それと、タグをいくつか追加しました!
「うおぉぉぉっ!!!姉ちゃん、リサーナぁぁーーー!!!!」
「エ、エルフ兄ちゃん!?」
「エバーグリーンも、無事だったのね!」
「当然よ。まあ、この子は無事とは言えないけどね…」
「うっぷ………」
「ゴーシュがナツみたいになってる!?」
「え!?ゴーシュが帰ってきたんですか?」
「早かったわね。ほら言ったじゃない、あいつなら大丈夫だって」
「いや…とても無事とは言えなさそうだぞ」
ベースキャンプに到着して早々、このカオスな感じ。とりあえず、エルフマンさん下ろして…は、吐きそう………
☆
…ひとまず離れた場所に行ってスッキリさせた後、僕はガジルさんやミラさんと同じように負傷者用の布団の上で横になった。エルフマンさんとエバーグリーンさんには一度休んでもらうことになり、今はリサーナさんとレビィさんが見回りをしている。
「全くもう……これじゃ、無事とは言えないよ?」
「はは…面目ない」
「本当に思ってる?それ」
治療してもらっているのはありがたいんだけど…これ、精神的に追い詰められている気がする。主に小言的な意味で。
「それで…何があったの?」
「え?いや、さっきエルフマンさんたちが言ってた通りで…」
「煉獄の七眷属と戦ったのは聞いたけど…なんか、それだけじゃない気がしたの」
さて、どうしたものか。別にウェンディに話しても問題はない…と思う。前世のことは余計なことだろうから、話すとしても
「…何かあったんだね」
「うん…それも、この戦いが終わったら話すよ。多分、ビックリさせちゃうだろうし」
「それもって…あ!」
「え?」
「忘れてた…私に隠してることがいくつかあるんだっけ」
それも今は駄目だ。ウェンディが動揺すること間違いない。今は負傷者が多いから、ウェンディが混乱して気絶とかしたらまずい。
「…話すこと、三つに増えちゃったか」
「全部後回しなんて…そんなにどれも重たい話なの?」
「えっと…二つは、ウェンディにとっては、かな」
「……??」
「今は気にしなくて良いって…ウェンディ、僕はもう大丈夫だからあっちの二人を頼みたいんだけど」
「う、うん…ちゃんと、この戦いが終わったら話してよ!」
ウェンディは喧嘩していたエルフマンさんたちの元へと小走りで向かっていった。ウェンディのおかげで受けていたダメージはほとんど回復出来たし、魔力も
「おーい!」
「あれは…フリードさん、ビッグスローさん!」
森の中から声が聞こえ、起き上がり聞こえてきた声の方へと向かう。そこには、フリードさんとビッグスローさんがいた。良かった、この二人が無事で…これで、ベースキャンプの守りは心配いらないだろう。他の皆は…エルフマンさんとエバーグリーンさんが喧嘩しているから、聞こえてないのか。
「ゴーシュ、やはりここにいたか。ここにある術式や結界はお前が?」
「はい…少しでも守れるようにと」
「…やや文字の抜けがあったが、上出来と言えるだろう」
「あ、ありがとうございます…!」
フリードさんが褒めてくれるなんて、あんまりない。少し、自信がつくな…でも、あれだけ時間をかけて文字の抜けがあったとは。せめて抜けがないようにするか、もっと早く書ければ良いんだけど。
「それにしても…ミラにガジル、マスターまでここまでやられているとはなぁ…」
ビッグスローさんが負傷者ベッドに目を向けて、そう呟く。
「…今は負傷者だらけです。マスターもこんな状態で、皆不安だと思います」
「だろうな…よし、俺たちもここを守るぜ。な、フリード?」
「ああ。さらに術式も増やしておこう」
「あ!フリード、ビッグスロー!」
ここでようやく他の皆も二人に気がついた。やっぱり、雷神衆ほどの実力者が味方につくことほど頼もしいことはない。
あとここにいないのは…ナツさんたち最強チームのメンバーと、カナさんにジュビアさんか…皆無事だったら良いんだけど…
「ゴーシュ!」
「リリー、シャルル…どうかした?」
「魔力が回復したことだし、私たちで皆を探してこようと思うの」
「そっか…さすがに、僕は今すぐ動くのは無理かな。大人しく、フリードさんたちとここを守ってるよ」
「ああ。俺たちも出来るだけ早く戻ってくるようにしよう」
「気をつけてね」
そう言って、二人は飛んでいった。さて、僕も何か出来ることをしようかな。
☆
一方その頃。
「お前は評議員を止めてくれ」
ナツとルーシィ、ハッピーは煉獄の七眷属の一人である華院=ヒカルを倒し、一度敵の本拠地を探す為にシャルルとリリーを探していたのだが、見つけられず彷徨っていた。その時、S級魔導士昇格試験に参加していたメスト、またの名を評議院諜報部所属のドランバルトが、彼らの前に姿を現す。
彼は一度アズマによって破壊された評議院検束部隊の船へと瞬間移動し今回の件を本部へ報告しようとしていたが、以前ジェラールを捕らえた評議員の眼鏡の男性――ラハールにエーテリオン投下の可能性を示唆されたことで時間をくれと頼み、通信用
当然、ナツ達はそれに応じなかった。ナツは、ドランバルトに
「…出来るわけない」
「じゃ、時間稼ぎだけでいいや。頼むぞ」
「違う!そっちじゃない!相手はあの
「全力でやる…それだけだ!!」
ナツ達は雨の中を進む。ルーシィの提案で、一度ベースキャンプを目指すことにした。
☆
時間は少し遡り、夕暮れ。ゴーシュがエルフマンらと協力しラスティローズを撃破した直後。
「まさか、煉獄の七眷属が半数を落とされるとは、予想しておらんかったわ…ブルーノート」
マスター・ハデスの声で帰ってきたのは静寂のみ。物音一つせず、それにマスター・ハデスは溜息をついた。
「やれやれ、手遅れか…悪いな、マカロフ。奴は使うまいと思っていたが………終わりだ」
☆
「雨、強くなってきたね」
「しばらくは降りそう…」
ウェンディの天気予報(?)はよく当たる。雨が降っているってだけで視界は悪くなるし。しかもこれでは、足場が悪くなって余計に戦いづらいかもしれない。
「……で、僕はこのままでいいんだよね?」
自分を含め、ガジルさん達重傷者をまとめて
「うん、しばらく大人しくしてて。そうしてもらってるだけで治療しやすいから」
「…なんか、僕がナツさんみたいに落ち着きがないみたい」
「ふふ…そうなんじゃない?」
ウェンディに笑われてしまった…なんか、納得いかない。僕ってそんなに落ち着きないかな…これでも前世と合わせたら三十路くらいなんだけど。まあ、精神年齢が下がっていることは間違いないとは思っているけどね。
「そ、そこまで落ち込まなくても…」
「…別に、落ち込んでないよ。っていうか、一回休憩しよう?ウェンディが倒れそうだし」
「私は大丈夫だよ」
「はいはい、とにかく休憩!……シャルルの大変さが分かるな、これ」
無理矢理だけど、とにかく休憩させることにした。こっちでペース調整してあげないと、本当に倒れる。
僕はテントから出て、辺りを見渡す。そこで、ようやく気がついた。
皆が、ある方向を見つめていることに。
今更かもですが、いつの間にかこの作品の評価バーに色がついているのに気がつきました。元々は気晴らしというか、ほとんどノリで書いてしまったような作品でしたが、今では評価を付けて頂けるほどの作品となりました…正直言うと色つきになっていることについて行けていない感じが半端ないですが、これからも頑張って書いていこうと思います!これからもよろしくお願いします!!
あと前書きにもあるようにタグ追加しました。今後も話に合わせてタグを随時追加していきますので、よろしくお願いします。
あと、もう一つお知らせが。少し投稿ペースが遅れるかもしれません。リアルの方が少々忙しくなり始めまして…投稿できる時に投稿しようとは思っていますが、今までのように約一週間毎に一本というのは難しいかもしれません…四月くらいになれば落ち着くと思いますので、何卒ご了承下さい!