俺の前世がうちはマダラなのは間違っていて欲しい   作:首ったけ

8 / 12
あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!

夏休みが始まったと思ったらいつの間にか終わっていた。

何を言ってるか話からねぇと思うが俺も何が起きたかわからねぇ。

ハードスケジュールとかそんなチャチなものじゃ断じてねぇ。

夏休みの恐怖の片鱗を味わった気分だぜ。














まず初めに夏休み中投稿できず申し訳ありませんでした。
実際今年の夏休みが生きてて1番忙しかったです。
夏休みの課題やボランティア、部活に季節外れの連日豪雨。他にも友達とラウンドワンやバーベキューなど充実した行事もありましたが結局夏休みなのに休めないという謎の状態に陥ってしまいました。
こんな私ですがこれからも「あ、この人失踪してないんだ」とか「ついに失踪したか」とか思ったり思わなかったりとしながらもこれからもよろしくお願いします。


第8話

久しぶりに会う幼馴染、まぁぼっちの俺でもこの事態には少しテンションが上がるわけで思い出話などに花を咲かせる。そんな話をした途中、ちょうど小町の近況報告をしたり紗夜がアスタリスクに来た理由や経緯などを聞いていた時。紗夜が自然と言った。

 

「そういえば八幡、私にアスタリスクのことを頼んだ後どこにいた?連絡が来るまで少し心配した」

 

.......そこを突かれるとは思ってなかった、どうやら紗夜は少し気になってたご様子でこのことをいつ聞こうか機会をうかがっていたようだ。ちなみに紗夜が言っていることは俺がここに来る前。ちょうど1年ぐらい前に俺が総武校に退学届を提出し家族三人の前で家出宣言をして紗夜にアスタリスクを提案された時からここに来る時までのことである。

まぁ隠すことでもないので正直に言う。

 

「それに関してはただの後始末だ、学校とかにある俺に関わるものを最低限度消してきた。さすがに家には小町が怖いから行かなかったけど」

 

俺がそう説明すると紗夜は「納得」と言いながら。

 

「それじゃあ隠れ家に隠してある秘蔵エロ本も消したのか」

 

「そうそう、背に腹は変えられないし....ってんなもん持ってないぞ!」

 

畜生!見事にカマをかけられた、少し経つうちにこんな技を身につけやがって。これじゃまるで紗夜がリア充みたいじゃないか。

 

「それで?八幡はどうしてここに来たんだ?」

 

紗夜は相変わらずの表情だがその言葉にはどこか重みがあった。俺は深く考えることなく言った。

 

「ここが最後の希望なんだよ、アスタリスクが」

 

俺は周りに聞こえないようにそう呟いた。

 

「それは昔八幡が言っていた『本物』についてのことか?」

 

「いやそうじゃない、実際向こうで本物についてはわかった。俺がアスタリスクに賭けてるのはその本物を守るための手段だ」

 

それを聞き紗夜が何かを言いかけた時。

 

「...ゴホンっ、少しいいか八幡」

 

紗夜に向かって話していた俺にとっては真後ろ、つまり紗夜とは反対側の席からその声は俺に向かって放たれた。

 

「ん?って...えーっとユリスさん。何かご用で?」

 

そこにはなぜか不機嫌そうなユリスが腕を組んで立っていた。あれれぇ?俺なんかやらかしたっけ?

 

「...その、なんだ...この後暇か?」

 

暇なのは言うまでもないができればこれ以上ユリスと関わりたくない。理由は言うまでもなく昨日の寮に戻った時の事だ、ボッチとは言ってもお姫様であり人気もあるようで少なからずだが騒ぎがあった。不機嫌な様子で俺に用があるのはきっとその時の事が原因だろう。全くもって迷惑だ、そんなことでいちいち呼び出されたら何をされるか...またこんがりと焼かれてしまう。

 

「ん?リースフェルト、八幡に何か用か?」

 

そこで俺と話していた人物、紗夜がそう言った、少し不機嫌に見えるのは話の腰を折られたからだろう。これは嬉しい、正直ユリスの要求を断る自信がない、あの気迫はキレた誰かさんに似ている。

 

「要というよりは私の不完全燃焼なだけだ、沙々宮には関係ない」

 

おやおや?なんだか雲行きが怪しくなってきたぞ、これは逃げるタイミングを間違えたら地獄を見るかも...

 

「え、え〜っと。ユリスさん?その用ってのは...」

 

このままではなんかまずい、せめて用だけを聞かなければ。

 

「あぁ、昨日の件でな。あの後少し考えたんだがやはりあれだけでは私が納得しない」

 

うわぁ〜やっぱりか。さてと今回の火加減はどんな感じだろう、できればミディアム以下がいいなぁ。

 

「できればミディアム以下でお手柔らかに...」

 

俺がボソッとそう呟やくとユリスは困ったような顔をし。

 

「そうではない。...その、なんだ。お前はここに来たばっかりなんだろ」

 

ユリスが少しもじもじしながらそう言う、どうやら俺の考えていた状態とは違う?といいんだが。俺はそれに答えるとユリスは言った。

 

「私がこの学園を案内してやろう」

 

腕を組みながらそう言った。この時の俺はユリスがただ案内を名乗り出たのに対して未だに半分半分に疑っていた。まぁ断る理由もないし俺がそれに答えようとした時。

 

「待った」

 

どこかの某裁判ゲームのようにそう発言する人物が1人、紗夜だ。紗夜は先程より不機嫌そうな顔をして言った。

 

「そういうことなら私が八幡を案内する。」

 

それを聞いたユリスは少し驚いたと思うとそのまま紗夜と小さな口論が始まった。その時の俺というと。

 

(うわぁ〜、紗夜がすごく成長してるよ。なんかおいてかれた気分だよ。)

 

幼馴染のコミュ力の向上に驚いていた。

 

「そもそも!今年入学した沙々宮より、中等部からここにいる私の方が案内にふさわしい!」

 

ユリスが堂々と自信有り気にそう言う、いや実際自信はあるだろう。というより流石お姫様だな、主に口調が。

 

「え、えーっと...お二人方。」

 

にらみ合いが続く両者に対して俺はこの口論を機になんとかこの話を無効にしたその時。俺の八幡レーダーが赤く光る。

 

(こ、この反応は!しまった)

 

完全な油断だった。突如としてその人物は姿を現す。

 

「あら〜、そう言うことでしたら。私が1番適任ということになりますね」

 

そう言い現れる人物と同時に俺の右手を包む柔らかい感触。

 

「きやぁぁぁ!」

 

俺は意味不明な声を放ちながらすぐさま飛び退き机を挟んでその人物、自称腹黒のクローディアに向き直る。対するクローディアは「あらあら」と相変わらずの態度を取っていながら続ける。

 

「ユリスは中等部3年からの転入ですが、私はちゃんと1年生からここの生徒ですもの」

 

そう説明するクローディアに関して2人は

 

「誰」

 

「なぜお前はここにいる」

 

紗夜は予想通りの反応というかまぁ納得のいく反応だった。ユリスに関してはなんか因縁がありそうだ、正直もう関わりたくない。

そんな俺たちの反応を見てクローディアはわざとらしく落ち込みながら。

 

「あらぁ〜、皆さん釣れないです。せっかくですし私も混ぜてもらいたかったですのに」

 

誰でもわかる泣いたふりをしながらもそう言うクローディアに対し2人は

 

「嫌」

 

「不許可だ」

 

変わらぬご感想、どれも簡潔に述べていて素晴らしいですね。

 

「それでは、用件だけ済まして退散するとしましょう」

 

クローディアは相変わらずの笑顔に戻り俺にそれを渡す。

 

「一応目を通した方が良いと思いまして、煌式武装の選定です。適合率検査を明日行いますので問題ないようでしたらその書類にご署名いただきます」

 

そう言うのには興味ないというか俺にはすでにあるからいいが別に損するものじゃないだろう。というかこの人が署名を求めるとか何か裏がありそうだけど...流石に考えすぎか。

 

「ただの書類をわざわざ生徒会長自ら渡しに来るとは、生徒会長も随分暇なようだな」

 

ユリスが嫌味ったらしく言う、先ほどの反応もそうだが2人は知り合いで間違いなさそうだ。

 

「えぇ、うちの生徒はみんな良い子ばかりですから助かっています」

 

クローディアもユリスの扱いに迷いが無い、二人の関係が気になるところだ。主に同じボッチだと思われるユリスに対してだが。こうなったら俺も紗夜を見習って成長するとしよう。

 

「前から思ってたんだけど、ユリスさんとクローディアは友達なの?」

 

俺がそう言うとユリスは焦った顔で、クローディアは胡散臭い微笑みで同時に答えた。

 

「はい、そうですよ」

 

「断じて違う!」

 

ハモってる分仲よさそうに見えるんだが...

 

「あらあら、冷たいお言葉ですね」

 

俺が署名した書類を受け取りクローディアはそう言った。

 

「オペラ座舞踏会などで何度か顔を合わせただけの昔馴染みだ」

 

なるほど、お姫様ネットワークというやつか。

 

「用が済んだのならさっさと帰るがいい」

 

「シッシッ」

 

ユリスと紗夜がそう言うとクローディアは変わらず笑顔で教室を後にする。その去り際。

 

「うふふ、ごきげんよう。ですが、明日は私が八幡を独り占めさせていただきますのであしからず」

 

そう言って去っていった........ってまじかよ!明日あんな生物と1日付き合わされなきゃいけないの、陽乃さんも怖いけどあの人も相当怖いよ。はぁ〜、明日が怖い。

 

「全くあの女狐め、少し乳が大きいからといって調子に乗りおって。あんなものただの脂肪ではないか」

 

「同意」

 

ユリスはそう言い紗夜もうなづきながらも同意する、何かと仲いいんじゃね?この2人。まぁ経験上というかなんというかユリスは平均以上あるとみて間違いない、紗夜は...やめておこう。

 

結局学園を案内する事についてはユリスと紗夜が2人で案内することでかたがついた、今の俺には明日どうやってあの生物(クローディア)から生き残るかの方が重要なんだが。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

その部屋は都内でも目立つ高級マンションの最上階にある、一般市民が一生かかってもたどり着けない額の部屋だ。今その部屋を使っているのは1人の少女のみ。

その少女は風呂上がりの少し濡れた髪のまま真剣にパソコンを睨みつけていた。そこに写っているのは彼女の両親の関係する施設の監視カメラなどの情報、それを彼女はある1人を探すために黙々と見ていた。

 

時間が過ぎていきそろそろ床に着く頃、彼女は窓から外を眺めていた。そして呟く、彼女が失って初めて気づいた、大切な存在を。

 

「比企谷君。私は、私達は貴方を諦めない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




☆祝!お気に入り400突破!☆

前書きを謝罪?に使ったためこちらに書かしていただきます。どうもありがとうございます。
これに目を通したのも始業式から家に帰った後なのでもろ媚びすぎて汗かきすぎました。
これからもどうぞよろしくお願いします。



久しぶりに書いたため少し息抜きというか小手調?のような回でした。

感想や何かご指摘ありましたら報告よろしくです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。