俺の前世がうちはマダラなのは間違っていて欲しい   作:首ったけ

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これからもよろしくお願いします。


第7話

遠く昔、いや...違う。全く別の世界の光景を俺は見下ろしていた。いやこれは俺では無い。アイツ(マダラ)だ、知ってる限りだとこれはアイツ(マダラ)が2度目の目覚めた時の光景だ。見下ろす砂地にはおよそ5つの忍装束を着た人々、ぱっと見別々なもの達に見えるが額当ては『忍』と統一され、彼らが1つの目的のな目に団結していることがわかる。

隣にいる男がコイツ(マダラ)と話している。何回も聞き、聞き飽きた会話なので目の前の光景に集中しあの人を探す。見つけた、小さいおじさんと砂に乗っている少年の隣、他とは違う服装をした少年、この戦争の原因の1つでもありこの戦争を終わらせられる英雄『うずまきナルト』さんだ。俺がナルトさんを捉えた瞬間、突如左右から大量の砂が押し寄せる、アイツ(マダラ)は軽く避け乗っていた岩から飛び降りる、そして忍達を目の前に戦いを開始する。そしてその時、自分の意識が徐々に離れていく事を感じる。

 

(あぁ、今日はここまでか...明日からは気をつけないとな)

 

 

 

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「んあ?またアレか...」

 

目覚めると知らない天井...とまではいかないが未だに見慣れていない天井だった、眠気が起きない、どうやら二度寝は出来なようだ。まぁしないけど。隣では寝相が悪いのか夜吹が布団を少し荒らしながら雑にいびきをかいて寝ていた。俺は立ち上がり洗面台へと向かった。

 

未だにはっきりとしない目をこすりながらも洗面台へとたどり着く。そこで俺は目の前に男がいることに気づく。長い髪に死んだような目、その男は先程夢で体験した男と酷似していた。

 

(なんでこいつがここに?まだ夢の中か?...ってこれは...)

 

完全な警戒をし構えたところで俺はやっと理解した。これは俺だ、普段は髪を結んでいるため目立たないが...というよりその為に結んでいるのだが髪を解けばあら不思議、目の腐り具合も合わせてうちはマダラと酷似してしまう。髪を切ることも考えたがこの長さになるまですぐ伸びてしまい諦めた。最近慣れてきたと思ったが寝ぼけていると構えてしまう。

周りを見渡しながら状況を徐々に整理する。そうだ、俺は昨日アスタリスクに来てここ、星導館学園に転校したばっかりだったんだ。にしても昨日はいろいろなことがあった...

 

路地裏で肩慣らしに準備運動をしたり。

MAXコーヒーが不足した結果死にかけたり。

女子寮でなんかのお姫様に絡まれたり。

そのお姫様が襲撃にあったり。

自称腹黒の人にあったり。

新聞部の夜吹に目をつけられたり。

なんか喧嘩にみたいな場面に巻き込まれたり。

エノキタケとふくよかな豚みたいなやつが学園内を歩いてたり。

結構見所がある奴もいたな。

 

まぁ今日から少しの間の目的はMAXコーヒーの入手状況を調べる事だな、ついでに紗夜の事も探してみるか...

路地裏の時のようにいつ襲撃があるかはわからない、念のため軽い仕込みをしとくか。

 

 

 

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登校というものはいつの時代も憂鬱なものだ、自分が嫌いな場所を自分から向かうという事を強要されている。ほんとにやだ、というかこの制服にもなれないものがある、他の互角の学園よりはマシだと思うがやっぱり制服に関しても少し違和感を感じる、まぁこればかりはしょうがない。なんとか馴れよう。

俺は夜吹とともに教室に入る、教室は生徒達が賑やかに話しており俺はステルスヒッキーを発動しているので気づかれてはいない、俺は夜吹の影になる位置で周りの生徒に比較的気づかれないように移動するがその時俺の席の隣にいる人物、我がクラスのお姫様ことユリスさんだ。

 

「.......。」

 

無言で見つめられる、ほんの数秒の間なのにすごく長く感じた、さすがに気まずくなり俺は恐る恐る挨拶をする

 

「お、おはよう?」

 

なぜか疑問系になってしまったがなんとか言えた、するとユリスはやっと視線を俺から離し

 

「あぁ、おはよう」

 

と平然と返す、やはりボッチと言っても基礎的なコミュ力はあるらしい。脱ボッチは思ったより近いかもな。

まぁここまでは良かった、問題はこの後だ、一気に教室が静かになり周りの生徒達がこちらを驚いた顔で見ている。どの顔も「えっ?」と言っている顔だ。どちらにせよ大勢の人の視線はボッチにとっては痛い視線だ。

 

「今の聞いたか!」

 

「あのお姫様が挨拶を返した」

 

前言撤回、ここまでの評判とは思わなかった。

 

「っ!失礼だな貴様ら!私だって挨拶ぐらい返す!」

 

ユリスはそう一喝するとすぐに座り考え事を続ける。これは脱ボッチは上手くいかないかもな...

俺がそんな事を思いながら席に着くと隣の席の動きに気づき目を向ける。そこはユリスとは逆の席、昨日俺が悲願していた席にうつ伏せに座っていた少女が動いたようだ。昨日はいなかったが何か事情でもあったのだろうか?まぁ俺が気にすることもないので俺も机に伏せようとした時。

 

「...ん?」

 

起き上がった少女止めが合う、その少女は...

 

(あ...昨日の)

 

昨日の襲撃者の攻撃を防いだとみられる少女だった。だが今になってはあまり気になることはないので俺は変わらず無表情で見つめる少女を他所に俺は机に伏せようとする、その時。

 

「...八...幡」

 

微かに聞こえたその声、俺はその声に聞き覚えがあった。昔と変わらない、まるで夢を見ているかのような気分だ。

 

「へ?...なぜ俺の名を?」

 

どっかの映画の題名っぽいセリフを言いながら俺は少女を見る。相変わらずの無表情で小さい体、その姿はいつ見ても昔の幼馴染の姿を連想させる。

 

「忘れたのか?...私だ、沙々宮紗夜だ」

 

「え?マジで?」

 

俺は自然と口に出す。

 

「おおマジだ」

 

紗夜と名乗る少女は指でガッツポーズを作りながらもそういった。

 

...。

俺は呆然とした、確かにこの少女に激似な沙々宮紗夜は俺の知り合いでもあり幼馴染だ、俺をアスタリスクに誘ったのもこの星導館学園への手筈をしたのも紗夜だ。

 

だがこの姿は若すぎる、俺が最後に紗夜と会い別れたのは6年前、正直に言ってというか一目瞭然だが今の紗夜の姿はその6年前と変わらない。このことから導き出せる結論はたった1つ。

 

「ついに創一さんは不老不死にたどり着いたのか...ここまで姿が変わらないとは...」

 

紗夜の父親。沙々宮創一さんはマッドサイエンティストだ、機会が専門家と思っていたがどうやらついに人類の神秘に触れたらしい。

俺がそんな事を勝手に想像していると紗夜は。

 

「バカな事を言うな八幡...見るがいい、私の成長した姿を...」

 

口調も昔と変わらず抑揚のない声で紗夜はそう言うと立ち上がり決めポーズ?らしきポーズをした。

 

「いや変わってないだろ」

 

「いいや変わった、ちゃんと背も伸びた」

 

紗夜は自信に満ちたようにそう言った、俺はそれに対して紗夜のあまりの自身のせいかそれを肯定するしかなかった。

 

「しっかし世の中狭いもんだ、運命の再会ってやつか?」

 

夜吹はそう茶化すように言う。今の所俺が紗夜のおかげでここ、アスタリスクにいることはまだ知れ渡ってないようだ。ただ運命の再会ってのは少し言い過ぎだ、流石の紗夜でも冷たくあしらわれる気がするが...

 

「運命の再会...うん。夜吹は良いことを言う」

 

紗夜はガッツポーズを夜吹に向けながらもそう言った。

正直俺でも時々紗夜が考えてることが分からなくなる、その点を踏まえても俺はこいつを信頼したいと思うんだが...少し不安になってきた。

 

「えーっと創一さんは元気か?」

 

俺が話題を無理あり変えそう言う、すると紗夜は少し考える仕草をし。

 

「元気すぎるぐらいだ、少し自重して欲しい。私がここにいるのもお父さんがそうしろって言ったから」

 

どうやら創一さんも変わってないらしい、まぁ正直言ってあの人が落ち込んでる姿が想像できない。

 

「にしても創一さんが紗夜をアスタリスクへか...」

 

俺がそう呟くと紗夜はポケットから煌式武装を取り出しそれを起動させる。煌式武装からポリゴン片のようなものが現れ形を形成、それは突如銃になった。

 

「お父さんの作った銃、宣伝してこいって」

 

なるほどね確かにそれは創一さんが考えそうなことだ...

 

「ってそれだけ?」

 

「もちろん私は私なりの理由がある、だから平気」

 

無表情で語る紗夜、するとそこにハイエナの如くチャラ男型リア充の夜吹が反応する。

 

「ほうほう、それでその理由とは?」

 

手帳を取り出しメモの用意をしようとするが...

 

「それは...秘密...」

 

そう言われると何か思うことがあるのか夜吹は何かをメモ帳に書き込む。するとそこに

 

「無粋な勘ぐりはやめたほうがいい」

 

紗夜が煌式武装を夜吹の頭に突きつけながらそう言った、変わらず無表情のためなんか怖い、これには夜吹も降参する。

 

「オラオラ、さっさと席につけ!ホームルーム始めるぞ」

 

そう言いながら、教室の扉から担任の先生、八津崎匡子先生が現れる。匡子先生は紗夜を見つけると

 

「おっ沙々宮じゃねぇか、昨日はどうして休みやがった。聞いてやるから言ってみろ」

 

匡子先生は少し喧嘩腰で紗夜にそう聞いた。

 

「初めは来る気だった、だけど途中から気が変わった、それだけだ」

 

それを聞いた匡子先生は高笑いを軽くした後紗夜の頭にゲンコツを食らわせる。なんか平塚先生がいるみたいだ、というか紗夜痛そうだな。

 

「うぅ〜...痛い」

 

紗夜はやはり痛いようで頭を押さえる。

 

「アホ!これで何度目だ!次の休日は補習だからな」

 

そう言い匡子先生は教壇へ戻っていく。話を聞く限り紗夜は寝坊などの常連犯のようだ、朝が弱いのも変わってない。

不思議と俺はその光景を見ながら少し笑っていた。

 

 

 

 






さてと...こっからどうやって展開しようか...


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