Fate/Grand Order ~Another Destiny~ 作:らまちゃ???
今回は顔馴染みの英雄が結構登場します。
戦闘シーンというものを書くのが初で、なかなか苦しんでおります……汗
視点は士郎とリツカです
ではどうぞ!
「なんでこんな最初からハードなんだよ!?」
全く最悪の状況だ。字のごとく「最悪」である。まさか人生で2度も
優に2mは超えるであろうその巨体、その天性の肉体。
――――そう、今オレたちと相対している奴こそ、ギリシャの名高き大英雄、ヘラクレス。
しかも質が悪いことに狂化してるだけでなく、何故かわからないが無尽蔵の魔力がどこからか供給されているんじゃないだろうか?
「おいラン…………違った、キャスター!何か手はないのか!?」
「こっちは嬢ちゃんたちを守るので精一杯だ!……というか今ランサーと言いかけただろ!?槍がない事への皮肉か!?」
オレがキャスターと呼ぶのは向こうにいる青い装いをしたルーン魔術師、いや、サーヴァントだ。本人曰くはぐれサーヴァントらしい。オレにはあの時のランサーにしか見えないんだが。
ともかく彼とは同じ目的のため行動を共にしている。魔力供給がないのは不便なのでオレと契約するはずだったんだが、
■■■■
私はさっきまで舌を噛んでいた。
キャスターや士郎さん、それにマシュに戦わせて自分は後ろで隠れているのが悔しかった。キャスターはそれがマスターの仕事と言うけど、私には耐えられなかった。
特にマシュには戦って欲しくなかった。マシュなんてきっとなにかの間違いでデミ・サーヴァントになっただけなのに。マシュだって女の子なのに。
――そんなことを考えてる私を所長は、殴って叱咤してくれた。
「貴女、どうせくだらないことを考えているんじゃないでしょうね!?自分も戦いたいとか、力になりたいとか。
とんだバカですか?平凡なマスターはマスターらしく後ろで指示さえすればいいのよ!足でまといで結構!私だって足でまとい。けどそれが貴女にしかできない役目じゃないのかしら!?」
所長はさっきまで私以上に混乱し、焦っていた。正直狂ったかのようなそんな感じだった。でも、そんな所長のこの言葉に私は目が覚めた。こんなだけど、所長がそういってくれたのだ。なら私はその言葉に答えなければならない。
けど、私が立ち上がろうと状況は変わらなかった。むしろ士郎さんやマシュがそろそろ限界だった。私の魔力も少ないらしい。そんな時だった。
「嬢ちゃん、少し本気を出すけど、耐えられるかい?無理なら無理と言ってくれても構わねぇ。けどこの状況をひっくり返すにはもうこれしかない」
はっきり言うと、もう私も限界だった。あまり意識もはっきりしない。けど、ここで私が耐えれば、なんとかなる。そう思えば――!
「うん、行けるよキャスター!やって!」
「応!マスター!
――坊主、1分時間を稼いでくれ!」
■■■■
「――――分かった。ホントに1分で頼むぞ!」
1分か……。オレ1人では限界だろう。そう、
「――ライダー!緊急事態だ!出てきてくれ!」
「承知しました、士郎」
ライダーの存在は所長たちには隠していたが、いまはそんなこと言っていられる状況じゃない。とにかく、この1分、1分を耐えてみせるのが優先だ!
敵の動きは止まることが無かった。あの図体であの体さばき、大英雄と呼ばれる由縁瓦解見える。まずはこの動きを止めれば……。
奴の体に楔が刺さる。ライダーがどうやら刺したものだ。よし、一瞬止まった!今なら!
「 ――――投影、開始」
「 ――――投影、装填 」
「 全工程投影完了――――是、射殺す百頭ッ」
1発、2発。奴の拘束が解けようが関係ない。オレはただ、この英霊についてこればいいのだ。
まだだ、まだ。もう少し、もう少しで来る!
「待たせたな!坊主!
とっておきをくれてやる!
焼き尽くせ木々の巨人。――――灼き尽くす炎の檻!!」
轟々と燃え盛る巨人と巨人。そこはもはや、地獄となんら大差ない。これが、ルーン魔術の真骨頂なのか……。
「やったか!?」
誰が言ったかはわからない。が、その期待は易々と裏切られる。
■■□■□□□■オオオオォォォォォォ!!
流石は大英雄。この程度ではなんということもないと言うかのように立ち上がる。
「おいおい、正気かよ……」
誰もがそう思った、その時だった。
「天の鎖よ」
突然、数本の鎖があの巨体にまとわりつく。無論、奴は剥がそうとするも剥がれなかった。それはあたかも最初から外れないと言わんばかりのものだ。
その矢先、無数の剣が奴を切り裂いた。
「所詮、この程度か」
そこに現れたのは黄金色の英雄と制服の少年だった。
流石は大英雄。書くのが難しい笑
だいぶ端折ったりしたのは尺の問題です……(マシュの下りとか)
次の投稿も遅くなりますが(下手すりゃ1年?)今後ともよろしくお願いします。
剣式単発で来ました❤