百合が見たいだけです(切実)   作:オパール

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戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED好評配信中!!



頭を空っぽにして、何でも許せる方のみお読みください


本編
百合が見たいだけです(切実)


「貴方 は しんでしまいました。転生しますか?」

「いいです」

 

神様転生というものがある。

 

早い話が、「何らかの事情により命を落とした者に神様が何かしらの特典プレゼントしつつ、二次元の世界に転生させる」というもの。

 

二次創作において一定の層に人気のある設定だと知ってはいたものの、まさか自分がその立場に立たされる日が来るとは思ってもなかったわけで。

 

「良い、ですか。では特典の方は」

「えっ。……いやいや、違うよ!?

いいって言うのはそういう「良い」じゃなくて結構ですって意味! 遠慮! No Thank you!」

「でももうそっちの方向で決まったので」

「冒頭30字にも満たないやり取りで!?」

「えー、ではですね。某鎖とガワだけ真似た乖離剣的なあれで決まりましたので」

「雑すぎィ!? てかどっかの熊も言ってたけどホントに神様って人間の都合考えないのね! そりゃギリシャ神話も「だいたいゼウスのせい」とか言われるわ!」

 

「おうあの全自動種付下半身(ストライクフリーダム)と一緒にすんなや」

「アッハイ」

 

ていうかこの方どんな神かは知らんけど割と俗世に染まってるな……

 

「ちなみに貴方――歌はお好きですか?」

「は、歌? ……まぁ割とアニソンとか特撮系はよく聴くけど」

「じゃ歌と白百合入り淫れる絶唱世界にご案内Death」

「百合見れるんですかでも最後おかしいヤッター!」

 

日本語おかしいって?

 

自棄だよ(断言)

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

諸君

私は百合が好きだ

 

諸君

私は百合が好きだ

 

諸君

私は百合が大好きだ

 

 

 

などという長ったらしい演説をするつもりは無い!!

 

自分で言うのはあれだが、俺は俗に言う「百合男子」という奴だ。古今東西、ありとあらゆる女の子同士がキャッキャウフフとイチャイチャらーぶらーぶしてるのを見るのが好きなのだ。

無論、ノンケな男女の純愛も大好きだがそれとこれとはまた別問題、男女には男女の、百合には百合の魅力というものがあるのだ。

 

さて、ではそんな俺が転生先に(強制的に)選ばれた二次元世界。

歌と白百合入り乱れる世界とくれば心当たりは一つしかない。

 

『戦姫絶唱シンフォギア』

 

『ノイズ』という特異指定災害に対抗するために『歌』の力で戦う女の子達のバトル物アニメだ。

笑い有り涙有り、熱血有りのシリアス有りと、男子が好きなジャンルを盛大に放り込んでレッツ・ラ・まぜまぜしたシリアスな笑いを誘う人気作品。

 

2017年7月現在、第四期「AXZ」放送中!

 

さて、女の子達のバトルアニメ、と前置きしたからには、主要な登場人物は殆どが10代の少女達だ。戦「姫」って付いてるしネ!

 

当然、俺好みの百合ん百合んな展開も、匂わせる程度ではあるがそれなりにある。放送期間中は、深夜にテレビにかじりついてニヤニヤしながら見ておりました。

 

キモいって? 知ってる。

 

まぁそんな世界に転生したからには当然そんな光景を楽しみたいわけで

 

 

 

「あーいいわぁー……」

 

「ふらわー」という飲食店がある。今世でバイト先に選んだ店だ。シンフォギアファンの諸氏ならば理由は言うまでもないだろう。

 

「はぐっ! むぐむぐ……んー♪」

「ほーら、がっつかないの響。ソース付いてる」

「んあぁ、ごめんごめん未来」

「もぅ……」

 

だがあえて言おう!

 

今!

目の前で繰り広げられている!!

立花響×小日向未来、ひびみくを見たいがためであると!!!

 

「あっ、ヒロさん! 暇ならヒロさんが焼いてくださいよー」

「そうだね。ヒロさんの焼いたの、私も久しぶりに食べたいです」

「いやいや。俺のことは気にせずジャンジャン焼いて仲良く食べな」

 

仕事はする。

好物の百合も見る。

両方やらなくっちゃあいけないのが百合男子の辛いところだぜ……

 

……いやまぁ、本当は遠巻きに眺めるだけに済ませたかったんだけどネ。

色々あって顔見知りというか友人というか

……思いっきり関係者です、ハイ。

 

「でもそろそろクリスちゃん達も来る頃だから……」

「クリスちゃん来るんですかヤッター!!」

 

個人的に受けが似合う少女ランキング1位の彼女が!?

ひびみくで満足してる場合じゃねえ!!

 

「……ヒロさん、クリスちゃんの事になると途端にご機嫌になりますよね」

「ん?そうか?まぁぶっちゃけ(百合総受け担当的な意味で)好きだし」

「ヴぇえ!? (男女的な意味で)好きぃ!?」

 

ガタァッ!! と椅子蹴っ飛ばす勢いで立ち上がった響ちゃん。

 

……おっとーまた言葉のチョイスまちがえたかな?

 

「そ、そんなっ! そんな話聞いてませんよ私!!」

「ちょ、ちょっと響……」

「あー、落ち着こうか響ちゃん。たぶんお互いの間に認識というか前提が擦れ違ってる可能性が……」

 

普段の俺がどういう認識で接してるのか知ってるはずなのにこの慌てよう。

とりあえず誤解を解こうと続けようとした時であった。

 

 

 

「チィース」

「お邪魔するデース!」

「こんにちは」

 

店の扉を開けて入ってきたのは見目麗しい三人の美少女達

即ち―――!!

 

「いらっしゃいませー! きりしら&総受けのクリスちゃん入りまーす!!」

「誰が総受けだコラァ!!」

 

暁切歌

月読調

そしてマイリリィエンジェルこと雪音クリスちゃんのご来店。

 

ヒャッハー小柄なボディから溢れる愛され総受けオーラがたまんねぇぜ!!!

 

「クリスちゃーん! 切歌ちゃんに調ちゃんもこっちこっちー!」

「デカい声で呼ばなくても聞こえるっつーのこのバカ!」

「開口一番ひどい!?」

 

きゃいきゃいと姦しく騒ぎながら各々の席に着く一同。

それぞれ飲み物とお好み焼きの注文を取った後に厨房へ戻る俺。

 

「あーお腹ペコペコデスよー」

「ちゃんと座らなきゃお行儀悪いよ切ちゃん」

 

「ねぇクリスちゃん。何で未来の隣なの?私の隣でも良いじゃん」

「良かねーよ。お前の隣じゃ落ち着いて食えねーからに決まってんだろ」

「えー!」

「まぁまぁ響。はい、クリス。おしぼり」

「おぉ、サンキュー未来」

 

あぁ~良いっすねぇ……

もうただの女友達同士のやり取りではあるんだけど、これだけで俺にとっては至福なのである。

 

そんな光景を見て時間が過ぎていく内に、再び店の扉が開いたことに振り向く。

 

「あぁ、やはりここにいたか」

「切歌、調。店長さんやヒロに迷惑はかけていない?」

 

そこにいたのは風鳴翼さんとマリア・カデンツァヴナ・イヴさん

 

即ちつばマリ!!!

 

「あっ、翼さんにマリアさん!」

「お帰りなさいデス、マリア!」

「……いらっしゃいませ、翼さんにマリアさん。お二人で来るなんて珍しいですね」

 

なるべく平静を装って二人に声をかける。無論、おしぼりを渡すことも忘れない。

 

「えぇ、ありがとうヒロ。はい、翼」

「あぁ」

 

流れるような動作で翼さんにおしぼりを渡すマリアさん。

その瞬間に僅かに触れあう二人の指先!

 

あーもう無理。しんどい。尊い。

何がってこの空間が。

 

「ン゛ンッ」

「……どうした?」

「いえ、何でも」

「そうか……」

「あ、そうそう。もうすぐ二人も来るはずだけど」

「二人……あの、まさか」

「えぇ―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんちはーッス!」

「こんにちはー」

 

 

 

「―――奏とセレナも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ン゛ッ」

 

あっ、無理死ぬ

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

……さて。

 

現在の時間軸は魔法少女事変、つまりGXの少し後辺り。

 

では何故この時点どころか一期時点で他界しているはずの天羽奏とセレナ・カデンツァヴナ・イヴが存命しているのか。

 

 

 

……はい、そうです。俺のせいですはい

 

 

 

神様からの特典というのが、またこの世界の法則ぶち壊しかねない代物だったわけで。

 

天の鎖と乖離剣

 

このワードで察しは付くと思うけど、まぁAUOです。

ただし一般人だった以上、蔵は流石に無理だったようで。

鎖はノイズへ干渉出来るけど(位相差障壁とは何だったのか)倒せはせず、乖離剣もガワを真似ただけで見た目は威力大減衰された地の理verのあれしか撃てない。その上一発撃つだけで三途の川見る羽目になるというもので、エヌマらずに一回振るって殴るだけでぶっ倒れる一発屋性能に片落ちしている。こちとら凡人の雑種だから是非もないネ!

 

ただし相手は死ぬ

そりゃもう死ぬ

 

実際にやったわけではないがフィーネマックス大変身だろうとウェル入りネフィリムだろうと全力全開キャロルちゃんだろうとたぶん死ぬ。

 

まぁそんなわけだから

 

 

 

『カデンツァヴナ姉妹愛を邪魔すんなやエヌマエリシュゥゥゥゥゥゥ!!!』

 

とか

 

『天羽奏のCPには無限の可能性があんだよエヌマエリシュゥゥゥゥゥゥ!!!』

 

とか

 

『このままいけば原作通りの濃厚なひびみく見られるけど女の子の涙には勝てなかったよエヌマエリシュゥゥゥゥゥゥ(物理)!!!』

 

とかとか

 

やってたら原作破綻してました!反省はするけど後悔はないです!!

 

まぁそのおかげというかそのせいでというか、原作では見られなかった絡みたくさん見れてお兄さん大満足です。

 

ただ原作破綻以外にも起きてしまった問題がある。

 

それは―――

 

 

 

「ヒロさーん。そろそろこっち来てくださいよー」

「みんなヒロさんのお好み焼き食べたいそうですよ」

「お、おいヒロ?その、なんだ……こっち、来るなら来ていいぞ!」

「相原。その、私も立花や小日向と同じ……」

「おいおい翼、それじゃ伝わりにくいって。ヒロー!あたしと翼の間空いてるぞー!」

「ちょっ、奏ぇ!」

「姉さん、ヒロのこと誘わないの?」

「へっ!?ちょ、何よセレナ……」

「ヒロー、一緒に食べよー?」

「じーーーー」

「ハッ!調のじーーーーが出たデス!これはわたし達と一緒に食べなきゃ収まらない流れデース!」

 

 

何か全員から懐かれちゃったんだよなぁ!!

 

「マジどうしてこうなった……」

 

俺は

 

百合が見たいだけです(切実)




やっぱり作者はノンケ好きなんやなって
描写がこじつけ臭いとかは無しの方向で一つ

相原ヒロ
年齢 19(GX終了時点)

ノンケの百合スキー
人並みには女性は好きだしR18なことも普通に好き

ただしそれよりも女の子同士が百合ん百合んしてるのを見る方が好きなため「結婚出来ても晩婚になるやろなぁ」とは本人の談

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