なんか、いつ終わるんだろ、この連載…(笑)
是非最後までお付き合い下さい!
駒鳥のお葬式
「####、世の中には解き明かさない方がいい謎もあるのよ。でも、その謎を自らの手で明かしてしまった時、決して誰かを勿論あなた自身を、責めたりしないで。」
「そうだ。####がどんなにその真実が信じられなくても、それが真実だ。ちゃんと受け入れろ。」
そう、それはマジックのようなもの。その種を知ってしまったらあんなにワクワクして見ていたものが急につまらなくなる。でもそれが真実。生クリームだけ知って生きていくことは決して出来ないのだ。
私は幼いながらに両親の言った言葉の意味を理解しようとしたが難しかった。
「####、お父さんとお母さんとお兄ちゃんは危ない人と関わってるの。だからね、もうすぐ会えなくなっちゃうの。」
「お前は賢い子だから分かるだろ?####のことはある人に任せてある。お前は1人じゃないからな。」
確かに私は1人じゃなかった。父も仲間もみんないい人。シンデレラに出てくるようないじわるな姉2人じゃなくて、少しやーさんっぽいけれどとっても優しい人。でもまだアザゼルは許せない。
「優しさと勇気があれば大丈夫って言ってあげたいけどそんなヤワな世の中じゃないわ。でも大丈夫。貴女ならきっとね。」
「####という名前は隠せ。いつか必ずその名前を言えるようになる。さあ、分かったら早くこの棚に入って隠れるんだ。」
あの時は分からなかった。でも今ならわかる。####という名前は親からもらった唯一の秘密のプレゼント。このプレゼントのせいで私の身に危険が及ぶことを恐れたのだ。全て私のためだったのだ。
「大切なのはね、「完璧なんかこの世にないってことを理解すること。」」
そう口を揃えて言った家族の顔は覚えていない。でも本当の私と同じ、ペールアイリスがかかった髪と瞳の母、身体は大きかったけど私と同じで色白、目の彫りがちょっとだけ深い父、私と同じような細くてしなやかな指とほんのり赤い頬を持つ兄だったってことは覚えている。
私には秘密しかない。月、優、天晴、父にまで嘘を塗り重ねている。中には優しい嘘もあるがほとんどが私のための都合のいい嘘。要は私の8割を知っているけど残りの2割は嘘。
ウソツキな私はもう誰も頼れない。
『誰が駒鳥 殺したの それは私 とスズメが言った
私の弓で 私の矢羽で 私が殺した 駒鳥を』
これは私の家族の合言葉だった。父は、急に知らない人がお前を引き取ると言ってきても信用してはいけないが、この言葉を俺と似ている男が言った時は信用しろ、と言った。
選ぶということは何かを捨てるということ。
私は自分を選んで、自分を捨てた。
自分の憎しみの心を選んで、自分を大切にするという心は捨てたのだ。
必死に1人、暗くて狭い棚の奥に隠れていた。爆破音や銃声、怒号が飛び交う中で震えながら鎮まるのを待った。静かになったと思ったら今度は1人の足音が聞こえてきてそれは私の隠れていた棚の前で止まった。
この時ほど怖いと思ったことはない。ギイっと音を立てて扉が開き、男の人の手が私の脇下に伸びてきたと思ったら、そのまま棚の外へと出されたのだ。
その男の顔は酷く穏やかでどこか父と似ている顔だった。
そしてその男は微笑みながら言った。
「誰が駒鳥 殺したの それは私 とスズメが言った
私の弓で 私の矢羽で 私が殺した 駒鳥を」
父が言っていたのはこの人のことか、と幼い私は理解することができた。
そしてその男は今の父親。優達には私の姉が養子と言ったが、実際は私だけ養子。
宝石の話は本当だが、それは優達3人の話であって私の本当の髪と瞳の色はペールアイリス。今の父親と相談して私にも宝石の力が働いていてシャモアがかかってしまったということにするために染め、カラーコンタクトを入れた。
染料は特別なもので元の髪色を傷つけずに染めれるもので滅多に落ちない。わざわざ今の父親が作ってくれた。
天晴が稽古に出ている隙に外出・露出禁止の私はコソコソ出かけていた。その際に要と出会い、何故か私は要を懐かしく感じてしまい、お互いに秘密を打ち明け、FBI証人保護プログラムを受けさせて貰って完全に仁琴として生き、組織にも潜入した。
アザゼルは多分、私の家族を殺した奴らだということをつきとめたのだ。
ああ、私はスズメなの?なにか前世で私が悪いことをしたから、私への罰なの?もう失いたくない。
必ず守る。守られる姫なんて嫌。私は戦う。
どんなに危険でも必ずアイツらを野放しになんてしない。
どんなコネクションを利用してでも…。
ありがとうございました!
なんか急いでネタ明かした感じになりました…(T_T)
誰か文章力を恵んで下さい…