色々忙しかったんです。次こそは更新を早くしたい❗️
という事でどうぞ‼️
部屋の外の騒がしさで目を覚ます。どうやら未来に慰められながら眠っていたらしい。
目を開けると目の前に無防備な寝顔があった。それは、とても可愛らしく普段の彼女があまり見せない様な表情。
そんな彼女に布団を掛けてあげると、私は騒々しい外に顔を出した。
「燐、部屋に居るんだ。」
突然、懐かしい名前で話しかけられる。
「何があったの?」
「いいから部屋に戻るんだ。」
彼の強い口調に気圧されつつも一度部屋に戻り、寝ている少女の肩にそっと手を触れた。
※ ーーーー ※
〈神村 一狼〉
「開けてくれ!」
そこに居たのは、まだ生きて居たピリオド11と12だった。
「IDを言え!言わないと攻撃する!」
そこでは隊員と警備兵の睨めっこが続いて居た。
「待て!」
そこに俺は背後から声を張り上げた。
「ウルフ、良いのか?」
「アイツ(燐)ならきっとそうするだろ。」
「だがな・・・」
「医務室に運べ!追手が来るかもしれない。迎撃準備!」
俺の指示で全員が一斉に動き出す。俺も燐の元に戻ることにした。
俺は燐の部屋の前に立って扉をノックする。
「一狼?」
「燐、司令室に急げ!」
そう言った途端、燐の顔が暗くなる。気持ちは解るが指揮系統が無いとこっちも困る。ここは彼女の意見を聞いている暇がない。
俺は彼女の頭にそっと手を置く。
「誰かを殺す為じゃない・・・皆を生かす指揮をしてくれ。」
俺は、そう言って正門に向かった。
※ーーーー※
「総員大一種戦闘配置!急ぐんだ!」
正門に着いた時にはもう全員が戦闘の準備をしていた。
「ウルフ、すぐに戦闘になる。準備してくれ!」
〈皆さん・・・HQのヴァルキリーです。〉
唐突に本部からの無線が入る。どうやらオープンチャンネルの様だ。
〈私達は今日、大切なそして心強い仲間を失いました。ですが、狼狽えてはいけません。今こそ・・・亡くなった仲間達の為、守るべき人達の為に全力を尽くしましょう。皆さん・・・ご武運を。〉
〈こちらジョーカー、全員を代表して礼を言わせてもらうぜ、戻ってきてくれてありがとう。〉
〈えぇ、皆さんの配置はコントロールセンターでモニターしています。無理をせず、劣勢になったら撤退命令を出しますので迅速に対応して下さい。〉
〈了解した!〉
俺は、銃の点検や弾薬の補給をしながらその無線を聞いていた。
〈一狼。〉
今度は俺の無線だけにその声が入って来た。周りの様子を見るが聞こえている様子はない。
「どうした?」
〈ありがとう。私、もう少しだけ頑張ってみる。〉
「ああ、頼む。」
俺はそれだけ言い残した。
※ ーーーー ※
〈ピリオド07〉
どれ位歩いただろうか。どれ位の時間が経っただろうか。暗闇の中を歩き続ける。
眩い光に目を向けると、対馬支部が目に入った。今では俺達の家になった場所だ。
家?・・・俺達?
俺の他に誰か居たか?
ボス、ボスは何処だ?
周りを見回すがボスは居ない。基地に居るのだろうか。
一度止めた足を基地に向けて歩き出した。
「止まれ!両手を上げて地面に跪くんだ!!」
そこで俺は気付いた。俺はもう人間じゃない事に・・・
〈どうも有難う。あなたのお陰で基地の場所がわかりました。〉
誰かが脳の中でそう言った。
※ ーーーー ※
〈神村 一狼〉
「止まれ!両手を上げて跪くんだ!!」
誰かがそう叫んだ。突如、その場に緊張が走る。
「待ってくれ。俺は味方だ!」
聞き覚えの有る声が聞こえてくる。
「ウルフ、コイツ等をどうにかしてくれ。」
人を掻き分け、声の主を見る。
そこに居たのはピリオド07だった。ピリオド隊を殺してここに戻って来た。つまり、敵に基地の場所がバレた可能性が高い。
「悪いな。」
彼にM45A1を向ける。彼の瞳孔が開き、周りが騒然とする。
一発の銃声が鳴り響いた。
次回
「陥落」