もしもカズマがプリヤの世界に行ったら。   作:こしあんA

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テストが終わった喜びにより書きました。
ワーク辛いですよね。タイムラインでふざけたこと書きましたもん。

こしあん詠唱
体はペンで出来ている
血潮はインクで、心は紙
幾たびの勉強しても終わらない
ただ一つのワークの終了はなく、ただ一度の丸つけもなし
俺は一人ワークの丘で路頭に迷う
故に俺の勉強に意味はなく
現状は無限のワークが残っていた。

俺は言った。二度とワークを見たくない。出来ることなら提出物全て出したくないと。俺が斬り伏せようとしたのは自分自身(評価)信じていくもの(通知表)の為にペンを振るった。テストは終わりもはや引き返す道などない。ただ答えを見た。(ワークを終わらせる為に)
この結末をこしあんは未来永劫に呪い続けるだろう。だがそれでも俺は間違ってなどいなかった。…キリッ

すいません


2話 対立のクロ

 学校が終わり下校時刻となった。

 今日はどこも部活がない。そう、テスト期間中だからだ。下駄箱を見ると手紙があった。まさかラブなレターか!

 

 そんな訳ないかと気楽に開くとそれはクロからの招待状だった。

 

 なんだこの適当な地図は、地図は手書きで書かれ大体の位置が書かれていた。手紙には一人で来いと書いていた。

 俺は校舎の裏に行きテレポートで自分の部屋に転移した。

 敵感知を使ってみたが反応は2つ。セラとリズだ。俺は紙に行き場所を書き二階から飛び降り目的地へと向かった。

 途中テレポートで消費した分の魔力を得るためにドレインタッチで木などから枯れないように魔力をほんの少しずつ吸った。

 

 

 場所は森。近くに海がある。と言っても浜辺がある訳ではなく断崖絶壁だ。

「ここ…か、それにしても随分てきとうな地図だな。」

「悪かったわね出来の悪い地図で。やっほーお兄ちゃん。」

 クロは海の岩場に居た。

「よ、クロ。要件ってなんだ?それよりそこ危ないぞ。流されても助けるの無理だからな。早く登って来い。」

「ま、立ち話もなんだからとりあえず座って。」

 気付かないうちにクロは俺の後ろに立ち俺を恐らく投影したであろう椅子に座らせた。

「そっか、それならそうするか。クロの分の椅子も出さないのか?」

「私はこのままでいいわ。それより本題に入りましょう。」

「了解。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 クロは嬉しかった。兄と話せる事。兄が敵対しない事。それがもし風呂場の出来事を知らなかったとしても。

「ねえお兄ちゃん。風呂場の件の事知ってる?」

「知ってるぞ。美遊から聞いた。イリヤと敵同士になった……

 だろ?」

 兄はそのことを知っていた。なのに来てくれた。つまり私を選んでくれた。

「それを知っててなんで来たのかな?」

 クロはあの言葉を待っていた。その言葉とはクロが大切だから。と

 

 カズマは口を開く。クロは出てくる言葉に期待する。

「仲直り…かなお前らには喧嘩して欲しくない。争って欲しくない。だから。」

 それは期待どうりではなかった。つまり兄はどっちの味方でもあるという事。

「つまり私とイリヤどっちが大切なの。」

 

 クロの言葉がだんだんと冷たくなる。

「どっちもに決まってるだろ。どっちも大切なんだから。」

 つまり私を選んではくれない。つまりそういう事。なら

「だから仲直りをし…」

 

「無理、イリヤとは共存できない。イリヤは元に戻りたいと言った。その中に私はいない。美遊も凛もルヴィアも、そしてお兄ちゃんの一面をも否定した。つまりは私に消えろと言ったと同じ。

 なんで!私を選んでくれると思ったのに!なんで私を選んでくれないの。どうして、お兄ちゃんだけは私の味方だと思ったのに!もういい、そんなお兄ちゃん消えちゃえ!」

 

 その言葉はどこかで聞いたことのある言葉。それは、士郎の世界のイリヤ。士郎の記憶が俺の頭をよぎる。

 

 もしこれが並行世界だとしても違いすぎると思った。イリヤの性格がかなり違った。だからその一面は無いのかと思った。けど聖杯戦争に出てきた英霊は出てきている。ならイリヤは聖杯の機能があるはずだ。そして士郎の世界のような性格になるはず。その一面を切嗣達が封印したとしたら。その自我も封印されるのではないのか。

 そして度重なる戦闘により魔力が使われ封印が解けて二つに分かれたとしたら、クロは士郎の世界のイリヤとほぼ同じなのではないか。

 

 

 

 

 

 クロは干将・莫耶を投影し、襲い掛かってくる。完全に殺意に満ちた目。スティールを使えばブロークンファンタズムで剣を爆発させ俺が死ぬ。つまりスティールは使えない。だが俺はクロを傷つけたくはない。なら俺が取る行動は1つ。

 

「逃っげるんだよぉぉー!」

「こら!逃げるな!」

 俺は茂みに隠れ潜伏と敵感知を発動させ気配を隠しクロの居場所を把握する。

 今のうちに戦術を決める。クロを傷つけずにどうするか。バインドで無効化したくてもロープは無い。刀を使うわけにはいかない。弓はあるが、矢がない。ドレインタッチなど言語道断。

 なら使えるのは砂かけ戦法だけ。

「みぃーつけた!」

 今度は新たに投影した大剣で俺を斬りかかる。俺は前転回避をしなんとか死を免れた。

「しぶといわね!いい加減死になさい。」

 再び干将・莫耶を投影し、襲いかかる。2つの片手剣はまるで自分の腕のように使いこなしている。そこから生み出される剣戟は舞のよう。

 だがカズマはそれを見慣れている。エミヤの剣戟に比べればまだ可愛い方である。

 ステップで後ろに後退し、それをギリギリで回避する。

「これならどう!」

 クロは無数の剣を飛ばしてくる。もうこうなっては武器を使わないなんて言ってられない。

「"クリエイトウォーター""フリーズ"」

 氷で干将・莫耶に形の似た剣を作り出す。

「その程度お兄ちゃんにだって出来んだよ!」

 

 

 俺へと飛んでくる剣を致命傷になりうる物だけを弾き前へ、こうなればクロを倒し聞き分けさせないといけない。だが傷つけたりはしない。

 

 贋作の剣と氷の剣の戦い。

 

 と言っても氷の剣の方もよくよく言えば贋作になるだろう。自分の信念は無く、ただ他人のスキルを模倣してきたただの贋作。似た者同士と言えるだろう。

 一人は剣を、一人はスキルを

 

 氷の剣は干将・莫耶に打ち砕かれる。それでも氷の剣を作り続ける。刀で応戦すれば、手数の少ないこちらが負ける。それでも手が冷えてまともな感覚も消える。

 その時後ろにクロが転移し俺の首を干将・莫耶が狙う。

「"回避”」

 もう回避は無理だろうと思ったが回避スキルが何とか発動する。

「逃げることだけは一丁前ね。」

 クロは弓と矢を投影する。その矢はセイバーに使ったあの矢。

 

 俺は急いで固有結界にしまってある三八式歩兵銃を取り出す。手は震えてコッキング出来ているか怪しい。けど俺は今出せる全力の力でコッキングする。その時かじかんだ手からは血が出る。感覚が無いせいでいつもより力強くコッキングしてしまったせいでボルトと銃身の間に指を勢いよく挟んでしまった。だがそんな事考えている余裕はない。

 精神を集中させる。あの矢が放たれた後に射撃する。クロには当てず矢のギリギリを当て軌道を逸らす。それだけ。

 

 矢は放たれ、俺へと確実に向かってくる。

「"狙撃"」

 放たれた銃弾は矢に当たり矢の軌道を逸らす。銃弾はクロに当たることなくどこかに飛んでいく。矢は俺の頬を擦り飛んで行く。

 

 その後すぐイリヤ達が来た。

「クロお兄ちゃんに攻撃をするのをやめて!なんでそんなことするの!あの時はお兄ちゃんにくっついてたじゃない!」

「気が変わったのよ。私を選ばないお兄ちゃんはいらない。お兄ちゃんは私とイリヤ両方を選んだ。」

「だったらそれで、」

「良いわけないでしょ!貴方に存在を否定されてお兄ちゃんはそれを知っててイリヤの肩ももつ。許せるわけ無いでしょ。わたしには後何が残されてるって言うのよ!」

「落ち着けクロ!俺は両方一番大切だからどっちもかけがえの無い存在だから……虫が良いのは分かってる。けど俺はそれしか出来ない。俺はクロもイリヤも否定しない!だから二人とも仲良くできるように…」

 

「そんな事できるわけ無いでしょ!」

 クロはもう聞く耳持たない。クロは干将・莫耶で襲い掛かってくる。

 とその時車がとんでもない速度でこちらに向かって来た。その車は見覚えのある車だった。その車は木にぶつかりエンジンからは黒い煙が出ていた。

「あれ、あかないわね」

 母さんだった。母さんは車のドアを蹴り飛ばし出てきた。その車とは中古でも1500万円程する車だった。

「やほーただいまイリヤちゃん。カズマ。」

「ママ!(母さん)」

 一人場違いな銀髪の女性。アイリスフィール、イリヤの親で俺の義母だ。

「あら?イリヤちゃんいつのまに双子になったの?」

 クロは確実に怒っている。

「会いたかったわママ十年前わたしを無かったことにした素敵なママ。」

 やはり父さん達は封印をしたのか。

 クロはさっきの矢を母さんへと向ける。

 三八式歩兵銃をコッキングしまた迎撃の準備をする。今度は放たれた直後矢の横側に当て軌道を完全に逸らす。

「"狙撃"」

 銃弾は矢の横側に命中し軌道を逸らす。銃弾は跳弾し、俺の頬を掠める。今の当たったら確実に死んでいた。

「どうしてママに攻撃するの!攻撃してどうなるの!自分が何してるのか分かってるの!」

「分かんない、分かんないよ自分の感情が…分からない。」

 いきなり情緒不安定になった。やはりクロはどうすればいいか悩んでいたのか。 だから本来ならあんな恐ろしい呪いを恐れるはずなのにそれを恐れなかった。つまりイリヤを傷つけない口実が出来たから。

 

 

「さあクロちゃんおいで。ママが抱きしめてあげる。」

 母さんはそう言い手を広げる。

 クロは干将・莫耶を構え、襲いかかる。

 

「でもその前に躾は必要よね。」

 急にでかい拳がクロを襲った。しかも微笑みながら。俺は恐怖を覚えた。そう、これが母さんの怖いところだ。

「ま、ままママァ!い、今のは!」

「そうそう、こういう時は両成敗よね」

 といい、微笑みながらイリヤも殴った。俺はこっそり潜伏を使おうとしたが、

「どこに行くのかしら…カズマ」

 さっきのグーパンチが俺を襲ってくる。

「"回避"」

 何とか回避スキルが発動する。

 

 

「本当に昔から避ける事が上手よね。……ふふふ。」

 本当に怖い。俺の本能が逃げろと伝えてくる。長く頼ってきた敵感知までそう伝えてくるのがわかる。俺は逃げ出した。

「美遊ちゃん。カズマを捕まえて。」

「え!」

「お願い」

「………はい」

 俺は美遊に捕まりつれてこられた。

 

 

 クロの時といい今といい俺は年下に筋力で負けると言う情け無い状況になっている。一部の男性だったら年下の女の子に拘束されるなんて最高とかいいそうだが俺はそんな事を思わない。今なら確実に。代わってくれる人がいるなら代わって欲しい。

「や、やめろ美遊!やめてくれ!」

「ごめんなさいカズマさん。」

「カ☆ズ☆マ観念しなさい。」

「ねぇ待って!俺一般人!死んじゃう!イリヤとクロならまだ大丈夫かもしれないけど俺ただの一般人!」

 イリヤはステッキでの転身により身体能力が上がり、クロは英霊化しており耐えられるだろう。だが俺は違う。

 

「大丈夫よ強化魔術を使えるんでしょ?セラから聞いたわよ。」

 クソあのアマ!絶対許さない。

 俺は拳骨をくらい意識を失った。

 

 




次回も書き終わりましたが日曜日か土曜日までの辛抱です。ただ今日が特別なだけですから。

クロ可愛過ぎない?メインヒロインクロで良かった気がする。

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