戦姫絶唱シンフォギア~歌姫たちと仮面の強者~   作:ルオン

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大変長らくお待たせいたしました‼

今回は戒斗たちが、例の物を護送し、あの人が暴走します‼
そして‼戒斗があのライダーの力を使います‼

それでは本編スタートです‼


Song12:護送と暴走と帝王の力

翼が入院してから2ヶ月、響は弦十郎の元で修行をつけてもらい、戒斗と奏は翼の見舞いをしながら互いを相手にした対人訓練を行っていた。

同時に、二課の後ろ盾で理解者であった広木防衛大臣が、何者かによって殺害されてしまった。

そんなある日、戒斗たちは弦十郎に呼ばれて司令室に集まっていた。

 

「全員集まったな」

 

「どうかしたのか旦那?」

 

「明日の明朝5時、政府の指示で第五号聖遺物【デュランダル】を永田町最深部にある特別電算室【記憶の遺跡】に移送することとなった」

 

「マジッ⁉」

 

「デュランダルって、何ですか?」

 

「そういえば、響ちゃんと戒斗くんは知らなかったわね。デュランダルは完全聖遺物の1つで、その力は計り知れない物よ」

 

「なるほど~‼……あれ?でも、なんでそんな凄い物を移送するんですか?」

 

響の質問に、全員の視線が弦十郎に集中する。

 

「実は、調査員からの情報で、ある勢力がデュランダルを狙ってると報告があった。それを政府に報告したところ、政府は危険を感じ、特別電算室、記憶の遺跡に移送することが決定した」

 

「なるほど~」

 

「…………しかし、もし狙われているのなら、此方での防御を固めた方が得策ではないのか?」

 

「戒斗くんの言う通り、防御を固めた方が、リスクは減る。だが」

 

「元々デュランダルは、政府から預かってるような物だから、上から一言あれば言うこと聞かざるおえないのよ」

 

「…………そうか」

 

そう言うと戒斗は、1人出口の方へと歩いていく。

 

「か、戒斗くん?」

 

「明日の朝5時に、ここを出発でいいんだな?」

 

「あ、ああ」

 

「分かった。では、俺はこれで失礼する」

 

そう言った戒斗は、1人司令室を出ていった。

 

「戒斗さん、最近早く帰りますよね?」

 

「そうね。もしかしたら、彼女ができたのかもしれないわね♪」

 

「か、かか、彼女⁉そんなまさか、戒斗さんがこんな忙しい時期に彼女を作るだなんて」

 

「いや、当たってるぞ、2人とも」

 

「「えっ?」」

 

弦十郎の言葉を聞いて、響と了子が固まる。

そして数秒してから、まるで壊れた玩具のように『ギギギ』と音をたてながら、弦十郎の顔を見た。

 

「げ、弦十郎くん?それはどういう意味?」

 

「か、戒斗さんが、だ、誰かと付き合ってる…………てことですか?」

 

「その通りだ。彼は現在、奏と翼の2人と恋人関係にある」

 

「「「「えぇえええええええ⁉」」」」

 

弦十郎の言葉に、響と了子だけでなく、オペレーターのあおいと朔也も驚いた。

 

「ほ、ホントなんですか奏さん⁉」

 

「えへへ♪まぁな♪」

 

「そ、そんな⁉ガクッ」

 

「ま、まさか奏さんと戒斗さんが付き合うとは……」

 

「しかも、翼さんもなんて…………」

 

「あらあら♪良かったわね♪」

 

響は何故かショックを受け、あおいと朔也は意外すぎで驚き、了子は奏を祝福した。

 

 

 

 

 

その頃戒斗は

 

「そう、デュランダルを移送するのね」

 

「ああ」

 

翼の病室に見舞いに来ていた。

 

「戒斗、おそらくデュランダルを狙って、あのネフシュタンの鎧を纏った少女が襲撃してくると思うわ」

 

「たぶん、来るだろうな」

 

「戒斗、もしもその時は、私の分まで」

 

「分かっている。お前の分まで、相手する」

 

「頼むわね♪戒斗♪」

 

そう言った翼は、自然と戒斗の手を握りしめた。

数秒後、自分が戒斗の手を握っていることに気がついた翼は、顔を赤くして慌てて手をはなした。

 

「す、すまない‼//////急に手を握ったりして‼//////」

 

「…………翼」

 

「な、なんだ?//////『チュッ』……へっ?」

 

顔を赤くして慌てる翼に声をかけた戒斗は、翼の額にキスをした。

額にキスされた翼、突然のことに固まってしまった。

 

「安静にしていろ…………じゃあな」

 

そう言った戒斗は、病室を後にした。

数分後、翼は顔を真っ赤に染め、頭から煙をあげて気絶した。

 

 

 

 

 

 

 

翌日、リディアン音楽院校門

 

「ではこれより、デュランダル移送任務を開始する‼」

 

『『『『『はっ‼』』』』』

 

「はい‼」

 

「あいよ‼」

 

「………………」

 

デュランダルの護送を行うこととなった、響と奏、戒斗と二課の護衛班が、校門前に集まっていた。

 

「第五号聖遺物デュランダルは、護送車の中に入っている。響くんは、共に行く了子くんの車に乗り、護送車の前を走ってくれ」

 

「はい‼よろしくお願いしますね了子さん‼」

 

「ふふ♪よろしくね響ちゃん♪」

 

「奏と戒斗くんは、各々のバイクに乗って護送車の後ろを走ってくれ」

 

「あいよ‼」

 

「分かった」

 

「他の者は、回りをガードするように走ってくれ」

 

『『『『『了解‼』』』』』

 

「俺は本部から指示を出す。頼んだぞ‼」

 

弦十郎の言葉を合図に、戒斗たちはそれぞれの乗り物に乗り、護送を開始した。

数分後、戒斗たちは何の問題もなくデュランダルを護送していた。

高速に乗り数分経った後、奏が通信機で戒斗に話しかけてきた。

 

『何の問題もなく来たな。この分なら、楽に護送できそうだ♪』

 

「……いや、恐らくそろそろ来る」

 

『えっ?それってどういう……』

 

戒斗の言ってる意味が分からず、奏が聞き返そうとしたその時、道路の一部が崩れ落ちた。

 

『なっ⁉』

 

「やはり、隠れることの出来ない高速で襲いにかかってきたか‼護送車きこえるか⁉護送車はこのまま進め‼」

 

『了解‼』

 

「周りの護衛は、護送車の前に出て、ルートの確保をしろ‼」

 

『『『『『り、了解‼』』』』』

 

「櫻井了子‼聞こえてるか⁉」

 

『聞こえてるわよ♪』

 

「貴様、ドライビングテクニックはいい方か⁉」

 

『ふふふ…………ドラテクで私の右に出る者はいないわ‼』

 

「では貴様は護送車の前に出て、護送車を誘導しろ‼」

 

『ふふ♪任せなさい‼響ちゃん♪ちゃんと掴まっててね‼』

 

『は、はい‼』

 

「奏‼お前は俺と一緒に護送車の後ろを走るぞ‼」

 

『あいよ‼』

 

戒斗の指示に従い、それぞれの役割を果たすメンバーたち。

すると、上空からノイズが現れ、護送車目掛けて攻撃してきた。

 

『戒斗‼ノイズが⁉』

 

「このまま突っ切る‼護衛班‼降りれそうなルートはあるか⁉」

 

『こちらBチーム‼こちらならノイズがいません‼』

 

「了解した‼櫻井了子‼Bチームがいるルートから高速を下りろ‼そこでノイズを巻く‼」

 

『分かったわ‼』

 

戒斗の指示に従い、Bチームがいるルートから高速を下り、市街地へと逃げる了子。

戒斗たちも高速を下り、護送車を追いかけていく。

だが

 

「くっ⁉」

 

「うわっ⁉」

 

市街地にあった歩道橋が、ノイズによって壊され、護送車と了子たちと離されてしまった。

 

「まずいよ戒斗⁉護送車と話された⁉」

 

「櫻井了子‼立花‼聞こえるか⁉」

 

『聞こえるわ‼』

 

『聞こえます‼』

 

「歩道橋が壊され、距離があいてしまった。俺と奏は別のルートから合流する‼」

 

『分かったわ‼』

 

『了解です‼』

 

「奏‼急いで合流するぞ‼」

 

「ああ‼」

 

戒斗はそう言って、奏と共に別のルートから了子たちを追いかけた。

数分後、戒斗と奏が了子たちの元にたどり着くと、響がガングニールを纏って、ネフシュタンの鎧を纏った少女とノイズたちと向かい合っていた。

 

「あいつが報告にあったネフシュタンの⁉」

 

「ああ‼行くぞ奏‼」

 

「おう‼」

 

「Croitzal ronzell gungnir zizzl」

 

「変身‼」

《バナナ‼》

《ロック・オン》

《カモン‼バナナアームズ‼》

《ナイト・オブ・スピアー‼》

 

奏は詠唱を唱えてガングニールを纏い、戒斗はバナナロックシードでバロン バナナアームズへと変身した。

そして2人は、響の横にバイクを止めた。

 

「戒斗さん‼奏さん‼」

 

「無事のようだな?立花」

 

「怪我はないか響?」

 

「大丈夫です‼了子さんが守ってくれました‼」

 

「櫻井了子が?」

 

「それで、その了子さんは?」

 

「あそこに」

 

響が指を指す先には、護送車の影に隠れる了子がいた。

 

「3人とも頑張って~‼」

 

「了子さん……こんな状況でもマイペースだな」

 

「とにかく今は、奴等に集中するぞ」

 

「ああ‼」

 

「はい‼」

 

そう言って、戒斗たちは顔をネフシュタンの鎧を纏った少女に向ける。

 

「久しぶりじゃねぇかバロン」

 

「ネフシュタン……今回は邪武はいないようだな」

 

「あいつは用があるみたいでな、今日は休みだ」

 

「……そうか」

 

「お前か‼翼を追い詰めたのは‼」

 

「あん?」

 

今まで戒斗に視線を向けていたネフシュタンの鎧を纏った少女は、話しかけてきた奏に視線を向ける。

 

「お前は…………そうか。あの絶唱女の相方か‼絶唱は驚いたが、それ以外では弱かったぜあいつ‼」

 

「テメェ‼」

 

ネフシュタンの鎧の少女に翼をバカにされたことに怒った奏は、アームドギアを構えて飛びかかろとしたが、戒斗が手で制止させた。

 

「戒斗⁉」

 

「落ちつけ奏。挑発にのったら、奴の思うつぼだ」

 

「でも‼」

 

「気持ちは分かる。だが、今は抑えろ」

 

「……分かった」

 

奏は戒斗の言葉に従い、飛びかかるのをやめた。

 

「ちっ‼やっぱテメェを倒さなきゃいけねぇみたいだな‼」

 

「なら……どうする?」

 

「ぶっ潰す‼」

 

「面白い…………奏、立花、2人はノイズを頼む。ネフシュタンは俺が相手する」

 

「戒斗さん⁉」

 

「戒斗⁉お前大丈夫なのか⁉」

 

「対人戦闘は慣れている。任せろ」

 

「…………分かった。響‼あたしらはノイズを相手するぞ‼」

 

「はい‼」

 

「行くぞ‼」

 

奏と響はノイズに向かっていき、戒斗はバナスピアーを構えて、ネフシュタンの鎧の少女に向かっていった。

 

「ふん‼」

 

「ラァッ‼」

 

―ガンガン―

 

戒斗とネフシュタンの少女は、互いの武器をぶつけ合う。

 

「やっぱ強いなテメェ‼」

 

「貴様もな‼」

 

「はは‼ラァッ‼」

 

「セイッ‼」

―ガンガン―

 

戒斗とネフシュタンの少女は、互いに引くことをせず、武器をぶつけ合う。

 

「何故貴様は戦う⁉その力で何を目指す⁉」

 

「戦争の火種を消すためだ‼」

 

「火種を消す……だと?」

 

「そうだ‼この世から戦う意思と力を持つ者を奪えば、失われる命がなくなるからだ‼そうフィーネが言っていた‼」

 

「フィーネ…………それが貴様のボスか」

 

「さぁ…………な‼」

 

「ぐっ⁉」

 

ネフシュタンの少女は戒斗の腹を蹴り、戒斗との距離を離した。

 

「ハァ……ハァ……貴様、火種を消すと言っていたが、貴様もその火種になりつつあると分かっているのか?」

 

「なに?」

 

「火種の者を消せば、今度はそいつの関係者が、貴様を恨み、襲いに来る。それでは火種は消えん‼」

 

「ッ⁉う、嘘だ‼」

 

「貴様はそいつに、利用されてるにすぎん‼」

 

「黙れ……黙れ‼黙れ‼黙れ‼」

『NIRVANA GEDON』

 

「ちっ‼」

 

そう言ったネフシュタンの少女は、肩部の鞭状突起から放たれている黒い電撃を包み込むように白いエネルギー球を生成し、戒斗に向かって放つ。

戒斗はそれをギリギリで交わす。

 

「くっ‼奴のようにはいかんか。ならばコイツだ」

《マンゴー》

《ロック・オフ ロック・オン》

《カモン‼マンゴーアームズ‼》

《ファイト・オブ・ハンマー‼》

 

戒斗は【マンゴーロックシード】を取り出しスイッチを押した。

それにより、クラックから【マンゴーアームズ】が現れ、戒斗はバナナロックシードを外してマンゴーロックシードをはめ、カッティングブレードを倒す。

するとマンゴーアームズが戒斗に被さり、展開して戒斗の手に専用アームズウェポン【マンゴーパニッシャー】が握られ、戒斗は【仮面ライダーバロン マンゴーアームズ】へと変わった。

 

「武器が変わったところで‼」

 

ネフシュタンの少女は、戒斗に向かって再びエネルギー球を放つ。

 

「無駄だ‼」

《カモン‼マンゴースカッシュ‼》

 

「セイッ‼」

 

戒斗はカッティングブレードを1回倒し、マンゴーパニッシャーにエネルギーを蓄積させる。

そして戒斗は、エネルギーが蓄積されたマンゴーパニッシャーでエネルギー球を破壊した。

 

「な、なに⁉」

 

「ッ‼」

 

「ッ⁉このっ‼」

 

向かってきた戒斗に、エネルギー球を放つネフシュタンの少女。

だがそのエネルギー球を、戒斗はマンゴーパニッシャーで破壊し、ネフシュタンの少女に段々と迫っていく。

そして

 

「セイッ‼」

 

「がはっ⁉」

 

戒斗はマンゴーパニッシャーでネフシュタンを殴り飛ばす。

殴り飛ばされたネフシュタンの少女は地面を転がる。

 

「まだやるか?」

 

「ハァ……ハァ……クソッ‼まだまだ……ッ⁉ぐわぁあああああ⁉」

 

「ッ⁉な、なんだ⁉」

 

立ち上がろうとしていたネフシュタンの少女だったが、突然苦しみ出した。

何が起きたのか分からなかった戒斗だったが、ネフシュタンの鎧の一部を見て理解した。

ネフシュタンの鎧が砕けた部分から、少女の肌が見え、その肌の血管らしき物が見えると同時に、ネフシュタンの鎧が再生していった。

 

「まさか…………ならば」

《タドルクエスト》

 

「術式レベル2……変身‼」

《ガシャット‼》

《ガッチャーン‼レベルアップ‼》

《タドルメグル‼タドルメグル‼タドルクエスト‼》

 

戒斗は何かに気づき、戦極ドライバーからゲーマドライバーに付け替え、タドルクエストガシャットでゲームエリアを展開し、ドライバーにガシャットを挿入してレバーを引き、仮面ライダーバロン クエストゲーマーレベル2へと変身した。

 

「貴様を無力化する」

《ガシャコンソード》

《コ・チーン》

《ガッシューン ガシャット‼キメワザ‼》

《TADDLE CRITICAR FINISH》

 

「セイッ‼」

 

「なっ⁉」

 

戒斗はガシャコンソードを取り出して氷剣モードにし、ゲーマドライバーからガシャットを抜き取ってガシャコンソードに挿し込む。

それにより、刃身に冷気が纏われ、戒斗はネフシュタンの少女に向かって冷気を放つ。

それによりネフシュタンの少女の体は凍りつき、動けなくなってしまった。

戒斗はネフシュタンの少女が凍るのを確認すると、歩いて近づいていくが、攻撃しようとはしなかった。

 

「何のつもりだ?」

 

「貴様、その鎧に蝕まれているのか?」

 

「ッ⁉なんで分かった⁉」

 

「医者としての勘だ。それと鎧が再生する瞬間を見た。再生すると同時に貴様が悲鳴をあげ、苦しんでいた。これで分からない奴は、相当な鈍感だ」

 

「………………」

 

「ネフシュタン……俺の元に来い」

 

「なっ⁉」

 

戒斗の突然の誘いに、驚くネフシュタンの少女。

 

「今のままでは、貴様は間違った道を進む。俺なら、貴様を導ける」

 

「なんでそんなこと分かるんだよ⁉」

 

「……かつて俺は、誤った道を進み、間違いを起こした」

 

「えっ?」

 

「その間違いで、俺は大切な人を失い、仲間を悲しませ、俺は一度身を滅ぼした。今のままでは、貴様はいずれ身を滅ぼす。過ちを犯した俺だからこそ分かる」

 

「身を滅ぼしたって……テメェはいったい」

 

「俺の元に来いネフシュタン。今ならまだ、誤った道を進まずにすむ。それこそ、貴様が否定する悲劇の道を進まずにすむ」

 

「…………私は」

 

戒斗の言葉に、心を動かすネフシュタンの少女。

だがその時

 

「う゛ぉおおおおおおおお‼」

 

「ッ⁉」

 

「ッ⁉なんだ⁉」

 

突然、何者かの叫び声が響き渡り、驚いた戒斗とネフシュタンの少女。

戒斗が振り向くとそこには、剣を持ち黒く染まった響がいた。

 

「立花……なのか?」

 

「う゛ぉおおおおおおおおおおお‼」

 

響の変わりように戒斗が驚いていると、響が叫びながら剣を振りかざし、エネルギー状の剣を生成した。

 

「まずい⁉」

 

「うわっ⁉」

 

危険を感じた戒斗は、ネフシュタンの少女を凍らせていた氷を砕き、ネフシュタンの少女を抱き抱え(いわゆるお姫さまだっこ)、射線上から離れる。

そして次の瞬間

 

「う゛ぁあああああああ‼」

―ドガァアアアアアン―

 

「うわっ⁉」

 

「くっ⁉」

 

響がエネルギー状の剣を振り下ろしたことにより、戒斗たちの後方にあった工場地帯が爆発した。

その爆発の余波で戒斗たちは吹き飛ばされるが、戒斗はなんとか着地した。

 

「危なかったな…………大丈夫か?」

 

「あ、ああ……////」

 

「……何故顔を赤くしている?」

 

「う、うるせぇ‼////」

 

「戒斗~‼」

 

戒斗とネフシュタンの少女が話してると、響と共に戦っていた奏が走ってきた。

 

「戒斗大丈夫か⁉」

 

「なんとかな。奏、立花はいったいどうしたんだ?

 

「実は、デュランダルが独りでに動き出して、響の前まで行ったんだ。そして響が握ったら、響が黒く染まったんだ」

 

「恐らく、デュランダルから流れるエネルギーを制御できず暴走しているのだろう」

 

「どうする戒斗?」

 

「…………1つ、方法がある」

 

「ッ⁉マジか⁉」

 

「ああ。だが…………」

 

話してる途中、戒斗はネフシュタンの少女に顔を向けた。

 

「ネフシュタン、貴様はこの場から去れ」

 

「ハァッ⁉」

 

「なっ⁉何言ってんだ戒斗⁉正気か⁉コイツ敵だぞ⁉」

 

「分かっている。だが、今は立花をおさえるのが最優先だ」

 

「だったら響おさえて、コイツを倒せば」

 

「二頭追う者は、一頭をも得ず。今立花を止めて、ネフシュタンを撃退するのは無理だ。優先順位を考えれば、やはり立花をおさえるべきだ。それに、ネフシュタンの相手は次回でもできる」

 

「…………分かった。戒斗に従う」

 

「という訳だ。行け、ネフシュタン。貴様も、アレを喰らっては、身がもたんだろ」

 

「…………恩にきる」

 

「気にするな。あと……あの話、考えておけ」

 

「……………………」

 

ネフシュタンの少女は、何も答えずその場を去った。

それを見届けた戒斗は、響の方に顔を向ける。

すると響は、デュランダルを振りかざしエネルギーを生成し始めた。

 

「それで?どうするんだアレ?」

 

「コイツを使う……アルマ、使わせてもらうぞ」

《オーガ》

 

戒斗はアルマから受け取ったライダーの力が入ったロックシード、【レジェンドライダーロックシード】の1つで、アルマが生み出したロックシード【オーガロックシード】のスイッチを押す。

するとクラックから、地の帝王と呼ばれたライダー【仮面ライダーオーガ】の顔をしたアームズ【オーガアームズ】が現れた。

 

「な、なんだぁ⁉デカイ顔⁉」

 

「静かにしてろ……変身‼」

《ロック・オン》

《カモン‼オーガアームズ‼》

《アース・オブ・エンペラー‼》

 

戒斗はドライバーを戦極ドライバーに付け替え、オーガロックシードをドライバーにはめ込みカッティングブレードを倒す。

するとオーガアームズが戒斗の頭に被さって展開し、バロンの目は赤くなり、黒いアーマーが装着し、戒斗の手に専用アームズウェポン【オーガストライザー】が握られ、戒斗は【仮面ライダーバロン オーガアームズ】へと変わった。

 

「それも同じアームズだったのか⁉」

 

「ああ。奏、俺があのエネルギーを受け止める。その間にお前が、立花にキツい一撃を叩き込め。奴がデュランダルを離すくらいのな」

 

「分かった‼頼んだぜ戒斗‼」

 

「ああ‼」

《カモン‼オーガスパーキング‼》

 

戒斗はカッティングブレードを3回倒し、オーガストライザーにエネルギーを蓄積し、巨大なエネルギーの剣を生成した。

 

「う゛ぁあああああああ‼」

 

「ふん‼」

 

響はエネルギーの剣をバロンに振り下ろしたが、戒斗はオーガストライザーから生成したエネルギーの剣で受け止めた。

 

「う゛ぉおおおおおおおおおお‼」

 

「ぐぅううううううう‼…………奏‼今だ‼」

 

「響‼許せ…………よ‼」

 

「がっ⁉」

 

戒斗に言われた奏は、響に近づき腹をおもいっきり殴った。

その衝撃で響はデュランダルを離したことにより元の姿に戻り、デュランダルは空中を舞った。

 

「ちぃっ‼」

 

戒斗はジャンプして、空中を舞うデュランダルを掴む。

その時

 

「ぐっ⁉がぁああああ⁉」

 

「ッ⁉戒斗⁉」

 

デュランダルを掴んだ戒斗は、デュランダルの膨大のエネルギーにより、響同様、暴走するかのように黒く染まっていく。

だが

 

「ぐっ⁉俺が…………この程度の力に……呑み込まれるものかぁあああああああ‼」

 

戒斗がそう言うと、戒斗の体が光、黒く染まっていた部分がなくなった。

 

「ハァ……ハァ……なんとか、抑え込めたか」

 

「戒斗‼大丈夫か⁉」

 

「なんとかな。立花は?」

 

「エネルギーを使ったせいか、寝ちまってるよ」

 

「まったく……困った奴だ」

 

戒斗はそう言って変身を解き、着ていたコートを響にかけた。

数分後、弦十郎と二課のメンバーが迎えに来て、デュランダルは引き続き、二課で保管することとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このころ、とある森では

 

「や、やめてくr――――ぎゃあああああああ‼」

 

「ふふふ…………いいぞ。力が溢れてくる」

 

邪武となったコウガネが、人を襲っていた。

するとそこに、一人女性がやってきた。

 

「コウガネ」

 

「む?フィーネか。どうだった?計画は上手くいったか?」

 

「残念ながら失敗した。だが、おもしろい物が見れた」

 

「ほぅ…………」

 

「貴様はどうだ?上手くいってるか?」

 

「ああ。そういえば、いつまであの娘を側に置いとくつもりだ?」

 

「使えなくなるまでよ」

 

「そうか」

 

コウガネはそう言うと、その場から立ち去り、フィーネと呼ばれた女性も、その場を立ち去った。

 

to be next song




今回はここまでです‼

次回は、あの子の正体がバレます。

次回も是非読んでください‼

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