もしもカズマがプリヤの世界に行ったら。   作:こしあんA

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投稿遅れました。
第四次のサーバントを多少追加しようか検討中です。あっ、でも佐々木小次郎も出したいんだよな。


8話 カズマVSセイバー後編

カズマは起き上がり砂埃を払い辺りを見渡した。

 

(なんだこれ瓦礫まみれじゃねーか。)

 

「イリヤ、美遊無事か?」

 

「なんとか。」

 

「はい、大丈夫です。」

 

凛とルヴィアは特に何も被害を受けていなかった。

 

(本当に被害を受けていないとは。)

 

カズマは絶対凛とルヴィアは被害を受けると思ったが少しでも凛とルヴィアの生存率を上げる為反対方向に逃げて良かったと思った。

 

(しょうがないまた、戦うか。)

 

カズマはイリヤと美遊を遠くに連れて行った。

 

「俺はもう一回あいつと戦うよ。」

 

「正気ですか?あんなのと戦ったら数分で死にますよ!」

 

ルビーはカズマにそう忠告したが、

 

「でも俺はあいつと数分戦って生きてるぞ。」

 

「ですが。」

 

「じゃあ、俺が数分だけ時間を稼ぐから凛とルヴィアを回収してくれ。そして、戻る準備が出来たら教えてくれ。」

 

「わっ、分かりましたでも、危ないと思ったらすぐ戻って来て下さい。」

 

「ああ。」

 

(あれ、これ魔王戦の時もこんな事言って俺死んだ気がするんだど。)

 

カズマはもうその事は考えない事にした。

 

ーーーーーー

ステッキ視点

 

「いいんですか、姉さん。」

 

「そうだよルビー。」

 

美遊もうなずいた。

 

「じゃあ、カズマさんよりセイバーとまともに戦える人はこの中にいるんですか?」

 

「そっ、それは、」

 

「 .....」

 

誰も反論することはできなかった。

 

「ですから少しだけ時間を稼いでもらってその内に凛さん達を回収しましょう。」

ーーーーーー

カズマ視点

「さあ、2ラウンド目と洒落込もうぜ!」

 

セイバーは剣を構えた。

 

カズマはクリエイトアースの時と同じ仕草をした。すると、セイバーはカズマの手を凝視して警戒した。

 

「フラッシュ」

 

違う方法でセイバーはまた視力を奪われた。さらにフラッシュを使った手に目を凝視していた為すごく痛がっていた。

 

カズマは弓と不死王の手がエンチャントされた矢を三つ番えた。

 

「三連狙撃」

 

1本目は手に刺さり、2本目は鎧に当たり、3本目は手甲に当たった。

2本は刺さらなかったが全て不死王の手が発動された。

 

視力が戻るとせこい技しか使ってこないカズマに怒っていた。

その仕返しかの様にセイバーはカズマに三つの斬撃を飛ばしてきた。

 

(まずい、左右どちらに避けても当たっちまう。回避スキルは発動するかどうか分からないし、そうだ!)

 

「クリエイトウォーター、フリーズ。」

 

俺は氷の坂を作り斬撃の軌道を上えとずらした。

 

(あっぶねーいまちょっと掠ったよ!初級魔法が無かったら死んでたよ俺!)

 

斬撃を凌いだ喜びもつかの間、セイバーは既に近ずいており、カズマに突きの構えをした。

 

俺は横に避けようとしたが、セイバーの突きの構えはフェイントで俺はセイバーの蹴りを喰らいかなり吹っ飛ばされ柱にぶつかった。

 

セイバーは距離を置く為の牽制の蹴りだったがそれを喰らったカズマがあっさりやられて失望していた。

 

(痛ってー、あの程度の蹴りでこの有様か。強化魔術を使って支援魔法も使ってステータスを全て上げても俺の防御力じゃダメなのか。俺は仲間を助ける時間稼ぎごときも出来ないのかよ。)

 

俺にダクネスみたいな硬さがあれば、っとカズマは思っていた。

 

(アクアが居ればこんな怪我すぐ治るのに。めぐみんが居ればあんな奴楽勝なのに。今いない奴の事考えてどうすんだよ。ごめんなイリヤお前達より先にやられてお兄ちゃん失格だな。ごめんな美遊ピンチになったら助けてやるとか言っといて結局助けられなくて。)

 

カズマはもう動けず周りを眺める事しか出来なかった。

 

まだ慣れていない強化魔術を長い時間使い筋肉が悲鳴を上げていた。

強化魔術を解いた瞬間筋肉痛に襲われた。

ーーーーーー

イリヤ視点

「うそ、お兄ちゃん」

 

ガタッっとイリヤは膝をつき目からは涙を出していた。

 

「そんな、カズマさん。」

 

「……」

 

「嘘だよね……、お兄ちゃんがこんな簡単にやられるなんてあり得ないよ。」

 

その時、私の中で何かが切れた。

 

「倒さなきゃ。」

 

どうやって?

「倒さなきゃ。」

 

どうやって?

 

「方法ならここにある。」

 

「インストール!」

 

すると、イリヤは光に包まれ、光が消えると赤い服に黒の甲冑を着て弓を持っていた。

 

「なっ、なんだあれ?」

 

セイバーはイリヤに斬撃を飛ばしたが、赤い花に防がれた。

 

(きっ、綺麗だ。)

 

カズマはその光景を目に焼き付けた。

 

イリヤは3本矢を放ち、空へ跳んで後ろに下がった。

 

そして、両手に中国刀が現れセイバーを斬りつけた。

セイバーはそれを喰らい反撃したが、中国刀を捨てて、後ろに下がりまた同じ中国刀が現れた。

 

(しっ、信じられないあの戦闘力。)

 

イリヤとセイバーは剣戟を繰り広げ、イリヤは中国刀をまるで翼のように見えた。

 

イリヤの回避が、イリヤのカウンターが、イリヤの剣戟が、イリヤの不意の足掛けが、その全てがカズマは美しいと思った。

 

イリヤは高く跳び剣を無数に投げた。

 

(剣が無限にあるのか!)

 

インストールとやらをするとアーチャーの本当の強さを実感した。

 

「トレースオーバーエッジ」

 

すると、中国刀が岩山の様にギザキザになった。

 

また剣戟が始まった。そして、イリヤが押していた。

 

セイバーは距離をとり斬撃を飛ばしたが、イリヤは二つの中国刀を投げセイバーの斬撃を相殺した。

 

カズマははっきりと見た。何も無いところから弓矢が現れた。

 

(あれは、凛が言ってた投影魔術って奴か。いやでも少し違うな。本当の投影魔術だったらセイバーの攻撃を防げるはずがない。特別な投影魔術ってところか。チートだな。)

 

だが、それは英霊なのでしょうがない。

 

イリヤは弓矢を撃ったが掠っただけでセイバーを怒らせてしまった。

 

セイバーの剣にドス黒い魔力が集まった。

 

イリヤは黄金の剣を創り出した。

 

(あれはアイリスの持ってたのと同じエクスカリバーか。まっ、アイリスが持ってたのは日本人が転生で持っていったレプリカだがな。)

 

イリヤとセイバーは剣に魔力を集め始めた。

だが、セイバーは俺の不死王の手で弱体化され、左手には、矢が刺さっておりちゃんと握れていなかった。

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー)!」

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー)!」

 

光と闇のぶつかり合い。最初は互角だったが、セイバーは弱体化されていた為だんだん押されていった。だが、負けるかとばかりに魔力の出力を上げた。イリヤも負けずに魔力の出力を上げた。

 

(すごい衝撃波だ。)

 

だが、このままだと長引くだろう。そうすると衝撃波で瓦礫が飛びカズマや凛達に当たってしまう。もしそれで頭にでも当たったら今度こそ死んじまう。カズマは弓矢を出し、足で弓を支え左手で矢を持ち弦を引きセイバーに放った。

セイバーに矢が当たりセイバーは集中が途切れ出力が下がり、イリヤに押し負け、イリヤが勝った。

 

そして、イリヤは倒れ身体から カードが出てきていつもの服装に戻った。

「か、カズマ君大丈夫!」

 

「ああ、なんとかな。それにしても蹴りを一発でここまでやられるとは情け無いな。」

 

俺は蹴られて柱に背中をぶつけ、その時頭を打って頭から血が出ていてさらに軽く脳震盪を起こしていた。さらに、強化魔術の使い過ぎた右腕と脚が痛い。

 

それよりお前とルヴィアは大丈夫なのかよ。」

 

「ええ、脇腹を掠った位だから。それよりカズマ君の怪我を治さないと。」

 

「治せるのか?」

 

「私の稚拙な治癒魔術じゃ気休めにしかならないけどね。」

 

「それでも頼む。」

 

俺は凛に治癒魔術を使ってもらった。カズマは治したくても、魔力ののこりが少なくあまり治せなく困っていたのでありがたかった。

 

「早く脱出しますわよ。」

 

っと今回役に立たなかった人がおっしゃいました。

 

「私の治癒魔術だとこのくらいが限界。応急処置程度だけど大丈夫?」

 

「ああ、だいぶ楽になったよ。だけど強化魔術の使い過ぎで足が筋肉痛になってうまく立てないから手を貸してくれ。」

 

「どうしてそうなるまで使ったのよ。」

っと凛が呆れていた。

 

「セイバーと近接戦闘した。」

 

「はぁー!物理保護無しでよく生きてたわね。」

 

「とりあえず肩貸してくれ。」

 

「分かったわ。」

 

そして俺たちは脱出した。

 

そして凛にベンチに座らせてもらった。

 

「それにしても、信じられないですわね。」

「本当です。」

 

「ま〜確かに信じられませんよね。私も見ていましたけどあんなにあのセイバーと戦ってこの程度の怪我で済むなんて。」

 

「この程度じゃねーよ。筋肉痛で歩きにくいんだよ右手は痛くて動かせないし。... それよりイリヤはどうなんだ。」

 

「大丈夫、気を失っているだけね。」

 

「何があったか分かりませんが、体の色々なところに負荷が掛かっているようですわね。」

 

「しょうがない、私がおぶって、」

 

「私がやります」

ボソッと元気無く美遊が言った。

 

「そっか、ありがとう」

 

「私が肩を貸してあげるわね。」

 

「いやいいよ、凛の治癒魔術のおかげでだいぶ楽になった。」

 

(それに美遊も今は凛達について来て欲しくないと思ってるだろうし。)

 

「そう、分かったわでも、無理しないでね。それじゃ」

 

「ああ。」

 

そして、俺は美遊の方へとゆっくり歩いて行った。

 

「カズマさんはもう歩いて大丈夫なんですか?」

 

「ああ、ただの筋肉痛だ。」

 

だが、カズマは歩くのがやっとである。

 

「でも蹴りを喰らって、」

 

「大丈夫だよ。ちょっと頭打っただけだから。それより、今日ピンチになったら助けるって約束したのにその約束を守れなくて悪かったな。俺は時間稼ぎすら出来なかった。」

 

「そんなことありません。私をキャスターの攻撃から助けてもらい、キャスターが空間ごと焼き払おうとして私が飛び出して間に合わないと思って諦めかけた時キャスターの止めをさして、セイバーと2度も戦ってくれた。私達を4回も守ってくれた。」

 

(でも、蹴りを一発喰らって無様にやられちまったしな。)

 

「あんなバケモノじみたのと戦ってキャスターは倒しセイバーの攻撃もあそこまで耐えたんですよ。本当ならありえません。」

 

「そのとうりです。かずまさんが居なかったらきっとやられていました。」

 

美遊とステッキ2本は慰めてくれた。

 

「なぁ美遊これを言うのは二回目だけど、守れなかった俺が言うことじゃないと思うけどもっと人を頼れよな。一人で解決しようとしなくていい。現に美遊は一人で特攻してピンチになっただろ、もしかしたらまた同じようにピンチになんかもしれない。だからオレ達を頼ってくれ。特にイリヤとかな。」

 

「えっ、」

 

「だってお前ら友達だろ?だってこんなピンチを一緒に潜り抜けて来たんだから。」

 

(そうか、私とイリヤはもう友達なのか。)

 

美遊は兄が願った事を思い出していた。

 

「美遊に友達が出来ますように...」

 

(お兄ちゃんやったよ私友達出来たんだよ。)

 

カズマがセイバーを倒していれば100点満点だが、まぁカズマにしては頑張った方なので、今のセリフは70点くらいだろう。

 

(頼れって言っても次の戦闘に参加するのは無理かな。筋肉痛だし、刀もボロボロだし。)

 

逆に刀がボロボロになっただけで折れなかったのは奇跡である。

 

そんなこんなで家に着いた。

 

ドアを開け俺は潜伏をつかい部屋に武器を置き、最後の魔力を強化魔術に使い筋肉痛の腕を無理矢理動かしイリヤを部屋に運んで、部屋に戻り眠りについた。




疲れました。カズマVSセイバーって書いたけど最初しか戦ってませんね。次のお話どうしよう。アサシン戦は適当に終わらせると思います。

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