ターミネーター イースタン・フロント   作:花咲 狼

6 / 15
結構遅くなりました❗️
色々忙しかったんです。次こそは更新を早くしたい❗️

という事でどうぞ‼️


6話「招かれざる客」

部屋の外の騒がしさで目を覚ます。どうやら未来に慰められながら眠っていたらしい。

目を開けると目の前に無防備な寝顔があった。それは、とても可愛らしく普段の彼女があまり見せない様な表情。

そんな彼女に布団を掛けてあげると、私は騒々しい外に顔を出した。

 

「燐、部屋に居るんだ。」

 

突然、懐かしい名前で話しかけられる。

 

「何があったの?」

 

「いいから部屋に戻るんだ。」

 

彼の強い口調に気圧されつつも一度部屋に戻り、寝ている少女の肩にそっと手を触れた。

 

 

※ ーーーー ※

〈神村 一狼〉

 

「開けてくれ!」

 

そこに居たのは、まだ生きて居たピリオド11と12だった。

 

「IDを言え!言わないと攻撃する!」

 

そこでは隊員と警備兵の睨めっこが続いて居た。

 

「待て!」

 

そこに俺は背後から声を張り上げた。

 

「ウルフ、良いのか?」

 

「アイツ(燐)ならきっとそうするだろ。」

 

「だがな・・・」

 

「医務室に運べ!追手が来るかもしれない。迎撃準備!」

 

俺の指示で全員が一斉に動き出す。俺も燐の元に戻ることにした。

 

 

俺は燐の部屋の前に立って扉をノックする。

 

「一狼?」

 

「燐、司令室に急げ!」

 

そう言った途端、燐の顔が暗くなる。気持ちは解るが指揮系統が無いとこっちも困る。ここは彼女の意見を聞いている暇がない。

俺は彼女の頭にそっと手を置く。

 

「誰かを殺す為じゃない・・・皆を生かす指揮をしてくれ。」

 

俺は、そう言って正門に向かった。

 

※ーーーー※

 

「総員大一種戦闘配置!急ぐんだ!」

 

正門に着いた時にはもう全員が戦闘の準備をしていた。

 

「ウルフ、すぐに戦闘になる。準備してくれ!」

 

〈皆さん・・・HQのヴァルキリーです。〉

 

唐突に本部からの無線が入る。どうやらオープンチャンネルの様だ。

 

〈私達は今日、大切なそして心強い仲間を失いました。ですが、狼狽えてはいけません。今こそ・・・亡くなった仲間達の為、守るべき人達の為に全力を尽くしましょう。皆さん・・・ご武運を。〉

 

〈こちらジョーカー、全員を代表して礼を言わせてもらうぜ、戻ってきてくれてありがとう。〉

 

〈えぇ、皆さんの配置はコントロールセンターでモニターしています。無理をせず、劣勢になったら撤退命令を出しますので迅速に対応して下さい。〉

 

〈了解した!〉

 

俺は、銃の点検や弾薬の補給をしながらその無線を聞いていた。

 

〈一狼。〉

 

今度は俺の無線だけにその声が入って来た。周りの様子を見るが聞こえている様子はない。

 

「どうした?」

 

〈ありがとう。私、もう少しだけ頑張ってみる。〉

 

「ああ、頼む。」

 

俺はそれだけ言い残した。

 

※ ーーーー ※

〈ピリオド07〉

 

どれ位歩いただろうか。どれ位の時間が経っただろうか。暗闇の中を歩き続ける。

眩い光に目を向けると、対馬支部が目に入った。今では俺達の家になった場所だ。

 

 

家?・・・俺達?

 

 

 

俺の他に誰か居たか?

 

 

 

ボス、ボスは何処だ?

 

 

 

周りを見回すがボスは居ない。基地に居るのだろうか。

一度止めた足を基地に向けて歩き出した。

 

「止まれ!両手を上げて地面に跪くんだ!!」

 

そこで俺は気付いた。俺はもう人間じゃない事に・・・

 

〈どうも有難う。あなたのお陰で基地の場所がわかりました。〉

 

誰かが脳の中でそう言った。

 

※ ーーーー ※

〈神村 一狼〉

 

「止まれ!両手を上げて跪くんだ!!」

 

誰かがそう叫んだ。突如、その場に緊張が走る。

 

「待ってくれ。俺は味方だ!」

 

聞き覚えの有る声が聞こえてくる。

 

「ウルフ、コイツ等をどうにかしてくれ。」

 

人を掻き分け、声の主を見る。

そこに居たのはピリオド07だった。ピリオド隊を殺してここに戻って来た。つまり、敵に基地の場所がバレた可能性が高い。

 

「悪いな。」

 

彼にM45A1を向ける。彼の瞳孔が開き、周りが騒然とする。

 

 

 

 

 

 

一発の銃声が鳴り響いた。




次回
「陥落」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。