ついについに、月や仁琴達の………。
もうニヤケながら書かせて頂きました。(変態ではないですよ!(圧))
是非最後までお付き合い下さい。
今、国際美術館の前には約60台のサイレンが唸り、赤く輝いている。このパトカーの光は闇の住人の好奇心を高ぶらせる予兆。例えば、この4人も…。
走る。いや、これはもはや走るというスピードではない。風だ。その一方で美術館の館内は騒ぐ警察官の声が響く。今、仁琴と月は美術館の25階。ウィストン·ホワイトがあるのは30階。ここ、国際美術館は丸いドーム型で30階建てで、階段は螺旋状。仁琴と月は25階までペースを落とさず階段を駆け上がる。いや、これはもう上がるという域を超えている。今はもう、29階。そのまま行くと思った。だが、2人は突如足を止めた。
その先には黒いスーツを着た20歳位の男と仁琴と同い年位の男が立っていた。その2人は全身から殺気を出しており、普通の人ならここで即気絶だろう。
「どいて頂けませんか?私達はその先に進みたいのですが?」
月は2人の後ろにある鉄の扉を指差し、睨みながら言う。まるで獲物を見つけたかのような豹の目で。
「どかない」
20歳位の男が言う。そして、2人とも身構えをしている。今にも飛び出しそうな雰囲気だ。だが、仁琴達は飄々と立ったまま。身構えもしていない。
「どいて頂けないなら仕方がないですね。」
月はそのきれいな唇の両端を上げる。月の考えが伝わったかのように仁琴も同様。隠れた口の両端を静かに上げる。そして、仁琴と同い年位の男が指を1度鳴らした。それを合図かのように周りから隠れていた警察官が出てきた。約100人位だろう。でも、瞬殺。(一応殺してはない)仁琴はすぐ囲まれた。でも、そんなの予想内。軽くジャンプをし、(仁琴の軽くは凄い。)右足を伸ばし、右手を地面について軸にしながら、回る。そして、囲んでいた30人程の警察官は一気に倒れた。仁琴は回った風だけで倒したのだ。一方、月は自分の帽子に巻き付けておいた長いロープで戦う。警察官を40人程隅に追い込み、器用に右手でロープを回し、正確に1人1人に物凄いスピードで当てていった。残りの警察官も同じような状況だった。そして、残った2人。2人は逃げる事もせず、静かに見ていた。
「あんだけ倒せば疲れで俺達とはまともに戦えないな」
ボソッと男が呟く。
「そうとは限りませんよ。」
男の耳元で月が囁く。
ーなんだ、この怪盗ムーンという奴…気配も無く俺の後ろに……。ー
男は首筋から冷や汗を1滴垂らす。パッと月は男から離れ、仁琴の隣に立つ。
「では、そろそろ決着をつけさせていただきます。」
その瞬間男2人はサッと仁琴を挟み撃ちにする。
ー女から狙う愚か者ー
仁琴は思った。だが、仁琴にとってはラッキーなことでもあった。仁琴に飛びかかろうとする2人。その瞬間仁琴は上に飛ぶ。2人は体をぶつける。その隙にリボンで月が2人を結ぼうと投げるが、なんとよけられた。これには月も動揺を隠せなかった。そして、男2人は月に集中して攻撃を掛ける。仁琴は一つ大きなため息をつき、2人を後ろから蹴る。そして待ってましたとばかりの笑顔で月は1人の頭を思いっきり手で殴った。だが、男は気絶していない。でもかなり、ダメージはあったようだ。月はあえて受け身になり、相手の体力を消耗させることにした。
仁琴は攻撃しても三発中、1回は必ず外れる。それだけ、相手が凄いのだ。だが、当たっている回数が多いので、だんだん相手も弱ってきた。
そして月と仁琴はある程度倒した所で2人同時に蹴りをいれた。男は29階の硬化ガラスを破り、下に落ちていく。破れる程のキックだった。だが、2人は綺麗に落下し、着地。戦った際の傷以外は何も傷をつけていなかった。
仁琴と月は階段を駆け上がった。ウィストン·ホワイトがあるであろう30階の鉄の扉を開ける。そこには月明かりに照らされて輝くウィストン·ホワイトがあった。そしてその横には………………。
ありがとうございました!
この話で何故ニヤけるのか皆さん、分かりませんよね。実は私もです(∀`*ゞ)テヘッ
月の小さなピンチの時は特に……。(変な趣味ありません!)
是非次もよろしくお願いします!