東方翠魔録   作:アホジン

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文才なんて無い主ですが、どうぞよろしくです!
ここのブロリーは、良いやつかどうかは分かりませんが、極悪人ではないです。
あ、それと主はブロリストです、はい。


序章
プロローグ


悪魔と恐れられ破壊の限りを尽くしてきた一人の男は、唯一自分を負かした男とその息子2人によって今まさにその生に幕を下ろそうとしていた。男は自分の仇の名をひたすらに叫びながら、自分を止めてくれたことに対して心の奥底で密かに感謝していた。

死にゆく間際、男は自分の人生を振り返った──

 

──男の人生はとても悲惨なものだった。サイヤ人という戦闘民族として生まれ、ブロリーという名をもらった。

ブロリーは生まれた時から戦闘力という数値が異常に高かった。わかりやすく言えば、ブロリーは生まれた時から周りの大人達よりも強かったのだ。あくまで数値上であり、赤子が戦闘など出来るはずがないが。

そして、強かったが故に命を狙われた。しかも、自分の種族の王にだ。その事を知ったブロリーの父親は王を必死で説得したが、虚しく失敗に終わり親子共々殺されかけた。

運よく生き延びた二人は他の星へ移住したが、サイヤ人だからという理由で受け入れられず、またもや殺されかけた。その後も同じようなことが繰り返されるばかりで、ブロリーが成長していく途中で数多の星に拒まれ続けた。

挙げ句の果てには自分を守り続けてくれていた父親さえもブロリーを裏切り、自分の復讐のために利用した。

ブロリーの心は長い間荒み続け、いつしか自分の心を守るために孤独な狂戦士へと変わってしまっていった──

 

現実に意識が戻ってきたと同時に、ブロリーの心を満たしていた、怒りや憎しみは消えていた。代わりに心の中に浮かんできたのはたった一つの想い、ずっと孤独に生きてきたからこその願いだった。

 

「カカロットのように…俺も仲間が欲しかった……」

 

己の死を悟り、ブロリーが最期に口にしたこの世への未練は誰に聞こえるわけでもなく、広い宇宙空間に消えてゆく……

 

 

 

 

 

 

 

 

はずだった。

 

 

『あなたのその未練、晴らすお手伝いをしてあげましょうか?』

 

(…!なんだ今の声は?どこからだ?いや、周りに生物などいるはずがない。幻だな。うん、きっとそうに違いない。)

 

『ちょ、ちょっと…?聞こえてる?』

 

「(幻ではないのか?)何者だ?」

 

『良かった、聞こえてるじゃない。私が誰なのかなんて後でいいわ。あなたを助けてあげる、けどその代わりに私のお願いを一つ聞いてほしいの。』

 

「…助けるだと?出来るのか、お前に?」

 

『ええ、もちろん。』

 

「……いいだろう、お前のお願いとやらを聞いてやろうじゃないか。死ななくてすむのなら安いものだ。」

 

『交渉成立ね。それでは……』

 

 

 

『幻想郷へようこそ。』

 

「!?」

 

突然ブロリーの背後の空間が裂け、何も出来ずにその裂け目に呑み込まれていった。

 




プロローグなので短いですm(_ _)m
次話以降は頑張って文字数増やしていきたいです。
もし良ければ次話以降も観ていただけると嬉しいです!

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