メタルなスライムがダンジョンに居るのは間違っているだろうか 作:Deena
白髪少年に稽古を付けてあげてから幾つかの日にちが経った(筈)
白髪少年とは今日まで何回か会ったが、何故か出会う度に逃げられる様になった。
なので、見つからない様に陰から見守っているのを何度か繰り返している。
そう言えば最近他の冒険者をあまり見掛けない気がする、上で何か有ったのかな?
まあ、メタルスライムの俺には関係無いけど。
また数日経った、何故か一日だけ全く人が居ない日があったが、その次の日にはいつも通りに戻ったので良かった。
「ピキ(さて、今日もうろつきますか)」
曲がり角を曲がって広場に入った瞬間。
何かでっかい猪みたいな人間が居た、猪男は俺を見つけた瞬間、一瞬だけ硬直したが直ぐに武器を構えた。
…戦闘ですか?
く!?今までの奴より強い!
猪男は今まで戦ったどんな奴よりも力が有り、武器を振るう速度も速い、メタルスライムじゃ無ければもう負けていた。
それだけじゃない、戦い始めて数十秒経った頃に一撃貰ってしまった。
それだけならまだ良い、だが今まで貰ったどの攻撃よりも違う感じがした。
そう、攻撃を受けて体に衝撃が伝わって来た。
俺は一瞬で理解した。
コイツの攻撃は直撃すればダメージを貰う!(微々たる物だがメタルスライムなので、大ダメージの様なものだ)
俺は警戒レベルを跳ね上げた、コイツの攻撃は貰う訳にはいかない!
呪文を使うしか無いかもしれない。
「ピキィ…(一旦離れよう)」
相手が武器を降り下ろして来た瞬間にバックステップ(ステップかは解らない)をした。
「む?」
喰らえ!必殺の…
「ピキィ!(メラ!)」
猪男は意表を突かれた様だが当然避けた。
そしてメラ(メラゾーマ並の威力)は猪男の後ろに当たり…当たった地面が溶けた。
「何!?」
猪男は驚いて一瞬の隙を晒した、だがその隙だけで十分だ。
「ピッキィ!(逃げろー!)」
踵(無いけど)を返して一目散に逃げ出した。
「…[メタル]か、逃がしてしまったな」
オラリオ最強とされた男[オッタル]はメタルスライムと交戦し、メタルスライムの奥の手の一つを出させる事には成功したものの、結果的には傷一つ付けられず逃げられてしまった。
「勝った気が全くせんな」
オッタルは不完全燃焼である。
いやあ、まさか一人に逃げの一手を取らないといけないとは、あの猪男は前に会った金髪がいる団体より強かったな。
まあ、メタルスライムだから火力が呪文だより何だよな、しかも威力が高すぎるから使えてメラミまで、メラゾーマ以上の呪文を使ったら洞窟が崩壊しそうだからな。
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モウドウニデモナ~レ
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