メタルなスライムがダンジョンに居るのは間違っているだろうか 作:Deena
その一部をどうぞ
没ネタその一《ドーモ、メタスラ=サン》
暇だ、暇だ、何か無いか。
俺は白髪の少年を手助けした後、暇だからと五層に戻る前に、他の階層で新発見が無いか探していた。
「ピ?(ん?)」
六階層、通路の脇道で、何か気配がすると思ってチラリと覗いてみたら…
「ピキッ!?(ファッ!?)」
銀色に光る身体、両肩に角の様な物があり、足にあたる部分は吸盤で出来ており、吸盤から上は細長い、四本足で怪しく紫色に光るモノアイがこちらを見ている。
「ピキィ!?(メタルハンター!?何でメタルハンター!?)」
こちらを見ているメタルハンターは、その巨体に似合わず、かなりの速度で肉薄して来た。
「ピキィー!?(うわー!?こっち来たー!?)」
右腕にある剣をこちらに振り下ろして来たが、これは余裕で回避した、一発も当たる訳にはいかない、当たったら1ダメージでもダメージを喰らってしまう。
「ピキィ!(何でこいつがこんな所に居るんだよぉー!)」
没ネタその二《もしもメタルが人間になれたら》
「ピキィ(ステータスオープン)」
メタルスライム
HP 50
MP 500
攻撃力 270
守備力 2850
素早さ 1200
攻撃魔力 800
回復魔力 500
運の良さ 100
《呪文》
メラ、メラミ、メラゾーマ、メラガイアー、メラマータ
ギラ、ベギラマ、ベギラゴン、ギラグレイド、ギラマータ
ベホイマ、リベホイマ
《特技》
精神統一、力溜め、逃げる、煽る、人化
ああうん、確認は出来た、だけど…
何だ!?このステータスは!?何なの!?マータ系まで覚えてるって!?しかもベホイマにリベホイマ!?精神統一で無限MP回復!?チートもいい加減にしろ!俺の体!
まあ、これでリベホイマを掛けて精神統一をする無限リレーが出来るから死ぬ心配は無いか。
それと…人化?人間になれるのか?…取り敢えず使ってみよう。
…やり方はわからないけど、人間をイメージして…
おお!目線が高くなっていく!俺人間になれるのか!
「…おお!すげぇ!しかも喋れるぞ!」
俺の体は、記憶を頼りにすると…ショタみたいだ。
そして、着ている物はメタスラの鎧、メタスラシリーズ全て着たショタか…まあ良いか、とにかくこれで、あの白髪の少年の所に行けるな!
「待ってろ少年!俺は行くぞぉ!」
その後、オラリオで…
初めからレベル8で銀一色の鎧を着た冒険者が無名のファミリア、ヘスティアファミリアで誕生した。
転生時の様子
「ここはどこだ?」
俺は家でドラクエをして居た筈…それなのに何故か変な所にいた。
「…何か神殿っぽい所だな」
ドラクエの中で神殿は沢山見てきた、ここは殆ど真っ白の神殿みたいだ。
「あ、○○さん、起きたのですね」
ん?誰かが俺の名前を呼ぶ、振り返って見ると…
白いドレスを着た黒髪の、何て言うか、肖像画から出てきたかの様な絶世の美女が居た。
ああ、この展開はわかったぞ、ラノベで良く読んだ転生という奴だな、そうに違いない。
「…あなたは誰ですか?」
「はい、私はクリエイト、創造と管理を司る神を名乗っています」
創造と管理を司るって…いや!?何か思いもよらぬ大物でて来ちゃったよ!?
「神様…ですか?」
表面上は取り繕ってクリエイト様に聞く。
「あなたは驚かないのですね、大抵の人は驚くか疑うかしますのに」
「いえ、多分こう言われるだろうなと予想はして居ましたので」
「では、あなたがここに居る理由も、予想出来ていますか?」
「はい、多分ですけど、転生…ですよね?」
俺がそう聞くとクリエイト様は頷いて、顔に感心の表情を浮かべた。
「その通りです、あなたは転生する権利を得ましたので転生していただきます」
「転生する世界はどこですか?」
「ドラゴンクエスト5の第三層世界となります」
ドラゴンクエスト5はわかる、けど第三層世界って…いや、神様の分類番号みたいな物かな?
「特典は一つ、私が叶えられる特典ならどんな物でも可能です」
特典か…じゃああれで良いかな。
「俺のドラクエ想像ノートにある、メタル系の欄のメタルスライムで転生できますか?」
「…はい、可能です。では、メタルスライムの体に変えさせて貰いますね」
おお、目線が小さくなって行く。
「…ピキィ(…おお凄い、本当にメタルスライムになった)」
「はい、無理な願い以外なら叶えられますから」
試しに走ってみる、景色を置き去りに出来た。
試しに力を溜めてみる、紫色のオーラが出て力がみなぎってきた。
試しにメラガイアーを撃ってみる、なんか部屋中が火に包まれた。
って、あ。
「…何か言うことがあるのではありませんか?」
身体中煤だらけにしたクリエイト様が居た、それでも美人なのは流石だろう。
「ピキィ…(ごめんなさい…)」
「まあ、人間以外の体になってはしゃぐ気持ちはわかります。では転生させますけど、よろしいですね?」
「ピキィ(はい、大丈夫です)」
「では、良き新たな生を…」
俺の足下に魔法を使う時の魔法陣みたいな物が浮かんだ、これで転生出来るのか。
「…え?陣に不具合が?まさかさっきので…」
「ピキ?(え?)」
何か陣にスパークが走り始めた、な、何か嫌な予感が…
「すいません!さっきの炎で陣が狂ってしまった様で…別の世界に飛ばされると思いますが、迎えに行きますから、待っていて下さい!」
「ピキィ!?(ええぇぇーー!?)」
俺の視界が真っ白に包まれた。
まさか本当に20の続編希望が集まるとは…
活動報告にて続編について話します
それではまた!