月明かりで出来たシルエット   作:有栖川アリス

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こんにちは!アリスです(❁´ω`❁)Alice

めっちゃ投稿遅れました!┏○┓

細かいことは気にせず(本当は気にしなければいけない)、是非最後までお付き合い下さい!


男AとB

月明かりのみに照らされているため、お互い相手の姿がよく見えず、戦いにくい。でも昔から訓練していた仁琴と天晴は動体視力がいい上に夜目が利く、優と月はちゃっかりモノクルに暗視レンズを入れており、暗視モードにしていた。モノクルをつけている右目だけしかはっきり見ることが出来ないが、少しは訓練をしていたので左目も見える。

「この暗闇で勝負を仕掛けてくるとは馬鹿なんですか?あ、失礼しました。大馬鹿でしたね!」

月は挑発するように、煽る。案の定、男達の逆鱗に触れたようで殺気が増す。

「暗闇だろうとこっちも暗視ゴーグルくらい用意している。」

「打ちのめしてやるよ、この黒蝶組の名にかけて。」

そしてまたまた余計なことを天晴が口にする。

「黒蝶組ってぎょうさん人がおるわけでも経済力があるわけでもないねんけどな。そんな威張っていられる神経、凄いねんなー!」

「殺す……。」

極めつけは優のこの殺気と暴言。この優の殺気と暴言は他人よりも多分、いつもの優を知っている月たちの方が怖いと感じているだろう。言うまでもない。殺気100倍、男達。(元ネタ:某パンのヒーロー)

男達は刃物に手をかけ、それを抜くと同時に全員が動き出し、周りに風がおこる。

仁琴はサッと音を立てずに気配を消し、東洋の鶯が待つ23階へと1人で向かった。

 

天晴達は殺したら仁琴に怒られるため、自制しながら日頃のストレスを男2人にぶつけていた。でも2人もヤクザとして名高い黒蝶組幹部の大男。3人に少し遅れを取りながらだが、戦えていた。

天晴はさすがに隠し刃で刺すのはダメかと諦め、忍者刀の鞘を外さず竹刀のように扱い、得意なスポーツである剣道の技の過激版を披露していた。本来忍者刀は「突き」を目的としていて、斬ることには特価していないため殴っても死にはしない。まぁ…失神はするけど…。

 

優はまるでダンスを踊っているかのような軽やかなステップで帽子に着けていた殺人リボ……じゃなかった、普通のリボン使って、男Aの足もとに絡めて体勢を崩していく。男Aは最初は避けていたが、優が一発腹に入れたことにより隙が出来てしまって見事に絡まり、月は男Aの足に絡めたリボンを持ったままジャンプし、足で見事に男Aの顔にキックを食らわせた。バキッという物凄い音がしたが、月と優は何事も無かったような顔で男Bの方へ目をやると鍾馗様のような顔をした天晴からお得意の剣道を、悪い意味でバージョンアップさせた技で殺されかけていた。忍者刀は鞘から出す一瞬手前で男Bはさっきまでの殺気は何処へ行ったのか焦点のあっていない目を白黒させていた。

「それ以上やると死にますよ。」

見かねた月がこえをかけるとあっさり「せやな!」と言って殺しかけていた相手を離した。

「さぁ…これでもまだやりますか?」

月が深く帽子を被り、不気味に笑うと男達は「くそっ…」と悔しそうに12階の窓から飛び降りた。

「びっくりした……自殺…か…と思った。」

優は驚きを隠せずに言う。

「でもこの前なんて29階の硬化ガラスを破って飛び降りましたからまだ窓開けて出ただけマシですよ。」

月は前回を思い出して苦笑いをしたが、直ぐに真面目な顔になって仁琴の元へと向かった。

 

 

「お疲れ様でした!あら、無傷ですね。本当に第1ラウンドで終わってしまうとは…。」

仁琴は周りに死んだように倒れている大和警部を無視して年相応とも言える笑みを浮かべて言った。

「でもあのお2人は流石でしたね!仲間を連れてこず、正々堂々と戦われたんですもの!」

パンと手を叩いて、BLACK SMILE で相手を嘲笑うような口調で言った。

「ま…まぁそれは置いといて、鶯は?」

天晴が聞いたが、この言葉の意味は鶯を盗めたか?と聞いているのではなく、目当ての宝石だったのかということを聞いている。

「違いました。なかなか見つかるものではありませんし!まぁ目星はついてますけど。」

仁琴はそう言って屋上へと足を進めた。今回はパラグライダーで逃走しようという算段だった。

屋上へと向かう途中に仁琴が強く爪がくい込み、出血するほど手を握りしめ、餌を追い詰める獣のように餌を食べる楽しみと生き物を殺すことに対する怒りを隠しているような顔をしていたことを誰も知らない。




ありがとうございました!
本当に小町ちゃんの時、可愛いです!私の好みに近づけたらこんな感じになりました笑笑

ちょっと投稿ペース遅くなってきてます( ̄▽ ̄;)

次回もよろしくお願いします!

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