俺の前世がうちはマダラなのは間違っていて欲しい   作:首ったけ

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な……なん……とか……7月中に終わらせられた……


おつかれ自分。


そして読者の皆様、待ってない方も待ってくださった方も申し訳ございません。

久しぶりの投稿です。


第12話

残念ながら本日は素晴らしい晴天、公園には朝っぱらにも限らずリア充がイチャイチャしてやがる。マジで爆ぜろ。

まぁそう言ってる俺自身も今リア充お得意の公園で待ち合わせをやっている、普段こういう日は室内でダラダラ過ごす俺としてはあまり落ち着かない、場違い感を感じる。

まぁ幸いなのはこの公園にはあまり人がいないことだろう、ユリスも人気者だからな、俺なんかと会ってることを見られて変な噂でも経ったら面倒だ。考えすぎだとは思うけど……

それとこの際言っておくがよく日本人が待ち合わせに利用するあの某犬の像がある公園、あそこ待ち合わせに使う人が多すぎて逆に待ち合わせに向いてないぞ。前連れて行かれた時なんか人めっちゃいたし。

それを踏まえるとやっぱ人気のないことに悪いことないな、人気のない場所でさらにダラダラできることも加えればそこはもはや楽園だろう……ん?ちょっと待てよ?この理論だと我が家が1番ということになる、なるほど青い鳥は家の鳥かごにいる様に楽園は既にあったのか。

 

そうと決まればこうしちゃいられない、ユリスには適当な理由をつけて俺は楽園へ行かなければ!

 

 

「その……また、せたな……」

 

 

そんな声が背後から聞こえる、背後には確か駅の入り口があったはず。どうやら電車で来た様だ。

 

 

「いや、別に待ってはないが……」

 

 

俺はそう言いながら振り返る、するとそこには……

 

 

「どうした?私の顔に何かついてるのか?」

 

 

今までのイメージとはかけ離れた、清楚な日傘と白いワンピースを身につけたユリスの姿があった。

 

 

「いや、なんというか……イメージが変わるなと……」

 

「そ、そうか?って貴様はどんなイメージを私に持っていたんだ」

 

 

俺の自然と出た言葉にユリスは少し照れながらもそう返した。

にしても覚悟はしていたがやはり似合うというか美人というか、やはり綺麗な人は何着ても綺麗だと思わされる……ってそんなことを思ってる場合じゃない、俺は一刻も早く楽園へ行かねば!Home Sweet Homeだ、我が家が1番だ!

 

 

「なぁユリスさんここで一つ言いたいことが……」

 

 

俺がそう言った瞬間、脳裏に何かが浮かび上がる。

 

デート……ばっくれ……遭遇……オンナコワイ…うっ、頭が。

 

俺の第六感が言ってる。それはダメだと、あの事件を2度と起こしてはいけない、もしそうなったら……

 

 

「なんだ?ようがないならさっさと行くぞ」

 

「い、いやぁ〜。なんか……」

 

 

やばい、言葉の続きが、やはりぼっちの俺にはこれ以上のコミュ力はないか……なんとか次の言葉を……

 

 

「す、すごく似合ってるぞ」

 

 

これでどうだ!あのリア充怪人葉山の得意技、『容姿を褒める』だ!

 

 

「なっ!バカ、何をそんな恥ずかしいことを!大体これは本国から送られてきたものを適当に見繕ってだな……」

 

 

なんか俺が見たやつとは反応が違うがまぁなんとかなっただろう、というかユリスさん、恥ずかしいのはこっちもなんですけどね。

葉山のやつも良くこんな感じのことを日常的にできるもんだ、さすがリア充。

そんなことを思いながら、俺はユリスの後を追うように公園を後にした。

 

 

(今のところ異常はないな……このままで済めばいいが……)

 

 

・・・・・

 

 

「ここがアスタリスク最大の規模を誇るメインステージだ」

 

 

そして場所は変わりアスタリスクの都心部。

ユリスが説明したのはクソでかいステージ、マジでかい。

他にもなんか言ってた気がするが適当に相槌を打つ。俺には関係ないことだろうし。

いや待てよ……もしかしたら中には特設マッカン販売がやってる可能性も……

 

 

「おい、何を突っ立ってる。そろそろ食事にするぞ」

 

「あぁすまん、ちょっとな」

 

 

まぁ今考えることでもないだろう、紗夜も恐らく出ると思うしその応援がてら調べるとしよう。

俺はそんな感じに考えながらユリスの後を追っていった。

 

 

(まだ異常はなし、これはこのまま終わってくれるのでは?)

 

 

・・・・・

 

 

「それって、街中で絡まれるってことか!?」

 

「絡まれるって、決闘だと言ってるだろうに」

 

「いやルール無視で戦いふっかけられるってもうそれ決闘じゃないでしょ、絡まれたって言葉すら優しいぞ」

 

 

俺はユリスから受けた説明の中で「街中で突然戦いが始まることもある」という言葉にそう反応した。

初日の出来事で大体察したけどまじかよ。

いちゃもんつけられるのめんどいんだけどなぁ〜

これはもう本格的に引きこもりを開始するしかないな。

まぁどちらにせよ……

 

 

「いくら設備がいいと言ってもこんな街には……住みたくねぇ〜」

 

「同感だ」

 

 

俺の言葉にこちらに少し目配せし同意するユリス、その仕草に少しドキッとする。

正直言って危なかった、健全な中学生だったら恋に落ちてるところだった。

 

 

「な、なぁ……ところで八幡、昼食はここにしないか?」

 

 

そう言いながらユリスが指差すのは俺のいた本土にもあった某有名ファストフード店、アスタリスクにも進出してたとは……

確かに俺も腹は減ってる、この店も好きか嫌いかと言ったら好きの部類だ。

だがここで一つ問題だ、口実はどうであれ女性と出かける場合の食事にファストフード店を選んで良いものか?しかもユリスはお嬢様、ファストフード店なんかより高級フランス料理店とかのほうがいいのではないか?すなわちここで俺が取るべき行動は……

 

 

「あぁいいぞ、俺もここは好きだしな」

 

 

お嬢様に気遣いができると思ったか?残念!ハチマンだよ!!

まさに八幡

 

残念ながら俺はその程度の事情で気を使えるほどできた人間じゃない、女だから?お嬢様だから?だからどうした、俺はそういう差別はしないんだよ。

べ、別に、めんどくさいわけじゃないんだからね!

 

・・・まぁそういうわけでただいま俺はユリスとランチタイムなうだ。

昔の俺なら外食なんて家族以外とは考えられないだろうな、俺も成長したもんだ。前を見れば美味しそうにハンバーガーを頬張る美少女、眼福もんだなこれは。眼福の意味よく知らないけど

 

 

「にしてもユリスさん、よくこういう店があると知ってましたね。行きつけなんですか?」

 

「行きつけではない、ここに来たのは今日が初めてだ。だがこういうものがあると友人に教えてもらってな」

 

 

ほうほうほう、友人とな

 

 

「ユリスさんついに友達ができたんですか、いつですか?昨日とか?」

 

「お前な……あの時は言いそびれたが私にだって友人はいる。ここではなく、自分の……国にだな」

 

「そうか、それなら俺と一緒だな」

 

「お前もここへ来る前にも友人はいたのだな」

 

「いやいないけど」

 

「即答はないだろ!先ほどいると言ったばかりでは無いか、沙々宮とは知った仲なのだろ」

 

 

確かにそうだった、いつも即答してたからいつも通り即答してしまった。

にしても沙々宮以外だとまず戸塚かな?戸塚はマジで俺のマイエンジェル、戸塚に出会えたことだけで人生の意味があると言える。他には……特にいないな、材木座?誰だそいつ。

 

 

「確かに紗夜とは昔馴染みっていうが友達だな、あとは戸塚ぐらいかな」

 

「やはりというか少ないな」

 

「友達に量は関係無いだろ、俺はなりたい奴と友達になるだけだ」

 

「そうか。……そうなのか、なら……」

 

ユリスは俺の返事を聞くと少し顔をうつむきながら何かを言おうとする。

そんでもって昼食も特に異常はなし……とはどうやらいかないようだ。

 

 

「おやおや、謎の襲撃者とやらに襲われたっていうのにのんきに外食か?」

 

「立聞きとはいい趣味をしているな、レスター」

 

 

案の定現れたのはユリスに負けてから彼女に一途に決闘を申し込み続ける男ことレスター・マッスルとその愉快な仲間たち。たちと言っても少数派ですけど。

まぁそのあとは皆さんご存知の通りの言葉の応酬ですよ、レスターが決闘をしろとかなんとか言えばユリスは冷静に貴様とする気は無いといつも通りの対応するだけ。俺は何してるかって?俺はステルスヒッキーによって気配遮断EXのままハンバーガーを頬張ってる、やっぱ美味しいねジャンクフード。

 

 

「おいユリス!俺を馬鹿にするのもほどほどにしろよ!」

 

 

ユリスに何かを言われたのかレスターはさらに声を荒げる。しまいには純正煌式武装である戦斧を構えた、どうやらまだセルなんとかは手懐けてないらしい。

にしても本当にこいつら暇人かよ、もしユリスに合わなかったら一日中アスタリスク内を彷徨うんだぞ。もっと他にやることあるだろうに部屋にこもってアニメ見るとか部屋にこもってラノベ読むとか部屋にこもってetc

 

 

「レスターが正々堂々相手を叩き潰してきたことはみんな知ってるから!」

 

「そうですよ!決闘の隙を窺うような卑怯な真似、レスターさんがするはずがありません」

 

 

ん?なんか今どことなく違和感を感じた何かはわからないけど……いいや忘れよ、なんかもうめんどいし。

まぁそんなこんなで妙な違和感は残ったが無事争いはなかったようだ。よかったなぁ〜

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

さてとただいま昼下がり、俺とユリスは帰宅の途についているのだが……

 

 

「何見てんだよゴラァ」

 

「アァン!」

 

 

公園の真ん中で怖いにいちゃんたちがなんか喧嘩?していた。にしても……

 

 

「あれはレヴォルフの連中だな」

 

「あの制服、どっかで見たような……」

 

 

俺がそんなことを言ってる間に口喧嘩はただの喧嘩になっていた。それだけならまだよかったんだけど……

 

 

「まずいな……」

 

「嵌められたか」

 

 

その喧嘩の範囲はちょうど俺とユリスを取り囲むように広がりさりげなくこちら側にも手を出してくる連中がではじめた。おそらく乱闘に紛れて相手を痛めつけるのが目的なんだろう。見た目通りっていうかなんていうかこんな回りくどいやり方でしか戦えないのかこいつらは、面倒くさい連中だなレヴォルフ。

 

 

「明らかに正当防衛だな、焼き上げて問いただす」

 

 

どうやらユリスもレヴォルフの皆さんに負けず劣らずやる気のようだ、もしかして今こそレスターを呼んだほうがいいのでは?

まぁこの程度のチンピラ、俺のステルスヒッキーと写輪眼があれば軽くいなすのも朝飯前ってところだ。ここはユリスが奴らを片付けるのをのんきに観戦でもするとしよう。

にしてもユリス、「焼き上げて問いただす」ってかなりアグレッシブだな。

 

 

「ミディアムレアぐらいで勘弁してあげろよ」

 

 

俺はそういうとゆったりとユリスの蹂躙を観戦した。

 

 

 

・・・・・

 

 

 

現在ユリスによる蹂躙が終わりましてチンピラの毛根に危機が訪れたところ、話によれば俺らを襲うように頼んだのは黒ずくめ人物らしい。黒ずくめの人物……やばい、構成員がみんな酒の名前の某黒ずくめの組織しか浮かんでこない。

俺がそう思考を凝らしているとチンピラが近くの林を指差した。

 

 

「待て!」

 

「待つのはユリスさんだよ」

 

 

ユリスはその人物を追って走り出す、俺は追ってもいいけどもう帰りたいので仕方なくユリスの手を取る。

 

 

「八幡!なんのつもりだ!」

 

「なんのつもりだってこっちのセリフだぞ、あれ明らかに罠だろ」

 

 

止めた後も泊まろうとしないユリスはそのまま俺に問いただす、俺はそれに返事をするが取り入ってもらえてない。こうゆうの慣れてないんだけどなぁ、約束しちゃったしなぁ

 

 

「罠ならばなおさらそこへ飛び込み奴らを叩く!それ以外に方法があるというのか!」

 

「いやそれが1番の方法だな。力技でゴリ押し、シンプルイズベスト」

 

「ならばなぜ止める!奴らを逃してしまうぞ!」

 

 

これはダメだ、解決法しか見えてない。

使う魔法が炎なだけに一度燃えると治るのに一苦労するなこれ。

 

 

「じゃあもしユリスさんが彼らを追いかけたとしよう」

 

「あぁそしたらどうなると言うんだ」

 

「そして俺がここに取り残されるとしよう」

 

「ん?……それがどうした」

 

「もしかしたらさっきのやつは囮で本命は俺を叩きにくるかもしれない、相手は少なくともユリスに喧嘩を売るほどの対策か実力があり偶然にもこの場にはユリスに痛められながらもまだ息のあるチンピラもいる。さてユリスが飛び出した場合、危険に身を晒すのは俺がユリスどちらでしょう」

 

 

ユリスもおそらくクローディアに教えられたか自分で感づいているかはわからないがこの襲撃が星堂館学園の生徒を標的にしたことは知っているはず、ユリスの性格から考えてここは自分以外人物の危険を承知で自分の画を突き通せる場面ではないはずだ、さてどう出る。

 

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

「………」

 

 

長い沈黙、そして……

 

 

「はぁ〜、承知した。ここはお前の意見に従うとしよう」

 

「いやぁ〜そうか、助かった助かった」

 

 

マジで助かった。現状でのユリスを安全にする最良の方法がこれぐらいしかないからな、いやぁ〜ホント助かった。

 

まぁそんなわけで俺は無事に寮へ帰還せり、クローディアからの依頼も達成できたしこれからはぼっちライフを謳歌してやるぞ!

 

 

この時の俺は知らなかった、俺にこの先一切そのような生活が待っていないという残酷な現実に……

 

 

 




次回はいつになることやら……
まぁ気長に待ってくださいな


誤字などがありましたら連絡よろしくお願いします。

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