戦姫絶唱シンフォギア~歌姫たちと仮面の強者~   作:ルオン

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楽しみにしていてくださった皆さま、大変長らくお待たせいたしました‼
やっと最新話が完成しました‼

今回の話では、響の纏ったガングニールについての説明と、響とあの人が戦います‼

それでは本編スタートです‼


Song7:結果と決断

戒斗が特異災害対策機動部二課へ来た翌日の夕方、戒斗は弦十郎に呼ばれ、ローズアタッカーに乗ってリディアンに向かっていた。

内容は、響が纏ったガングニールの正体が分かったということだ。

しばらくして、リディアンの校門前に到着した戒斗。

到着すると、奏や翼のマネージャーである緒川が出てきた。

 

「お待ちしていました、駆紋さん」

 

「立花が纏っていたアレの正体が分かったと聞いてきたんだが?」

 

「そうなんです。そのことについて二課で説明しますので、僕に付いてきてください」

 

「…………分かった」

 

戒斗は緒川の指示に従い、緒川に着いていく。

先日同様、エレベーターに乗り地下へと下り、メディカルルームへ行くと、すでに響と弦十郎、奏と翼、オペレーターの友里あおい(ともさ)と藤尭朔也(ふじたかさくや)、了子の計7人がいた。

 

「司令、駆紋さんを連れてきました」

 

「ご苦労。わざわざ来てもらってすまないな戒斗くん。本来なら此方から出向くのが礼儀なのだが」

 

「気にするな。それで、立花が纏ったアレの正体はなんだ?」

 

「ああ。アレは…………シンフォギアだ」

 

「シンフォギア?」

 

「……………………」

 

弦十郎の言った言葉に首を傾げる響と、弦十郎を鋭い目付きで睨む戒斗。

それから戒斗と響は、了子からシンフォギアについて説明を受けた。

 

・シンフォギアとは、聖遺物と呼ばれる超古代の異端技術の結晶たる武具の欠片が歌によって活性化し、鎧となった物であること。

・シンフォギアの適合者と呼ばれる者たちが【装者】と呼ばれていること。

・ギアの特性の1つである【バリアコーティング機能】によってノイズの侵食を防護していること。

・シンフォギアは待機状態になると、赤いペンダントに変わること。

計4つを了子が簡単にまとめて、戒斗と響に説明した。

しかし、その説明を聞いても戒斗の疑問は晴れなかった。

 

「櫻井了子………」

 

「何かしら?」

 

「先程の話を聞く限り、シンフォギアは風鳴と天羽が持つペンダントであること。ならば、何故立花は纏えた?」

 

「そ、そうですよね‼なんであたし、シンフォギアを纏えたんですか?」

 

「いい質問ね♪じゃあ、コレを見て」

 

戒斗と響の疑問の声を聞いた了子は、1枚のレントゲン写真を映像に出した。

そのレントゲン写真は響のものであった。

 

「心臓付近に複雑に食い込んでいるため、手術でも摘出不可能な無数の破片。調査の結果、第3号聖遺物【ガングニール】の破片だと判明したわ」

 

了子の言葉に、戒斗以外のメンバーが目を見開き、戒斗は「やはりそうか」と呟き目を閉じた。

 

「……あの、この力のこと、やっぱり誰かに話しちゃいけないんでしょうか?」

 

弦十郎に聞く響であったが、弦十郎は首を横にふる。

 

「君がシンフォギアの力を持っている事を何者かに知られた場合、君の家族や友人、周りの人間に危害が及びかねない。命に関わる危険すらある」

 

「命に……関わる……‼」

 

弦十郎の話を聞いて、衝撃を受けたように固まる響。

 

「俺たちが守りたいのは機密などではない。人の命だ。そのために力の事は隠し通してもらえないだろうか?」

 

「あなた達に秘められた力は、それ程大きな物であることを分かってほしいの」

 

弦十郎と了子に言われ、自分の周りにどんな影響をもたらすか理解する響。

その響に、弦十郎は頼み込んだ。

 

「日本政府特別災害対策機動部二課として、改めて頼みたい。立花響くん。君の宿した力を対ノイズ戦に役立ててくれないだろうか?」

 

「……はい‼分かりました‼」

 

弦十郎の頼みに、躊躇なく返事する響。

その響に対し、戒斗が口を挟む。

 

「立花……貴様はその決断が何を意味するのか分かっているのか?」

 

「誰かを自分の力で助けられるってことですよね?これって凄い人助けですよね‼私にしかできない人助けができるんですよね‼」

 

「……………………」

 

響の発言になにも言えなくなってしまった戒斗。

その時

 

―ヴィーンヴィーン―

 

「ッ⁉警報⁉」

 

「こちら友里‼…………はい……はい……分かりました‼司令‼ノイズが出現したそうです‼」

 

「分かった‼翼‼奏‼現場に急行してくれ‼」

 

「「了解‼」」

 

警報が鳴り、ノイズが現れたことを聞いた弦十郎は翼と奏に現場へ行くよう指示を出す。

そして弦十郎は戒斗に視線を向ける。

 

「戒斗くん、すまないが」

 

「分かっている」

 

そう言った戒斗は、翼と奏の後を追ってメディカルルームを出ていった。

出ていく戒斗を見送る弦十郎。

その時

 

「あの、私も行きます‼」

 

突然響が、自分も行くと言い出した。

 

「しかし」

 

「私の力が誰かの助けになるんですよね‼シンフォギアか戒斗さんの仮面ライダーの力でしかノイズを倒せないんですよね‼だから行きます‼」

 

響は弦十郎の許可を聞くことなく、メディカルルームを出ていき、現場へと向かった。

 

 

数分後、 先に向かった翼と奏はシンフォギアを纏ってノイズと戦っていた。

 

「今日はやけに多い…………な‼」

 

『『『$∞&%¢#§℃』』』

 

「ああ‼そうだ……な‼」

 

『『『%§¢℃$∞#』』』

 

次々とノイズを倒していく翼と奏の2人。

その2人に、背後から大型のノイズが近づいてきていた。

しかし

 

「セイー‼」

 

『¢&§%℃$∞#』

 

「「戒斗⁉」」

 

バロンバナナアームズへと変身した戒斗が、大型のノイズを貫き、翼と奏の元に着地した。

 

「戒斗、サンキュー‼」

 

「すまない、助かった‼」

 

「礼など不要だ。速攻で倒すぞ‼」

 

「「おう‼」」

 

戒斗の言葉に返事をした奏と翼は、戒斗と共に駆け出そうとしたその時

 

『§℃∞$¢&%#』

 

「ちっ‼」

 

もう一体大型のノイズが現れ、3人に襲いかかろうとしていた。

しかし

 

「はぁああああ‼」

 

『℃$&¢§∞%#』

 

「ッ⁉」

 

「あいつは⁉」

 

「立花⁉」

 

戒斗たちの後に出てきた響が、ガングニールを纏って大型のノイズに蹴りを入れ、大型のノイズを倒した。

大型のノイズを倒した響はそのまま戒斗たちのそばに着地した。

 

「立花、何故来た⁉」

 

「私も一緒に戦います‼はぁああああ‼」

 

「お、おい‼たくしょうがねぇなぁ‼翼フォローするぞ‼」

 

「あ、ああ‼」

 

「……………………」

 

1人突っ込む響のフォローをするために奏と翼が続く。

残った戒斗は、1人周りにいたノイズを撃退していく。

 

その数分後、4人はノイズを全て撃退することに成功した。

 

「いや~何とか倒せましたね~」

 

「まったく、無茶をする」

 

「今後はあたしらの指示を聞けよ?」

 

「は~い‼」

 

「そんじゃ本部に戻るか。行くぞ戒斗」

 

「……………………」

 

戦いを終え、談笑するシンフォギア装者たち。

奏が本部に戻ろうと戒斗に言うが、戒斗は動こうとしない。

 

「戒斗?」

 

「戒斗さん?」

 

「どうしたんだよ戒斗?」

 

戒斗が動かないことを不思議に思った3人。

気になった響が、戒斗に近づく。

 

「戒斗さん?どうしたんですか?」

 

「…………ふん‼」

 

「うわっ⁉」

 

「「なっ⁉」」

 

近づいてきた響に、戒斗はいきなりバナスピアーで攻撃を仕掛ける。

その攻撃を響はギリギリで交わし、見ていた奏と翼は驚きを隠せなかった。

 

「な、なにするんですか⁉戒斗さん⁉」

 

「戒斗、なんのつもりだ⁉いきなり立花を攻撃するなど⁉」

 

「貴様ら2人は黙っていろ。ハァッ‼」

 

「わわっ⁉」

 

「ふん‼」

 

「がっ⁉」

 

「ダァッ‼ハッ‼」

 

「ぐっ⁉がはっ⁉」

 

戒斗による攻撃で地面へと転がる響。

その響に追い討ちをかけようと響に近づいていく戒斗の前に、奏が響を守るように立つ。

 

「もうやめろよ戒斗‼なんであいつを攻撃するんだよ‼」

 

「言ったろ、貴様らは黙ってろと」

 

「いいや黙らない‼目の前で傷つく奴を見て、黙ってられるか‼」

 

そう言った奏はアームドギアである槍を構える。

 

「やめてくれ戒斗。あたしはあんたを攻撃したくない‼だから頼む‼」

 

「……断る」

 

「…………なら‼」

 

戒斗の返事を聞いた奏は、戒斗に向かって駆け出し槍を振り下ろそうとしたが

 

―ガギン‼―

 

「なっ⁉」

 

「奏‼」

 

「……………………」

 

戒斗は奏の槍を弾き飛ばした。

武器を失った奏を押し退け、いつの間にか立ち上がっていた響に向かって歩き出す戒斗。

 

「か、戒斗さん‼どうしたんですか⁉なんでこんなことするんですか⁉」

 

「………………ふん‼」

 

「うわっ⁉」

 

響への返事の代わりに攻撃する戒斗。

その戒斗の攻撃をまたもギリギリで避ける響。

しかし

 

「ハァッ‼」

 

「がっ⁉」

 

戒斗の左足による蹴りをくらい地面へと転がる響。

その時、響のシンフォギアが解除され制服姿へと戻ってしまう。

その状態の響の真上に立つ戒斗。

 

「か、戒斗さん……?」

 

「……………………」

 

響の呼び掛けに答えず、ゆっくりとバナスピアーを構える。

そして

 

「ふん‼」

 

「ッ⁉」

 

「「響(立花)⁉」」

 

戒斗はおもいっきり、バナスピアーを真下へ突き刺した。

暫くの沈黙が続き、戒斗はバナスピアーを引抜き、変身を解除した後、ローズアタッカーを展開しまたがる。

 

「おい戒斗‼お前自分が何をしたのか分かってるのか⁉」

 

「……………………」

 

「なんとか言えよ‼人殺し‼」

 

「……………………」

 

戒斗は奏の言葉を無視して、ローズアタッカーに乗ってその場から立ち去った。

その戒斗に見損なった奏は、直ぐ様響に駆け寄る。

 

「おい響‼しっかりし……ろ…………」

 

「か、奏…………さん」

 

響に駆け寄った奏は、響の顔に傷がないのを見て驚いた。

 

「お前……どこも刺されてないのか?」

 

「は、はい。戒斗さん、私じゃなくて、地面に突き刺したようで」

 

「えっ?」

 

響に言われ、地面に目を向ける奏。

するとそこには、バナスピアーでつけられた穴があった。

 

「なんで…………」

 

「恐らく、戒斗には立花を最初から殺すつもりはなかったのだろう」

 

「翼……」

 

何故戒斗が、響にバナスピアーを突き刺さなかったのか疑問に思っている奏に、翼が駆け寄ってくる。

 

「翼…………今のはどういう」

 

「話は後にしましょう奏。先ずは立花を本部に連れて行きましょう」

 

「あ、ああ。響、立てるか?」

 

「は、はい」

 

ふらふらと立ち上がる響を支えながら、奏と翼は本部へと戻っていった。

 

to be next song




今回はここまでです‼

次回は戒斗が何故、響に攻撃したのか明らかになり、オリジナルロックシードが出ます。

次回も是非読んでください‼

また、アンケートの方もよろしくお願いします‼

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