FF9 観光日記   作:祝子 紀

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長らくお休みしててすみませんでした!|д゚)誰かいるかな~見てる人…

短期の仕事が終わってまた職探しの日々に逆戻りです( ;∀;)

暇だから( ˘•ω•˘ )

続きを投稿していくのですよ( *´艸`)



番外編:突発的事故の結果2

 気まずいことこの上ないし、申し訳ないという気持ちでいっぱいだ。

 

 

 

 

 仮死状態の保護結界越しの肉体へと霊体が宿り目を再び開けるまでの感覚はどこか眠りから目覚める時に感じる眠りから目覚めたくないという抵抗感を覚える。

 

 それは先ほど使った魔法による副作用の一部だが幸いというべきか前回よりも意識ははっきりと肉体の動作にずれなどが感じずに戻ることができ、前回の転移後のありさまは船酔いと車酔いに同時にかかったかのように目の前がふらふらとしたり後遺症が残らなかったのが奇跡のように感じられたものだ。

 

 魔力は残り半分といったところか、勿体ないが即座に回復させるためにエリクサーをあおり今度は肉体ごとの転移へと移る。

 

 立ち上がり魔方陣の中央で座標に揺らぎがないか確認後、転移に使って減った分の魔力を注入し直すが、やはり相当の数のエリクサーを消費することになってしまった。

 

 魔方陣からあふれる様に魔力光があたりを照らし時刻は夕方、あちらとこちらの時間帯が(あるいは時の進みかたといった方がいいだろうか)一緒だった場合はすぐに町で宿をとらないといけない時間帯だが間に合うだろうか?

 

「デジョン」

 

 物体の転移は初の試みだ。失敗したら目も当てられないほど悲惨だが…。

 

 魂が置き去りにされるなどたまったものではないが今回は期待できそうだ。

 

 転移特有の水の揺らぎに似た空間のゆがみが視界を揺らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぎゃあぁああ!消えたと思ったのにぃい~!」

 

 あたりにこだまする子供の悲鳴が先に耳に届いた。

 

「またでたぁあー!お化けぇええ~!」

 

 目の前の光景は先ほどと同じく太陽がまぶしく快晴と言っていい空模様に今回は肉体込みの転移であったせいだろうか先ほどと違いうだるような暑さが私に汗を流させる。

 

 涙目でこちらに怯える金髪の少年には気の毒だが…絶好の海水浴日和の空模様だ。

 

 転移の際の時間経過は先ほどの少年の言葉から消えた同時に現れたの言葉である程度予想が付くが今は考えに耽るよりも目の前の少年からおびえさせずに近場の街の情報を得なくてはならないと少年の見事な怯えっぷりに軽く笑いの発作を抑えながら話しかけた。

 

 初めはひどく警戒され話しかけただけなのに目が合わせてくれないのには堪えた。

 

 根気よく話しかけることでお化け扱い不審人物から普通の人間だとわかってくれたときには太陽は真上、時刻は昼に近いのか少年の腹の音があたりに響いた。

 

 少年は海から出て私のすぐ横の岩の陰から上着を引っ張り出すとそれを羽織り、近場の街バラムへとつながる道路への道すがらいろいろと話してくれた。

 

 

 聞いた話の内容に驚いた内心をひた隠し、顔は柔らかい笑みの形で固定しなければ口の端が引きつりそうだったことは確かだ。

 

 

 少年は近くのバラムという町に住むゼル・ディンといい、セントラ地方の孤児院からバラムの家族に引き取られたばかりでまだ友達がおらず一人で鍛錬という名の海水浴代わりに街から遊びに来たらしい。

 

「なぁ!あんたママ先生と同じで魔女なんだろ!」

 

 どうやら目の前で現れたり消えたりといった魔法を使用したせいでお化けという認識から知り合いの魔女と同族とみられているらしいとんだ勘違いなのだがキラキラとした目線がまぶしい。

 

「町の皆には黙っておくから魔法について聞いてもいいか!」

 

 ゆすってきたでも、ねだってきたでも同じ漢字だが前者は強引な雰囲気だし後者は自分の魅力が分かってやってる人物のように感じるから不思議ものだが、少年に強引に聞こうとする雰囲気は感じないしわかっていてやっているというわけでもなさそうだ。

 

 少年は期待に満ちた顔でこちらを見て魔法に関する話を強請ってきた。(読み方はどちらでもこの場合は間違っていないだろう)

 

 さてどうしたものか…。

 

 少年には悪いが確かにこの世界(FF8)においては疑似魔法という物というものがあるのは知ってはいるが本物の魔女が使う魔法の威力とは段違いであることが判っているが、あの世界(FF9)とは魔法に対して世界観が違う為に威力や効力の差が分からないのでうかつに魔法の話ができないのだ。

 

 道路につくまでの道すがらで出た魔物(モンスター)が使うのは技ばかりであったし、唯一浜辺で魔法を使うであろうグヘイスアイに出会わなかったので検証の隙もなかった。

 

「やっぱり教えてくれないのか…。」

 

 こちらが言いよどんでいるとやはりと予測していたかのようにダメ元での質問であったのか、あっさりと諦めるような感じの雰囲気にいつの間にかなっていた。

 

「ママ先生も魔法のお話になるとおんなじ顔になったしな…。」

 

 ウンウンと頷く様に首を振ると一人で納得したのかあっさりと話題は変わり旅の目的についての質問へと変わってしまいこちらが拍子抜けするほどに見切りが早いものだ。

 

 少年は話し上手で私が観光目的で旅をしていると話すと少年が今住んでいるバラムについての話題で特に盛り上がった。

 

 観光が目的なら駅前の土産物屋が買い物するのにおすすめだとか、泊まるんだったら青きバラムホテルだし飯もとってもうまいだとかいろいろとこちらが欲しい情報を街につくまでの間の歩きながらの話で大体手に入ってしまった。

 

「じゃ!俺これから家で飯だから」

 

 「またなァ~!」とドップラー効果であるかのように耳に残る目の前からあっさりと去っていった少年の声と後ろ姿に苦笑いしつつ、教えられた駅前の店で買い物をするため町の入り口から足を進めてまずはホテルで部屋をとることにした。

 

 ホテルの入り口でこちらの貨幣があちらの貨幣と同じギルであるが使えるのか悩んだが出してみたところ、ホテルの店員は「ずいぶん古い貨幣ですね」物珍しいモノを見たという雰囲気で100ギル硬貨を受け取り部屋の鍵を渡してきたので問題にはならなかったようだ。

 

 バラムホテルでとった部屋の眺めは素晴らしく上から眺めでは先ほどまでいた白い砂浜からエメラルドグリーンが眩しほどの太陽光を反射してキラキラと輝きさらにそこに先ほどは見えなかった位置にあったのはサンゴ礁だろうか一部が赤色に輝いている。

 

 この光景だけでも100ギルの価値はあっただろう。




何時から番外編が2話で終わると思っていた?

アッごめんなさいぃ!石を投げないでください!
私にも改心の機会をプリーズです!

というわけでもう1話くらい続きます!

( 一一)1話で終わるといいんだけどね…。

これからもちょくちょく更新したりしなかったりと波があると思いますが
良ければ読んでいってください!

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