百合が見たいだけです(切実)   作:オパール

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話ごとの文字数のばらつきが酷い(挨拶)
ついでに話の繋がりの無さも酷い

百合的な描写入れつつハーレム要素有りなギャグ時空って冷静に考えたらかなりの挑戦してるのではないかと戦々恐々


【CAUTION!!】
今回はかなりのキャラ崩壊が存在することをこの場で警告させていただきます


奏×翼×マリア=?

S.O.N.G潜水艦内における訓練場。立体映像を使って造り出された町並の中に、似通った装いの二人の女性が対峙している。

片方は特機部二時代からの最古参の奏さん。

対するは元フィーネチームから参加のマリアさん。

 

互いにガングニールを纏っての戦闘だけど、どうにも空気が悪いというか剣呑というか、訓練というにはあまりにも厳かすぎる。

 

外から見守る俺達、隣にいる翼さんの顔がやけに赤い。

 

「……教えてくれ相原。どうしてこんなことに」

「まぁ奏さんはマリアさんの言い分認めませんし、マリアさんも頭ではわかっちゃいるけど、あれ完全に意地になってますからネ」

「い、今からでも止められないのか?」

「無理です。二人ともヒートアップしてるあの状態で殴り込みかけようものならこっちがケガする可能性ありますし」

「………」

 

顔どころか耳まで真っ赤になる翼さん。いやー俺的にはこの状況はね……

 

『……いい加減に認めろよ、マリア』

『息が上がってる状態で強気ね。あなたこそ、そろそろ音を上げてもいいのよ?』

『誰が!』

 

アームドギアを構えて肉薄する二人。

 

『何度も言ってるだろ!』

『認めるつもりは無い!』

 

 

 

 

 

 

 

『翼は可愛いんだよッ!!』

『どこも可愛くないッ!!』

 

「お願いだからもうやめてぇッ!!!」

 

翼さん、とうとう顔を覆ってしゃがみこんでしまった

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

緒川=サンから聞いた経緯ではこうらしい。

何でも歌手としてのミーティング中に翼さんとマリアさんの間でちょっとした意見の相違が起こったらしく

 

『この剣、ホンットに可愛くない……!』

 

これに奏さんが反論

 

『……翼が可愛くないだぁ? 寝言は寝てる時に言うから許されるんだぞマリア?』

『……何よ。本当のことじゃない』

『か、奏、マリアも。私は特に気にしては……』

『お二人とも、一先ずは落ち着いて……』

『いいや、翼と緒川さんの言うことでもこればっかりは譲れないね』

『奇遇ね。私としてもこれに関しては退くつもりは無いわ』

 

そこからもうヒートアップしてたらしい

 

『……前から思ってたけど、あたしら意外と似てるよな』

『そうね。どちらも纏うギアはガングニール』

『LiNKER無しじゃ戦えない劣等生』

『加えて装者としてだけではなく、歌女としても活動している』

『……白黒ハッキリ』

『着けるべきかしら』

 

『『―――表に出ろッ!!』』

 

『落ち着いて二人とも! ここの表は海中だぞ!?』

『翼さんも落ち着いてくださいッ!?』

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

で。

 

『まだまだ翼のこと全然わかってないよなぁお前!』

『少なくとも通じあってはいる!』

『なら翼が可愛いこともわかってるはずだろ!』

『いいえ、それに関しては否定させてもらうわ!』

『マリアァ!!』

『奏ぇ!!』

 

「お願い相原、もう二人を止めて!」

「お、おいヒロ、先輩が防人口調やめるくらいになってんぞ!」

「でももっと二人のやり取り聞きたいからやだ!!」

「この人でなし!!」

 

滅多にないこんな状況、楽しまなきゃ百合男子名乗れないってもんでしょ!

 

「まぁ本気でやばいと思ったら飛び込んでくから」

「悪どい顔しやがって……!」

「ふっ、ふふ……いっそ殺して……」

「先輩ィ!?」

 

絶唱顔もかくやという具合なレイプ目披露してる翼さん。

こんな俺達を余所に、奏さんとマリアさんの決闘は益々熱を帯びていく。

 

『教えてやるよマリア! 翼がどれだけ可愛いか!』

『何を!』

『まず、人見知りだけど一度心を許した相手に見せる笑顔! お前も見たことあるだろ!』

『そんなことで!』

『あたしの後ろをちょこちょこ着いて来る姿! 昔は緒川さん、今ではヒロもその対象だ!』

『それが、何よ!?』

『極めつけはなぁ……ヒロに対してだけ、服の裾つまみながらついてってるんだ! どうだ可愛いだろう!?』

『何それかわ……っ!』

 

「いやぁぁぁぁぁぁッッ!!?」

「あぁっ、翼さんが発狂した!?」

「てかそんなことしてたのかよ先輩……」

「ちが、違うの、あれは、その!」

「あれくらいならいつでもウェルカムですケド」

「テメーは黙ってろバカ!!」

 

『……っいくない! その程度、セレナだってやっている!』

 

「こっちに飛び火してきた!?」

 

『あたしにちょくちょく訊いてくるんだぞ!『ね、ねぇ、奏。相原と上手く連携取るとき、どうすれば良いかな?』……だぞ!? 可愛いだろこんなの!』

『会話内容の可愛らしさが無さすぎる! ボツ!!』

 

「……………」

「もはや悲鳴すら上げなくなったな先輩……」

「ひたすら無心になろうとしてるみたいだけど……あ、ちょっと涙目だ」

 

『『防人たるこの身に女らしさなど不要』とか言ってた奴がコッソリとヒロの好み知ろうと色々やってて、しかも本人無自覚なんだぞ!』

『ぐっ……!? こ、のォ!!』

 

「それは秘密にしてって言ったのにぃ!!」

『『『可愛い!』』』

「言うなァ!!」

 

『そこまで言うならお前が言ってみろ! 翼のどこが可愛くないって!?』

『ならば確と聞きなさい! まずは口調! 女らしさの欠片も無い!!』

『あれは翼の覚悟の証! それが続いてるだけだろ!』

『加えて言い回し! 意味くらい察しろみたいな眼をして言ってくるから訪ね辛いったら!』

『お家柄だ受け入れろ!』

『女子力の低さァ!!』

『S.O.N.G女性陣の殆ど全員そうだろうが!!』

 

『『『うっ』』』

「すげぇ巻き込み事故」

 

ていうか自覚あったんですネ奏さん……

 

『特に何なのあの部屋は! 緒川さんに申し訳ないと思っているなら改善する努力の一つも見せれば良いでしょうに、甘えっぱなしで!』

『欠点の一つもあった方が可愛げあるだろ! そもそも進んで部屋の片付けしてるような奴が言えることか!』

 

「姉さん……」

「マリアさんマジたやマ」

 

『……埒が開かないわね』

『まったくだ。このまま続けても平行線は避けられねぇ』

『ならばシンプルに行きましょう。それがベストよ』

『あぁ……』

 

『『勝った方が、この場は正しいッ!!』』

 

「冷静に考えたら可愛い可愛くないなんて個人個人の視点だからこれあんまり意味なくね?」

「ここまで煽っておいて身も蓋も無いこと言わないの!」

「かなでぇ……まりあぁ……もう、やめて……」

 

奏さんの可愛い攻めとマリアさんのえげつない事実攻めに既に半泣きの翼さん。

さらっと俺の服掴みながらだからもうセレナからの謂れのない視線が辛い。

 

「……女ったらし」

「おいバカやめろ」

 

そんな中で訓練場の二人を見れば、大きく構えを取っていた。明らかに決めに行くための構えだ。

 

「……おい、あれ流石にやばくねぇか?」

「ひ、ヒロさん! 止めに行くはずじゃ……!」

「いや今飛び込んでもたぶん間に合わない」

「そんな!?」

 

いやぁ普通に見入ったし聞き入ってたわ! 正直司令に張り倒されても文句言えないって自覚はある!!

 

「奏ッ、マリア!!」

 

 

 

『うぅおおおおおおおおおおおッッッ!!!』

 

『はぁあああああああああああッッッ!!!』

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

「……で、訓練場の一部と、奏とマリア君のギアの一部損壊。二人が軽傷で済んだのは不幸中の幸いと思っておこう」

「はい」

「理由の方は緒川から聞いている。無論、止めきれなかった緒川や翼にも責が無いとは言えんが……シンフォギア相手に一番拘束力に優れながら、止めようともしないどころか、むしろ煽ろうとさえした君の責任は重いぞ、ヒロ君」

「はい、すみませんでした……」

「ふむ……将来を考えて、君をS.O.N.Gに縛り続けるつもりはないが……働き口に困った時のための事務仕事等も覚えておいて損は無いと思うのだが」

「えっ」

「藤尭と友里を手伝ってやるといい。なぁに、慣れないことでも数を重ねれば身に付くものだ」

「………」

「―――返事ィッ!!!」

「サーイエッサー!!!」

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

「奏さん、マリアさんも大したケガじゃなくて良かったですよー」

「ははッ、思った以上に熱入っちまってさぁ」

「はぁ……流石にガラじゃなかったわね……」

「マリアがあんなに熱くなってるの初めて見たデス」

「……もうあんな理由で訓練場とギアを破壊するのはやめてくれ、二人とも」

「あたしとしては譲れないんだけどなぁ……まぁでも、色々言っちまったしな。翼、マリア、悪かったよ」

「……譲れないのは同じだけど、今は違うわね。先に言われてしまったし。翼、奏、こちらこそごめんなさい」

「いや、私は気にしていないから……」

「……なぁ、マリア?」

「なに?」

「これでも、まだ翼は可愛くないか?」

「ちょっ、奏。蒸し返さないで!」

「……フフッ」

 

「可愛くない剣だけれど―――可愛い女の子ではあるわね」




最近ですが
ドクターが余計なことした結果女嫌いのホモと化したヒロが最終的に司令に迫って殴り倒されて元に戻るけど少し引き摺っちゃって結果Love勢のアプローチが過激になるって話と
ヒナちゃん世界線でストーカー(淫夢)食らうヒナちゃんという二つを思い付いたけど
前者は作品の傾向に合致しないし後者はクッソ汚いバッドエンドしか迎えないからお蔵入りの方向に決定しました

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