もしもカズマがプリヤの世界に行ったら。   作:こしあんA

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11話 この左手にパオンヌを!

「おいどうすんだよあれ。」

 

あれと言うのは街の空を悠々と飛んでいるナニカだ。

この中で飛べるイリヤと美遊が追いかけても宝具の投射を誘発するのみ。それが一つでも落ちたら、なんて考えたくもない。

 

「手詰まりよ。こんなのもうどうしようも…!」

 

 

「豚の鳴き声がするわ。」

 

カレン…か。

 

 

「観察し、思考し、行動しなさい。」

 

じゃあさっきから気になってた事を聞くか。

 

「街に明かりが無いんだが、人避けの魔術とかあるの?」

「正解。因みに結界です。これで人目を気にする必要は無くなりました。では次に見るべきは!」

 

あからさまに誘導尋問してますね。

 

「あいつがどうするか。か?さっきから浮いてるだけで何もしてないな。無差別攻撃をする気はないって主張してるな。英霊の現象のくせして。そう言えば『セイハイ』って言ってたな。あっ、動いた。」

 

「なんだ。もう殆ど答えは出てるじゃないですか。『セイハイ』と言ったのでしょう?ならあれは聖杯の眠る地。円蔵山のはらわた地下大空洞です。」

 

こいつどこまで知ってんの?

 

「まあいいや偵察に行って来る。」

 

俺はバイクを停めた駐車場へと向かう。

 

「「私も!」」

 

美遊が先行しイリヤがそれを追う形になり言い出しっぺの俺が置いて行かれた。

 

「いい、私達が着くまで決して交戦しちゃダメだからね!」

イリヤ達が会話しているが離れてしまっているため全然聞き取れない。

途中ガンドが飛び交っていたが気にしたら負けだ。

 

 

地上を走っているせいなのかイリヤ達に離されていっている気がする。

 

 

 

 

 

「聖杯戦争は10年前に不完全な形で終結。聖杯は成ることなく術式は半壊したまま大空洞で今も眠っているはずよ。」

 

「聖杯戦争がこの土地で起こったってこと⁉︎有り得ないわ。そんな大儀式セカンドオーナーである遠坂に…」

 

「知ってたんじゃない。でも問題はもう一つの聖杯戦争が存在する。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで?

 

「君さぁもうちょっと優しくしてくれないかなぁ?あっ、その左手のことも含めてね。」

 

なんでこうなってしまったのだろう。

 

私は確か儀式を止めようとしてあの黒いヒトを儀式陣から押し出そうとしたら裸の男の子が出てきて

それで…それで私…触っちゃった触っちゃった。握っちゃったよ。

まだお兄ちゃんのすら見たことないのに。

 

見ていたらそれはそれで問題な気がするがイリヤの手には男の子のパオンヌが握られていた。

 

 

最近冬木にイリヤさんと美遊さんが居ました。二人は山に偵察にすると飛行機らしきものからドスンとヒトが飛び降り儀式陣で不気味に笑いました。

イリヤさんはそれ止めようとステッキで黒いヒトを押し出しました。すると黒いヒトが二つに割れ中から全裸の男の子が出てきました。

その子にイリヤさんの初めてが奪われてしまいました。

 

 

 

「やれやれだね。1番驚いてるのは僕だよ?それにしても参ったな。まさかこんな事になるなんて。軽はずみなことしてくれたよね。」

 

全裸の子は恥ずかしいところなんてないとばかりに隠しもせず優雅にたっていた。

 

「いっっ…やぁぁ!」

イリヤは無我夢中に散弾を飛ばした。

 

「いやー、しかし何が何やら、一体これは?」

「それはこっちが聞きたいよ。それにしても全くおかしいよこの場。こんな混じり方してるなんて。」

 

混じり?なんのことだろう。

 

そんなことを考えていると後ろの渦がドーム状になり膨張していた。

 

「気を付けてね。あれに触れたら多分死ぬよ。」

そんなことを言っている内にどんどんドーム状のものは膨張していく。

 

「イリヤ早く脱出を!」

「う、うん。」

「まっ、待ってよ。君らだけ飛べるなんてズルいよ!」

 

結局全裸の子も助ける事になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「テメェ!何イリヤの前で全裸になってんだこの変態クソガキが!」

 

俺はイリヤ達を追いかけていくとイリヤ達の目の前で全裸の状態でいる金髪の子が居たのでなんの迷いもなく、さらに加速し時速100k近くのバイクで全裸のガキに体当たりを敢行した。

 

「危なっ!」

「転移」

 

奴はヒョイっと体を逸らし俺の体当たりを回避してしまい俺は木に激突しかけたので

バイクを固有結界に収納し、転移で地面に着地する。

だが慣性の法則やらなんやらのせいで勢いは消えておらず地面を転がった。

 

「げほっ、げほっ。おいお前服着ろ!」

「ところでお兄さん誰?」

「いいから着ろ!」

ブチ切れた俺は十四年式拳銃を抜き銃口を向ける。

 

「はいはい。ちょっと待ってくださいね。うわ、ロクなもの入ってないな。あっ、あったあった。

8枚目のカード。その英霊です。これでお話し出来るよね?」

 

「今なんつった?」

 

こいつがギルガメッシュ?

えっ、だってあいつの記憶じゃ。

 

 

突然イリヤの持っていたカードが光り出し脈打ち始めた。

 

「へぇ、君カード持ってたんだ。他のカードもここに近づいてるみたいだしやっぱり惹かれ合うものなのかな。 ねぇ、美遊ちゃん。」

 

何故こいつが美遊の名を。

 

「ごめんね僕の半身はどうしても聖杯が欲しいみたいだ。聖杯戦争は君がいなくちゃ始まらない。君は何せ…」

 

「それ以上口を開くな!」

 

美遊は至近距離で魔力弾を放つ。が魔力の壁によって防がれてしまう。

 

「あれ?もしかして秘密だったかな?並行世界のお姫様。」

 

こいつどこまで知ってるんだ。

いや、それよりもこいつはギルガメッシュで要は敵。

サバイバルナイフを抜き突撃。

 

「猪かい君?さっきも見ただろこの程度じゃ…」

「どうせそれ魔力で作ってるんだろ?」

 

サバイバルナイフで刺した所だけ面白いくらい穴が開いていく。

 

「は?なんだいその武器。僕そんなの知らないんだけど。全く引っ込んでろよ雑種!」

 

射出される魔力弾にりより吹き飛んでしまう。

 

「お兄ちゃん!」

 

「部外者は消えた。仕切り直しといこう。残念だけど諦めてね。これが君の運命(Fate)だと思って。」

 

突如現れた巨大な腕に美遊は囚われてしまった。

 

「待ってて今助ける。シュナイデン!」

 

だがそれは巨大な腕に生えた盾によって防がれてしまう。

 

 

 

 

 

 

ダメだったんだ。拒んでも抗っても逃げても無駄だったんだ。これが私の運命(Fate)

 

 

 

 

 

「美遊!」

イリヤは手を伸ばし美遊の手を握ろうとする。だが掴んだのは美遊のステッキ。サファイアだった。

 

「壊して私ごとこの怪物を。ごめんなさい。関係ないあなたを巻き込んでしまって。」

美遊の声はだんだん遠退いていく。

「ごめんなさい今までずっと言えなくて、さよな…」

最後の言葉はイリヤに届く事なく怪物の中へと取り込まれていった。

 

 

「これが…運命なんですか?これが美遊さんの世界の聖杯戦争?」

 

「そう、イレギュラーが多すぎるけどね。万能の願望器たる聖杯を降霊させるための儀式ー聖杯戦争」

 

「美遊は…美遊も聖杯戦争の為に生まれたの?」

 

「美遊も?ああ、君も聖杯戦争の関係者なのか。まあ別に珍しくもない。いろんな世界で、いろんな時代で繰り返し行われる『業』だものね。でもね彼女は特別だ。彼女の為に聖杯戦争戦争が作られたんだよ。」

 

次から次へと驚きの事実がまるで当たり前かのように流れてくる。

更にあの子は美遊が

「人間が聖杯の機能を持ったのではなく聖杯に人間めいた人格を持ってしまった世界が生んだバグ」と言った。

まるで美遊が人間ではなく人形だと、誰にも望まれて生まれてこなかったと。

 

そんな、そんな

「勝手な事言わないで!」

 

「怒りなら僕じゃなくて彼女の運命か、それを利用しようとした大人達か、理性を失って肥大化した哀れなこの僕にぶつけてよ。」

 

といい残しあの子は怪物に取り込まれていった。

 

 

 

 

美遊もあの英霊の子も勝手な事ばかり

「インクルード!」

イリヤはバーサーカーのクラスカードをステッキを触媒にし巨大な剣にする。

その名は射殺す百頭(ナインライブズ)

 

 

劣化物(レプリカ)じゃ原典(オリジナル)には勝てないよ。」

 

対してギルガメッシュが巨大なクロスボウによって射出される巨大な矢は真・射殺す百頭(ナインライブズ)

イリヤの持っていた大剣はあっさりと砕かれてしまった。

そしていくつかの宝具がイリヤの体を串刺しにする。

 

「あーあ、逃げればよかったのに。こんな形で無駄に命を散らすなんて…」

 

溜息をついて呆れる。だがすぐ異変に気付いた。あれはステッキを媒介にしたアサシン()だった。

そしてイリヤはギルガメッシュのところに辿り着いた。

そしてイリヤはギルガメッシュの頬を引っ叩いた。

 

だが相手は英霊。

痛くも痒くも無い。

 

「驚いた。後一本ステッキがあったらまずかったかも。」

「美遊はどこ⁉︎」

「僕の中さ、丁度真ん中くらいかな。ちゃんと生きてる。でも君はここで死んじゃうかもだけどね。」

 

イリヤには逃げる手段がない。大人しく串刺しにされるしかない。

そうイリヤには。

 

「転移」

「へぇ、もう動けるんだ。」

「お兄ちゃん!」

「ゲホッ、ゲホッ。」

地面に鮮血が散らばる。

 

俺は魔力弾によって負傷した。だがその程度でイリヤのピンチに動かない訳にはいかない。

イリヤに接近するのに一回。撤退するのに一回。計2回も使用した。

 

「『ヒール』てめぇよくも美遊を食いやがったな。ギルガメッシュ!」

「ふーん知ってたんだ。」

「お兄ちゃん、イリヤ!…なんなのよこれ⁉︎」

「しかしどうしてこんな異形に!」

 

「そんな事より美遊があの中にいる。転身しろイリヤ!みんなで助けるぞ!」

 

「自分ごと壊してって、これが運命だ、って。あなたには関係ないって。」

 

「それがどうした。まさか見捨てるのか友達を!」

 

「違う!私怒ってるんだよ。あんな事友達に言う台詞じゃない。絶対助け出してひっぱたく!」

 

「よく言ったイリヤ。」

 

さて、妹が頑張るんだ。俺だって頑張んなくっちゃお兄ちゃんの名が泣くよな。

悪いけどエミヤ。お前との約束破らせてもらう。

 

「『憑依経験ウィザード』」

巨大化したギルガメッシュは人が扱うなど不可能な、まるで山を斬るために作られた巨人の、いや神の武器かと思われるそれを大雑把に振り下ろした。

 

「『高速詠唱』」

「カレイド ライナー ツヴァイ フォーム!」

 

「『ライト・オブ・セイバー』」

「シュナイデン」

固有結界から取り出した刀に稲妻とも呼ぶべきそれが纏っていく。

 

「ハアアア!」

 

そして奴の剣というには重すぎるナニカをイリヤと切断する。

一人だったら切断は不可能だったであろう。

 

 

 

 

 

憑依経験

 

エミヤが投影した武器の使い手の技量、理念などを自身に憑依させる技。だが異物が体に入ってくるということは当然危険な事である。

 

だが俺はその憑依経験を利用しもしかしたら自分が成っていたかもしれない職業。それになる事だ。ただし他の職業のスキルは消えないが威力などは激減する。

だがそのかわりウィザードなら魔力、魔法攻撃力、そして適正スキルの威力上昇などがある。

ようはクラスチェンジだ。

いまの俺のレベルでウィザードだったらどのくらい強いんだろうな。

 

冒険者というのはステータスが上がりにくい。

だが憑依経験によって多少は補える。

おそらくこの憑依経験は冒険者に打って付けのスキルだ。

 

「無駄だよ。どんな小手先の技を使っても圧倒的物量には勝てないよ。」

 

そう言い無数の宝具を射出する。

 

「クラス複重『アーチャー!』」

最弱職冒険者とはその名の通り全ての職業を象徴するもの。ならば一つの職業に固執する必要はない。

 

「『狙撃!』」

刀を固有結界に収納し新たに十四年式拳銃を一丁取り出し元々ホルスターにあった十四年式拳銃を抜き全弾16発を発砲。

 

真の力を発揮した狙撃スキルにより威力が上がった弾は全て奴の宝具にぶつかり跳弾。またぶつかった宝具も軌道が外れ隣の宝具と衝突し合い爆発。

それにより他の宝具も誘発されその爆発の威力を得た弾丸は加速し、奴の肉を抉りながら進み、やがて威力が無くなり奴の体の中に残った。

 

左手の十四年式拳銃を固有結界に収納し右手の十四年式拳銃を再装填。

 

「すごい、すごいよ君達。正直言うと不安だったんだ。僕とまともに渡り合える者がいるのかって。さあ僕と奪い合おう聖杯(美遊)

 

「クラス複重『武闘家』

武闘家になった事によって底上げされた筋力によって跳躍。奴の複数ある腕の内の一つに着地し全身。

 

「『インフェルノ』」

地獄の業火がさっきまで俺がいた腕を燃やし尽くす。

 

「はは、なんの力もない君がそんな事したらどうなるか分かってる?」

「分かってるに決まってるだろ!イリヤが、妹が頑張ってんだ俺が隅っこで観戦してられるかよ。」

「いいね、実に良い。気に入った。」

 

そう言って奴は無数の宝具が俺の頭上に展開される。

俺は風の魔法を封じ込めた石を足元に叩きつけ上昇気流が発生し宝具の直撃を避ける。

 

「さっきから子供騙しの技だけでその場凌ぎをしている。でもねそろそろ本気出してくれる。じゃないと死んじゃうよ。」

 

「クラス複重『戦士』」

俺の脳に今の自分じゃ有り得ないほどの剣術が蓄積される。

 

「ハアアア!」

刀を固有結界から出し、奴の体を刺し全身。

 

「へぇ、僕から魔力、生命力を吸ってるのか。でもねそんなの大した量じゃないんだよ。」

 

また奴は宝具を俺の目の前に展開し、射出。

圧倒的物量が俺を襲い掛かる。

 

「『回避』」

それでも何発かは被弾する。

 

「おかしいな、君程度じゃあれの内どれか一つでも被弾したらただじゃ済まないんだけどな。その鉢巻が助けてくれているようだね。」

 

「お兄ちゃん!」

イリヤはもうギルに最接近していた。

「転移!」

イリヤの座標を認識し転移する。

 

奴はあの時クロと俺が壊せなかった巨大な盾を出現させた。

 

「『ライト・オブ・セイバー』」

詠唱してる暇など無く完全に詠唱を無視し、足りない分を高速詠唱、魔力によって補われた上級魔法。

 

イリヤは魔力で編み出した剣を、

俺は借り物の剣を

奴の盾めがけて振り下ろす。

 

 

「神々の盾すら貫くか。これならあるいは成るかしれない。友の為、家族のために身を滅ぼすか。ふふ、フハハ。いいだろ君達こそ僕の全力に相応しい!」

 

もう詠唱など

 

「世界ごと君達を切り裂き今ここに原初の地獄をおりなそう!」

「筋肉も、血管も、リンパ腺も、神経も、私の全てを使って!」

 

こいつらが喋っている間しかない!

 

「黒より黒く、闇より暗き漆黒に我が真紅の混交を望み給う!」

残った全魔力を使ってやる。

 

多元重奏飽和砲撃(クヴィン テット フォイア)!」

天地乖離す開闢の星(エヌマエリシュ)!」

エクスプロージョン(人類の抵抗)!」

 

 

 

 

 

水の音がする

光も音も何も無いのに

どうしてこの音だけ聞こえてるくんだろう。

黒…何も無い暗闇

そう、これが本来の私の世界。

全てを叶える力と引き換えに私は全てを失った。

 

望んでそう生まれたんじゃ無い。でも聖杯として生まれてしまった以上私の意志は関係無い。

私自身に光は必要無いんだ。私は光を与える役割の器。

 

 

なのに

 

光を、居場所を与えてくれた人がいた。こんな私でもちょっとだけ人間らしくなれる世界があった。

 

でもその優しさももう終わり。

 

本来私なんかが手にする事ができないものだった。

この世界で過ごした3ヶ月はきっと最後に見ることを許された夢。

 

悲しみはない。夢から覚めるだけ

ただ元の自分に戻るだけ。

 

 

 

 

でもただ一つ心残りがあるとすれば

 

お兄ちゃん

 

ごめんねお兄ちゃんの最後の願いちゃんと叶えられなかった。運命からはやっぱり逃れられない。

 

私はただ別の世界に投げただけでもね。

優しい人に出会えたよ。友達ちゃんと作れたよ。

 

 

そんな事を自分の中で言っているとだんだん暗闇が晴れていき目を開けると

 

イリヤが居た。

それだけじゃないみんな、みんな居た。

 

「泣いてるとこ初めて見た。」

「えっ、」

どうやら私は泣いていたらしい。

 

 

あーあ黒い方の僕はカードになっちゃったか。まあ半分だけでも受肉できたんだ。儲けものと考えよう。

 

「あー、疲れた。」

「そりゃこっちの台詞だ。」

「ありゃ、無抵抗の僕を殺すのかい?」

「いいや別に。もう戦う意志はないんだろ?」

「当たり前ですよ。元々はカードの方の僕が欲しがってたんですから。」

「じゃあ良しとしよう。これからどうすんだ?」

 

「さあ、適当にプラプラ旅でもしますかね。あっ、でもお兄さん達といるのも楽しそうですけどね。」

「それならルヴィアにでも養ってもらえ。さて妹達のガールズトークが終わった事だしあっちに行くか。」

そんなことしたら僕殺されない?

 

 

 

「おーい、イリ…」

俺の言葉を遮り凄まじい轟音が鳴った。

突然の事で何が起きたか分からない。だが体が動かない事だけは分かる。

 

「エアで切り裂いた世界の裂け目…まさか!」

 

親方空から女の子が二人!

金髪と赤毛のツインテール二人組が落下してきた。

「インストール」

 

「ようやく見つけたと思ったらおまけがうじゃうじゃいるんですけど。」

「知るか、今は美遊様をお連れするのみ。」

 

「お迎えに参りました美遊様。」

「いや、戻りたく…ない」

「そんな口が利けるようになるとは。ですがバカンスはもうおしまいです。」

 

もう一人の赤毛の奴が美遊の首を踏みつけ意識を刈り取る。

 

「テメェらなんて事を!」

震える手で十四年式拳銃を抜き引き金を引くが生憎弾切れだった。

 

「粗末に扱うな馬鹿者!中身がこぼれでもしたらどうする!」

「知るかよ。それよりほら揺り戻しだ。」

 

その瞬間辺りが真っ白に光り何も見えなかった。

「イリヤ、クロ、美遊、みんな、どこだ!」

 

その後意識が消えた。

 

 

意識が覚め目を開けるとそこは

真っ赤に染まる街だった。

 

 

 

「美遊!」

そう叫んだ後意識が消え、目が覚めるとそこは辺り一面白銀の世界だった。




そう言えば軍オタが魔法世界に転生したら、現代兵器で軍隊ハーレム作っちゃいました⁉︎
を四巻買ってきました。最初は二巻にしようと思ってたんですけど十一巻を見るとココノとリースが攻撃機?に乗ってて良し買おう。ってなりました。

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