もしもカズマがプリヤの世界に行ったら。   作:こしあんA

12 / 37
カード回収ってポ◯モンのバッチ集めみたいですよね。今は試練ですけど。


11話 アサシンに人権なし! byハサン

「それじゃ行くわよ!」

 

「ジャンプ」

 

そこは霧がかかり薄気味悪く、辺りが見渡しにくい森だった。

 

「敵は居ないし、カードも無い。どういう事ですの?」

 

「場所を間違えたとか?」

 

「それはないわ。表面界があるって事は歪みの原因のカードがここにあるわ。」

 

凛は表面界に入った瞬間から警戒していた。カズマが言ったとおり奇襲して来るなら、まだ戦闘態勢に入ってない時に狙われるかもしれないと思い警戒し、ずっと辺りを見回していた。

 

(奇襲されないように常時警戒するのがこんなにも大変だなんて思いもしなかったわ。)

 

イリヤ達は敵を探し回っていたが一向に見つからなかった。

 

「見つからないなぁ」

 

「面倒ですし魔力砲で一面焦土にでもしますか」

 

「そんなのただの破壊だよ。」

 

カズマが居ればきっと、探すのが面倒くさいから賛成していたであろう。

 

ゴソゴソ

 

背後から何か音がした気がした。

 

「ん?」

 

「どうしたのイリヤ?」

 

イリヤ「気のせいかもしれないけど、今何か動いたような...」

 

イリヤの首元にナイフが掠った。

 

「!!」

 

(しまった!ほんの一瞬油断しただけでこうなるなんて。)

 

ほんの一瞬油断しただけでカズマの言ったとうりになってしまった。

 

「美遊!」

 

「シュート」

 

美遊は魔力砲を放ったが、そこには何も居なかった。

「イリヤ!大丈夫?」

 

「う、うん大丈夫。」

 

「物理保護が効きました。薄皮一枚にとどまっています。」

 

「そう、良かった。」

 

もし毒があればルビーも気付くだろうし、イリヤにも異常が出るはずだが、何も無かっただから凛は怠っていた。即死性以外の毒のことを。

 

(アサシンの位置は不明、カズマ君の言ったとおり奇襲された。もしかしたら本当に気づかないうちに死んでいた。)

 

「こんな時カズマ君が居れば」と凛は思った。カズマが居ればどうしただろう。きっと簡単にやっつけてしまうのだろう。だが、今居ない人の事を考えてもどうにもならない。

 

凛達は方陣を組み全方位からの敵襲に警戒していた。

 

イリヤはアサシンを見つけ魔力砲を放とうとしたが、何故か魔力砲が出なかった。

 

「あれ..」

 

イリヤは目眩がして視界がおぼつかなかった。

 

また、ナイフがイリヤに飛んできたが、凛に助けてもらった。

 

「気を付けて!油断してると死ぬわよ!」

 

「え... 死ぬ?」

 

イリヤは、死の恐怖を受け付けられてしまった。

 

木の陰からぞろぞろとアサシンの集団が出てきた。

 

「な、なんですのこの数!」

 

「総勢五十以上!有り得ません!」

 

そしてイリヤ達は完全に包囲されてしまった。

 

凛が宝石を使いアサシンを数体倒し退路を作った。

 

「急いで!早く逃げるわよ!」

 

しかしイリヤは完全に毒がまわり動けなくなってしまった。

 

ルビー「魔力循環に異常発生!」

 

「ま、まさか!」

 

凛は今更きずいた。

 

(しまった、やっぱりカズマ君が居てくれれば!) 気づいたかもしれない。

 

ルヴィアも美遊もカズマが居れば思っていた。

 

(きっとこれはお兄ちゃんに頼り過ぎていた私達への報いなのだろう。いつも何気無く助けくれた。何回も何回も、ライダーの時も、キャスターの時も、セイバーの時も、もう駄目だと皆んなが思っても諦めずに戦って助けてくれた。けど、私達は甘え過ぎていたんだろう。)

 

アサシン全員は動けないイリヤに向かってナイフを投げた。

 

「イリヤ!」

 

(まるで王手をかけられた駒みたいだなぁとか思った。

..ただひとつ、 最初の一手出遅れをとった。 それだけ、 たったそれだけの事で私は死んじゃうの?...私だけじゃなくてこのままだと美遊も... 凛さんも... ルヴィアさんも.. 嫌だよそんなの...まだお兄ちゃんと一緒に居たい。..嫌だよこんなの、こんなの私のいるせかいじゃない!...守らなきゃ。)

 

ドン!

 

周りが一面焦土になっていた。

 

「…イリヤ」

 

(な、なにこれ。私がやったの?)

 

「危ないところだった、障壁が間に合わなかったら…私も…ルヴィアさん達も、」

 

「で、でもそうしないと皆んな死んじゃうと思ったから…」

 

「その結果がこれ、一歩間違えたら全員死んでた…貴方のせいで。」

 

「ちょ、ちょっと!」

 

「そもそも、最初に攻撃を受けたのは貴方で、動けなくなったのも貴方。貴方がミスを招き、貴方が魔力を暴発させた。そのせいで、皆んなが危険にさらされた。」

 

「そ、それは。」

 

イリヤは何も反論出来ない。

 

「貴方が居なければ、こんな危険な事にもならなかった…こんなは事もうたくさん。私は二度と一緒に戦いたくない!」

 

イリヤは泣き出し、帰ってしまった。

 

(言い過ぎてしまった。私だって全く気がつかなかったし、もしかしたら、私が攻撃されてたかもしれないのに…、それに、私はカズマさんが居てくれたらなんで思ってしまった。それなのに、イリヤを責めてしまった。しかも、私はカズマさんに頼り過ぎていた…。私が困ってる時、手を差し伸べてくれる。そんな優しいカズマさんに甘えていた。なのに、それなのに私はイリヤを傷つけてしまった。)

 

自分でも何であんなに責めてしまったのだろう、と考えていた。

 

(せっかく出来た友達なのに...)

 

 

 

 

 

そして、表面界には、アサシンのカードだけが有り、勝利の美酒に酔うことは出来なかった。




残りの敵もバーサーカーですね。勝てるかな?まぁカリバーン創ればたったの一撃で我の命を以下略になりますからね。本当どうしよう。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。