自分が説明できるところはできるだけしていますが、気になる点があったら気にせずにコメントしてください。
俺が八神さんに宣戦布告とも言える発言をした後、八神さんは驚いた表情で俺を見ていた。
八神さんだけではない。もちろん涼風や遠山さんも俺の方に視線を向けていた。
「・・・・・・だから?」
「りん!」
その場にいた全員が異様な空気に包まれ動けなくなっている中、遠山さんは俺の方を睨みながらそういい、それを八神さんが止めに入っている。
「・・・・・・メインキャラは俺が描きます」
その一言で遠山さんの顔はみるみる怒りに満ちていった。当たり前だろう。新入社員の俺がフェアリーズストーリーのメインキャラをしている八神さんに向かって挑発的な発言をしたに加え、メインの座を取ると言ったのだ。
「コウちゃんは・・・・・・頑張って!」
「りん、もういいよ」
怒りを抑えきれない遠山さんを八神さんが宥める。
なぜ、俺が今この場で勝負を挑んだのか。中学生からずっと思ってきたことがある。
もし、警備員に止められてなかったら?と。
だからこそ、俺は勝負を挑んだ。
「で? どうするつもりなの?」
「・・・・・・俺が描いたイラストと、八神さんが描いたイラストを上の人に見てもらい
勝負をつけます」
「比企谷が勝ったら?」
「その場合は、メインキャラを俺が担当します、もし負けた場合はクビにするなりお好き
に」
俺に覚悟があると判断した遠山さんは八神さんとの勝負を許可すると、勝負の内容について説明してくれた。
勝負内容をまとめると、俺と八神さんの絵を葉月さんという人に見てもらうらしい。
そこで、俺が勝った場合、俺がメインキャラを担当し、俺が負けた場合は八神さんではなく遠山さんが俺の処遇を決めるようだ。
話が決定するやいなや、八神さんと遠山さんは自分のデスクに戻り、勝負のイラストについて話に行った。一方涼風は俺を見ながらボーっと突っ立っている。
そんな涼風はよそに俺は自分のデスクで、勝負用のキャラクターの制作に取り掛かった。
そして、時間が朝の3時ぐらいになっても俺のほかに明るく光を放っているブースが一つあった。恐らく、八神さんも勝負用のキャラデザをしているのだろう。
結局八神さんは4時ごろに就寝したようで、俺はというと気づいたら業務時間になっていた。
「おはようございます」
部屋の入口の方から挨拶をする声が聞こえてきたので少し覗いてみると涼風であった。
「あ、比企谷君」
どこか気まずそうな表情を浮かべている。当然と言えば当然か。
昨日は俺がフェアリーズストーリーのほぼ全てを担当してたと暴露したのちに、神とまで言われたイラストレーターである八神さんと勝負することになったからな。
「おう、おはよ」
「色々大変そうだね」
涼風はその言葉を言って自分のデスクに戻ってしまった。
そして、約二週間という時を経て、いよいよ俺と八神さんの勝負の決着が決まる日になった。
最近思うことがある。読んでいて違和感を覚えた所をコメントにしてもらえるのは嬉しい。
今は、なぜそうなるのかを説明できていると思うが、もし、この先、気になる点をコメントしてもらえて、それに対して説明できなかったらこの作品を一からやり直しになるということになるのではないかと。
あと、あくまで勝負の内容や誰に見てもらうかを決める権利はりんにあります。
理由としてはADだから。
2週間で描けるのは、八神さんのノルマが一日一体なのと、八幡も一日一体で描ける設定だからです。なぜ、八幡も一日に一体描けるのかを説明いたしますと、メインキャラをほかの会社に回すのであれば、なるべく技術が元々描く予定だった人と同じか、それ以上の人を選ぶと思ったからです。
まぁ、技術と言ってもお互い、長い月日がたっていますので『今の』技術はどれぐらいかは分からないという設定です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
また、お気に入り登録やコメントなどありがとうございます。