仮面ライダーカイロス   作:しゃけ

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Ⅱ 奪われたINVINCIBLE!

仮面ライダークロニクル クロノス討伐クエストまで残り1時間37分ーー

 

正宗の野望を阻止するため、エグゼイド、ゲンム、スナイプが現着する。

 

「君の出番だ。タドルレガシー」

 

恋人の復活のため正宗の右腕となった飛彩がガシャットを取り出す。

 

「なんだそのガシャットは!」

 

「勇者と魔王、二つの力を手にした主人公が城に幽閉された姫を救うゲーム。そのレベルは、100(ハンドレッド)

 

「レベル100!?」

 

「またそんなガシャットを生み出したのか!!」

 

自分の許可なくガシャットを作った正宗に怒りを見せるゲンム。

 

 

飛彩はそのガシャットを起動するためスイッチを押す。しかし

 

「……何故だ」

 

起動はしなかった。

 

「まだ、心に迷いがあるようだな」

 

正宗の言う通り、彼の心は揺らいでいた。恋人の復活ができるとはいえ、仲間を、研修医たちを裏切っていいのかと。

 

「これ以上飛彩さんを苦しめるな!」

 

「そして、君の働きを見せてくれ」

 

正宗が隣の貴利矢に言う。

 

「ああ、ノリノリでいくぜ」

 

「「「変身」」」

 

飛彩はガシャットをデュアルβに持ち替え、三人は変身する。

 

 

貴利矢の変身したレーザーターボの俊敏さに翻弄される三人。そんな中、クロノスはドライバーのABボタンに手をかけようとしたとき、

 

「無駄だ!」

 

エグゼイドがハイパームテキガシャットを取り出す。

 

「ほう……」

 

「そっちも新しいガシャット開発してたのか」

 

「そのガシャットは私の才能の集大成!!」

 

 

『ハイパームテキ!』

 

エグゼイドはガシャットを起動させ、ドライバーにセットするが、

 

『ガッシューン』

 

強制的に外され、ガシャットが吹き飛ぶ。

 

「あっ!なんで!?」

 

そのガシャットを空中でキャッチするゲンム。

 

「ならば私が!」

 

ドライバーのレバーを閉じ、デンジャラスゾンビガシャットとこのガッシャットを入れ替える。

 

『ムテキガシャット!

ガッチャーン!ムテキレベルアップ!

マイティジャンプ!マイティキック!マイティ~アクショ~ンX!』

 

『ポーズ』

 

ゲンムの身体が黄金に輝くが、クロノスによってポーズをかけられてしまう。

 

その時、

 

 

「バア!フハハハハ!!」

 

ゲンムがポーズの中、動き出した。

 

「何っ!?」

 

ゲンムはクロノスに接近し、彼のドライバーのABボタン押し、ポーズを強制解除させる。

 

『リスタート』

 

「ポーズしたのに何故動ける……?」

 

「ハハッ!ハイパームテキは、あらゆる攻撃が一切効かない主人公最強の無双ゲームぅぅぅ!!お前のポーズは、もはや無意味だぁぁ!!フゥハハハハハ!!」

 

『タイムアップ』

 

この音声と同時にゲンムの身体の輝きが消える。

 

『ポーズ』

 

ゲンムの無敵の時間切れと同時にクロノスがポーズをかける。

 

「有効時間は10秒ほどか……」

 

動かなくなったゲンムからハイパームテキを奪い、その場を去ってしまう。

 

『リスタート』

 

 

「ッ!ハイパームテキがない!私のガシャットを……返せぇぇぇ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「ムテキガシャットを盗られたぁ!?」」

 

自分の才能の塊を奪われCRの部屋の隅で座り込む黎斗。このことに驚愕するポッピーとニコ。

 

「あれを奪われてしまったら、クロノスに対する術が一つ消えてしまう……!」

 

「元はといえばてめえがご丁寧にゲーム解説してたせいで無敵時間が切れたからだろうが!」

 

「黙れぇぇぇぇ!!!」

 

正論を言われ叫ぶことしかできない黎斗。

 

「永夢ぅ!そもそもこうなったのは使えなかった君が悪い!!」

 

「でも……なんで……」

 

「パラドをリプログラミングしたせいで、天才ゲーマーMの力を失ってしまったからだ」

 

「……というか、カイロスとかいうのはどうしたのよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとよ」

 

その頃、貴利矢は正宗から報酬としてプロトギリギリチャンバラガシャットを受け取っていた。

 

「これさえあればエグゼイドを蹴散らせる。そしたら次の報酬、そのガシャットにしてくんない?」

 

彼は机の上に置かれたハイパームテキガシャットを眺める。

 

「それは君の働き次第」

 

 


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