まず配置から言うと、ルーシィとハッピーが助手席、後ろの席は右にナツ、真ん中にゴーシュ、左にウェンディとシャルルとなっています。で、ナツを治すためにはゴーシュに密着しなければならないので、恥ずかしさが勝って治療できなかった、という理由でした。これ、前回の本文を見ただけで予想してた人どれくらいいるんでしょうか?正解者には10ポイント!(何に使うポイントかは知りませんw)
それでは今回からオリ展開となります!
「火竜の咆哮!!」
「ぐわぁ!」「て、敵襲だー!!」
「
ナツさんの火竜の咆哮が王国兵たちを蹴散らし、その余波で見物人が傷付かないように僕が防御壁を張る。一度騒ぎが起きれば、見物人も下がっていくはず。
「開け、人馬宮の扉!サジタリウス!」
「であるからして~もしもし!」
サジタリウスの矢が、ナツさんの火竜の咆哮を回避していた王国兵を次々と射抜いていく。狙撃だったら守る必要ないな。被害の小さい数少ない魔法だと思う、うん。これで王国兵はほとんどいなくなった。
「ウェンディ、今のうちに
「うん!天竜の咆哮!!」
ウェンディの魔法が
「貴様らがアースランドの魔導士か」
「エルザ!?」
エドラスのエルザさん…エルザ=ナイトウォーカー。確かこの人の魔法は、テン・コマンドメンツ。RAVEの主人公のハルと同じ効果の槍を使っていたっけ。今のウェンディの天竜の咆哮をかき消したのは、斬れない物を斬ることができる槍・
「この
「その
「知ったことか。魔力を得る為ならば、多少の犠牲は止むを得ん」
「てめぇら…!命を何だと思ってんだ!!」
「貴様らには分からんさ。…魔力が無くなる恐怖はな!」
ナイトウォーカーがナツさんに斬りかかる。この人と戦うには、どの形状がどの能力なのかを把握しておくべきだ。
「
「…なるほど。貴様は防御系の魔法が得意らしいな」
「なっ…!?」
ナツさんに結界が張られたのを見た瞬間、僕にターゲットを変更してきた…!?
「
「遅い!
「ぐあっ!」
「ゴーシュ!サジタリウス、援護よ!」
「了解であるからして~もしもし!」
「
「きゃあっ!?」
咄嗟に
「火竜の…!あぶねぇ!」
「ほう…。これを躱すとは中々やるな」
「敵がもう一人…っていうか、猫!?」
あれは、パンサーリリー…!彼も近くにいたのか!でもナイトウォーカーが「アースランドの魔導士」と言っていた。ということは、今回の行動はエクスタリア王女のシャゴットに予知されていたということ…?
「…僕達のことをどうして知っているんですか?」
「答える必要はない。やれ」
「はっ!」
「
王都魔戦部隊の隊長格が二人も…!僕達の周囲を、王国兵達が取り囲んでいき、銃のような形状をした武器から粘着弾が発射される。結界で防ぐことは出来ているけど…。このままじゃ、捕まるのは時間の問題だ。
「ゴーシュ、俺を結界の外に出してくれ!」
「ナツさん、でも今外に出たら…」
「俺に作戦がある!」
「わ、分かりました!結界の色が変わったら飛び出して下さい!こちらからは通過します!」
「おう!」
「いきますよ!
「火竜の劍角!!」
「お前もハッピーと同じ魔法使うのか!?」
「ハッピー…?そこの任務を完遂しアースランドから帰還したエクシードのことか」
「任務を、完遂…!?」
「嘘!シャルルとハッピーはその任務を放棄してるはず!」
「いや、任務を果たしたも同然さ」
「シャルル…」
「…!ハッピー、シャルル!
「無駄だ。
「くっ…!」
動揺したシャルルと困惑している皆。その隙をついたパンサーリリーがハッピーとシャルルに急接近し二人を捕らえてしまう。防御したけど、ナイトウォーカーにより結界を真っ二つに斬られてしまった。魔法だったら何でも斬れるのか…!?
「ハッピー!」
「シャルル!」
「リリー。お前はそのままエクシードをお連れしろ」
「ああ」
「ナツ!皆~!!」
「ウェンディ~!!」
「させるか!…くっ!」
「それはこちらのセリフだ」
ナイトウォーカーの攻撃を防ぎながらじゃ、パンサーリリーを止めることができない…。少しでも隙があれば、
「火竜の鉤爪!」
「
「つ、強い…!さすがはエルザってことかしら…」
「このまま長引いたら不味いですね…」
「え?」
「多分他にもエドラスのエルザさんと同じ魔戦部隊の隊長がいるはず。その人たちがここに加勢しに来たら…」
原作では各個撃破で倒していた。だけどこうして連携されたら、僕らに勝ち目はほとんどない…。特に一番厄介だと思っていたナイトウォーカーとパンサーリリーが最初にやって来たのが厳しい。他の隊長格だったら何とかなりそうだったのに…。
「ナツ!」
「おうよ!火竜の咆哮!」
「無駄だと言っているだろう。
「ウェンディ、今だ!」
「う、うん!天竜の咆哮!!」
「
「
ナツさんの火竜の咆哮を目くらましにしてウェンディの天竜の咆哮を別方向から
「貴様らっ!!」
「サジタリウス!」
「であるからして~もしもし!!」
「火竜の煌炎!!」
「くっ!」
「
ナイトウォーカーの一瞬の隙をついて、ルーシィさんとナツさんが追い打ちをかける。僕は以前ニルヴァーナの
「なんだと…!」
「…!ここは…?」
「グレイ!エルザ!」
「ルーシィ…?お前たち、何をしているんだ?」
「皆さん!!話は後です、ここは一度撤退しましょう!」
「でも、ハッピーとシャルルが…!」
「そうだ!仲間攫われたんだ、黙って逃げれっかよ!」
「今は二人を助ける為にも一度立て直さなきゃ!」
「くっ…!」
「鉄竜の咆哮!!」
『ぐわぁっ!!』
「今度は何事だ!」
「ガジル!?」
「ったく、てめぇらがいきなり暴れ始めるもんだから、遅れちまっただろうが…。目的果たしたんなら、さっさとずらかるぞ!」
「ウェンディ…」
「…大丈夫。絶対シャルルたちを助けるんだ!」
「サジタリウス閉門!開け、天蝎宮の扉!スコーピオン!」
「ウィーアー!俺っちに任せな!サンドバスター!!」
「覚えてやがれ~!」
砂嵐で視界を奪いながら、ガジルさんの誘導で僕らは逃げ切ることに成功した。ハッピー、シャルル…!必ず、迎えに行くから!
☆
ガジルさんはどうやら、逃げ遅れた見物人達の救出と退路の確保をしていたらしい。本当はすぐに加勢するつもりだったらしいけど、ナイトウォーカーが現れたのを見てそうしたんだとか。入り組んだ王都の城下町の路地を上手く使い、一つの建物に逃げ込む。あれだけ複雑に進めば簡単には見つからないだろう。
「どうやら間に合ったようですね、僕さん」
「ああ。当初の目的は果たしたみてぇだしな」
「ガジルが二人…!?」
「どうなってやがる!?」
「ガジル、任せた!」
「おい」
退路の確保、つまりこの建物を用意してくれていただろうエドラスのガジルさんを見て、グレイさんとエルザさんが驚きの声を上げる。まずは二人に事の顛末を話さないと。それはダブルガジルさんに任せることにして、僕らはハッピーとシャルルが攫われた理由について考えることにした。
「ハッピーとシャルル、大丈夫かな…」
「あの鎧を着た黒猫が言ってたわよね…。任務を完遂したエクシードってどういうこと?」
「二人の話じゃ、シャルルたちはその任務を放棄しているんじゃなかった?」
「ああ。シャルルがそう言ってたからな」
「その任務って?」
「…分からないの。詮索はしないって約束だったから」
どうやら原作通りに進んでいたらしい。だとすれば、シャルルの任務っていうのは
「シャルルたちの知らないうちに任務が変わっていたんじゃないかな。だったらあのシャルルの動揺ぶりも納得できる」
「じゃあ、知らないうちに任務を達成しちゃってたってこと?」
「そんな…」
「後は二人がどこに連れて行かれたのかってことだけど…」
「それはおそらく、エクスタリアでしょう」
グレイさんたちへの説明が終わったのか、エドラスのガジルさんがこっちの会話に加わってきた。彼はこの世界では記者をしている為、時には情報屋としても活動することがあったはず。
「エクスタリア?」
「エクシードの住む国です。王国とエクスタリアは何か密約があるのではと一部で噂になっているのですよ」
この世界の人々は、人の死を決めているとされるエクスタリアの王女シャゴットの力を恐れている。その為同じ種族であるエクシードのことも。本当はエクシードには
「その国はどこに?」
「さすがに場所までは…。ですが、王国軍のレギオンで行き来しているという話です」
「そこにハッピー達がいるんなら、行くっきゃねぇだろ!」
「あたしたちの大切な仲間だもんね!」
「まずはあの城だな。そのレギオンって魔獣じゃねぇと行けねぇんなら奪うしかねぇ」
「よし、囮班と潜入班に分かれるぞ。囮班は正門から乗り込み、潜入班がそのレギオンの居場所を探るんだ。空を飛ぶ手段があれば、皆を救うこともできる」
なるほど。それなら城内を探ることができれば、もしかすると竜鎖砲も破壊する方法があるかもしれない。…ん?確か竜鎖砲を操作する部屋って特殊な扉になっていて魔法が効かないとかなんとか…。それじゃあまずはその扉を開ける方法から探さないと。
「
「それなら、あのアニマって魔法をまた発動させればいいんじゃねぇか?」
「我々ではうまく起動できるか分からんな…。誰かを人質に捕らえた方がいい」
エルザさんの言う通り、僕らが起動して誤作動でも起こしたら大惨事だ。下手をするとさらにアースランドの町が吸い込まれてしまう可能性もあり得る。だったら人質を捕まえてその人にやってもらった方がまだ安心というものだ。
「そうだ!国王ならアニマの使い方知ってるのよね?」
「ええ、恐らく。それに研究員も把握しているはず」
「それがどうかしたのか、ルーシィ?」
「ジェミニよ!ジェミニはコピーした人の考えていることまで分かるの!だから国王とかその研究員をコピーしちゃえば、皆でアースランドに帰る方法も分かるはずよ!」
そっか、確か原作でもそんな流れだったっけ。国王か研究員に接触できれば帰る方法の心配もないわけか。
「そういえば、グレイさんとエルザさんは魔法が…」
「その心配はねぇ。ガジルにエクスボールもらったからな」
「おいゴーシュ。てめぇも持ってたはずじゃなかったか?ミストガンの奴に聞いたぞ」
「それは、ちょっとした事故で落としちゃいまして…」
良かった。ガジルさんが残りのエクスボールを持っていたらしい。もし僕が全部持ってこの世界に来ていたら、最初に全部落としていた可能性もあったし…。ミストガンの言う通りにして正解だったな、ホント。
「それでは班決めをしよう。まず囮班だが…」
「俺がやる!こっちのエルザにやられっぱなしだからな!!」
「俺もそっちの方が性に合ってる」
「ギヒッ。俺も行くぜ。…あの猫にまた会えるかも知れねぇからな」
「それじゃあ潜入班が僕とウェンディとルーシィさんですね」
「頼んだぞ、三人とも。あくまで最優先はハッピーとシャルルの救出だ。
「任せて!」
「はい!」
「了解!」
これは、もう原作は考えない方がいいだろうな。だって展開が全く違うと言っていいんだから。潜入時はナツさんたちが暴れることになるから王国兵はそっちに行くはずだけど、魔戦部隊の隊長が全員行くとは思えない。とにかく状況を見極めながら最善を尽くそう。
ちょっと計算してみたんですが、現在4~5日に一本のペースとなっていますが、各章大体10~20話くらいになると考えて、今年でどれくらい進めることができるのか。今年の残り日数は約100日、それを4で割ると、25話程度。となると、多分ですが大魔闘演武までは行けない気がします…。一応ストーリーは星空の鍵編までは出来ていて、タルタロス編まではぼんやりといくつか浮かんでいるって感じ。
まあ何を言いたいかというと、今年中にアニメまで追いつくのは今のペースでは不可能ってことです。だからと言ってペースを速めてストーリーがぼんやりとしたままにはしたくないので、できる範囲で少しずつペースを速めていこうと思います。アニメが来年のいつ頃やるのかにもよりますが、本当に楽しみですね。この作品が完結するのはいつになるやら…w