけど。」
…待て、何故ジョシュアを知っている?
「…そろそろ言っておこうかな」
「…何を?」
「私の家の、姓を、さ。」
「…まさか。」
まさか、え、ウソだろ。ジョシュアと親交がある人間なんて…
「…イェルネフェルト、カティア・イェルネフェルト。私の本当の名前。カティア・シャノンは拾って貰った人につけて貰っただけだから。」
イェルネフェルト、だと?それは、フィオナの姓で、この世界に存在しないはず。どうして…
「あと、これも一応。」
「まだ何か?」
「私、妹いたんだ。昔だけど。…フィオナ・イェルネフェルト、妹の名前。」
「………!?」
存外、世界は狭いらしい。
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「…もうそろそろです。えぇ、可能性のあるモノは全て消去します。」
「それ程のモノなのか?首輪付きとやらは」
「アンジェ、侮るな。優秀な戦士と聞いている。」
「待ってたぜェ…首輪付きィ………」
はい、次の章のラスボス三人衆です。誰が誰だか分かるかな?
えーっと、あれ?なんかへんな財団混じってら。
まぁいいや、はい、驚愕の新事実ぅー(棒)カティアさんはイェネフェルトの娘でしたー。
はい、おわり!次また会おう!