FF9 観光日記   作:祝子 紀

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くどくならないように気をつけてるんですがね~。

どうしても説明文保くなる悪い癖が…。
こういう時こそ初心回帰かな?


第35話

 更にひと手間欠けて完成度を上げなくては…商品に価値をつける職人は大変だな。

 

 

 

 飾りの(メイン)となる紫水晶(アメジスト)黄水晶(シトリン)が鮮やかなコントラストを見せる菖蒲(アイリス)の花がようやく完成した。

 

 

 正直に言うと割れずに花が作れた事は奇跡に近いしもう一度作れと言われても二度と同じものはできないから正真正銘世界で一点物の菖蒲(アイリス)の簪になるだろう。

 

 

 暗い所であれば紫水晶(アメジスト)が籠められた魔力によって蛍の光に似た淡い幻想的な紫の光を放ち出力機としての役割を担う黄水晶(シトリン)から複雑な魔術式で持って描かれた文様がキラキラと輝くのは見た目的にも満足のいく品になったと思う。

 

 自動発動条件に装備者の致命傷を設定した為に任意での発動は出来なくなってしまったが籠めた魔力と魔術式により全回復蘇生魔法(アレイズ)の効果を封じ込めることに成功したからその代償なのだろう。

 

 任意発動条件の設定までの技術を私が持っていないからともいうが…気にしても仕方ないし、その代わり試作品の簪と違い使った後に魔力を籠め直すことでまた再利用可能なので頭部装備としての耐久力もあるはずだ。

 

 まぁ…試作品との違いは1回きりの使い切りの魔法具(マジックアイテム)から魔力を籠め直すことでまた使えることと防御力が上がったことくらいだろうか。

 

 それでもこの世界(FF9)でも裏に回ればボムのかけら等の怪しい魔法具(マジックアイテム)はあるのだが試作品と同じように1回きりの使い切りタイプが多いし何よりも私の作るものとの違いが効力が安定していないのだ。

 

 物品であれば習得していない魔法でも特定の魔術式を込めることで発動することは容易であるために自作物の怪しい品がピンキリで存在している。

 

 それに比べればこの上ない魔法具(マジックアイテム)なのだからこれ以上は高望みだと私は思うし、むしろ花の部分に籠めた自動発動術式や繰り返し使える事さえもだいぶオーパーツギリギリの代物だからやりすぎたかもしれない。

 

 

 さて、依頼の簪についてだがあとは組み立てる作業を残して日数に余裕があるため付加価値を高めるための簪部分のデザインの参考になるものがないかリンドブルムの街を散策しながら羽を伸ばそうと思う。

 

 これからの作業は火を使った大掛かりなものは無いし、宿の室内でもできる内職のような組み立て作業のみなので、決して()()()ではないし日数に余裕もあるからの行動だと言い訳しておこうか。

 

 3日ほど作業のため合成屋の一室を借りて寝泊まりしながらの作業であったために久々のリンドブルム商業区の日差しはすっかり初夏の気候に変わっていた6月の半ば近い為に当然ではあるのだがそろそろ衣替えの季節だ。

 

 着ている服もロングのワイシャツでは暑いので古着屋で夏物の服を複数買うことをこの日の目標とした。

 




というわけでショッピングにGOですぞ~!

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