FF9 観光日記   作:祝子 紀

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今回はお食事メインですね。


第24話

 本当に美味しいものを食べる時は人は黙って食べるものだ。

 

 

 

 工業区の居酒屋『死の宣告』はちょうど夕食時のため大変にぎわっていた。

 

 仕事帰りの労働者が集まる場所特有の客のがやがやとにぎやかな声が店の中に入る前から聞こえてくるほどだ。

 

 運よく今回はカウンター席が一つ客が食べ終えたために座ることができたが次回から話早めに来るようにしなければ長い時間を待つことになってしまうことだろう。

 

 せきについて早速ウェイトレスのお姉さんに夕食のために本日のおすすめとギザール酒、つまみに腸詰のゆでたものを注文した。

 

 本日の居酒屋『死の宣告』、おすすめは「ヒートグラタン」口に放り込んだ瞬間にチーズとホワイトソースがとても良い味の火傷必須のアッツアツのポテトグラタンだ。

 

 ゆでた腸詰と共にギザール酒が早速、カウンター席に座った私の目の前に置かれる。

 

 ホコホコと湯気を立てて美味しそうな腸詰の横にマスタードが少量盛られたものをさっそくかぶりついた。

 

 ぱきゅりと音をたててかじりづくと肉汁が飛び出るで口に肉の味が広がる。

 

 そこにすかさず、黒ビールにも似た色合いの液体の入ったジョッキに細かい水滴が冷たいことを知らせているギザール酒をグビリと音をたてて呷る。

 

 

 まさにいうことはなし。

 

 

 これぞ、仕事帰りの一杯という物だろう!

 

 

 続いて運ばれてきたメインである「ヒートグラタン」は熱いから気をつけて食べようとしたのだが、ポテトとホワイトソースにチーズのからみかたが絶妙だったので思わず二口目を冷まさずに口に運んでしまい軽い火傷を舌に負う破目になった。

 

 こうまで食いでのある料理も珍しい事だ。

 

 道中「あそこは当たりはずれが厳しい店だよ」と機械技師だろう人物に道すがら言われたが今回は幸運なことに当たりの味に恵まれたようだ。

 

 

 夕食を終えて店を出るとあたりはすっかり夜の街に変わっていた魔法道具の一種で国に管理されている街灯があたりを照らしていなければ足元さえもおぼつかず転んでしまいそうなほどだ。

 

 酒を飲んだことにより少しフワフワと足取りがおぼつかないが意識ははっきりしていたためにエアキャブ乗り場まで付くことができた。

 

 

 

 

 一人酒は楽しく楽しめる量まで、帰りのためにセーブしておいて正解だった。

 

 

 

 

 宿に着いた頃にはすっかりネムネムとあちこち頭が揺れること揺れること。

 

 

 着替えもせずに(それでも部屋の鍵はしっかりと閉めて)その日はベットにダイブ。

 

 

 久方ぶり(と言っても二日ほどの旅だったし道中も楽しめたから後悔はないが)のゆっくりと警戒せずに爆睡できる環境に明日の昼近くまでベットにうずもれる形となった。




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