仮面ライダーカイロス   作:しゃけ

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Ⅰ その名はKAIROS!

檀正宗による仮面ライダークロニクルのクロノス討伐クエスト告知から数分後、

 

「対抗策ならある。永夢、君がこのガシャットを使えば」

 

新黎斗が永夢に黄金のハイパームテキガシャットを差し出す。

 

「このガシャットは私の才能の集大成!

 

……しかぁぁぁぁし!!!」

 

「「「!!」」」

 

いきなり叫ぶ新黎斗に驚く一同。

 

「それだけではなぁぁぁい!!」

 

「な、何が……ですか?」

 

新黎斗は一つのガッシャットが移った写真を見せる。

 

「これは!」

 

「なんだこのガシャットは!?」

 

彼の写真に写っていたガシャット、それは仮面ライダークロニクルガシャットであった。しかし、プレイングスターターが黒く、ラベルもモノクロである。

 

「プロトクロニクルガシャット。正宗のマスター版の予備と言えるものだ」

 

「で、それをどうするつもりだ」

 

「カイロス」

 

「ん?」

 

すると新黎斗は黒地にライトグリーンの色が入ったガシャコンバグヴァイザーの写真を取り出す。

 

「この二つを使い、"仮面ライダーカイロス"に変身する」

 

「カイロス?」

 

初めて聞く単語に疑問を抱くニコ。

 

「カイロス、それはある国の神話に登場する時刻の神。そしてある神の弟的存在でもある。カイロスの兄、それは時間の神の……」

 

「クロノス?」

 

「そう!……つまり、クロノスとほぼ同じ力を持ったライダーがもう一人いるということだ。クロノスは以前話した通り、元々プレイヤーが使う力。条件も厳しい。カイロスというのは私が仕込んでおいたクロノスの力を悪用するプレイヤーに対抗するためのもう一人のクロノスと言っていい力!……まぁ、今がそれに近い状態だがな」

 

「で、そのカイロスとかいう奴はどこにいるんだ?」

 

「慌てるな。永夢、君に一つ質問がある。"永治"という人物を知っているか?」

 

「ん~……あ!

 

 

……ここで言うのもあれですけど、その人って去年のゲーム大会で予選敗北した……」

 

「それ以上はやめてあげて!」

 

永夢の言葉を遮るニコ。

 

「ニコちゃんが同情するほどなんだ……」

 

「何そのあたしが薄情者みたいな言い方!」

 

「……聖都大学付属病院の精神科医のはずだろう?」

 

「あ、そうだった!」

 

ーーーー

 

一方、とある公園ではバグスターに立ち向かう一人のライドプレイヤーの姿があった。

 

「かかってこい!相手になってやる!」

 

しかし、運動をほとんどしていなかったらしく、うまく立ち回れない。

 

「くそぅ、このままじゃ……!」

 

と、次の瞬間、

 

自分の周りのバグスターが爆散する。

 

 

「うわぁぁ!!」

 

ライドプレイヤーも軽く爆風に巻き込まれ変身が解除される。彼が何が起きたかを確認するためあたりを見回すと、遠くに白衣を着た男が一人見えたというーー

 

 

 

 


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