君僕にどっぷりハマっていた作者が戻ってきました!でも文章力が上がったりなどのLevel UP!は一切ございませんのでご注意ください。
是非最後までお付き合い下さい!
ある宝石と二家の関係
最近の仁琴達4人は暇していた。
~仁琴邸にて~
「ひ〜ま〜!!」
「最近は簡単に盗めてしもてつまらんなぁ。」
「わかる〜!」
「なんか警戒がないというか…。放置プレイ?」
その一言で月と天晴はピシッと音を立てて凍った。
「なんだそれ?」
仁琴が聞くと優は顔を青くして3人とも「空耳」と言い張るのだった。
「まぁでも確かに変やな…。」
天晴が手を少し尖った顎に添えながら言う。
「う~ん。ちゃんと返してるからじゃない?」
月はそう言って苺のタルトを齧った。
確かに4人は目当ての宝石でなければ返している。
「でも目当ての宝石って何だろう?」
優は思いついたように仁琴の方を見て聞く。
「確かに!」
「せやせや!」
2人も優の質問に同意する。仁琴は…目を丸くして3人の顔を玉視していた。
「え?知らなかったのか…?」
3人は同時に頷いた。仁琴はそれを見て頭を手で支え、深い溜息をついた。
「その宝石は代々香由月と鈴花端が探していて、二家の繋がりとも言える。私達の髪は特殊だろ?それもその宝石の影響だ。
確か14代目だったか、その当時の二家の馬鹿な当主はある宝石を煎じて飲んだらしい。すると次の日に目が覚めると髪の色が変わっていたそうだ。こんな奇怪な話は誰も信じておらず、誰もが染めたと思っており、一月もばかり経てば元に戻るだろうと笑っていたが、戻らなかった。それどころか生まれた子供の髪も妖美な色だったらしい。代を重ねるごとに髪色は変化していき、今の私たちに至る。」
仁琴はそれだけ話すと席を立ち、台所に向かった。お気に入りのレモンティーを入れ、香りだけ確認してまた月達のいる部屋に戻って椅子に座った。
「でもそれがほんまなら仁琴っちの姉2人も髪色が違うはずなんやないんか?2人は黒やで?」
「天晴や僕の髪色が違うのもおかしいんじゃ…?」
そこで今まで黙っていた月が口を挟んだ。
「もしかして……もしかしてだけど、姉2人は……養子…とか?」
言葉は途切れ途切れだが、確実に紡がれた。それを聞いた仁琴は満足そうな顔をちらつかせた。一方、天晴と優はわかっていない様だ。
「そうだ。双子の姉2人は養子だ。本人達は知らないがな。父がある人を調べていてその人が人身売買に手を染めていることを突き止めたんだ。その日のオークションでは当時4才だった姉2人が出されていた。父は曲がったことをする人間が大嫌いでな。まるで宝を盗むかのように華麗に二人の姉を連れて帰ってきたよ。まぁ生憎私は覚えていないがな。その後上手いこと戸籍を操作して養子にしたそうだ。」
レモンティーを1口飲み、また話し始めた。
「お前達二人の髪のことだがそれはさっき話した宝石に関係する。ある占い師が言ったそうだ。『この二家の62代目の時、助ける者二人現れし。そしてこの4人が変えるだろう』とな。」
「その助ける者二人が…天晴と優ってこと?」
仁琴は頷いた。
「それは分かったねんけど何を変えるんや?」
「さぁな。全てはその宝石を手にすれば分かる。」
全ての鍵は宝石が握っている。だが天晴は気付いていた。仁琴だけは全てを知っているということに。
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